5月4日
明治38年(1905年)4月
『幻影の盾』 夏目漱石
初読。短篇。
文末表現からすれば言文一致体といって良いのだろうが、そもそも言文一致体の定義ってなんだっけと考えさせられるほど漢語が多く読みにくい。
「幻影の盾」を持つウイリアムの物語。物語世界の中での事実とウイリアムの幻想が混然一体、5ページも読み進めないうちに睡魔に襲われるのであった。
5月5日
明治38年(1905年)7月
『琴のそら音』 夏目漱石
初読。短篇。
読みやすい言文一致体。
「所天」に「おっと」とルビがふられているのには驚いた。
「電気灯のつく今日」に「幽霊だの亡者だの」いるわけがない。
『猫』『坊ちゃん』へと続くユーモアが楽しい。
5月8日
『葉桜の季節に君を想うということ』 歌野晶午
初読。長篇。
ハードボイルドとして読んでいた。
読んでいくうちに築き上げて行った物語世界が、終盤でがらがらと崩されてしまう。
え?なんでやねん…
いったいどこで読み間違えたのだろう。
叙述トリックというのかな。
タイトルの意味が最後にわかる。なるほどなぁ。おれも頑張らなあかんな。
また読み返してみたい。
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