ハンゴンソウ(反魂草)キク科 キオン属 多年草 花期:7~9月 分布:北海道、本州(中部地方以北)
山地の日当りの良いところに生える大型の多年草で高さは2mほどになる。
葉は互生し、2~3対羽状に深く裂けて、葉柄の基部に1対の耳状葉がつく。
頭花は、大きな花序に多数つき、径は2㎝ほどで、中心部に筒状花その周りに5~6個の舌状花が囲む。
頭花がやや小さい型をヒトツバハンゴンソウ(一ッ葉反魂草)というらしい。
春には、土から芽を出してすぐのハンゴンソウは山菜として楽しめる。
ハンゴンソウ(反魂草)キク科 キオン属 多年草 花期:7~9月 分布:北海道、本州(中部地方以北)
山地の日当りの良いところに生える大型の多年草で高さは2mほどになる。
葉は互生し、2~3対羽状に深く裂けて、葉柄の基部に1対の耳状葉がつく。
頭花は、大きな花序に多数つき、径は2㎝ほどで、中心部に筒状花その周りに5~6個の舌状花が囲む。
頭花がやや小さい型をヒトツバハンゴンソウ(一ッ葉反魂草)というらしい。
春には、土から芽を出してすぐのハンゴンソウは山菜として楽しめる。
オオハンゴンソウと同属の帰化植物に、良く似たアラゲハンゴンソウがある。
アラゲハンゴンソウ(粗毛反魂草)・キヌガサギク キク科 オオハンゴンソウ属 多年草 北アメリカ原産の帰化植物 花期:7~9月
道端や法面、空地、放牧地に生え、直立して高さ70㎝ほどになる。全体に剛毛があり、ざらつく。
花径が8㎝ほどの頭花で、舌状花は黄色く、真ん中の筒状花は黒紫色をしているので、オオハンゴンソウとは簡単に区別できる。
萩の里自然公園の送電線西入口の西側に空地がある。2007年頃一時的に大群落をつくった。
その後、ススキやヨシ、オオアワダチソウなどが勢力を拡大して、今はごく一部に生えていのみだ。
危険な植物ではないようだ。公園内の中央通りの傍に幾つか現れるがそのままにしている。
最近、近所の空地や道路の縁で良く見かけるようになったが、あまり心配する必要はないようだ。
環境省も北海道も、特別な指定はしていないようだ。
萩の里自然公園に人知れず侵入したオオハンゴンソウ
40㎡ほどの面積だが4年間毎年春秋に抜き取っても駆除しきれていない。
まだ小さくても根がしっかり張っており、茎を持って抜いても切れてしまいます。
今のところは、土の中に指を潜らせて掘り起こすようにして抜き取っていますが、大きくなると道具を使い掘り起こすことが必要になるかもしれません。
このエリアだけかと思っていましたが、こんな所にも…他にも2か所数株見つけてしまいました。
オオアワダチソウよりも手強いと思われる。これ以上広がらないうちに徹底して抜取るしかない。
普段の行動範囲でオオハンゴンソウが侵入しているのは、数年前迄は、東高校の横のウツナイ川の岸、ウヨロ川へ流入するイレスナイ川の孵化場そば位であった。
今急激に分布を広げているようだ。 実は萩の里自然公園にも密かに侵入している。その様子は後程紹介します。
オオハンゴンソウ(大反魂草) キク科 オオハンゴンソウ属 多年草 花期:8~9月 原産地北アメリカの帰化植物
低地の道端や、河原、鉄道沿線、空地になどに生えるキク科の多年草。高さは0.5~2mを越える程度にまでなる。地下茎を走らせ増殖して群生する。頭花の径は7㎝ほどで、周囲は黄色の舌状花で、中央に盛り上がる筒状化は黄緑色。下部の葉は羽状に裂けるが、上部は裂け方が少ない。
オオハンゴンソウは、明治中期に観賞用に導入されたが、野生化し、現在では全国に分布する。寒さや湿地に強く盛んに繁殖し、在来種の植物や低木を押し退け大群落を形成する。生態系に深刻な影響を与える。根絶は不可能とされている。
特定外来生物とは、外来生物のうち、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から、特定外来生物法により指定された生物。
2005年6月に第一次指定が発表され、ペットのアライグマ、タイワンリスなどを含む1科4属32種の37種類が指定されている。
特定外来生物に指定されると、飼育、栽培、保管又は運搬、譲渡、輸入、野外への放出などが禁止され、これに違反すると3年以下の懲役、または300万円以下の罰金(法人の場合には1億円以下の罰金)が課せられるので要注意だ。
北海道ではブルーリストに掲載して、
A2 (本道の生態系等へ大きな影響を及ぼしており、防除対策の必要性について検討する外来種)に指定している。オオアワダチソウも同じA2に指定。
他にどんな生物があるのか⇒北海道ブルーリストA1~A3のリスト
近くのホームセンター付近 オオアワダチソウと競合
竹浦地区 オオハンゴンソウの畑のようなあり様だ。
8月はじめ、萩の里自然公園の中央通りの西側の小散策路を歩いていたら、炭焼き窯跡の傍で、ゴボウのような植物を見つけた。
ゴボウ(牛蒡)キク科 ゴボウ属 多年草 花期:7~9月
原産地:ヨーロッパ~中国 日本へは古い時代に中国から薬用として渡来。 平安時代の文献には既にその名が登場するという。食用にするのは日本だけで中国では薬用のみという。
高さ50㎝から1.5mの多年草。心臓形の厚みのある葉には柄がある。 葉の裏には柔らかい綿毛が密生している。アザミの仲間かと思うほど良く似た赤紫の花(頭花)は球状で4㎝ほど。総苞片は針状で先が鉤状に曲がり、果実(そう果)は衣服や動物付着して運ばれるそうだ。このゴボウは、どのようにして運ばれてきたのだろうか?
昨年ゴボウに似ているが何だろうと思い写真を撮っていたことが分った。PCの中の他の写真を探していて発見した。
これが1年目だったようだ。2014/09/01
萌芽更新実験地に現れたゴボウ。
昨年も同じ2枚葉だけで秋を迎えた。環境が生育に適していなければ、2年目でも1年目とほとんど変わらず成長できないようだ。来年はどうなるのだろう。
尚、ヤマゴボウは有毒植物で、食用のヤマゴボウと呼ばれているものは、モリアザミの根やゴボウの細い根を漬けたものだそうだ。
漬物の「山ごぼう」とヨウシュヤマゴボウ(有毒)(東京都薬用植物園)
毎日不安定な天気ですが、萩の里自然公園ではアケボノソウが咲き始めました。
アケボノソウ(曙草)リンドウ科 センブリ属 2年草 花期:9月 分布:北海道、本州、四国、九州
山地の湿った場所に生育する2年草。高さ60~100 cmほどで茎に4稜が走る。短い柄のある葉は対生して、3本の葉脈が目立つ。白っぽいクリーム色の花冠は花弁状に4~5つに裂ける。花弁の先に黒っぽい緑色の小点が散在し、その内側に大きな2つの黄緑色の蜜腺がある。中央の花柱の周りを5本の雄しべが囲む。
丸い月と星が散らばる明け方の空(曙)に見えるだろうか?
アケボノソウは2年草だという。
アケボノソウの1年目 2007/09/20
オオバコによく似るが、根元が紫色を帯びるので区別できる。
アケボノソウの1年目 2007/12/02 1年目はこれで終わり。
アケボノソウの2年目 2008/04/18 春早くから地上に現れる。
アケボノソウの2年目 2015/05/15 5月中旬 花茎が立ち上がる。
アケボノソウの2年目 2004/09/12
この株はこれで終わり、熟した種が生育に適した場所に落ちて、翌年うまく発芽して1年年目を生延びると、再来年花を見る事ができるかもしれない。
数年ぶりでヤマジノホトトギスに出会えた。
花の形や花被片花柱の紫の斑など、南国の植物を思わせるエキゾチックな雰囲気さえ見せる花だ。
ヤマジノホトトギス(山路の不如帰) ユリ科 ホトトギス属
花期:8~8月 分布:北海道胆振地方以南、本州、四国、九州
山地の林内に生育する高さ30~80㎝の多年草。茎には下向きの毛がある。葉は卵状長楕円形で、表に濃い色の斑がはいる。
この斑が、ホトトギスの胸の斑に似ているというだがどうでしょう。ホトトギス
先は鋭く尖り基部は茎を抱く。花は茎の先端と葉の付根に付き、径2.5㎝ほど。紫色の斑がある花被片が6枚、雄しべが6本、花柱は3本で紫色の斑がある。
エゾシカが大好きらしく、毎年食べられてしまいここ数年は花を見る事ができなかった。
8月16日 久しぶりに萩の里を歩いた。エゾソカに食べられて今年もダメだと判っていたが、念のために確認した。
茎の先は食べられたが、葉腋からの枝を出し、その先に花芽をつくり見事に2輪の花が咲いていた。別の茎には蕾が。
来年も是非見たいものだ。
6月26日 今年は大いに期待した。
7月7日 見事にきれいに食べられてしまった。
一本杉通りで見たヤマジノホトトギス 2004/08/23 一本杉通りでは今年も姿を見る事はできなかった。
萩の里自然公園の湿地などの植物
小沼の周囲の若いハンノキ林の小さなヤチ坊主に、ヒメナミキが密生していた。
ヒメナミキ(姫浪来)シソ科 多年草 花期:6月下旬~9月 分布:北海道、本州、九州
山地~低地の湿地に生える多年草。高さ10~40cm。軟らかな細い茎の断面は四角形。
葉は狭卵状三角形で1~2㎝で先は尖らない。
短い柄があり対生する。花は上部の葉腋に1個ずつつき、花冠は5㎜ほどで細かな毛が生えているようだ。
上下2唇形で下唇は大きく幅が広い。
ヒメナミキはかつてミズバショウ通りの傍でも見られたが、萩の里自然公園の駐車場からセンターハウスへ向かう舗装道路の傍にも見られる。
白老では、湿地に生えるとされる植物が平地でみられることが多いようだ。
萩の里自然公園の湿地の植物
ヘラオモダカ(箆面高)オモダカ科 多年草 花期:7~9月 分布:北海道から沖縄
北海道から沖縄にかけて分布し、湖沼、池、川、水田などの浅いところに生える抽水植物(根が水底の土中にあって、茎や葉が水面から上に伸びている水生植物のこと)である。
高さ30㎝~1mの無毛の多年草。ヘラ形の葉は根元に集まり、はっきり区別し難い葉柄を含めて長さ20~30cmで、厚みがある。花は3本ずつ輪生する枝につき、径は8㎜ほど。花弁と萼片は3個。外側の6個が雌しべで、中央に多数の雄しべがある。
近似種のサジオモダカは、葉はサジ形で基部が円形で、柄との境界は明瞭。
花期は7~9月だというが、もう終わりとう感じであった。
花のアップは、2010/08/10 ヨコスト湿原
萩の里自然公園のウヨロ川入口の近くに、水溜りの様な小沼を含む湿地がある。月曜日に様子を見てきた。
サワギキョウが見頃を迎えていた。
サワギキョウ(沢桔梗)キキョウ科 多年草 花期は8~9月 分布:日本全土
山野の水辺や湿地に咲く高さ50~100㎝ほどの多年草。
互生する線状楕円形の葉には、柄はなく浅い鋸歯縁で先は尖る。
花冠は下部で3裂して上部は2深裂する。
上部から覗き込むような形をしたものが、5本束になった雄しべ、雌しべはその中心部にあるという。
下から順に咲くようなのでもうしばらく楽しめるかもしれない。
底部が軽石である小沼の周辺部と周囲の若いハンノキ(ヤチハンノキ)が主体の林内に咲いている。ヨコスト湿原では「湿った草原」エリアに生育していた。比較的栄養がる湿地を好むようだ。林内では「ひょろっと」育ち、林縁では多くの花をつけているようだ。
栄養と日照のバランスで生育場所を選んでいるように見える。
日当りの良い林縁にミヤマセンキュウが咲き始めた。
ミヤマセンキュウは、山地~亜高山の草地や林縁に生える高さ40~80㎝の多年草。
葉は2~3回羽状複葉で小葉はさらに切れ込み鋸歯縁で先は尾状に尖る。複散形花序には糸状の小総苞片が目立つ。花弁は5枚。
花期:7月下旬~9月 分布:北海道、本州(中部地方以北)
冬枯れの雑木林に、枯れて残ったミヤマセンキュウが美しい。 2008/01/17
萩の里自然公園で、今年もコシオガマに出会えそうだ。
先週見えなかったと思うのだが、昨日発見した。突然現れたという感じだ。
1年草なので去年の株は消えているので、種がうまく発芽しないと会えない。
背の低いイネ科の植物に囲まれ、何も生えていない部分にまとまって生えていた。
何か所もあるので楽しみだ。
コシオガマはゴマノハグサ科の一年草で、低地や山地の草地や裸地に生える。
茎は直立して高さ20~60㎝ほどで全体に腺毛がある。葉は対生し、羽状複葉で小葉には粗い鋸歯がある。
花は上部の葉のわきごとに1個ずつ付く。淡紅紫色の花冠は長さ2㎝ほどの2唇形。
花期:9~10月 分布:北海道の道央以南と太平洋側・本州・四国・九州
花は 2014/09/27 撮影
コシオガマは半寄生植物といわれます。地上部では緑の葉で光合成を行いつつ、地下ではイネ科の植物の根に寄生して水や養分を得るらしい。
半寄生植物:葉緑素を持って光合成をしながら、他の植物に寄生して養分を摂る植物
萌芽更新実験地の2回目の下刈りを行っていると、見た事のない植物に出会った。
ナス科の植物だろうことは、イヌホウズキに似ているので想像できた。図鑑で調べて判った。
オオマルバノホロシ(大丸葉保呂之)ナス科
茎はややツル状に伸び、長さ1mほどになる多年草。花は集散花序につき、花冠は5深裂して径1~2㎝、裂片は反り返る。
葉は卵形で柄があり互生する。 葉の先は尖り、縁にぎざぎざはない全縁。
果実は楕円形で、赤く熟して美しいが有毒だそうだ。
花期:7~9月
分布::北海道から本州の中部地方 低地~山地の湿地やその周辺などに生える。
初めての植物に出会うと、他にも良い事に出会うような気がして楽しくなる。
オオマルバノホロシ (大丸葉保呂之) (二人の館)によると、果実は8月中旬には熟すらしい。是非見たい。
二人の館の管理人さんは、ご夫婦で何度も白老へ撮影にお越しだ。
萩の里自然公園ではハシドイが満開で、花に顔を近づけるといい香りがします。
樹高3~10メートル、直径5~15センチほどになる山地の林の中に生える落葉小高木。
花期は6~7月 樹皮はサクラに似ている。
北海道に自生するライラックの仲間ですが、和名のハシドイの語源は不明。園芸種のライラックほど花も大きくないしまばら。清々しくて良い香りがします。
ハシドイ属の木のなかで、日本に自生するのはこれだけで、他のものはヨーロッパや西アジアからの渡来したのだそうだ。
北大植物園では世界中のハシドイ属を集めて、ライラック並木として栽培しているそうです。
札幌のライラックは、ムラサキハシドイでヨーロッパ原産だという。
ライラック(Lilac,英名),リラ(仏名)
アイヌ民族は、木質が固く丈夫で腐りにくいということから、チセの柱や墓標などをに使ったという。
彩りの森でオオアワダチソウの抜取り作業を終えて、2年ぶりにクルマユリ(車百合)に会いに行った。
本来は林縁や草地に生える植物だという。
木々の成長により年々暗くなる林内に、ひっそりと咲いていた。やはり、少しずつ数が少なくなり数株だけになってしまった。
クルマユリは、冷涼な気候を好み、本州中部以北と北海道に分布し、低地~亜高山の林縁や草地に生えるユリ科の多年草。
高さ30~80㎝になる茎の中ほどに披針形で長さ10㎝前後の葉が5~10枚車輪状に1~3段つく。
花は下向きに1~数個つき、直径5㎝ほどで、6枚の花被片は外向きに巻くように反り返り、内側に斑点がある。