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2017年9月8日 東京バレエ団 「20世紀の傑作バレエ」



東京バレエ団〈20世紀の傑作バレエ〉

プティ/ベジャール/キリアン


2017年9月8日 19:00開演 上野 東京文化会館
観た場所:下手側L席
上演時間:
「小さな死」  19:00~19:20
 休憩       20分
「アルルの女」 19:40~20:15
 休憩       15分
「春の祭典」  20:30~21:05

たまたま8日がお休みだったのと、10日のチケットは妹に譲ったので、思い立って当日券で観ることにしましたが、これが大正解。とてもよい一日を過ごせました。

L列だったので、どうしても視界にゆかりさん、しおりさん、美佳さん、団長、木村さんが入って少々気が散りましたが、そこは無心になるように心の中でなにやら唱えておりました・苦笑

でも、奈良さんの生贄には、ちゃんと美佳さんから受け継がれていた何かを感じました。もちろん美佳さんの生贄と奈良さんのは全然違うんだけども。

-東京バレ団 初演-
「小さな死」
振付:イリ・キリアン 音楽:ウォルフガング・アマデウス・モーツァルト

沖香菜子&杉山優一 金子仁美&岡崎隼也 三雲友里加&入戸野伊織 
川島麻実子&塚本弾 崔 美実&ブラウリオ・アルバレス 奈良春夏&秋元康臣 


小さな死(プチ・モール)は性のエクスタシーの暗喩も込められているそうですが、はからずとも、ベジャールの春祭とのミックスビルでその描き方の違いも見られて面白かったです。

モーツアルトのピアノコンチェルトの中の、穏やかなアンダンテ部分などを使った作品。
クラシックのポジションも多く取り入れられているけれど、キリアンらしい動きもある。サーベルや幕、トルソを使っているけれども、男性は短パン、女性も肌色のレオタードで余計なものをそぎ落とした非常にシンプル。

昔バレエフェスや映像で観たときのようなドキドキが無いのは、踊りがどうのこうのではなく、なんだろうなあ、変な意味ではなく、エロさが皆無だからなのかもしれない。非常に静謐で綺麗で、ある意味こういうのは今の若い人っぽいというか。これはこれでこういう表現でいいとは思います。もっとギラギラギラっちでもいいかも、などと思うのは、アタシが昭和というか、80年代人間なんだろうな。

入戸野くん、奈良さん&秋元くんが素敵でした。沖さんも綺麗だなあ。あとはブラウリオくんはやはりコンテだと素敵ですね。

キリアンの作品は音楽、照明、振付が何とも絵画を観ている雰囲気です。

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-東京バレエ団 初演-
「アルルの女」振付:ローラン・プティ 音楽:ジョルジュ・ビゼー

フレデリ:ロベルト・ボッレ
ヴィヴェット:上野水香

女性:波多野渚砂 上田実歩 髙浦由美子 中島理子
   榊優美枝 菊池彩美 柿崎佑奈 酒井伽純

男性:永田雄大 和田康佑 宮崎大樹 竹本悠一郎 
   山田眞央 安楽 葵 岡本壮太、岡﨑 司 


全幕バージョンは所見です。ボッレはどう見ても、ちゃんと花嫁を裏切らず幸せにしてくれそうないい人なんだけども、(ガラとか映像で見るたびそう突っ込んでしまうのよね)舞台を観ると情熱とか破壊力がすさまじくて。
ボッレもいつまでも若いわけではないのだから、今の彼のフレデリを観られたのは幸せなこと。




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「春の祭典」 振付:モーリス・ベジャール 音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー

生贄:岸本秀雄
2人のリーダー:ブラウリオ・アルバレス 和田康佑
2人の若い男:岡崎隼也 杉山優一

生贄:奈良春夏
4人の若い娘:二瓶加奈子 三雲友里加 政本絵美 崔 美実




もはや東京バレエ団の鉄板演目とも言うべきベジャールの「春の祭典」。
安心して「いつものアレ」に浸れて、初演のドキドキさもいいけれども「いつものアレ」が」観たいという欲求もここで満たされて、舞台ってやはりいいものだなと思います。

また、トリプルビルの最後にこういうメジャー演目ってのは、帰途につくときにお客さんも興奮なり、舞台の余韻なりに浸れていいですよね。

人間、時にはどーーーーーんと深淵まで落ちに落ちて、考えることも必要だけども、劇場を去る時に、明るい気持ちで帰れるのと、どんより帰るのとでは、、、やっぱり高揚して帰れるほうが、気持ちとしては楽です。
感動したりあまりの悲しみに打ちひしがれて、頭痛がするほど、吐き気がするほど、泣いてしまう、そういう舞台も必要だし、好きなのですが、毎回毎回それってのもキツイ。

大好きなストラヴィンスキーの音楽なのでほんとは生オケで浸りたいところですが、こんなん、オケピットに入りきらないだろうし、こんな変拍子、よほど指揮者とダンサーのコンタクトがきちっとしていないと大崩壊をきたしそうだから、まあ、テープ演奏が妥当なんでしょうかねえ。

春の祭典は、個人的にはダイナミックさの面ではノイマイヤー版が一番好み。
また、悲惨さだったり、いけないものを観てしまったような感覚ではピナ・バウシュ版、それからやはり復活蘇演されたニジンスキー版も面白いですが、全体的な満足度だったり、繰り返し何度か見ていてなじみがある分、細部まで観る余裕がある面白さではベジャール版が大好きです。

このところ(というかずっとだけど)東京バレエ団の女子のすごさ、強さは実感していつつ、男の子はなんだかなあ、けして悪くはないんだけども、「女子のほうがオトコマエ」と感じておりましたが、ブラウリオ・アルバレス・和田康佑・岡崎隼也・杉山優一の4人は力強くて良かったです。岸本くんの生贄も素晴らしかったですが、もっとよわっちいと好みかな。やはり最弱生贄は長瀬くん一択?(まああれは美佳さんとの組み合わせだからよけいにそう感じたのかもですが)

それでもこの日の祭典の一番素晴らしかったのは奈良さんでしょう。最近の奈良さんの踊りでは一番好きです。


やはり繰り返し上演される演目というのはそれなりのわけがあると思います。
こうしていろんな人の生贄役はじめとして、群舞も見てああだこうだといえる贅沢な楽しみとは、なんと幸せなことか。

観るチャンスがあるなら逃しちゃいけないな、と思いました。




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