仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

【相棒 Season 10】 第4話:「ライフライン」

2011-11-09 22:07:52 | ドラマ、映画
なんとも遣り切れない話だつた。

「樂にしてやりたかつた」
これが犯人の告白。
いはば、鷗外の『高瀬舟』のやうなものだ。
犯人にしても、被害者と同樣の状態にあるだけに、被害者の立場は痛いほどよくわかる。

ヤミ金から借入をして、返濟出來ない。
利息の代はりに取立をすることになる被害者。
そんなことはしたくはないのだが、自殺をしても保險金がおりない。
殺してくれと云ひたくなる氣持ちはよくわかる。

右京さんのいいところは、事件の全容がわかつたうへで、犯人檢擧よりも先にヤミ金業者の摘發を優先させたこと。
それによつて、被害者の遺族が背負ふであらう債務をチャラにすることが出來た。
さすがは右京さんだ。

この事件を解決するのに大きな役割を果たしたのは、被害者の娘。
この娘の氣持ちを汲み取つて優しく接した尊くんの功績も大きかつた。
尊くんのキャラクターは薫ちやんと違つて右京さんに近いものがあるだけに、際立つものがなかつた。
さういふ意味で、このやうな人情味のあるキャラは、これからの尊くんのキャラとして注目に値するのではないかと思ふ。

それにしても、尊くん、まだ知らなかつたんだ・・・
「花の里」はもうないのだよ。
寂しいね。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

<ストーリー>

 「帯川運送」の社長・帯川(林和義)が何者かに殺害された。
会社の経営に行き詰まっていた帯川は、あちこちに借金のある多重債務者だった。

 伊丹(川原和久)ら捜査一課は、借金の連帯保証人になっていた妻の郁美(立原麻衣)が、夫の保険金目当てで殺害したのでは、と疑惑を抱くが…。

 一方、右京(水谷豊)と尊(及川光博)は帯川の携帯に残されていた、新潟行きの小包の写真を調べ始める。

 帯川の借入先の1つ、「緊急互助会」が、無利子で金を貸し出す同業者の組織だったことがわかり、さらに新潟行きの小包を配送する仕事が「緊急互助会」の副会長・青木(青山勝)の会社「青木配送センター」に回されていたことが明らかになる。
金に困っていた帯川がなぜ人に仕事を譲ってまわしたのか…?


ゲスト:林和義 青山勝 立原麻衣 中沢青六


脚本:櫻井武晴 監督:近藤俊明


(以上、 「相棒」公式HP より)






コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 11月8日(火)のつぶやき | トップ | 【昔の手帳から】 11月10... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿