仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

映画 『天使と悪魔』 を觀た

2009-05-15 18:32:59 | ドラマ、映画
けふ公開の 映畫『天使と惡魔』 を觀て來た。

一言で云へば、 原作の面白さ を損はずに、さらにスピーディになつてゐる印象。

原作を讀んだ人でも、原作との違ひに文句をつけたくなることはないだらう。
むしろ、原作で不自然に感じられた「主人公は死なない」的なシーンがあつさりと削られてゐるため、映畫のはうが樂しめるかもしれない。
前作の 『ダ・ヴィンチ・コード』 が原作の謎解きをうまく映像化できてゐなかつたのと比べれば、今囘のはうが上出來だと思ふ。
原作を讀んでゐない人でも、この映畫を觀れば樂しめるし、そのあとあへて原作を讀む必要はないかもしれない。

映像の素晴らしさを最も感じたのは、「反物質」が上空で爆發するシーン。
「ビッグ・バン」を彷彿とさせる(いや觀たことはないけれど)映像で、あれは小説では表現できない。
爆發後の色合ひの變化が美しかつた。

リアルといふ意味では、屍體や死んでゆく人の描寫がかなりリアルだつた。
小説でも丁寧に書込まれてはゐたのだが、映像となるとインパクトがあつた。
私には不要なインパクトだつたけれども。

文庫本で3册分のストーリーが2時間半ほどで完結するので、本を讀んでゐる時間がない向きには、この映畫をお薦めしたい。


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