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without a trace

ヤマザキ、フリーターを撃て!

イエスメン後半

2009-05-01 01:31:54 | ドキュメンタリーとかテレビ
 イエスメン後半見る。相変わらずWTO(世界貿易機関)に扮してやりたい放題のイエスメン。WTO偽サイトを通じて今回はオーストラリアに招待される。だが前哨戦にニューヨークの大学で講義をすることに。大学の先生だけが彼らの正体を知ってるが生徒は知らない。WTOになりきってリサイクルについて語るよと集めるのだ。途上国を助けるには缶やビンなど集めたってしょうがない。人間は食べ物の2割しか摂取できないのです。8割は排泄物として外に出されてしまう。これは使えるのじゃないか。そこで栄養再利用としてWTOが考えました。マクドナルドと提携して栄養を再利用するのです。先進国の排泄物を石油パイプラインのように途上国とパイプラインで繋いでマクドナルド各店にお届け。シェイクのように出てきてそれをハンバーガーにします。ウンコバーガーではなくリバーガーと呼びます。これで栄養素の再利用が可能。種類はリサイクル回数によって変えます。3回目のバーガーをお願いしますとか。笑顔のドナルドとウンコバーガーがCGで再現。

 おいおいマジかよと学生も笑いつつ驚く。学生は言う「あなたは貧しい人間を見たことあるのですか?」「ありますよ。写真で」。学生「人間を家畜扱いするつもりか?」「既に現実では途上国は家畜以下の扱いですよ」。学生に物を投げつけられるWTO。企業も組んでるのか、儲ければなんでもいいのかと学生唖然。なんとか前哨戦も成功してオーストラリアへ乗り込む。

 ここも前のようにエリートたちの集会だ。驚かれるかもしれませんがWTOは解散しますと発表。貧富の差は広がるばかりだし役目を果たしてないと説明。みんな納得してしまう。ここで重要なのは解散する理由に誰もが納得してる点。まともな貿易の調整なんてしてないじゃないかという本音が漏れている。この偽発表がマスコミで報じられてしまってカナダでは国会の討議にすらなってしまったという。たった数人の連中がWTOになりきってるだけで混乱が起きてしまうという面白さ。

 町山さんによると彼らの活動費用はどうなってるかというとトランペットのハーブ・アルバートなんかが出しているらしい。あのオールナイトニッポンの曲を吹いてる人だ。だからオールナイトニッポンを日本人が聞いて彼に金が入ってその金がイエスメンに向かってたりすると。他にジョージ・クルーニーとかも金を出してるとか。
 番組を見ながら水木しげるの漫画を思い出していた。彼の作品で尻から食べ物が出てくるという話がある。自分だけで再利用できるじゃないかと驚いてまず主役が思ったのがこれで働かなくてすむ。このスピリットが水木しげるなんだ。

イエスメン

2009-04-24 04:50:44 | ドキュメンタリーとかテレビ
 MXテレビ「松嶋×町山 未公開映画を観るテレビ」見る。前回のウォルマート後半は録画を忘れてしまった。今回はイエスメンというコメディーに近い連中のドキュメンタリー。どういう連中かというとバービー人形とG.I.ジョーの人形の音声を入れ替える。両方の人形を買ってきてチップを入れ替えてまたそっと店の中に戻す。するとバービー人形を買った女の子は「部隊を殲滅せよ」という音声が聞けるのだ。バービー解放運動としてその様子をカメラにおさめてたらテレビが食いついて有名になった。男や女の解放みたいなジェンダーフリーってやつだ。メンバーはかつてゲームでシムシティーを作っていた人もいる。なんかむかついてきて街中で男ばっかりで水着になってキスしまくるという内容にしたらしい。そのバカゲーで一気に有名になったがもちろん職を失う。今じゃ大学の先生をやってる。他にも大企業をクビになったとかそういう連中。彼らの目的は真実を暴き出すこと。隠された面を見せ付けてやると。

 今回はWTOになりきる。WTOとは関税を撤廃したり減らして経済を活発にさせようと作られた機関。だが現実には先進国が儲かるシステムになっている。世界ではこういったグローバル反対運動が起きていて年に50万もの人間が抗議を起こしている。大企業が後進国で工場を作る→先進国の仕事が減る→後進国の仕事増える→利益は先進国が持っていくという流れ。彼らはWTOにそっくりなドメインを持っていてサイトを開いている。どう見てもWTOにしか見えなくてこのサイトを経由してメディアとかから依頼が来る。これは遊んでやろうじゃないかと。WTO代表ですと騙してパリの凱旋門が見える広場までわざわざ行ってニュースで生討論してる。「教育なんて民間企業がやるべきなのです。公的機関が教えてるとトロツキスト(共産主義者)になります。経済はM・フリードマンの自由主義だけを教えるべきです」とか本当にそれなりの人らしく発言してる。今回はヨーロッパで公演してくれって依頼がきたので行ってやるぜと乗り込む。

 入念に準備してヨーロッパの衣料業界のエリート達が集う会議へ到着。テキサス生まれのテキサス野郎のWTO代表という紹介で乗り込む。アメリカは南北戦争という金だけかかる無駄な戦争をしてきました。そのせいで奴隷制度はなくなったのです。北部のせいで奴隷がなくなったのでアメリカは労働時間が延びています。奴隷の変わりに低賃金労働者というものを作りましたがこいつらには維持費がかかる。アフリカからの輸送代、先進国にあわせた給料、社会保障。そこで考えたのが工場を作って現地に奴隷を囲う制度です。だが奴隷を見張っている時間はない。エリートがバカンスをしながら奴隷を監視できるシステムをWTOが提案します!そしてスーツの中から全身タイツで顔まで届くばかでかいチンコつきで登場。そのチンコにモニターがあって現地の状況が見えるのです。チップを体に埋め込んであそこに力を入れると状況がわかります。奴隷にもチップを埋め込んで一目瞭然。会議にいる人々は失笑しつつ唖然。これがWTOの提案ですと去っていく。

 次回の後半はマクドナルドに殴りこみ。貧しい人間のためにシェイクでウンコを流してハンバーガーを作ればいいのではという小学生レベルの提案をするWTOが登場。マクドナルドにウンコバーガーを作ればいいのでは?なんて放送する熱すぎる番組だぜ。さすがMXテレビ。

ありふれた奇跡~最終回見ました

2009-03-24 05:02:51 | ドキュメンタリーとかテレビ

 ドラマ「ありふれた奇跡」最終回見る。赤ん坊を預けて女は逃走。まだ肉体関係もないのに赤ん坊という疑似体験をさせられる。どうすりゃいいのかわからなくてオロオロする仲間由紀恵と加瀬亮。仲間は堕胎した過去から赤ん坊が産めないので複雑そうだ。警備員が登場して彼らを気にしている。彼ら側の物語が見たければ「男たちの旅路」もマスト。鶴田浩二の「迷惑かけたっていいじゃないか」という言葉が頭をよぎる。警察沙汰にはしたくないので陣内孝則と警官の塩見三省を呼んでくる。赤ん坊は以前にモデルルームで登場した野良猫の伏線だ。あの野良猫たちが動物病院に行ったように、あるいは井川比佐志が戦災孤児となって孤児院に行ったようにこの赤ん坊も苛酷な人生を歩むのか。すると若い母親は戻ってくる。来るってわかってたと言いながら帰ってきてほしくもないような顔をする仲間。捨ててないと確信を持っている仲間は自身が子供を殺したわけでかなり厳しい展開だ。

 二人はそのままホテルへ行ってついに合体かと思いきや仲間は疲れて眠ってる。加瀬はシャワーでたらバスローブ一丁で草食系なりにやる気見せてみたわけですよ。なのに眠ってると。すると眠ってる彼女の唇を指で撫でて自分の口にあてるという関節プレイ。このマニアック草食系。直接的な接触が少ないから魅力なのかもしれない。朝日の中で二人でチュ―するのはついにビルの上。今まで下からビルを眺めてきてたがついに二人も上がれたのだ。

 ここから急展開して母同士の挨拶。戸田恵子が加瀬母のキムラ緑子に会いに行く。山の手VS下町という中年対決なんだ。キムラは下町らしく初めから主導権を握るためにタメ口。家を出たのになぜか元夫とアパートで暮らす女と家を出ずに夫とうまくいってない女。あなた幸せなの?と聞くやキムラは言う「幸せとか考えて生きてないから」。この人は自分の人生に誇りを持ってるんだなってのがわかる。傍から見たらろくでもない人かもしれないが自分を相対的に見ながらも人生に満足できる能力がある。これは夫の風間杜夫にはない能力かもしれない。

 シルバーナさんと忍さんの密会も続く。バレたとしても堂々とすべきです。いやバレてたら楽しくない。何が何でも隠しとおしてじゃないとつまらないんですよ。そうしましょうと。二人は秘密を隠す決意をする。シルバーナ母の八千草薫は秘密を隠し通して夫婦を生きた。だから岸部一徳も戸田も隠す通すのかもしれない。おそらく風間はバレるだろう。本音を隠す人々と本音で生きる人々。その家族の子供たちが一緒になるんだ。

 松重豊は家族が上京すると言う。ぶっちゃけ井川さんにこの家で一緒に暮らさせてくれませんかと頼むんだ。この男もまた家族に恵まれない生い立ちなんだろう。お前ら一家が住んだらおれの家じゃないじゃないか!そんな事ありませんよ。他人は疎ましく思うもんだ。お前らもおれを疎ましく思うようになる。人間なんてそんなもんだ。松重は黙って出て行くが加瀬が怒る。初めてといってもいい激しい怒りを見せる加瀬。爺ちゃんは用心のしすぎなんだよ。謝れ!彼が決してサラリーマン時代に会社で見せなかった怒り。自分がどんな目にあっても怒らないが、他人のために怒れる。井川さんの生きる根っこにあるのはおそらく怒りなんだ。だから爺ちゃんは孫の怒りに驚いてしまう。草食系が魚肉ソーセージばかり食ってる男を助ける。

 そして山田太一らしく最後にみんな集合。しかしメシは食べない。井川さんの演説が始まる。どん底の時代を生きた自分には他人に用心しすぎていたのかもしれない。だが今は用心しなくてもいいんだ。どん底なんかじゃない時代なんだ。仕事が不安定な男と子供が埋めない女のお前らだって乗り越えられる。井川さんは不幸な生い立ちからいつの間にか自分のことだけを考える人生になっている。「男たちの旅路」での鶴田浩二と同じで常に自分とは”物語がない”ということなんだ。おれだよおれおれ詐欺と風間がダジャレを言ってたが井川さんそのものかもしれない。彼にとっては血をわけた家族を繋いでいくというのが”夢”だったんだろう。だから「頑張れば夢が叶うは傲慢」というメッセージは井川さんや山田太一自身の世代にすら向けられている。

 そしてドラマ冒頭の河川敷へ向かう。かつて陣内が死のうと決意した場所だ。そこに陣内が赤ん坊を捨てようとした女とともにやってくる。加瀬と仲間が二人で彼らの写真を撮る。陣内は「ぼくは一人じゃない」と恥かしげもなく言っている。かつて襲おうとした時に言われた仲間に対して、死んだ家族に対して、過去の自分に対して、女と赤ん坊に対して彼の言葉は響く。写真と言えば「早春スケッチブック」の山崎努だ。陣内は先週までは死のうとしてたんだと思う。だが降ってきたような女と赤ん坊との出会いで変わった。そして井川さんは松重一家を迎え入れていく。加瀬も仲間も実家を出て行くんだろう。

 選択肢を捨てて生きていく人間が”生きる哀しみ”を背負っていくのが成熟だと。それぞれの立場や秘密が変化していくのを認めていく。加瀬は子供が生める将来を捨てたわけだし、仲間は過保護な家族から解き放たれ、それに彼女は自分の過去をわかってくれる人への依存がある。それは直接的な肉体的な関係とも繋がりうる(そうならないのは過保護な家族のおかげ)から少しずれれば彼女は肉食系女子。ラストにあった池上の寺での一人携帯いじりのシーンがなくなっていた。エンヤの音楽が意外と良くてエンヤばかり聞いてると疲れるのだけどたまにエンヤだとこんなにいいとは。視聴率低かったらしいけどいいドラマだったと思うんだ。面白いからつまらない、つまらないから面白いのだ。

日記だとか感想は最近こっちになってます
http://www5.diary.ne.jp/user/519750/

 

 

 


幸福感

2008-03-13 00:50:48 | ドキュメンタリーとかテレビ
 ディスカバリーチャンネルで「幸福感」見る。恐怖が面白くなかったけどこれは良かった。恐怖で興味深かったのは恐怖は遺伝するのか?母親が広場恐怖症という一家がいて、長女も同じ症状だが長男はまだない。ここで親マウスを使って実験する。マウスに理不尽に電気ショックを与えた場合とそうでない場合。恐怖を植え付けられてるマウスに育てられると子供マウスもまた恐怖を感じやすくなる。そこで子供マウスをそうでないマウスのもとで育てると違う。つまり恐怖症は環境要因も大きい。

 そして幸福感。インドには笑う会というのがある。集まってみんなで大笑いしてるだけという会。お互いに意味もなく大笑いしてる。これには科学的な根拠がちゃんとあるらしい。笑ってると免疫が強くなったり本当にハッピーに感じるのだとか。

 アメリカでは面白い実験をしてる。世界中の様々な立場の人々にPDAを配る。そして「今あなたは幸せだと感じますか?」という質問を一日に何回か送る。一人でいるのか、仕事中なのかなど統計を取る。すると人々はほとんどの人が何もなくても幸福らしい。もっと統計を取って国別やら経済状況などのカテゴリー別にしてみる。すると面白い結果が。日本やアジア系アメリカ人はかなり低い幸福感を示している。社会が急変した旧東ドイツのレベルとあまり変わらない。アメリカでも貧しい人々が多いヒスパニックはなぜか幸福感が高い。インドもなぜか高い。そしてムンバイのスラム街に行ってみる。狭い家に10人もが暮らしてる。しかし彼らは笑いが絶えず、感謝してますと言いながら食事をして幸せだといいながら眠りにつく。ここで示されてるのは幸福とは金では決して買えないという事が証明される。

 EQのダニエル・ゴールマンが出てくる。幸福を感じる脳に異常が起きてバランスを失ったのがうつ病らしい。そこで瞑想を定期的に学ぶグループと普通のグループで脳の検査をしてみる。MRIで脳の動きを電力を流したりして検査してみる。すると数ヶ月していくと明らかに違いが出てくる。瞑想グループは免疫が強いんだ。これを発展させてチベット仏教の坊さんを連れてくる。彼はフランス人で元々は科学者だった。それが目覚めてしまってチベットに出家してしまった。だから彼はチベットだけでなく西洋社会を知っている。MRIを使いながら瞑想してもらう。そして悲鳴や赤ちゃんの鳴き声など様々なストレスを感じるような音を出してみる。やはり通常の人間とはまったく違う。つまり心とは鍛錬できることになる。ストレスを和らげる脳を自分自身で作れるのだ。

ヒラリーとビル前編

2008-02-18 03:29:58 | ドキュメンタリーとかテレビ
 BS世界のドキュメンタリー「ヒラリーとビル」前編を見る。後編は録画忘れてしまった。大統領選挙に向けてこの時期に作られたドキュメンタリー。クリントンはあまり興味がなかったのだけど、見てみるとおもしろい。まずはヒラリーの生い立ち。彼女はやはりというか元々は保守的な家庭の出身。北部イリノイ州での典型的な中産階級ばかりが暮らす平和な町で育っている。反共主義者で高校時代は共和党議員の選挙運動にも参加している。父は彼女を男の世界を理解させようとスポーツも男の子とやらせていたとか。お前ならもっとできるぞというしつけを受けた彼女は実際に期待にこたえていく。

 一方のビル・クリントンは南部の出身。自分が生れる前に父を交通事故でなくしている。母が再婚するが義父はいつも酔っ払って家族を殴ったり銃を向けたりする。そういう家庭だからか彼は外では友達つくりに励んでいたという。幼い頃から「ハーイ、僕はビル・クリントン。君の名前は?」と一人でいる子供に話し掛けてまわってた。弟も生まれるが義父に対して戦いを挑む覚悟で反抗する。思春期でのその反抗が後の生き方に影響してるのは間違いない。音楽ばかりやってたが高校時代にジョン・F・ケネディと握手して自分の目標が定まる。自分はケネディのようになるんだ。

 そして二人はロースクールで出会う。60年代後半で時代は学生運動全盛期。見事にリベラルに染まり公民権運動にも参加する。ヒラリーはキング牧師を紹介されてスラムの現状を知ってリベラル全開に。二人とも弁護士になるが目標を政治に向けていた。アーカンソーで大学の講師となるがヒラリーとしてはそんな南部の保守派だらけの田舎なんて暮らせるかだった。ここで婚約だけでなく政治の約束をしたんだ。必ず政治家として成り上がると。

 アーカーンソーで失敗しながらもコネクションつくりに励んでなんとか州知事に。ビルは最年少で州知事となりアーカンソーをどげんかせんといかんと道路財源を求めて増税。すると今度は見事に落選。なぜかを徹底的に分析する。そこで出た結論がヒラリーだった。私は専業主婦で一生終わるような人生をしたくないなんて堂々と言うから嫌われる。結婚もしないので名前も違う、結婚指輪も女性の拘束だというウーマンリブ。この手の人は他人を見下してるように見えてしまう。そこで眼鏡も止めて結婚して夫を立てる事に専念する。またもや知事に返り咲き。しかし問題はどんどんと起こる。ビルの弟はミュージシャンだが麻薬を売って現行犯逮捕、資金を提供してた実業家の海外との武器売買疑惑、そしてバレてしまった証拠音声つきの浮気癖。それでも手腕を発揮して大統領へ。大統領となった夫婦は国民に向かって手を振っているが、ヒラリーはまるで自分がなったかのように夫と離れている。ビルが妻の手をとり一家でホワイトハウスへ入っていくのだった。