仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

「男たちの大和/YAMATO」

2006-07-22 18:03:23 | ドラマ、映画
昨年、「亡國のイージス」を見た時に、「男たちの大和/YAMATO」の豫告篇を見た。
その時は絶對に見に行かうと思つたのだが、つい見そびれてゐた。

自宅最寄驛から2つ目の驛に小さな映畫館がある。
そこでいま上映されてゐることを知り、先程見て來たところだ。

戰鬪シーンの迫力もさることながら、「國を守る」といふことを考へさせられた。
彼らが命をかけて守つた國。
それと今の日本が、私の中でうまく一致しない。
いまの日本を命懸けで守らうとする者がいるのか、
そして、假にゐたとしても、いまの日本はそれだけの價値のある國なのか・・・

時代の流れの中で、帝國主義のアンカーを勤めさせられた大日本帝國。
この國は無謀と知りつつも、世界を相手に戰ひ、そして力盡きた。
3月10日の東京大空襲を皮切りに、非戰鬪員たる一般民衆が10萬人の單位で虐殺された。
そしてつひには原子爆彈の投下・・・

さうした状況下、映畫のなかの戰艦大和の乘員たちは、日本人がこれ以上殺されないやうに鬪ふのだ、と云つてゐた。
さう、それは單なる惡足掻きに過ぎなかつたことを私たちは知つてゐる。
しかし、ここで云ひたいのは結果ではない。
國を、日本の國民を守るといふ氣概の素晴らしさを云つてゐるのだ。

彼らが守つた國はいま、小さな海を挾んで隣り合ふ國から、國の主權を無視するかの如き言動をされても、
おどおどと顏色を伺ふやうな國となつてゐる。
經濟的には大國でありながら、政治的・外向的には赤子のやうな國。
自らを守らうとすることを認めない政黨が存在する國が、ほかにあるのか私は知らない。

映畫の途中から、涙が止まらなくなつた。
映畫館の暗さがありがたく思へたほどだつた。

本篇が終つて、大東亞戰爭末期の特別攻撃隊の出撃シーンなどの映像が流れた。
これは映畫ではなく、本物の映像だ。
そのなかで、若い兵士が凛々しい表情で出撃して行つた。
彼らのうち、生きて歸つてこられた者は殆どゐないのだらう。
彼らの獻身の上にいまの我々の生活があることを決して忘れてはならない。

靖國神社が東京にあり、關西にないことを殘念に思ふ。
私はいつか靖國に參拜して、彼らに萬感の思ひを籠めて感謝したいと思ふ。


ところで、ひとつ氣になつたこと。
映畫を一緒に見てゐた人の年齡の高さ。
私は40代なかばだが、おそらくもつとも若いはうだらう。
もしかすると、一緒に見に行つた私の嫁はんが一番若かつたかもしれない。
若い人にこそ見て貰ひたい映畫なのだが・・・
ウザイなんて云はれてしまふのかなあ。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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虎ネタではありませんが・・・。 (chappy)
2006-07-22 21:09:21
こんばんは、いつもお邪魔しています。

この映画、おいらも見ました。

内容についてはここでは触れませんが、おいらが見た時は、若い世代の観客がとても多かった様に思います。そして、終わった後に素直な感想を語り合っていました。捨てたモンじゃないなーと感じたことを思い出し、ついついコメントしちゃいました。

失礼しました。
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よかつた・・ (仙丈)
2006-07-22 21:17:09
chappyさん



ああ、よかつた・・・

なるほど、若い人は公開されたらすぐに見てゐるのでせうね。

この映畫を見て、大東亞戰爭とは何だつたのか、國を守るとはどういふことなのかを、自分の頭で考へてくれる若い人が増えてくれたら嬉しいです。



虎ネタとは違ひ、少しややこしい内容を書いてしまつたので、それだけにコメントを頂けたことが嬉しいです!

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