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世界のクリスマスコマーシャル2022 (その1)— 英国アルゴス社の“They're Coming. Be Ready"

2022-12-20 22:37:08 | 広告
毎年クリスマス時期には、欧米で11月くらいから数多くのクリスマス向けのコマーシャルが作られています。2020年、2021年とパンデミックでクリスマスの集まりも制限されていて、クリスマスの楽しさを表現したコマーシャルはほどんどなかったのですが、2022年の今年は、人々がリアルで会って、喜びを分かち合えるという雰囲気のものが戻ってきた感じがあります。

日本だと、海外のクリスマスコマーシャルを見る機会はあまりないのですが、欧米のこの時期のコマーシャルを見ると、クリスマスがいかに大切なイベントであるかがよくわかります。またそこで表現されている家族や愛する人たちとの関係も心温まるものがありますし、家庭の食卓やお店の雰囲気など、このシーズン独特の雰囲気を映像で楽しむことができます。とくにイギリスのものが多いですが、数ある作品の中からとくに印象的な作品をご紹介していきたいと思います。

何作品かまとめて紹介しようと思っていたのですが、一つ一つの作品について説明していたら、かなりの分量になってしまいそうなので、とりあえずは作品をひとつづつ紹介していったほうがよいだろうということで、今回はこちらの作品を取り上げてみました。クリスマスまでには五月雨式にアップしていきたいと思います。どこまでできるかは何とも言えませんが。

で、最初にご紹介するのが、英国の家庭用品のオンラインショップ「アルゴス」の作品です。まずは動画をご覧いただきましょう。



家の台所で、カップルが、クリスマスのお客さんを迎える準備をしています。



「で、何人くるのかな?」と尋ねる主人に、「ほんの数人」と答える妻。画面が切り替わると、パーティーに参加するために駆けつけてくる人々。赤ん坊もいれば、ケーキを持った奥さんたち。枕をかかえ、スーツケースを引いて数日の宿泊想定で来る老人たち、子供たちもいます。押し寄せる大群衆の地響きで、台所の夫婦は徐々に不安に。スパークリングワインの栓が抜かれたりして、もはや押し寄せる群衆はクリスマスパーティー状態。台所の奥さんは、「何とかなるわよ」と自分に言い聞かせようとします。



群衆の映像と、盛り上がる音楽とともに、“THEY’RE COMING BE READY”の文字がまるで大スペクタクル映画のタイトルのように画面に登場します。そして、主人がスマホを手にして言うセリフが、「大きなボウル(お皿)が必要だな」。スマホ画面には、アルゴスでボウルの注文画面。



そしてドアベルが鳴り、アルゴスのロゴが決まる。

この大げさなスケール感がよいですね。まさかこんなことは実際にはないのでしょうが、予想よりも人数が多くなってしまったということはありえること。そんな時のためにアルゴスでちょっと大きめのものを用意しておきましょうということです。これほどの数の来客があったとしたら、お皿を大きくするというくらいの解決策では無理なのですが、見事なオチですね。見ている人は、思わず突っ込みたくなるのだと思います。「そんなんじゃ無理だろう」と。というか、こんなにたくさん来たら、家に入りきらないですけどね(汗)。

これはロンドンのThe&Partnershipというクリエイティブエージェンシーの作品。2013年設立の代理店で、現在は世界的ネットワークのWPPグループの傘下に入っています。ちなみにこちらがその会社のサイトです。

https://theandpartnership.com

ではまた次の作品をお楽しみに。

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