村上春樹は
私にとって
とてもとても特別な作家です。
16歳のときに出会い
人生の半分以上を
村上春樹の小説とともに歩んでいます。
そんな村上春樹の「1Q84」を読了しました。
村上春樹を読み続けてきた私には
この小説は
想像力を刺激してやまないものでありました。
■
1995年3月。
私は高校を卒業し、
クラスメートとともに卒業旅行に行っていました。
(どこにいったのか、まったく記憶にない。)
そのときに事件が起こりました。
オウムサリン事件です。
その後
浪人してお茶の水界隈をうろうろしていた私は
お茶の水駅前で
象のかぶりものをした奇妙なひとたちが踊る様を
日常のものとして目撃します。
その光景は
浪人時代のうつろな心情と相まって
私の内にも
陰影濃く刻まれています。
■
「1Q84」は
村上春樹の(現在までの)集大成と位置づけられる物語であるように思いました。
ローカルな部分においては
過去の作品
(しかも長編においてはほとんどすべて)
をモチーフとした展開が繰り広げられます。
また
テーマとしても
過去の作品の延長線上にあるものです。
(村上春樹は、「作家とは同じテーマを繰り返し書くことで深めて行くのだ。」と何かで書いていた気がします。出典が思い出せず、ごめんなさい。)
それでいて
全体としては
過去の作品の繰り返しにとどまらない
村上春樹の思想が
いままで以上に色濃く、そして、鮮烈に出ている作品でした。
■
かつて
村上春樹が「敵」とするシステムは
資本主義でした。
それが
本作では
新興宗教であったり
(依然としてある)制度的な集団であったりします。
システムが個人を圧殺します。
そして
血縁と血縁と関わりのない繋がりが
対をなすものして
対置されます。
(そもそも---
直接的に血縁(家族)が
村上春樹世界にあらわれたのが
とても新鮮でした。)
個とシステム。
個と歴史。
システムにより
損なわれてゆく個。
■
村上春樹が
はじめての小説「風の歌を聴け」を書いたのが29歳。
今回の小説の主人公たちと同年代です。
この「1Q84」のフィーバーぶりと
作中の「空気さなぎ」の売れっぷりとが
なにやら
私にはオーバーラップしてしまいます。
リトルピープルたちは
この作品に対して
どのように応えるのでしょうか。
■
村上春樹の作品は
小説というよりも
物語と呼ぶにふさわしい。
ここにきて
村上作品は
寓意がより濃くなりました。
歴史(事実)に
近く寄り添いつつ
最終的に
物語として着地することによって
とても雄弁な作品となる。
読後の今
つんつんと
脳と心が刺激されています。
私にとって
とてもとても特別な作家です。
16歳のときに出会い
人生の半分以上を
村上春樹の小説とともに歩んでいます。
そんな村上春樹の「1Q84」を読了しました。
村上春樹を読み続けてきた私には
この小説は
想像力を刺激してやまないものでありました。
■
1995年3月。
私は高校を卒業し、
クラスメートとともに卒業旅行に行っていました。
(どこにいったのか、まったく記憶にない。)
そのときに事件が起こりました。
オウムサリン事件です。
その後
浪人してお茶の水界隈をうろうろしていた私は
お茶の水駅前で
象のかぶりものをした奇妙なひとたちが踊る様を
日常のものとして目撃します。
その光景は
浪人時代のうつろな心情と相まって
私の内にも
陰影濃く刻まれています。
■
「1Q84」は
村上春樹の(現在までの)集大成と位置づけられる物語であるように思いました。
ローカルな部分においては
過去の作品
(しかも長編においてはほとんどすべて)
をモチーフとした展開が繰り広げられます。
また
テーマとしても
過去の作品の延長線上にあるものです。
(村上春樹は、「作家とは同じテーマを繰り返し書くことで深めて行くのだ。」と何かで書いていた気がします。出典が思い出せず、ごめんなさい。)
それでいて
全体としては
過去の作品の繰り返しにとどまらない
村上春樹の思想が
いままで以上に色濃く、そして、鮮烈に出ている作品でした。
■
かつて
村上春樹が「敵」とするシステムは
資本主義でした。
それが
本作では
新興宗教であったり
(依然としてある)制度的な集団であったりします。
システムが個人を圧殺します。
そして
血縁と血縁と関わりのない繋がりが
対をなすものして
対置されます。
(そもそも---
直接的に血縁(家族)が
村上春樹世界にあらわれたのが
とても新鮮でした。)
個とシステム。
個と歴史。
システムにより
損なわれてゆく個。
■
村上春樹が
はじめての小説「風の歌を聴け」を書いたのが29歳。
今回の小説の主人公たちと同年代です。
この「1Q84」のフィーバーぶりと
作中の「空気さなぎ」の売れっぷりとが
なにやら
私にはオーバーラップしてしまいます。
リトルピープルたちは
この作品に対して
どのように応えるのでしょうか。
■
村上春樹の作品は
小説というよりも
物語と呼ぶにふさわしい。
ここにきて
村上作品は
寓意がより濃くなりました。
歴史(事実)に
近く寄り添いつつ
最終的に
物語として着地することによって
とても雄弁な作品となる。
読後の今
つんつんと
脳と心が刺激されています。