仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

ブラームス:交響曲第1番~のだめカンタービレ 千秋真一(指揮)R☆Sオーケストラ

2005-09-25 13:47:01 | クラシックはいかが
千秋真一(指揮)R☆Sオーケ / キングレコード(2005/09/22)
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おめでとうすごいね評価と言うより期待度?!




「のだめカンタービレ」の主人公のひとり、千秋がR☆Sオーケストラを振つてレコーディングした最初のレコードがこれ。

千秋にしてもR☆Sオケにしても、勿論實在する筈がないのだが・・・
いつたい、誰が、どこのオケを振つたのだらう。
謎だ。

それはともかく、演奏はなかなかのもの。
とりあへずブラームスの交響曲第1番を聽いてみようといふ場合には充分だ。
私の好みからいふと、弦にしても管にしても、音の出だしの輪廓が不鮮明なのが氣になるが、これはあくまで好みの問題だらう。
弦はもう少し、きりつとして欲しいやうな氣がする。

特徴は第4樂章。
解説に書かれてゐたが、ティンパニがコンバスに添ふやうにして追加されてゐる。
樂譜には書かれてゐないが、過去の演奏でも、やりかたや程度の差はあれ、結構行なはれてゐるのださうだ。

私の愛聽盤は、バーンスタイン&VPO盤だが、この演奏は樂譜通り。

ブラームス:交響曲第1番
バーンスタイン(レナード), ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団, ブラームス
ユニバーサルクラシック

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もうひとつの愛聽盤、ミュンシュ&パリ管では、一部分だけだが、ティンパニが低音を補強してゐるらしい。
まつたく氣が附かなかつた・・・

ブラームス:交響曲第1番
ミュンシュ(シャルル), パリ管弦楽団, ブラームス
東芝EMI

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で、この千秋の演奏では、ティンパニ補強バージョンのなかでは一番派手なバージョン使はれてゐるさうだ。
過去の名演奏では、ヨッフム&ロンドンフィルの例があるさうなのだが・・・
このコンビの演奏では、ブラームスの交響曲第3番は聽いたことがあるのだが、1番は聽いてゐないのでわからない。

實際に千秋の演奏を聽いてみると、なかなか迫力があつて良い。
音樂のうねりが盛り上がつてゆくところだけに、低音部の厚みが増すことで、聽いてゐるはうの氣持ちも盛り上がる。
眞澄ちやんの、氣合ひを入れて演奏してゐる姿が目に浮ぶやうだ。


「厚み」で思ひだしたが、終樂章のこの部分は別として、全般に響きが薄いやうな氣がした。
これは何が原因なのだらう?
もしかして録音の關係なのだらうか?
それとも指揮者があへてさうしてゐるのかな?
え、バーンスタインやミュンシュが濃すぎるんぢやないかつて?
それは云へるかも知れない(笑)


ドヴォルザークの間違ひ搜し、これはお手上げ。
樂譜もなしに、聽いただけで分かる譯がない。
あ、樂譜があつても私にはわからんか(笑)

何はともあれ、樂しめるCDだつた。
次はシベリウスでも出してくれないかな。
のだめマングースのピアニカ入りで、ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーでもいいな。



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28 コメント

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間違い探し。 (music-mania)
2005-09-25 19:14:11
のだめのCDブックで間違い探しをしてしまいました!詳しくは私のblogに書いておきました。

結構、笑えるネタです。知ってると蘊蓄が語れます。ご笑覧ください。

ブラームスのCDも買おうかな。間違い探しが出来ないと困ります。挑戦してみたい。
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面白い! (仙丈)
2005-09-25 21:05:35
music-maniaさん



作曲者自身が指揮をしたレコードで、音が外れてゐるんですね。

樂器にもいろいろとあるといふことが新鮮な驚きでした。

ウィーンフィル獨特の樂器?があるといふのも、初めて知りました。



是非、ドヴォルザークの間違ひ搜しをしてみて下さいまし~!

のだめ10卷を見ながら聽けば、music-maniaさんならわかるのではないかと思ひます。



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仙丈さんへ (あや)
2005-09-26 14:41:50
TBありがとーござました♪



仙丈さんみたいに、専門的なことは、あまり詳しく知らない私なので、ブログを読ませて頂いて、知識が増えました
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ウィーン・フィル (music-mania)
2005-09-26 22:23:22
ウィーン・フィルは世界で唯一、伝統芸能のオケです。19世紀の色合いを残しています。リヒャルトの演奏でも感じましたが、いまのウィーン・フィルと弦の音色が同じです。弦楽器、ホルン、オーボエも独特の音です。ウィーン・フィルの多くの楽器は、オーストリア政府所有の楽器なのです。

ウィンナ・ホルンは、ウィーン・フィルでしか使いません。オーボエも、頭部管の頭にへんてこな丸い玉がついた古楽器のような独特な楽器を使っています。

なのに、トロンボーンやトランペットはアメリカの楽器をガンガン使ったり、不思議な世界です。面白いオケですね。
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いやあ、それほどでも~(笑) (仙丈)
2005-09-26 22:59:44
あやさん



コメントありがたうございます!

私も專門知識は皆無ですよ~

なので、自分の感じることしかいへないのです。

もつと中學の時に音樂の授業を眞面目に受けとけばよかつた(笑)

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傳統藝能 (仙丈)
2005-09-26 23:04:44
music-maniaさん



なるほど、傳統藝能ですか。

2000年に、ウィーン・フィルとベルリン・フィルが大阪に來ました。

ウィーンが小澤、ベルリンがアバドでした。

その時に、どちらのオケも超一流なのに、ウィーンの弦のつややかさと木管の柔かさには驚かされました。

やはり、さういつた理由だつたのですね。

それにしても政府所有の樂器とは!

さすがは音樂の都、ウィーンですね~



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日本の土になる!! (music-mania)
2005-09-26 23:45:51
ベルリン、ウィーンを較べて聞かれたとは!贅沢ですね♪

ウィーンの音は、録音で聞くよりずっと柔らかいふくよかな音ですね。マーラーもこの音を想定して書いていたんだなあ、と感慨を覚えます。

憧れるあまり、ウィーン人になりたい、と心から思ったものです。でも日本に生まれた以上、様々な栄養を取り込んで、日本のいい土になろう、と心を決めています。

先輩たちの養分を吸い上げて、世界に羽ばたく日本の若手も増えています。喜ばしいことです。

私は日本で土になります。(ちょっとナルシスティックなヒロイズム)失礼。
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日本の土 (仙丈)
2005-09-27 00:23:09
music-maniaさん



「日本の土」、いい言葉ですね。

ここ、極東の島國でも西歐の音樂が根付いてゆく。

でも充分に消化してゐるのかとなると、これは難しいことなのでせうね。

おそらくVnの響きひとつとつても、日本での響きとウィーンでの響きは違ふのでせう。

さういふ違ひを昇華して、純粹な音樂の喜びを體感したいものです。



ちなみに、アバド/BPOはベートーヴェンの交響曲第7番、小澤/VPOはブラームスの3番&2番でした。

BPOは日本での2000年秋のシーズン最後の演奏といふこともあつてか、氣魄の籠つた演奏でした。



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ウイーンフィル (g-grace)
2005-10-03 23:14:32
sonetets様

「つややか」いう表現わかります。

9年ぐらい前に神奈川県のどこかで(詳細は覚えてないのですが、)

市民レベルで、来日時の上演を誘致したところ、4人が市民会館だかにきてくれたことがあり、多摩から行きました。

その時の演奏の、気持ちよさは、「つややかな」という表現だったと、今、思い出して浸っています。  from g-grace



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ウイーンの弦 (仙丈)
2005-10-04 21:27:54
g-graceさん



ウイーンの弦はつややかですよね~

奏法が違ふのだらうとは思つてゐましたが、どうやら樂器じたいも由緒ある樂器のやうです。

まさに傳統の味はひですよね!



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