春節が近づいてくると街が赤く飾り付けられる。
同じ建物内での引越しといえど
引越しは引越し。
段ボール25箱。思ったより多かった。
荷物を詰めている時、過去の日記ノートを見つけ
またまた読み耽ってしまった。
言えることは、今の体調と体力があるからこそほとんど1人で引越し準備できたということ。
一年前の私だったらそれだけの体力がなかった。
小さくガッツポーズ。
今日でこの部屋とお別れだ。
ガンになってからの私を見守ってくれたような気がする。
完全に治ったわけではないけれど
次のフェーズに入ったような気がするから
引越しして心機一転また頑張らなくては。
ずっとお掃除に来てくれていたノラさんとシティさんにもお別れを言った。
(引越しすると担当が変わるそうだ)
私がガンになってからずっと見守ってくれた人たち。
元気になるよう、いつも祈ってくれた。
異国でこんな優しい人たちに出会えて
私はなんて幸せ者なんだろう。
引越し作業の合間に山本文緒さんの
「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」を読了。
若い時から好きだった山本文緒さん。
以前読んだ「自転しながら公転する」を読み直していた時、膵臓癌で2021年10月に亡くなったことを知り、当時自分の体調とダブってしまってひどく落ち込んだことを思い出す。
「無人島のふたり」はガンが末期だと知り自宅でコロナ禍の中、ご主人と2人で最期を迎える直前までの闘病日記だ。
読むと辛くなる場面もあるが
最後まで読まなければいけないような責任みたいなものが感じられ
読んだ。
山本文緒さんの新作はもう読めないけれど
今まで書かれた作品はこれからもずっと読み継がれていくと思う。
私のガンがわかったのが2021年1月。山本文緒さんは4月に告知されている。
彼女は闘病ではなく逃病していると書いていた。
それを読んだらちょっとホッとした。
逃げてもいいんだ。
闘い続けてると疲れる。
ガンってなんなんだろう。
本を読み終わって
しみじみ考えている。