◆グラウエンハイムに越してきた高校生、角田奈緒。友達からは憧れの一人暮らしだと羨まれていたが、奈緒にとっては不安な生活の始まりだった。不安な気持ちを話せる唯一の存在は、グラウエンハイムの地下にある喫茶店、カフェ・ノワールでアルバイトをしている大学生の高村哲。彼と知り合って、ちょっとだけ運が向いてきたかな、と思った矢先に事件は起きた。7号室の住人、清水絵里子が殺され、不気味な装飾を施された遺体が発見された。第一発見者として遺体の惨状を見てしまい、ショックを受ける奈緒。だが、事件はこれひとつでは終わらなかった.....。
このマンションの住人には、みな暗い共通点がある。彼らをがんじがらめに縛り、殺し合いをさせる契約。
「誰カガ死ネバ、私ガ助カル。」
◆99年10月1日から、毎日1分ずつ365日間放映されたインターネットドラマ。1分ずつの細切れの放送ということで物語の構成にはかなりの制約がかかるはずだが、ミステリーとしても良くできていた。全6巻のVHSソフト(Kapitel.1「契約」・Kapitel.2「鳥籠」・Kapitel.3「陥穽」・Kapitel.4「邂逅」・Kapitel.5「贖罪」・Kapitel.6「戦慄」)、ドリームキャストのソフトとしても販売されたが、普通のドラマとして続けて見ても面白い。
主人公の角田奈緒に吉野紗香、奈緒を助ける高村哲に大熊範彦。事件を追う郷田刑事に螢雪次朗、グラウエンハイムの全契約を取り仕切る横溝弁護士に、今は亡き天本英世。奈緒を助ける運送業者に新井康弘。グラウエンハイムの住人に、寺田農・伊佐山ひろ子・杉田かおる・加納典明・穂積ペペ・三條美紀・桜金造・片桐はいりなど濃い面々がずらりと揃う。決して予定調和的なハッピーエンドでもないし、物語自体はかなり暗いのだが、よく考えられた展開と深い余韻を残す終わり方は秀逸で、根強いファンもいる。私はVHSからキャプチャーした動画をハードディスクに入れてあるので、休日などは作業をしながら一気に通して見ることも少なくない。DVD化を望みたい作品のひとつ。
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1分間なのに毎日続きが気になるし、話が良く出来てるし、秀逸なドラマですよね。
もう一度通して見たい。是非是非DVD化して欲しい。本当、同感です♪
あの頃はアナログモデムかISDNがせいぜいで、高速なxDSLなんて存在しませんでした。
時代はずいぶん変わりましたね。
今も時々見返しますが、良く出来た物語です。