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しろくまハリきゅう院 しろくまリハビリマッサージ (旧‘しろくま治療院’)

しろくまハリきゅうとしろくまリハビリマッサージの院長のブログ

「このゆびとーまれ」12~最後に

2006-06-23 00:12:06 | このゆびとーまれ

 

若いものには元気、純真無垢、希望があり、

老いたものには経験、知恵、包容力があります

 

それぞれどちらにもいいところがあって

そのいいところはお互い絶対にまねはできない

だから補い合い共に生きていく必要が出てきます

 

そして死んでいくものがいるからこそ、

生まれてくるものがいるという

自然の法則がここでは学べます

 

本当の地域社会というものの縮図がここにはあって

心と心との交流=絆というもので結ばれています

 

医療介護福祉原点はこれであって、

このこそがあらゆる

奇跡感動を生む元になります

 

経営や制度より優先すべきはこれです

本当の介護は契約では成立しません

 


「このゆびとーまれ」11~大家族

2006-06-21 00:03:55 | このゆびとーまれ

 

「このゆびとーまれ」は‘なごやかな空気に包まれていて、

まるで昔の大家族の様’とよくいわれるそうです


赤ちゃんからお年寄りまで一つ屋根の下で過ごしている。

その人なりの居場所があって一人一人が輝いている。

どんな人でも排除しないで包み込むこと

こういった‘大家族’意識

福祉の先進国といわれる北欧の国々にはない

日本独特の文化だそうです

 

持ちつ持たれつ、お互いさま

「思いやり」「信頼」という

目に見えないもので成り立っています

だから時々感情的な場面やハプニングがあっても

家族のように平穏無事におさまります

 

この自然なつながりが、言葉には表現できない

妙な居心地の良さにつながるのでしょう


「このゆびとーまれ」10~神業

2006-06-19 00:01:45 | このゆびとーまれ

しかし、年齢も障害の有無も関係ない…

人がゴチャゴチャしているだけじゃ×

そんな中でみんなをまとめていくなんてこれは

神業としか言いようがないですね

 

まず惣万さんをはじめとする職員の

高い理念とそれを貫く信念には敬服します

そして十分な裏づけとなる経験、力量があり

最後に周囲からの絶大な信頼度でやっていける

 

職員の資質に専門性と総合力、厳しさと包容力といった

相対するものすべてを持ち合わせて

はじめて出来ることでしょう

 

話し変わりますが、

サッカー日本代表ドローで冷や冷や

また応援するぞー


「このゆびとーまれ」9~日常の風景

2006-06-17 00:58:33 | このゆびとーまれ

 

まず食事、排泄といった日常生活そのものがあり、

いろいろな人がいて触れ合い、語らいがある

当然、があり、時にはハプニングもあろう。

 

新参者が来れば、みんな気軽に声をかけ

自分のものを分け与えたり

思いを察し共有しようとする

 

周囲の人や出来事にたえず関心をもち

単に介護を受ける立場にとどまることなく、

互いに世話をしあい

主体的にこの場にかかわり合おうとする

誰が介護をする人で誰が介護されているのか区別がない

時と場合でコロコロと役割が入れ替わるのだ

 

そういう所にはもはや年齢も障害の有無も関係ない

生まれたての赤ちゃんから終末期のご老人までいて、

ここで看取られた人もいるぐらい

 

ノーマライゼーションとはまさにこのことである

 

ただ「このゆびとーまれ」にしかない日常とは

生まれ、成長し、老いて、死んでいくまで

人生のすべてが含まれていることだろう


「このゆびとーまれ」8~もう1つの功績

2006-06-15 00:10:05 | このゆびとーまれ

 

赤字が続いてもやってこれたのは、

惣万さんら3人の固い信念もありますが、

地域住民や一般市民が

「このゆびとーまれ」をつぶさなかった、

つぶれないように経営を支えた

という裏づけがあったからできたことです

 

この例は住民活動がお役所を動かした良い例で

「このゆびとーまれ」のもう一つの功績です

 

お年寄りと障害者の壁を取り払った型に加え、

行政の柔軟な補助金の出し方もあわせて

これを「富山型」と呼び、

自治体や民間団体などの

全国の福祉関係者に注目されていて

「富山型」を作ろうという動きは

全国に広まりつつあります


「このゆびとーまれ」7~地域住民の支援

2006-06-14 00:23:19 | このゆびとーまれ

「このゆびとーまれ」は開設から数年、

自主運営で利用者も少なく赤字が続いた状態でした

 

それでも徐々にクチコミで利用者が増えていき、

同時にその趣旨に賛同した地域住民

自主的に寄付、労働力署名活動など

物心両面において支援していきます

ボランティアは小学生から主婦まで

実に幅広い層に支えられています

 

そしてついに地域住民の後押しのおかげ

役所も固い頭を柔軟に変えざるを得ない状況になり

少々ですが補助金が出るようになったのです

 

幸いその後すぐに介護保険が始まって

NPO法人を取得し介護保険指定業者となることで

現在では経営は安定し

ボーナスも出せるようになったそうです


「このゆびとーまれ」6~縦割り行政

2006-06-12 08:25:58 | このゆびとーまれ

惣万さんは役所に行って

保育、高齢者、障害者、すべてにまたがる活動だから

その3ヶ所から、少しづつ補助金を出してほしい」と言うと

「それは出来ない、高齢者だけなら補助金が出る」という

いかにもお役所らしい回答で拒否されました

 

それでも妥協しないところが惣万さんの凄いところです

惣万さんはこう言っています。

高齢者だけ、障害者だけ、子どもだけ

そうした施設にすれば行政の支援も受けられ、

もっと楽に軌道にのせることができたかもしれません。」

「しかし、自分たちは

何故これを始めようと思ったのか、

何を目指しているのか、

困難でも初心を忘れずに貫きとおしてきたことが、

これまで継続できてきた力になっていると思います。」と。

 

他の施設と違うことをすると

たちまち拒否するというお役所姿勢は

今後の介護福祉の障害になるでしょう

 

行政は口ではノーマライゼーションを唱えながら

ノーマライゼーションをすると補助金を出せないという

大変大きな矛盾に気付いていないのです


「このゆびとーまれ」5~差別を改める絶好の機会

2006-06-09 00:24:24 | このゆびとーまれ

適切な例えかわからないですが

畑の植物例にとると、

同じ種類のものが整然と並んで

雑草も生えていないのは

人間が手を加えた時だけ

よくよく考えるとそれこそが不自然

そういう不自然なことをするから

除草剤などの農薬が必要になったりする

 

本来、主役もいれば脇役もいる

出来、不出来、いろいろな個性もでてくる

それが自然ではないでしょうか

 

敢えて言わせてもらおう

高齢者も障害者も一箇所にまとめて隔離され

次第に世間からは忘れ去られ

それがもとでかれらは理解されずに

偏見の目で見られ

差別されがちな現状だと思います

その無理解、偏見や差別こそが

障害者(児)の大きな可能性を摘み取っているとしたら

これはすぐに改めましょう…みなさんが、ですよ!

 

率先して偏見を改める機会を持ちましょう

その改める絶好の機会やヒント

「このゆびとーまれ」にはあると思います

「このゆびとーまれ」にしかないのかもしれません

 

生態系はバラバラ、ゴチャゴチャしているようにみえて

意外とバランスがとれていたりするもの

「このゆびとーまれ」のような姿が

人間本来の自然の姿ではないでしょうか


「このゆびとーまれ」4~障害者(児)の可能性

2006-06-08 00:04:31 | このゆびとーまれ

 

例えば先天的に障害のある子供

健常な子供と遊ぶそれがいい刺激になり

障害が軽くなったり

出来なかったことができるようになります

 

ここでは利用者として通っていた知的障害のある人

有償ボランティアとして仕事をし収入を得ています

 

できることからすればいい、それで十分

彼らには居場所も役割も立派にあるのです

 

そもそも障害児として特別視し

すぐに一箇所にまとめようとすることは

不自然な行為ではないでしょうか


「このゆびとーまれ」3~お年寄りと乳幼児

2006-06-06 00:14:01 | このゆびとーまれ

おじいちゃんおばあちゃん

赤ちゃんや子供と一緒にいることで

笑顔が出て、お世話したがります

 

認知症のお年寄り

泣いている子供をあやしたり、

赤ちゃんに流動食を食べさせたりすることで

誰かの役に立っているという気持ちがうまれ、

これが何よりのリハビリになります

 

こどもはお年寄りに可愛がってもらえ、

お年寄りは子供から元気をもらう

 

お年寄りとオムツをしたこどもが

笑顔で向き合って遊んでいる姿

昔の日本には当たり前の風景

私はこれを復活し、永遠に残しておきたいと思う


「このゆびとーまれ」2~誰も排除しない

2006-06-05 00:31:33 | このゆびとーまれ

長年の病院勤務の経験で疑問を感じ

命が救われても

「自宅に帰りたい」

「畳の上で死にたい」と、

涙する高齢者をみて、

彼らの居場所を地域に作ろう

惣万さんの実家を建て直し、看護婦仲間の2人と共に

平成5年に自主運営でデイサービスを始めたのが

「このゆびとーまれ」の最初です


「だれでも、必要な時に、必要なだけ」

「年中無休」

「誰も排除しない」というのが

「このゆびとーまれ」の惣万さんの理念


「このゆびとーまれ」1~富山型デイサービスのさきがけ

2006-06-03 00:36:53 | このゆびとーまれ

小規模多機能施設のモデル

富山型デイサービスが挙げられますが、

この‘富山型デイサービス’のさきがけになったのが

惣万佳代子さん率いる

NPO法人「このゆびとーまれ」

というデイサービスです

http://www.geocities.jp/kono_yubi/

 

そこには介護及び看護が必要な高齢者だけでなく

障害者(児)・疾病を有する者・乳幼児

みんな集まって交流しています……