オドラデクの心配事

日常にゆるやかに乱入する舞踏家の由無し事

3月に閉校する最後の分校で踊る。

2007年01月14日 | 道路劇場のお知らせ
新しい年が明けて、もう半月たってしまった。
今年も皆さんのお世話になりながら、踊り続けます。
どうぞよろしくお願いします。
ということで、慣れないブログなるものをはじめました。

まずは、現在の懸案。
実は、この3月いっぱいで、青森県にただ1校となって
しまった青森市の野沢小学校入内分校が閉校する。
現在の児童数は4名。今後の入学予定者が見込まれない
ことから、市の教育委員会では、閉校することを決定し、
昨年12月に市議会で承認されたのだ。

この分校は96年の歴史がある。
私は15年前から、青森県内の9校の分校を全部回り
道路劇場の公演をしてきたのですが、実は10年前に
入内分校でも踊っている。
そのときは、公演までに何度も現地を訪ね、集落の
いろいろな方々によく訳のわからない踊りの説明をして
歩いた。分校は当時も5、6人の児童しかいなかった。

かつて、分校は集落の中心であり、運動会や文化祭などは、
集落の人たちが皆分校に集まり、とても活気があったのだ。
車社会になり、町までの距離が一気に短縮するとともに、
農家の跡取りや若い人が次々に青森市内に出て就職し、子ども
の数が減るとともに、学校の先生も教員宿舎に泊ることが
なくなり、次第に分校の求心力はなくなっていった。

しかし、10年前にオドラデク道路劇場の公演をしたとき、
分校の講堂は30年ぶりに満杯のお客さんが集まってくれた
のだ。
実はそれまで、入内の集落に芸能が入ったのは、人形芝居の
金多豆蔵一座だけだったのだ。

てなわけで、この3月11日に閉校式が行われるようなの
だが、年度の途中で突然決まった閉校なので、地元の人たち
は、どのような形でお別れをしたらいいのか、とまどっている
様子なのだ。
この話を昨年の暮れに聞いてから、私はどうしても閉校
する前にもう一度踊りたいと強く思うようになった。
その当時に踊りを見た子どもたちは、今は二十歳前後に
なっている。その子たちも、その子たちの親も、また、
集まってくれた集落の人たちも、踊りのことは記憶に
残っているという。とてもうれしい話だ。

だが、問題は、学校でイベントをやることが、どうも大変
やっかいな事態になっているのだ。いまここでは、詳細は
書けないが、なんとも奇妙な事態が起こっていることだけ
は確かなのだ。
事態をなんとかクリアーするためにがんばっている。

そこで、併行して皆さんにお願いがあります。
とても素敵な丘の上の分校に3月でお別れするために、
なんとしても踊りたいと考えています。
是非、協力してください。協力の仕方は様々ですが、
まず、音楽、美術、ダンス、映像、詩、ヴォイスなど
でのジョイント。これは表現者としての参加。
そして、スタッフとしての協力。あるいは、記録としての
参加。どんな些細な手助けでも歓迎します。

事態の成り行きは逐次報告します。

というわけで、はじめての投稿は、皆さんへのお願いでした。