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しろくまハリきゅう院 しろくまリハビリマッサージ (旧‘しろくま治療院’)

しろくまハリきゅうとしろくまリハビリマッサージの院長のブログ

立ち上がり 14~自然な立ち上がり~ベッドを上げて立つ

2006-09-29 00:07:26 | 立ち上がり

この写真で立てない場合は

脚の筋力不足の場合が考えられます

 

ここで秘策があります

 

電動ベッドの昇降機能を使って

ベッドの高さを上げるのです

 

ある程度、脚に筋力があって

膝折れなどがしない人にやってみて下さい

 

座らせたままで結構です

 

座ったままベッドを上げると

床・畳から足が離れますから

もう少し浅く座りなおし、膝を伸ばし

足の裏をかかとまで床・畳につけます

それでも立ち上がらなければ

さらに浅く座りなおし

膝を伸ばし足裏を下につける

…これを繰り返します

 

足の裏が床・畳にかかとまでついているか

必ず確認してくださいね

介助される人はベッドか高くなると怖がりますから

介助者は膝立ちになって近づいていって

さらに横にぶれないように

腰のあたりを支えればいいでしょう

曲がった腰と背筋を手で押して伸ばします

後ろのベッドがかなり高くなっていますね

ベッドの縁に寄りかかって立っていますが

なんとか形は介助で立っています

 

立ち上がりで脚の力が必要なのは

立ち上がりのはじめだけです

膝が伸びてくると脚に力が入るもので

とうてい立てないと思った人でも

ベッドを高くすれば意外と立てますよ

是非、やってみてください


立ち上がり 13~自然な立ち上がり~座面の高さ

2006-09-28 00:06:42 | 立ち上がり

場面は変わって、この写真は

脚の力が少々弱い比較的健康なおばあちゃんが

ソファから立ち上がろうとしていることです

かなり深くおじぎ動作をしていますが

なかなか立ち上がれません。なぜか

イス(座面)が低いからです

 

その時この人は次の写真の様にしました

ひじ掛けをつかんでお尻を浮かしたんです

これはイスが高くなったことと同じ状態です

 

おじぎ動作は少ないにもかかわらず

結局このおばあちゃんは簡単に立てました

 

脚の力が弱くても

座面を高くすれば楽に立てるのです


立ち上がり 12~自然な立ち上がり~軽介助で

2006-09-26 00:10:20 | 立ち上がり

…立ち上がり 11の続き…

これから解説するのは

前後のバランスが取れた瞬間)で

少し手を貸せば立てる人の介助の仕方です

 

前や横に倒れないように

脇の下を支えて安定させます

それだけで立てる人もいます

 

ここで立てない人は

「これから立つよ」と言って

膝折れしないよう脇の下を支えたまま

ほんの少し(5㎝程度)手前に引きます

膝折れした時にベッドの端っこに

お尻がギリギリ引っかかる程度に、です

 

前後のバランスがとれた所)までは手前に引いても

絶対に上には持ち上げません

介助する人はじっと我慢です

 

ほんのちょっと手前に引いて立てない場合

立ち上がる力が足りないので

5㎝程度手前に引いた後に

脇の下を支えていた手を

肋骨を圧迫するように力を入れて

真上に持ち上げます

膝が伸びたら今度は介助者が膝立ちになります

介助される人の手が滑って肩からはずれないように

腕をつっぱって、さらに腰を伸ばしてもらいます

介助者が立ち上がると

介助される人も背筋が伸びます

 

腕の下に介助者の腕を重ねます

介助される人の肘の下に介助する人の肘を当て

両脇の下に手首を当てて

肩甲骨の下に手のひらを添えます

そしてダンスを踊るように

肘と肩で持ち上げるのです

 

自然な立ち上がりに忠実に沿ったやり方はこれです

同時に自立につながる立ち上がり方です

これは立ち上がりの基本になりますから

必ず覚えておいてくださいね

 

さて、もっと脚の力が弱い人はこうはいきません

ここでいい提案があります


立ち上がり 11~自然な立ち上がり~おじぎ(前かがみ)が怖い

2006-09-24 00:10:24 | 立ち上がり

上図は前かがみになるのが怖いので

介助者の方から近づいているところ

その後下図のように

介助者が徐々に元の姿勢に戻ることで

おじぎ動作(前かがみ)を誘導してみます

写真にはないですが、わきの下あたりに

両手を添えると安心しますよ

徐々に誘導しないと怖がりますからね

 

この場面で介護される側が怖がって

尻込みしてしまう場合が結構あります

 

十分なおじぎ動作をしないで

尻込みしたままの状態で

介助するとこうなります

 

十分におじぎ動作をすると、浅く座っていたお尻が

さらにイスから滑り落ちるギリギリぐらいまで

お尻が前へずれてきます

イザという時のために

ずり落ちるギリギリの所までで止めておきます

 

介助者は持ち上げたいのを我慢して

前後のバランスがとれた瞬間

「立って」と言います

 

必死に立ち上がろうとして膝がプルプルしたりして

怖がったりでなかなか立ち上がれないでしょう

 

立てなかったら最初の写真のように

元に戻せばいいんです

立ち上がろうとして元に戻すという動作は

繰り返しているうちに立派なリハビリになります


立ち上がり 10~自然な立ち上がり~介助者の肩に手を置く

2006-09-23 00:14:30 | 立ち上がり

これから始める動作は

足腰がしっかりしていて膝がガクッと力の抜ける人、

立ち上がりで横に倒れる人やめましょう

それ以外の人がやってみましょう

 

介助者は思ったより離れて(50~60㎝)座る感じでしょう

浅く座り、足を十分に引いて

足裏全体が床にぴったりついていること

両膝が開きすぎていないかを確認します

その後

「(介助者の)肩に手を当てて」と言います

膝頭より前に頭が出るまで前かがみになります

 

上図では前後のバランスが平等)になりかかってます

この時点ですでに膝に力が入っていますね

前に倒れそうに感じるのと同時に

無意識に立ち上がろうとしています

 

肩に手をやるのが怖い人には

下図の様に近づいてあげます


立ち上がり 9~自然な立ち上がり~手すりを作って利用

2006-09-21 00:21:16 | 立ち上がり

人の介助で立ち上がる前に

イスの背あてなどを取っ手代わりにして

(今回はポータブルトイレのひじ掛け利用)

立ち上がってみます

結構離れた(5060)取っ手に手をかけたところです

イスに浅く座り、足を引いて、おじぎ動作をしています

股・膝・足関節が直角(90度)以上曲がっています

上図は膝に力が入って立ち上がる瞬間の図

これが前後のバランスがほぼ平等の瞬間です

 

無事、脚を伸ばし切って一息ついています

これから手を離し、腰を伸ばすのが大変そうですね

 

実は人間よりも取っ手のほうが頼りになります

取っ手の方が意外と簡単に立ち上がれたりします

(比較的健康な人に限ります

取っ手があれば腕の引っぱる力立ち上がれるからです

しかしそれは脚力だけで立ってはいません

取っ手は握るだけで腕の力は使わずに

取っ手を押して立つようにすれば

脚力がついて自立に一歩近づくでしょう


立ち上がり 8~自然な立ち上がり~立ち上がる前まで

2006-09-20 00:11:16 | 立ち上がり

介助によって自然な立ち上がりができる人は

条件()が限られています

 

自力で立てるか立てないかの比較的健康な人で

自分の上半身を支えられる腕力のある

自然な立ち上がりに沿った介助をしてみます

この場合に当てはまらない人は少々お待ち下さい

 

体を密着させないし腕も巻きつかせないで

電動ベッドの上げ下げを利用して立ちます

 

介助される人はベッド端座位の状態で座っています

介助者は介助される人に先ずこう言います。

浅く座って(お尻を前にずらして)

…自分で出来ない場合は介助します

次に足を引いて」もらって

かかとが軽く床・畳に触れています

 

床・畳からベッド表面までの高さは4045

介護(介助)者は介助される人から5060㎝離れ

お互いに向かい合って座りますが、

介助者の目線は平行線上に心臓があります


立ち上がり 7~自然な立ち上がり~条件・環境

2006-09-18 00:09:28 | 立ち上がり

この自然な立ち上がりができる人は

股・膝・足関節が

直角(90度)以上曲がることが必要です

直角では立ち上がりは難しいです

立ち上げれない例:

おじぎ動作が出来るほど前かがみになれないとか

長い寝たきり生活で膝が伸びきったままであったり

足首の関節が爪先立ちのようだと出来ません

 

曲がると同時に

股・膝・足関節が

立てるぐらいまで伸ばせること

立ち上げれない例:

長い寝たきり生活で膝が曲がったまま固まっている

腰が曲がっていて仰向けになれない

 

ある程度の下肢(脚)の筋力がある人

 

試しにブリッヂをしてみましょう

ブリッヂとは膝を立ててお尻を浮かすこと

 

ブリッヂができるかどうかで

立てるかどうかが大体わかります

簡単にブリッヂができる人は

立ち上がれる人が多いです

 

おむつ交換時に「お尻を上げて」と言って、

スッと上がる人

オムツをやめてポータブルトイレを使ってみましょう

 

自然な立ち上がりができる環境

電動ベッド昇降ができるタイプ

ベッド柵はできればトランスファーバーがいいでしょう

ベッドの下に空間があって足が引けるタイプ

 

起立性低血圧を起こす人は

立つことをやめましょう

この人)も

自然な立ち上がりはできませんから注意


立ち上がり 6~自然な立ち上がり~頭は曲線を描く

2006-09-16 00:14:48 | 立ち上がり

頭が膝より前に出るまで

‘おじぎ’のような動作をします

頭は青い曲線を描いて立ち上がります

(この曲線を忘れないでね

その時、実は頭や上半身だけでなく

膝もほんの少しだけ前へ移動します。

 

足関節の微調整でバランスをとりながら 

体重が前後平等になった瞬間

足裏だけを地面につけて

真上に向かって立ち上がります

 

結論:立ちあがるということは

頭の軌道は曲線を描きながら

前後にバランスがとれたその1点で

真上に向かって脚を伸ばすということ

 

この「自然な立ち上がり曲線」を描かない限り

立ち上がりが自立することはありません

自立に至らなくとも

この曲線に沿って立ち上がりを介護する

介護するほうも介護されるほうもラクになります

 

遠回りすると自然になります

何でも経済的ではうまくいきません、

まるで人生のようですね 


立ち上がり 5~自然な立ち上がり~‘やじろべえ’

2006-09-15 00:33:55 | 立ち上がり

「自然な立ち上がり方」について説明します

ここにイスに座っている人がいます。

図でいうと頭・胴体・お尻

赤い線より画面向かって右側に偏っています。

立ち上がる体の重さが赤い線の上で

‘やじろべえ’の様に左右平等になるように

人間は無意識に体重移動してから立ち上がります

 

その立ち方以外はバランスが崩れて

画面の右か左に転んでしまいます

右=後ろ=尻もちをついて立てません

左=前=つんのめってうつ伏せに倒れます


立ち上がり 4~頭の動きは直線ではない

2006-09-14 01:10:09 | 立ち上がり

自主的に自力で立ち上がるためには

自然な立ち上がり方

できるだけ自力でしてもらうことが

一番の近道です

自力でできない時には

自然な立ち上がり方に沿った介助をする

…これが自立につながる介護(介助)です

それではもう少し具体的に解説しましょう

 

イスやベッドに座った状態から立ち上がる時に

頭の位置をまったく動かさないまま

立ち上がることはできません

 

では、頭はどう動くのでしょうか?

 

自分で立ち上がれる人のうち

この図のように頭の動き(=軌道)が直線を描いて

立ち上がる人は一人もいないでしょう

 

頭の動き(=軌道)が最短距離で

直線的に動く立ち上がれないので

これは不自然になります

 

ところが介護する時に介護者はよく

この直線的な持ち上げ方をしてしまいます

 

持つ人がサッサと持ち上げないと

重くて大変だし、もたもたしていると

2人とも共倒れになってしまうからです

 

このように不自然な介護は

介護するほうも介護されるほうも大変ですね

 

これはいわば、介護する人の事情でこうなります

介護は介護される人の事情に合わせるのが原則です

 

ということで、介護される人の

自然な立ち上がり方に沿って介護しましょう

そのほうがラクですからね


立ち上がり 3~自立につながる介護(介助)

2006-09-13 00:13:29 | 立ち上がり

本人は自力で立つように努力しましょう

そして介護者も

自立につながる介護の仕方にしましょう

 

皆さん、自力でやろうとしない人に対して

自立を妨げる介護(介助)の仕方をしていて

この2人に果たして明るい明日は来るでしょうか…

 

手を貸す(介助する)ばかりが良い介護とはいえません

自分でできるのに、そこに手を貸すことは

厳しく言えば「余計なお世話」です

 

立とうとして立てなくてもいいんです

実は立つ動作がリハビリになっています

立てなくとも寝たきりの予防になるんです

 

では自立につながる介助の仕方とは…それは…

「手を出さず、目は離さず、できるまで待つ」

見守りながらいざという時だけ手を差し伸べる介助

 

少しだけ時間に余裕を持って(大切

ゆっくり動くのを見守ってあげてください

待ってあげれば徐々に動いていくものです

本当にできないか、は待ってから見極めて下さい

 

本当に出来そうになければ

「誘導」してみます

 

誘導」してもダメなら

ここではじめて手を貸し(介助し)ます

 

体の支え方)ですが

手のひらが体に触るか触らないか位にして

動きを妨げないように一緒に合わせて動きます

 

それでもうまくできなければここで

ある程度介助者の腕力が必要になってきます

 

介護(介助)の仕方しだいで介護される人に

自立したいという主体性が芽生えてきます

 

怖いのはその逆もあるということです

…はっきり言って非常に多いです


立ち上がり 2~よく見かける介助の仕方

2006-09-11 00:27:22 | 立ち上がり

 

本人はほとんど自力で立てるのに

わざわざこの介助の仕方をしている介助者をよく見かけます

 

介護される方は頑張ろうと脚をつっぱらして

時には足が滑って尻もちをつく様な格好になり、

そうでなくともほとんど腕だけでぶら下がります

 

そうなると介護する方は

力づくで持ち上げることになります

顔と胸をつけてお互いにしがみついて

「せ~の」と一気に持ち上げる

介助者がしばしば腰痛になって

「力がなければ持ち上げられない」

誤解介護をあきらめたりします

 

きっとこの介助の仕方しか教わらないのでしょう

 

遅くて頼りない動きを見ているのがイライラして

サッサと持ち上げたほうが早いからでしょうか

 

このやり方をするのは

片麻痺で片足がグニャグニャで全く動かない人

下半身が麻痺しているような人

股、膝、足関節が90度以上に曲がらない人

これから紹介する自然な動きに沿った介助の仕方でやっても

体重があって重くて持ち上げられない場合

 

それ以外このやり方は良くありません


立ち上がり 1~はじめに

2006-09-10 00:29:17 | 立ち上がり

 

座れれば寝たきりからは解放されます

 

次の段階に来る立ち上がり動作は、

寝たきりではないがベッドから離れられない

助けがないと立てないという人にとって

非常に重要な動作です

 

なぜなら、立てれば

ポータブルトイレに座れる

車イスに座って食事や風呂場に行くなど

普段の生活に近いことができるからです

 

立ち上がりが自力でできるか、あるいは

立ち上がりの介助の仕方いかんで

日常生活動作や日々の介護生活が変わります

素人の人でも簡単にコツを覚えられますよ