花の名前: イチハツ
撮影日: 2017/04/29
イチハツ(一初)Iris tectorum 種が守り続けられる園芸花。
【ワトソニア】で検索し、続けて【ヒオウギズイセン】で検索してみると違いが顕著で、外来の初期に付いた和名が経過を経て使われることがなくなりつつあるのが見て取れる。別名を併記されると、どれも知っておかないといけないと、ついつい圧迫を感じてしまうことから、もう開放されてもいい頃合いになっている。
学名:Watsonia ワトソニア属(ヒオウギズイセン属)
ヒオウギズイセンにはヒメヒオウギズイセンとヒメヒオウギアヤメをめぐる混乱があり、もう使うのをやめようとなってきているように見える。
ヒオウギズイセンはワトソニア、ヒメヒオウギズイセンはクロコスミア Crocosmia と呼び、ヒメヒオウギアヤメは Freesia に属し、メジャーな花フリージアがあるので、ヒメヒオウギとシンプルに呼ぶ。こうして未来志向で、もめごとの解決をはかろうとしている。
いつまでも、こんな和名があると博識やうんちくを披露されても全然楽しくない。シンプルイズベスト。
撮影日: 2017/05/04 「ニワゼキショウ」とされるものの特長が見られる花
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撮影日: 2017/05/07 「オオニワゼキショウ」とされるものの特長が見られる
花の名前: ニワゼキショウ(ナンキンアヤメ)
ニワゼキショウ Sisyrinchium にはニワゼキショウ(庭石菖)とオオニワゼキショウ(大庭石菖)があるが、個体差もあるので、一般人に見分けは難しく、無理をする必要もないと思われる。
ナンキンアヤメ(南京菖蒲)の別名は、園芸種の販売名として使われることがあるようだが、カタバミに対するオキザリスのようではない。
日本在来の花、あるいは古くに大陸から伝来し野に広まった植物には、地域により咲き方に違いがあったり、異なる名前で呼ばれており、明治以降に日本語の統一に伴い共通化したと思われるものが見られる。また一般に植物は固体変異があり、同種の植物と交雑(自然界での交配)が生じるので、ちょっとした違いの見られる植物が誕生し広まる。日本人には微妙な違いを愛でる精神文化があり、ほとんど同じものに全く異なる命名をする場合もあったようだ。近代科学でもたらせれた知識のまだない時代に、博学の人が名付けたやたら難しい名前や、庶民や百姓が暮らしの中で呼んだ愉快な名前など、名前からその時代のシーンが浮かびそうなものもある。
一方で、科学には体系や関連性が求められる。情報が増えれば整理する必要性が高まる。バリエーションを文化的に愛でることとは矛盾が生じてしまう。花の名前を素人が「知ろうと」すると目前に絶壁が立ちふさがり足元は砂地獄になる。
さらに、ややこしさを増大するのが商売の都合というやつ、人気ウケする名前がもてはやされ、種類が飛躍的に増加するに合わせ、和洋入り混じったややこしい名前が拡散する。こうなるともはや記憶力の限界を超えてしまう。
もはや開き直るしかない。自分流を見つけだして貫くこと。それを遊びとして楽しもうと思う。
花の名前: カキツバタ
撮影日: 2017/05/18 09:41:25
私見ながらアヤメの仲間の90%はハナショウブ9%がアヤメで硬い土でも生え 1%のカキツバタは水辺または水中に限定。うた詠みの難題です。
素敵な歌を聴きながらどうぞ。
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【ヒメヒオウギ】で検索すると? ヒメヒオウギ、ヒメヒオウギアヤメ、ヒメヒオウギズイセンが入り乱れた情報が出てきて混乱してしまう。渡来時に付けられた名前に、後年の研究で分類の見直しにより整合性がとれなくなった代表的な事例と思われる。
ヒメヒオウギあるいはヒメヒオウギアヤメはフリージア Freesia を、ヒメヒオウギズイセンはクロコスミア Crocosmia を属とするアヤメ科の植物で、今の園芸ではヒメヒオウギ(フリージアはイメージの異なる有名な花群に譲り)とクロスコミアで整理するのが一般的なようだ。
撮影日: 2017/05/14
撮影日: 2017/05/17
公園の舗道脇や住宅地の道路脇に顔を出すヒメヒオウギがある。近所の人が植えたものか、花が勝手に家出したのか、わからないが、そっと野生化して咲いている。野の花ヒメヒオウギになっている。
霊前の供花は原則として白を基調とするとある。となると容易に手に入らない。私はシキビを用いる宗派の檀家の出なのだが花に困った記憶はない。四季折々に庭や畑また道端や野原。神仏の恵みし花々を忌避することなく摘み手折りシキビの葉に彩りを添えた。
カーネーションやリリー果てはラン。バレンタインと同じ。高価な花を買わせようとの企みや。日本の神道や仏教の精神性に豪奢はあり得ない。ふと気がつけば。こうした破壊が横行している。
日本人は無宗教。まったく違う。ただ心が広い。まさしく釈迦や天照の心がある。それが日本。と信じたい。今はまだ言わぬが花の浮世なり。
撮影日: 2017/04/03
フリージア Freesia はすっかり定着した呼び名で、いくつかの和名もあるようだが、もういらなくなっている。
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最近は世間同様、大谷翔平くんのことで女どもはやかまし。
「なー昨日はどうやったん」
「ホームランや」
「勝ったんか?」
「負けてしもた」
これやがな。
それにしてもメジャーリーグちゅうのはええな。勝負しよる。一球一打に気迫がある。最近やっと日本の野球も似てきたかな。特に昔は人気がなかったパリーグが先行しとる。勝負せんとおもろない。
負けとうないゆーて、ストライク投げへん。外人にはボールを打たせろ。そんなことへーきでゆーてた。やってる選手はたのしかったんやろか?
なんかいじいじ。人目ばっかり。変わった奴がおると、すぐに叩きにかかる。足を引っ張る。ただ穏やかに。まーわからんではない。外でおもいっきり遊んだらええ。むりやったらメジャーリーグを見ることや。雰囲気や。世界の。人本来の。あほになって遊ばなあかん。
花の名前: イキシア
撮影日: 2017/05/04
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ちょといい歌を聴きながらお読みください
渡来時の和名ヒメヒオウギズイセンも、後の園芸名モントブレチアも、分類の見直しによりクロコスミア Crocosmia に移行。
撮影日: 2017/05/19
撮影日: 2006/06/28
クロコスミアは良い響きがある。だから園芸には向いている。
このような、もっぱら園芸の花が住宅地の道路脇や公園の隅に咲いていることがある。自力で立派に咲き続け、新たな野の花となっている。こんなとき、この花をどう呼ぶか? 野花は和名が一般的だ。やはりヒメヒオウギズイセンか?
スイセン(水仙)は科も異なり、とても似ているわけでもない。スイセンを取りヒメヒオウギとすると別の花とかぶってしまう。
今は混血で日本国籍の人や帰化して国民となったカタカナ名の人が受け入れられている時代。だから野の花となっても今はクロコスミアと呼べばいい。
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花の名前: シャガ(コチョウカ)
撮影日: 2017/04/03
シャガ(著莪 射干)Iris japonica はアヤメ科の野花として咲き続ける貴重な花で、種が守り続けられる園芸花。
撮影日: 2017/04/30
外来の園芸種スパラキシス Sparaxis はもっぱらスパラキスで流通しているが、スイセンアヤメ(水仙菖蒲)とも呼ばれているらしい。なんと花のビッグネームをダブルでもっている。なになにアヤメ、なになにスイセン、なども数あるがダブルというのは豪勢だ。当然に名前負けする。イメージも合わない。これは新旧が交錯する時代の生んだ失敗例だと思える。
ただ言えるのは、園芸種が野に逸出して新たな野草としてあちこちに咲くようになると少し感じが変わる。野の花には日本的な名がやはり似合う。道端に園芸種オキザリスと思われる花があるとカタバミが合うと思える。だがこの国の歴史からすればまったく新参者の野草にスイセンアヤメはないだろうと思う。さほど繁殖力は強くなく見かけるとラッキーな花でもあり、違和感の強い名前は意識から消し去りたい。キーワードをひとつ知っていれば「あっそう」ですむ話だし・・・
花に関するネット情報はほとんどが園芸の花にかんするもので、高山植物など特別なものは別にして、原っぱや道端に咲く野花が主役になることは稀で、やたらアニマックだったり、不確かだったりする。それでも私なりに私のための整理をしてみようと思う。