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フランス語読解教室 II

 多様なフランス語の文章を通して、フランス語を読む楽しさを味わってみて下さい。

フランスとフランス人に対する30の質問 (2)

2008年04月16日 | Weblog
 [ 注釈 ]
 * p.79. l.2-5 : observateur は「移民問題を注視している人々」ということですから、たとえば「識者」なんて訳はどうでしょう。; communaute’s d’orgine immigre’e 「移民出身者が寄って生まれたコミュニテイー」
 「こうした経緯から多くの識者は、移民出身者からなるコミュニティーがやがて西洋社会に溶け込んでゆくといった見通しを一から見直すこととなった。」
 * p.79. 下から3行目から p.80.l.2 まで : ここで Ironie といっているのは、フランス市民 意識:イスラム系移民とアメリカ市民意識 : プロテスタント(アメリカ建国の原動力となった)という、いわば対照的な取り合わせながら、意識調査の結果がほぼ同一であったからでしょう。
 [要旨]
 2001年9月11日の事件を機に「文明の衝突」とまで言われ出したが,ことフランスに関する限り、この地のイスラム系移民は原理主義的傾向がもっとも少なく、社会への統合の意思において際立っている。そのことは、アメリカの調査機関によるフランス・イギリス・ドイツ・スペインのイスラム教徒に対する意識調査によって確かめられる。1) フランスのイスラム系移民は、宗教の影響力の低下や、女性の役割の変化よりも,失業問題に関心がある。2) 自身をまずイスラム教徒と考えるか、フランス市民と考えるかという質問に対して,42%が「市民」と答えている。3) 62%のイスラム系移民が、女性を取り巻く状況はイスラム諸国に比べてフランスの方がよいと答えている。4) 78%がフランスの生活習慣を身につけたいと考えている。
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 p.80. l.12以下は、また次回に扱います。Lecon 143 では、p.80 の Autre signe からla re’ussite scolaire まで訳出してみて下さい。いつものように、23日(水)に試訳をお目にかけることとします。