olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

ひとに読んでもらうということ

2018-08-04 | 日々
なぜ、私はブログを書いているんだろう?
と、今更ながら、ふと思う時がある。

仕事につながるから とか、
近しい人に近況を知らせたいから とか、
コメントを頂いて誰かとつながりたいから、
という理由で書いている訳ではない。

子育ての記録、というのもあるんだけど、
記録したいだけなら、誰にも見せないノートに
日記を綴っていればいいはず。

紙媒体よりも書きやすいとか
写真をつけやすいとか
メリットもあるんだけど、
それだけが理由なら
完全非公開にした方が
気兼ねなく写真を使える。




たぶんね、たぶんなんだけど、
「誰かに読んでもらえる可能性」が
微かにでも有るのと無いのとでは
書く時の心持ちが変わってくるんだと思う。

で、
全く閉じられた個人的日記に思いを綴るよりも
人さまの目に触れる可能性のあるところに
書いた方が、
気持ちがよりスッキリするんだと思う。

たとえ何の反応も求めないにしても。

不思議だけど。


私の場合、実は、読んでもらえる可能性は
むしろ「微々たるもの」である方が
望ましかったりするんですが、
でも、ゼロを前提にはしたくないという
アンビバレンス。

我ながら、変なの。



…と、こんなことを考えていたので、
このニュースに、ニヤリとさせられました。

城の床板にこっそり、
大工が書いた19世紀フランス農村の赤裸々な秘密
- BBC News ニュース


19世紀、フランスの大工、ジョアシャンさん。
なんか、気持ち、分かるよーー!

彼は、自分が工事した床下に
秘密の日記を隠した。
上から床を打ちつけ、その床が剥がされて
日記が発見されるのは
自分はとっくに死んだあとの未来、
という前提で書いた。

でも、「いつかは人の目に触れる」ことを
考えて書いている。

見知らぬ誰かが偶然に見つけて
ひっそり、一人で読んでくれるかも…
と思いながら
書きたいことを思い切り書いて
スッキリしたんだろうな。

…王様の耳はロバの耳、的な。

まさか
歴史家が大喜びで研究材料にし、
ニュースとして世界に発信され、
BBCの日本語サイトがあるおかげで
極東の亜熱帯の島に住む一主婦が読み、
ブログと重ねて共感するとは
想像もできなかったでしょうけど(笑)



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ニュースで伝えられるジョアシャンの日記は
興味深い内容満載のようです。

農村の人間関係、公然の秘密だった赤子殺し。

驚いたのは、「村の女達に手を出す
独身のカトリックの神父はいらない。
妻帯者のプロテスタント牧師の方が安心!」
と、大多数がカトリック信者である村人達が
プロテスタント牧師の赴任を希望したってこと。

え?
カトリックとプロテスタントの間の溝って
そんなもんだったの…?

フランスでもカトリックvsユグノーで
血みどろの殺し合いをしたはずじゃ??

…と思ったら、それは300年前。

300年経つと
こうも変わったということなのか、
農村だからなのか。
今はどうなのか…???

実のところ、何も知らないことに気付く。


私なんて大体いい加減なので、
あやふやな少ない情報をもとに
なんとなく時代や国のイメージを
作っていたりする。

それを覆す新たな情報を見つけると
目から鱗でわくわく。
大人になり、義務から解放された後の
気楽な「学び」は面白い。

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