olatissimo

この島で生まれた息子はなんと中学生。ほぼ育児日記です。

プリンか樹木か生卵か

2016-07-13 | 学校とその周辺
4年生の読み聞かせに使った本。



左の「言いわけ禁止塾」の方を読みました。

いつもはもっと純然たる「お話」を
読んでいるんだけど、
今回これを選んだのには理由があって。

**

先日の授業参観で見た衝撃の光景。
クラスの中に「1人学級崩壊」してる子が二人いる!
先生も対応に苦慮している様子。

(「1人学級崩壊」は息子の造語)

(それぞれはツルんでおらず、
 そして周りもそれに引きずられていないので
 「1人学級崩壊」×2人、ということなんです)

このクラス、大丈夫かぁ???


その2人以外にも、クラスには
目だって言葉遣いと態度が悪い子が数人いて
毎日嫌な気分になるんだよ、
という話を前から聞いてはいたものの、
それを目の当たりにすると
けっこう胸に刺さる。


9才、10才といえば難しいお年頃だから、
ありがちなことなのかもしれないけど。

けど、放っておいていいわけがない。

…んー、知ってしまったら
気になって仕方なくなるのよねぇ。

けどけど、保護者の立場で出来ることは少ない。
というか、ほぼ、無い。

けどけど、蚊帳の外でブツブツ考えてるだけでは
精神衛生上よくないし、何の生産性もないし。
出来ることなら、出来る範囲で何かしたい。

よし。
読み聞かせの時間を使おう!



自分の言動をちょっと振り返って考えたり、
嫌なことを言われた時に
そんなこと振り払って乗り越えるための
ヒントを持っておいてほしい。

いつかヒントが欲しくなったとき、
そう言えば、ああいう本があったな
と思い出してくれたら
もしかしたら助けになるかも。


そう思って選んだ本です。


全部は読めないので、
子どもたちと話しながら、
適当な箇所を抜粋して読みました。


まず心がまえの3パターン。
「プリンのかまえ」「樹木のかまえ」「生卵のかまえ」
を説明。

ここでもう盛り上がる4年生たち。

だいたい
「○○はプリンだよ~」「おまえ、生卵!」と
ヒトのことを笑っている。

あーー。言ってる言ってる。

そこで、
「自分を棚にあげて人のことをあざ笑うような子こそ
 生卵だよ!」

と言うと、
「あっ、そうか!」「やられたーー!」
と素直に自爆を認める4年生。

かわいい(笑)



そして話は続く。

心は癖で作られ、口グセは最もチェックしやすい癖。
言葉にはターボ効果があるから(口に出すと
言葉によってその気持ちが強化される)
強い心を作るためには、まず悪い口癖は直そう
という話の流れ。


その悪い口癖とは…
「ムカつくー」「ウザイ」(他、キモイ、ダサい、グロい…などなど)
「ビミョ~」
「意味ねーじゃん」「意味わかんねーし」
「オレ(私)だってやろうと思えばできるよ」
「オレ(私)、○○な人だから~」
「でも~」
「え~」
「だって・・・だもん」


みんな、ウチアタイしまくりで盛り上がる。
(※ウチアタイ【沖縄方言】
 思い当たるフシを突かれてアイタタタ!な状態)



なぜ、それが悪いか、ということも
分かりやすく的確に書かれている。

「そうか!」なんて小さな独り言が
ちらほら聞こえてくる。

悪いって知りながら使ってる言葉だけど、
「なぜ悪いか」を論理的にハッキリと認識させられることは
なかっただろうからハッとするんだろうね。


「え~、無理!」がなぜダメかを説明した時、
野球少年が「ああ、そうか!だからダメなのか!」と
深い納得のため息を漏らしていたのが印象的でした。
つい言ってしまって怒られた経験、沢山あるんだろうな(笑)

子どもたちの反応を見るに、
スポーツでも勉強でも音楽でも、
何か一生懸命になれるものを既に持っている子ほど
食いついて聞いていました


そうではない、問題を抱えている子にも
何かが残ってくれればいいんだけど。


とりあえず、読んで良かったと思います。


ほんとは「言い訳すると負けグセがつくぞ!
あたりまで読んであげたかったなぁ。

これって、すごく重要。

まだ物事を素直に受け止めて
素直に実行できる小学生のうちに
伝えておきたいことです。
せめて我が子には伝えよう。



ちなみに。
この日、例の口と態度の悪い子は、
得た知識を

「やー(おまえ)、プリン生卵!」

と、人をけなす材料に使っていたそうです。
それを受けて真似する子も続出だとか。


ふん。やると思ったよ。
それこそ生卵ヤローのすることだ
ということに気付かないおバカなのだと
自分を宣伝しているようなものだぞ。

こういう報告を聞くと、
次の読み聞かせの時間、
何をどう料理してやろうかと
腕が鳴ります(笑)

(いや、決して個人の吊し上げのようなことはしませんよ)

(そんな学級会みたいなことせずに、
 あくまで読み聞かせの範囲で
 皆の興味を楽しく引き付けつつ
 伝えたいことをいかに伝えるか、と)

(微々たる一投だし、うまくいくばかりじゃないけどさ)

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