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ボリビア異文化見聞記

青年海外協力隊員としてボリビアの小学校へ!

先生の知識と子どもの視点

2014年02月12日 | スクレ・活動関連
今週は、教育大学の大学生を対象に授業を行っています。
分数の授業を、模擬授業のようにやって見せながら、
どう子どもをコントロールするか、
黒板にどう書くか、
授業をどう計画・構成していくかを解説しています。

まず、先生なら知っていなければならない分数の知識が不足している。
だから、大学生相手に小学校の授業の模擬授業を行っているのに、
珍回答続出。
正解を知っている大学生ももちろん中にはいるけど、
その時点では教えていない公式を使って、「こうでしょ?」と言うので、
「ねえ、小学生になったつもりで想像してよ。
 小学生ならどう考える???」と何度も言わなければなりませんでした。

先生としての知識と子どもとしての視点。
この二つがないと、授業なんて構成のしようがないけれど、
どちらも欠けたまま先生になっていく人々。
目隠しして仕事をしているようなものです。
危なっかしいったら・・・。

そして、大学生を責めるわけにも行かない。
それが、今の教育の現状。
胸が締め付けられます。

ハンディがあること

2014年02月11日 | スクレ・活動関連
通勤途中のことです。
白い杖を持って歩いている女性が、明らかに困っている様子でした。
今までだったら、「わたしは言葉にハンディがあるから、ボリビア人が助ければいい」と考えて、
手を貸さなかったのですが、
(実際、わたしの家を大家さんの家の間に盲学校があり、盲人の方はよく見かけます。
 だいたい、誰かが道路を渡るのなど助けてあげているので、わたしが出る幕はない。)
今日は、助けてあげる人が近くに見あたらなかったため、
とっさに「どこに行きたいの?」って声を掛けていました。

何だか、公園の名前を言っていたけど、知らない名前。
「分かんないわ」って言うと、今度は、スーパーマーケットの名前。
あ、それなら分かる。
そう言えば、スーパーの隣に、小さな公園あるな!
そこに行きたいんだ!!

ということで、一緒にそこまで行きました。

日本で子どもと一緒に、福祉学習はやっていて、
どうやってお手伝いしたらいいのかは、体験済みなので、
ちゃんと誘導することが出来ました。

でも、彼女からわたしの容姿は見えないので、
普段は、すぐにアジア系外国人、と察知してもらえるのだけれど、
「わたし、外国人なの。言葉がイマイチなのよ」と説明しました。

でも、相手もハンディがある人。
ハンディがあるもの同士、共通点があるなあ・・と思いました。
うまく行かないのは承知の上で、最低限これだけは・・ってラインがはっきりしていて、
それさえクリアできれば、大満足。感謝!感謝!ってところが、
似ている、と思いました。

3分ほど職場へは遅刻したけれど、
なんか、わたしがうれしかった出来事でした。

教育基本法

2014年02月08日 | スクレ・活動関連
どうやって授業を構成するか、という講座を大学でやることになっていて、
目的なしに計画を立てることは出来ない、ということから説明しようと思い、
教育の目的、という大きな問題に立ち返ることになり、
久しぶりに「教育基本法」を読みました(ネットで捜して)。

採用試験用の勉強で覚えなくてはならず、
「意味分かんね~し」などとぼやいていた若い頃の気持ちとは違い、
分かりにくいけど、こういう表現しかしようがないなぁ。
誰からも誤解されてはいけない法律だもの・・。としみじみ読みました。

日本の教育は、本当に系統立って、理論立っています。
外に出ないと気がつかないことです。

「生きる力」や「自ら考える力」なども、教育界でよく使われる言葉ですが、
これも、「漠然としすぎじゃね??」なんて思っていたのですが、
ボリビアにいると、この言葉の意味が、実感として分かります。

こっちでも、「Para vivir bien」(よりよく生きる)という言葉を聞きますが、
その言葉を信じている人は、少ないように感じます。
政治によるところもあるんだなぁ。
日本の政治も、ころころ変わる総理大臣に、「政治不在」なんて言われるけど、
それでも、ボリビア人よりは、日本人の方が政治に期待しているし、
政治を信じているんじゃないかな。

おかしなやりとり

2014年02月07日 | スクレ・活動関連
「グアテマティカを返してよ!」

これが、今のところ、わたしの仕事なのですが、
気になっているのは、来週からタリハへ転勤になるアナベル。
返してよ!
返さないまま、逃げないでよ!
困るんだから!!

今日は、3回、催促しました。
だって、今日は金曜日、最終日だもん。
返して貰わなくっちゃ!!!

1回目。
「分かってるわ!」
・・・分かってないじゃん。届けに来いよ!(怒)

2回目。
「教室にあるの取ってくるわ!」
早くもってこいよ!!(怒)

3回目。
「後で、秘書に渡しておくから!」
・・・絶対、おかしい。
「どうして、今できないの?」とにこやかに聞いてみました。
「・・・分かったわ。今、一緒に捜しに行きましょう。」
そして、教室で棚の鍵を開け、わたしに中を確認させ、
「ね、ないでしょ?」・・・だって。

ねえ、おかしいでしょ、その流れ???

更に「ないんだから、返したんだと思うのよ?あなた、捜してみたの?」だって。
おかしいでしょ????
笑いました。おかしくて。

一度失った信用は・・

2014年02月06日 | スクレ・活動関連
日本ではよくきく台詞「一度失った信用は、取り戻すのが困難」。
だから、信用を失わないようにしなければならない。
また、組織になると、一人の軽率な行動で信用を失うと、
組織全体に迷惑をかけるので、尚更、気をつけなければならない。
そのため、軽率な行動は、仲間からも批判されます。

さて、翻って、ここはボリビア。
「グアテマティカ」を返してくれない先生が何人もいるわけです。
日本人的な感覚でいくと、「これだから、うちの配属先は信じられないよ!」となるのですが、
ボリビア人は、「他人は他人、自分は自分」なので、
「え?わたしはちゃんと返したわよ!?」・・・・以上。
他の人のことは、知っりませ~~ん!!
「あなたも、ちゃんと返しなよ!」などと同僚に言い、自主的に回収のお手伝いをしてくれる人は皆無です。
その仕事をするのは、その仕事の担当の人だけです。

なんだか、少数派の返さない人に対して、ずっとイライラしていると、
物事のマイナス面しか見ない、辛気くさい人・・・みたいに思われます。
・・・?
自分で思えます??・・かな?
(実際、イライラしているのはわたしだけです。)
・・・ボリビア人がどう思っているかは、分からないモンね。

わたしは、本当のところ、そんなにきちんとした人ではないけれど、
協力隊員として居る以上、
「あ~、日本人って、そうなんだ~~」と一般化して捉えられることも意識しなければと思い、
日本で暮らしているように、時間を守るし、
誤魔化したり、嘘をついたりしないように、できるだけ、誠実であろうと思っています。

自分に何か無理させていると、
無理しない相手が許せなくなるってこと、あるよねぇ。
「わたしは、こんなに頑張っているにぃぃぃ!!」・・みたいな。
もし、近くにこういう人がいたら、
わたし、多分、クールに「じゃ、頑張らなきゃいいじゃん。」って言うと思うんだよね。

あ、でも日本人の税金で印刷した「グアテマティアカ」、
ちゃんと回収して、今年も使わなければならない、ということは分かっているので、
回収作業は、ちゃんとやります。
きぃぃぃ!!ってなるのは、やめようと思います。
こうやって書いてみるとよく分かるけど、イライラするのって、エネルギーの無駄だよねぇ。
実際、自分の感情をコントロールするのは難しいんだけどさ。