2020プロスタ97があまりに品薄で手に入らないので
それならばと昔のプロスタッフミッドを持ち出し使う事に。
この手のクラシックなラケットへの定番的なマルチガット
もしくはちょっとリッチにナチュラルガットなどを張らず
新しい酒を古い革袋に盛る的な感じで?縦マルチ、横ポリ
というハイブリッド張りにして打ってみました。
現在の基準では85インチで340g、フレーム厚が17mm
というちょっと厳しいスペックのラケットですがどんな
感じだったのでしょうか。
今やあのRフェデラー選手も長年愛用し勝利を積み重ねた
魔法の杖とも呼ばれた90インチのラケットから、年齢を
重ねても尚勝利を追い求め続けた結果、現在では97インチ
のラケットを手にしているというのに自分が85インチの
ラケットを?なんて事も頭をよぎったりも。
そんな雑念を振り払いまずショートラリーから打ち始めて
みたのですが、やはり少しでも真を外すと極端にボール飛び
が悪くなりやっぱり!という感じで覚悟を新たに。
ところが普通にラリー、シングルスとやってみると
面安定性、振り抜きやダイレクト感、そして打感が良い
のは想定内でしたが思っていたよりはボールが飛ぶし
コントロール性は抜群なので事前の想定よりもハードルは
高くないと感じました。
しっかり打てばスピンも結構かかりましたし。
今回ガットをローテンションでハイブリ張りにしたのも
飛びと食いつき、引っかかりも出て良かったようです。
ただあくまでも事前の想定よりは、です。
あまり面サイズ関係なく自分の形で打てる1stサーブは
コントロールがつけやすく抜群に打ちやすかったのですが
2ndのスピンサーブはいつもよりも球威を出すのが
大変でした。あと個人的に一番力不足を感じたのは
バックのスライスでした。
片手打ちバックなのでスライスは多く使う方なのですが
打ったボールを自分で見てもボールの伸び、キレが
出てなくて、やはりプロスタミッドは甘くないぞと。
そんな感じだったのでダブルスはもっと厳しい事に
なると覚悟していたのですが、これが自分でも意外な
事に厳しいラケットを使っているという事で程よい
緊張感と背水の陣の覚悟が功を奏した?のか、非常に
良い感じでプレー出来ました。
まずボールが飛ばない事はあっても浮くことはないので
いつもより安心してリターンを叩いていけたような
気がします。
一番意外だったのはネットプレーで、ボレーなど相当ミス
が出てしまいそうな気がしていたのですが、いつも以上に
メンタル的な余裕がなく、火事場の馬鹿力的な感じがそう
させたのか反応良く積極的なプレーができた気がします。
ただこれをトーナメントで朝からずっと続けるのは確実に
厳しそうだなぁとも思いました。
今回プロスタッフミッドを使ってみましたが、思っていた
程ハードルが高くない部分もありましたし、最近忘れて
きてしまってきている自分のテニスの原点を思い起こさせ
てくれる、大変稀有なラケットだと実感しました。
プロスタッフミッドを握ってプレーしていると余計な事は
何も考えずとにかくシンプルに一生懸命ボールに追いついて
しっかりと打つという、無我夢中でボールを追いかけていた
頃の昔の自分のテニスの原風景に少しだけ触れられ、そして
ちょっぴり戻ることも出来たような気がしました。
そういう意味でも本当に素晴らしいラケットでした。
今でも大切に使ってらっしゃる方が多いというのも納得です。
私もこれから大事に使っていこうと思います。
ところで今回プロスタミッドで十分満足したので、売り切れで
手に入らない2020無印PS97の購買意欲は消失してしまった
のでしょうか。いえいえ、そんな事はありません。
公正取引委員会のおかげで?いづれ海外版のPS97が入ってくる
と思われますので、それを気長に待ってみようかなと思います。