daichanの小部屋

ある平凡な将棋指しの日常

振り返る。

2007-12-31 15:04:04 | 日記・雑談
宣言通り、駒を持たない生活を続けています。若干禁断症状が出かかっていますが、あと二日だけ我慢します。

昨日は更新をお休みする代わりに、ブログを初めてからいままでに書いてきたものを読み返してみました。いまこのページは一日2000前後のPVがありますが、1年分まとめて読んだのは世界で僕だけではないでしょうか(笑)今日はこれまで書いてきたことを中心にこの一年を振り返ってみます。


まず今年は何と言っても、「書く」ことが生活の中心にあった一年でした。ブログを初めた頃は「毎日は書かないと思います」などと書いていたようですが結果はご覧の通り。これは、実際にやってみると予想外に面白かったということでしょうね。また、最初の頃は意見の発信が主な目的でしたが、徐々にゆる~くなってきてますね。最初は日記のつもりではなかったんだそうです(笑)まあこれからも、日々のことを書きつつ意見を発信していくスタンスでいくことになるのでしょう。

ブログのほかでも、週刊将棋の連載が始まったことと、初の著書を出版したことは、大きな出来事でした。この二つの根底にあるのはプロの技術を伝えたいという思いです。ブログ内でもそうした発言を繰り返しており、この思いに終始した一年でもあったなあと強く思います。来年以降も引き続き、考えていきたいと思っています。


またブログを日々書き続けることで、自分自身を成長させていくことは大きな目的の一つでした。いろいろとありましたが、たとえばこの日のこととか、ブログをやっていなければ出会うことのなかったような経験をして、この目的はそれなりに果たせているかな、と思います。来年からもきっと、こういう経験は積んでいくことになるのでしょう。
ほかに言葉に力のある棋士になりたいという目標もあるのですが、こちらはどうでしょうね。


意見を書くときに、最初は強い言葉で書くことが多かったと思うのですが、最近はそれよりも繰り返すようになってきたことに気づきました。どちらが良いのかは分かりませんが。
読み返すと「将棋の見せ方」に関するエントリが多いのが目につきます。特に観戦記とテレビ将棋、この二つについてはかなり多く触れています。興味のある方はぜひ、ブログ内キーワード検索でどうぞ。左下のほうにあります。
将棋の見せ方というのは、技術を伝えることとも大いに関係があります。ぜひ同時に考えていきたいテーマです。また、ぜひ多くの棋士に考えてほしいテーマでもあります。


棋士・関係者、特に若者向けのエントリもいくつか書きました。その一番軸となっているスタンスは外の世界に目を向けるということです。将棋界が全体が変わろうとしている時期ですから、これからの棋士はできるだけ、将棋界という枠を超えて頑張らなくてはいけません。と言っても急にできることはありませんから、まずはコツコツと、いろんな人やモノや情報に触れることが大切であろうと思います。この点では、今年は満点に近い一年でした。それぐらいいろんなことをやったし、充実した年であったと思います。


ちょっと話は変わりますが、ブログをやっていることがきっかけで稽古に行くようになったのには、自分自身びっくりしました。手前味噌ですが、こういうのも一つの普及のあり方なのかな、と感じました。今年将棋連盟全体で最も進んだのは小学校への普及だと思いますが、僕自身は関わる機会はありませんでした。棋士もそれぞれ得意不得意がありますから、手分けしてそれぞれ得意な分野で普及を進めていけると良いですね。僕はしばらくは書くことを中心にいきたいと思います。


対局の話もすこしだけ。今年は春先に順位戦と竜王戦で結果を出せたので、全体としては悪くない一年だったと言えるでしょう。その一方、夏場から崩れたのは去年と全く同じで、成長の証を残せなかったのは残念でした。それでも実力的には進歩しているのではないかと思っていたのですが、年の最後に負けてしまったのは、やはりその程度の実力だったということでしょう。来年はラストチャンスの新人王と、いいかげんAクラスに勝つのが目標です。どちらも今年と同じなんですが、達成できなかったものは来年に持ち越さざるを得ません。


最後に、昨日メモを取った中で本文に紹介し切れなかったものを、リンクだけ貼って終わりにします。皆様どうぞ良いお年を。
新年は1月2日から更新予定です。

ネットリテラシー
対抗戦のアイデア
今年一番の名言
一斉対局
本物
目的意識


<追記>
opinionのほうも更新しました。