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ボリビア異文化見聞記

青年海外協力隊員としてボリビアの小学校へ!

ソニア

2014年02月05日 | スクレ・活動関連
うちの配属先の学校で用務員のような仕事をしているソニア。
20代後半ぐらいの女性ですが、
なかなかしっかり者です。

今日、校長先生のお父さんが亡くなりました。
電話でその連絡を受けた校長先生、
「信じないわ!」と叫んで、電話を切ってしまいました。
びっくりして固まる他の職員をよそに、
ソニアは「何があったの?」と校長先生に駆け寄りました。

「だって、昨日の夜、元気だったのよ」と職員室を歩き回る校長先生に、
それまでの世間話で、お父さんがひっくり返り、
どこの病院でも手術をしたがらなくて(高齢なので)困っているという話を聞いていたので、
みんな、状況を理解しました。

そして、切ってしまった電話。
改めて、ソニアが番号を聞いて、かけてあげていました。
えらいなぁ・・。
落ち着き払っている・・・。

校長先生が帰った後、
随分たってから、全然関係ないんだけど、
アナベルが転勤するという話になって、
あ、そう言えば、ちゃんとグアテマティカ返してくれたのかしら??
返してないまま、居なくなっちゃったら大変!!と思って、
全クラス分、返却されているか、確認することにしました。

校長先生は、「全部戻っているわよ!」なんて言っていたけど、
なんの、なんの・・。
10冊ほど足りません。
48冊分の10冊ですよ?
約5分の1じゃないですか!!!(怒)

その状況を見ていたソニア。
貸し出し簿を持って、各クラスを回りに行ってくれました。
わたしなしでも、管理できなければ、
今後使用されることはない・・ってことだからね。

味方は、同業者の教員とは限らない。
彼女が、助けてくれるかも・・・。

夜は葬儀に参列しましたが、
それも、彼女が時間と場所をしっかり確認して、
わたしの持ち歩いている地図にマークしてくれたので、たどり着けたのです。

しっかりしろよ!教員!!と思う反面、
しっかりした若い人を見ると、こういう人が未来を担っていってくれたらなぁ・・と思います。

何が教えて欲しいか

2014年01月24日 | スクレ・活動関連
今日は、教育大学へ行って、小学校教諭養成担当の先生と、
2月に行われる講座の内容について話し合ってきました。
彼女は、今までのわたしの講座に自分の学生を連れてきてくれた先生で、
全部ではないけれど、彼女自身も、わたしの講座を聞いてくれています。

今回、新たに行われる講座の内容についての意見交換で、彼女曰く、
「あなたの算数の講座は、面白かったけれど、
 わたしの学生は、教育実習に行くと、
 どう、子どもをコントロールするのか、
 どう、教室環境を整えるのか、
 どう、黒板に書けばいいのか、
 どう、授業を構成するのか、分からなくて何も出来ないのよ。
 そういう、普遍的なことを教えてよ。」・・と言われました。
どうやら、わたしの講座の内容はすぐには使えない・・と言いたい様子。

普遍的な教員のコツみたいな秘密みたいなものは、ない・・・とわたしは思うんだけど。
少なくとも、一言で(あるいは短時間で)教えられるものでは、ない。

しばらく考えて、
(しかも、スペイン語で答えなければ行けないので・・)
「わたしは、算数について教えることが出来るけれど、
 ボリビア人の子どもをどうコントロールするかは、
 ボリビア人の先生の方が、上手なんじゃないか?
 そして、わたしが算数について教えている間に、
 大学生達は、どう教えているかを見て盗まなければならない。
 日本でも、誰も本質的なことは教えてくれないよ。
 ただ、授業や子どもにどう接しているかを見せてくれるだけだよ。
 大学生達は、頭があるんだから、自分で考えて、自分で応用しなければならない。
 すべてをわたしが教えることなんて、不可能だし、
 人間は、コピー機ではないんだから!」
なんてことを、一生懸命言いました。

でも、彼女はスッキリしない様子で、
自分は、JICAのPROMECAというプロジェクトで日本へ行ったとき、
音楽や体育や道徳の授業を見たのよ、
とっても素敵な授業だったのよ、分かるでしょ?
そういうことが知りたいのよ!・・・と、とうとうと語っていました。
わたしには、分かるような分からないような説明でしたが・・・。

いつも思うんだけど、わたしが何か提供しても、
「それじゃなくて・・もっと別の、もっといい、もっと簡単ですぐ使えるもの、もってるでしょ?」
ってな感じの反応、多いです。

配属先の学校でも、グアテマティカを全クラスの担任分配布したのに、
ちらっと見たエクアドルの教科書を見て、それに群がり、
「コピーさせてよ」の大合唱。
どっちも、JICAの専門家が支援して作られた教科書だから、
内容は似たようなものなのに、「あっちの方が、かわいいわ!」とか。

4年生の先生、自分の学年のグアテマティカは全然使わなかったのに、
1年生のを見て、「1年生のは使えそうね」とか。

隣の芝生が青く見えているだけじゃないですか?
自分が苦労することを、避けているだけじゃないですか?
楽して、何か身につくなんてこと、あり得ないのに・・・。

出来るだけ希望に沿いたい・・と思う反面、
本当のことを教えなければ!・・と思ったり(ないの!簡単な方法は!!)。
だって、本質的なことは、見て盗むしかない。
教員だって、極めれば職人技。
言葉やマニュアルですべてが分かるものではない、と思います。

わたしに、何が出来る?
到着したときから、帰国寸前まで、
ずっと同じ問いと対峙しています。

オーナーシップ

2014年01月23日 | スクレ・活動関連
アルゼンチンに旅行したとき、
駒ヶ根同期のアルゼンチンシニア隊員、Mさんのお宅へお邪魔しました。
彼は、トヨタに勤務されていた方で、
品質の管理や生産性の向上など、日本の企業精神を伝える活動をされています。
(間違っていたら、ごめんなさい・・。)
そこで、伺った印象深い話。
オーナーシップとパートナーシップについての話。

わたしの活動は学校での教育の質の向上であり、
企業とは一見、無縁の世界だけれど、
つまりは、うちの配属先がオーナーで、
わたしがパートーナー・・・ということです。
わたしの活動に関して言えば。

オーナーが責任をもって、何かをしようとしていなければ、
パートナーは無力である・・・。
そんなことを考えた、アルゼンチンの旅でした。

そして、わたしはパートナーとして、
オーナーの意見を聞いていなかったのではないか・・ということを悶々と考えた夏休みであり、
いや、果たして、彼らにオーナーシップなどというものは存在したのか?と腹を立ててみたり、
何だったんだんた?わたしの2年?と思ったり、
今できるのことは、ないのかと前向きに考えようと努力したり・・。

そんなこんなで、
残りの1ヶ月ちょっと、
「わたしに何が出来ますか?何をして欲しいんですか」と、
改めて、校長先生に聞いてみました。(これ、1週間以上前・・)
彼女も、考えていてくれたらしく、
今日、「2月の予定を立てなければね・・」と言われました。

そして、彼女の望みは何だったかというと、
「グアテマティカを使うモチベーションを上げて欲しいのよ」とのこと。
・・・グアテマティカ(わたしのお薦めの算数の教科書)を使ってみて!と、提案し続けたこの1年間。
使ってみてくれる人が少なくて、がっかりしたこの1年間。
そして、帰国前の1ヶ月で「モチベーションUP」を頼まれるとは・・・。
(1ヶ月でそんなことが出来るなら、とっくにしてるよ!!)
だって、使いたくないから、使わなかったんでしょ?この1年間??
校長先生と、担任の先生の意見は、立場が違うから、当然食い違うだろうけど。
やっぱり、オーナーシップの欠如?
だって、全部丸投げじゃん!!

わたしが、「だって、使いたくないんでしょ?」と反論すると、
しばらく考えた校長先生、代案を提案。

「じゃ、週1回、あなたが各学年で公開授業をやったら?」だって。
新学期が始まる2月に、始まってすぐ、
言葉のハンディを抱えた外国人に、
まだ担任にしつけられてもいない、よそのクラスの子どもを、
どうやってコントロールして授業をし、
それを、まるでお手本かのように、ボリビア人教師に見せろ・・と言うのか??
長年、教員をやってきた人の意見とはとうてい思えず、口をあんぐり開いていると、
「じゃ、明日まで考えてみてね!」
と、校長先生は、去っていったのでした。

そもそも、わたしが知りたいのはそれぞれ担任の先生が、
1年間のわたしの活動の後フォローとして、何を望んでいるかであって・・・。
もごもご・・・。
後ろ姿を見送りながら、もごもご・・心の中で、つぶやいたのでした。

言語能力の低さのおかげで、トラブルを回避しているということについて、思いをはせる毎日です。
わたし、決して、ものすごく温厚な人というわけではないんですよ。
日本語だったら、絶対、けちょんけちょんに言い返している!!

日本語だったら、
「結局、丸投げかい?!!」
「わたしゃ、魔法使いじゃないんだからね!」
「1年半経っても、わたしが何が出来て、何が出来ないか、分かんないわけ??」
ぐらいは、言ったと思います・・・もごもご・・。

飛脚?

2014年01月20日 | スクレ・活動関連
11月の末にラパスで行われた活動報告会、
その旅費のことで、未だにモタモタしています。

校長先生が一緒にラパスへ行ったので、
彼女が立て替えたタクシー代と空港税がJICAから支払われることになっているのですが、
事務所から彼女にメールしても、
彼女はメールを見る習慣がないので(笑)、音信不通。
一ヶ月も、メールは放置されたまま・・。
(事務所は、お金を振り込む振込先が知りたいのです。)

「返事がないんですが、締め切り20日でいいですか?」
というメールがわたしにもCCで来ていたのが、先週のこと。
仕方がないので、「メール来てましたよ!」とプリントアウトして、
学校までお届けに上がりました。
・・・電子情報を、紙媒体にして、徒歩で届けるって・・。
飛脚かい?わたしは??

さて、先週はお知らせに上がっただけで、
驚きのコメント「振り込んで貰うのに、銀行口座を開設しなくっちゃ!」を聞き、
(え?給料、どうやって貰っているの????)って思ったんだけど、
なんか、どっと疲れて、スペイン語でなんて言うのか考えられず、
いつの時代だよぉぉ・・・と思いながら帰宅したのですが、
本日、「口座番号、電話連絡じゃダメって言うのよ」とお怒りの校長先生。
「なんで?」って聞いても、要領を得ず。
「やり方分かんないから、しのえがメールしてよ!」とまだお怒りの先生をよそに、
メールでいいなら、電話でも良くない?と思うわたし・・・。
サインが必要なのかしら?
ファックス、学校にはないし、
スキャナーもないし、
仕方がないので、わたしのカメラで書類の写真を撮り、
家に帰らないと、パソコンとカメラを繫げないので、またしても飛脚?
徒歩で帰宅。

わたしが、書類の写真を事務所にメールしたのでありました。

自分のことは自分でやってよ!!
半分怒り、半分はもう笑うしかないです。

合理的?

2014年01月17日 | スクレ・活動関連
2月に本当に大学で講座、やらせてもらえるのかしら?
心配になってきて、
サンドラに連絡。

「20日から大学始まるって言ってたけど、
 20日は月曜だし、サンドラ、お休みの日だよね?
 いつ、打ち合わせできる?」とメール。

その返事。
「水曜日」

むむ、超合理的な文字節約メール。
忙しいのかな。
いや、彼女は、そう言う人かも・・。

わたし「何時?午前中がいいんだけど」
彼女「9時。わたしの事務所」

了解ですぅ。