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korou's Column

2024.5.1 音楽ブログとして再スタート。

松浦亜弥 カヴァー曲⑪「奏」

2020-07-11 | 松浦亜弥

今現在youtubeで”松浦亜弥”と検索すると

上から順番に

①AYA The Witch「奇跡の香りダンス~The美学」

②PV「Yeah! めっちゃホリディ」

③マニアックライブ5「赤いスイートピー」と続き、

その次にスキマスイッチ「奏」のカヴァーが出てきます。

youtubeで何か検索した場合

その結果の曲順のデフォルトは”関連度順”ということになるようですが

その関連度順の第4位が「奏」ということですね。

今回はその「奏」を取り上げたいと思います。

 

☆☆☆

 

「奏(かなで)」は

スキマスイッチが2004年3月10日に発売した

2枚目のシングル曲です。

リリース時には、まだ彼らの人気がブレイクしていなくて

オリコンでの最高順位は22位にとどまりましたが

その後、人気がじわじわと上昇するにつれてロングセラーとなり、

最終的には

ビルボートジャパンhot100に167週ランクインする人気曲となりました。

2014年5月には、日本レコード協会認定の

ダウンロードによるミリオンセラーにもなっています。

今やカラオケの定番中の定番、2000年代のJ-POPを代表する名曲と言っても

決して過言でないでしょう。

では、すでに1.1億回以上の再生回数を記録している

この超有名なMVを

あらためて観てみましょう。

 

スキマスイッチ - 「奏(かなで)」Music Video : SUKIMASWITCH / KANADE Music Video

 

☆☆☆

 

さて、この曲を亜弥さんは

マニアックライブで3回歌っています

(マニアックライブ以外で歌っているかどうかは未確認<多分ないです>)

マニアックライブ2(2009年)の大阪公演1回目(7/18)と横浜公演2回目(7/25)

マニアックライブ3(2010年)の横浜公演2回目(6/27)で

それぞれ歌っているわけですが

まず、マニアックライブ3でのカヴァーから

取り上げてみます。

 

このときは

本当は「love letter(槇原敬之)」を歌う予定が

会場からのリクエストになかったので(リクエストがあった曲を歌うという方針だった)

急きょ亜弥さんの思いつきで「奏」を歌うことになったわけです。

ところが(いつものことですが)亜弥さんの思いつきが急すぎて

バンドメンバーのほうには「奏」の譜面がなく

バンドメンバーは「できない」、亜弥さんは「やりたい」という

例のドタバタ騒動が延々と10分以上続くという

1時間半未満のライブでは通常あり得ない展開となってしまいました。

(まあ、それも亜弥さんのライブの醍醐味ではあるのですが・・・)

そして、やっと譜面が「発見」されたので

バンドメンバーはいきなりそれを見て演奏するという

過酷な仕事にとりかかることになりました。

とはいえ、パーカッションの福長さんなどは

マニアックライブ2でこの曲の演奏は経験済みなので

まだマシだったのですが

キーボードの桜井さんは、初めて見る楽譜で

いきなり皆に合わせて演奏するという離れ業を余儀なくされています。

 

それ以上の問題だったのは

(恐らく)出てきた楽譜がスキマスイッチのオリジナルの楽譜だったことです。

当然ながら、その楽譜は

彼ら(スキマスイッチ)の声域に合わせた調性(変ロ長調)になっていて

それを亜弥さんが一番声の出る調性にアレンジする

時間の余裕はありませんでした。

この曲の場合、長3度分だけキーを上げれば

亜弥さんにはベストだったはずですが

そのまま原曲のキーで歌うことになり

実に冴えないカヴァーになったわけです。

その音源を、あえてここに紹介するのは

もはやマニアックライブ2での歌唱と比較をするための

意味合いしかないのですが

まあ、あまり期待せずにお聴き頂ければと思います。

 

松浦亜弥「奏」(20100627night) 

 

曲が終わった後の”真野恵里菜ちゃん登場”の音声まで

あえて入れてみましたが

これは私の小細工ではなく

当日のライブの実際の様子です。

となると・・・このライブの模様を収録したDVDの流れとは違いますね。

(DVDでは「みんなひとり」の歌唱の後、真野ちゃんの登場となっています)

もうご存じの方も居られるでしょうが

マニアックライブ3のDVDは

夜公演のライブをメインとしながら(出だしの挨拶が「こんばんは」)

途中に昼公演の映像を挿入している

いわば”ハイブリッド版”になっているのです。

その理由が、この冴えない「奏」とか、それを歌うまでの

(ライブにあるまじき)楽譜探しの長時間のドタバタにあるのは

間違いないようです。

でも、ファンクラブ限定配布なら

そういうドタバタも面白いので

それはそれで編集しなくてもと思うのですが

その一方で

「奏」(とスピッツ「空も飛べるはず」の2曲)の代わりに

「君の好きなとこ」「みんなひとり」の名唱が聴けたと思えば

仕方ないところでしょうか。

 

☆☆☆

 

これに対して

マニアックライブ2でのカヴァーは

十分に準備した上での歌唱だったので

聴き応えのあるカヴァーになっています。

原曲がB♭で始まり、途中で短3度分転調して終わるのに対し

亜弥さんは、自分の声がキレイに響く一番上の音から逆算して

Dコードからスタートしています。

そして、もくろみ通り、サビのあたりで実によく声が伸びて

転調後の歌声には力がこもっているように思います。

何か途中で急にスイッチが入ったかのような歌い方は

亜弥さんには珍しいのですが

これは曲の構造と亜弥さんの声質とが相互に関係し合って

そう聴こえるのかもしれないですね。

まず、横浜公演2回目の歌唱を

MC付きの音源でご紹介します(歌は1分58秒あたりから)

 

松浦亜弥「奏」(20090725night)

 

 

(で、ここからは、ひょっとしたら私の勘違いかもしれないので

 断定はできないという前提で書いてみます)

 

(冒頭でも触れた)youtubeにアップされている

あの有名な「奏」の動画なのですが

これは、大阪公演1回目の歌唱なのではないかと

思うに至りました。

コメント欄には、横浜の夜公演の歌唱ですと

書いて居られる人もいるのですが

今回、その両方を聴き比べてみて

伴奏のキーボードの音の乱れ具合、亜弥さんの発声の微妙な違いなどが

何か所か聞き取れたので、そう推定しました。

仮に、もしこれが大阪公演1回目の「奏」だったならば

亜弥さんの歌った「奏」については

今回の記事で全部取り上げることができたことになります。

 

その上で、個人的感想を言えば

この大阪公演の歌唱が私にはベストです。

”いきなりスイッチ感”が一番強く

最後のサビのあたりの歌唱は

思わず聞き惚れてしまいます。

 

松浦亜弥「奏」(20090718day)

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松浦亜弥 カヴァー曲⑩「let go(m-flo)」

2020-06-26 | 松浦亜弥

今日は2020年6月26日。

すいません、昨日投稿しておけば良かったですね。

亜弥さんの誕生日を外してしまいました。

(まあ、こんな私ですので毎年6/25には投稿できていないんですが)

とりあえず、マニアックライブ3からちょうど10周年の今日、ということで

お許しください(苦しいこじつけ・・)

 

今回は、最近気に入っているこのカヴァー曲を

取り上げたいと思います。

 

☆☆☆

 

「let go」という曲について。

この曲は

m-floの17枚目のシングル(m-flo loves YOSHIKA 名義)として

2004年11月17日に発売されました。

 

m-floという音楽グループは

私のような古い(昭和)世代にとって

その存在そのものへの理解が簡単ではないアーティストと言えます。

 

一応Wikipediaを熟読して(笑)分かったことといえば

 

①本来のユニットとしては

VERBAL(MC)、☆Taku(DJ)、LISA(ボーカル)の3名であり

1999年7月にメジャーレーベルでデビューしたということ。

 

②2002年にLISAが脱退した後は

毎回ゲストボーカルを迎えて”"m-flo loves  ***"という形で

楽曲を発表する形になったこと(2017年にLISAは復帰・再結成のようです)

 

③VERBAL、☆Taku ともに

経歴、音楽嗜好等で完全に洋楽の影響下にあることから

歌詞は日本語・英語の併用が当たり前であること。

かつ、その世界観は今現在の日常からは生まれてこず

いつかやってくる世界へのイメージが中心であること

(よって、J-POPのトレンドとは微妙に違う方向になっていること・・・)

 

・・・という感じですかねえ(あまり自信ないですが)

 

ということで、この曲の場合

YOSHIKAという新人歌手をフィーチャーして

NTTドコモのCM曲としてリリースされました。

YOSHIKAは、横浜生まれ、

カナダ、アメリカに在住経験のある当時20才の女性歌手で

この曲で実質メジャーデビューしたと言えます。

 

m-floの”loves”名義の曲としては

オリコンの順位はイマイチ伸びませんでしたが(最高12位)

優れた楽曲ではよくあるロングセラーとなって

人々の記憶に残る曲となりました。

(オリコンの数字で12.5万枚。これはm-floの”loves”名義の曲としては断トツに

 多い売上枚数。最終的には20万枚以上のヒットになったらしいです)

 

実のところ、亜弥さんのカヴァーを聴くまで

この曲の存在すら知らなかった私ですが

オリジナルの歌唱をyoutubeで聴いて

そのクオリティの高さに驚かされました。

(もう3000万回近く再生されている動画なんですねえ。すごい人気だ!)

 

個人的な好みとしては

ラップというジャンルは好きでないので

この種の音楽は敬遠しているのですが

これはYOSHIKAの見事な歌唱ということもあって

何度聴いても心を動かされます。

 

m-flo loves YOSHIKA / let go

 

☆☆☆

 

ここからは、2010年3月13日夜にSTB139で行われた

松浦亜弥スペシャルコンサートでの話、そこで歌われた「let go」の話です。

 

こんなに完成されたオリジナルがあって

しかも声質も似ているので

あえて亜弥さんがカヴァーしても

普通なら、同じような感じになるはずです。

 

でも、松浦亜弥ファンであればご存じのとおり

この曲のカヴァーは見事なものです。

ただし、歌詞については

ラップ部分を削るしかないので

原曲とはかなり違ったことになっていて

その意味では

厳密には「カヴァー」とは言えないかもしれませんね。

このあたりは

この曲の場合、歌詞の「恋愛についてのひたむきさ」が

一般に高く評価されているので

おざなりにはできないところです。

どのように歌詞が削られたか、それを示すには

この曲の長い歌詞を全部引用しないと明示できないわけですが

それはかなり煩雑な感じになり

しかも著作権法違反としてグレーどころか完璧アウトですので

原歌詞については、こちらをご参照ください。

  「let go」の歌詞

 

そして、亜弥さんが実際に歌った歌詞は

著作権法的にはグレーだと思うので

あえて次に引用させて頂きます。

 

(引用・・・2010年3月13日にアレンジされた「let go」の歌詞)

  このまま忘れられなくて 閉じ込めてはいられなくて
  踏み込んじゃいけないとわかってても この気持ちどうしてもgotta let you know
  あつく激しく動く時間の中で 欲しいよ君のheart,boy…一瞬でも

  叶わない恋におぼれても このまま夢から覚めたくないcan’t let go
  ワガママでもいい揺るがない愛がここに欲しいよ

  甘く静かに時は流れてくのに 体がIt’s breaking apart boy どうして

  壊れそうな位不安になるだけ Oh why 独り占めしたくなるの
  何も言わずにただ君の愛がここに欲しいよ

  Tell me how to be free Oh baby,oh baby
  Will my heart be free So tell me 一瞬でも

  叶わない恋におぼれても このまま夢から覚めたくないcan’t let go
  ワガママでもいい揺るがない愛がここに欲しいよ

  壊れそうな位不安になるだけ Oh why 独り占めしたくなるの
  何も言わずにただ君の愛がここに欲しいよ

(引用終わり)

 

原歌詞と比較すると

m-flo独特の未来世界のイメージを歌った部分がごっそり抜けて

今現在の日常の恋愛を歌った歌詞にアレンジされていることが

分かります(勿論、これは私の個人的な感想に過ぎませんが)。

ソロで歌う場合にラップ部分がムリなので

そこを削ったら、たまたまそういう「未来イメージ」が抜けただけ

ということだとは思いますが

結果として、亜弥さんが歌うのにふさわしい

「今現在の日常」の「熱烈な恋愛の歌」となりました。

どことなくとらえどころのない、だからこそ

イメージが無限にふくらむYOSHIKAの歌唱に対し

現実の恋愛の切なさを感情豊かに歌いきる亜弥さんの歌唱。

オリジナルもカヴァーも

なかなか他では聴けないレベルの歌唱だと思います。

 

この「let go」の歌唱については

すでに別の方がアップされている音源があって

もうそれをお聴き頂くだけで

充分堪能できると思います。

 

ただ、亜弥さんのMCをいろいろ聞いてみたいという

ご要望も伺っていますので

今回は、あえて亜弥さんのMC付きの音源を

新たにアップすることにしました。

MCは最初の3分ほどで

それから歌が始まります。

 

松浦亜弥「let go」(20100313night_STB)

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松浦亜弥 カヴァー曲⑨「純愛ラプソディ」

2020-06-13 | 松浦亜弥

「純愛ラプソディ」は

竹内まりやの24枚目のシングルとして

1994年5月10日に発売されました。

売上枚数は89.6万枚で

まりやさんのシングルでは

最も売れたシングル曲となっています。

 

この曲は

不倫をテーマにしたドラマの主題歌ということで

「ポジティブなOLの不倫」が

歌詞のなかで描かれています。

明るい曲調や、”純愛”という言葉に

うっかり騙されそうになりますが

聴きようによっては

山下達郎曰く「死生観が織り込まれている」ほどの

深い内容も読み取れます。

一方で、達郎さんは、

この曲について

「竹内まりやのベスト1」とも評しています。

 

今回も偶然ですが

youtubeに貴重な音源がありました。

いつまでリンク可能なのか分かりませんが

とりあえず

亜弥さんの歌唱との比較で必要なので

引用しておきます。

 

竹内まりや「純愛ラプソディ」

 

☆☆☆

 

さて、亜弥さんのカヴァーになりますが

この曲については

従来からyoutubeに3種類の音源がアップされていて

それぞれ、それなりの再生回数を記録しているわけで

普通に「純愛ラプソディ」と検索すると

亜弥さんのカヴァー3種が検索結果上位に現れるということになり

まるで、亜弥さんのオリジナル曲か、と思えるほどですww

 

まず、その中では1.2万回の再生回数ということで

あまり顧みられていない動画が

2008年8月8日に行われた

「第7回ともえちゃんフォークジャンボリー」での歌唱

ということになります。

この催し自体、

真夏の東京で真昼間に行われた過酷なライヴであり

しかも出演者が、

アラジン/アイドリング!!!/エド・はるみ/バカリズム/三上寛/辻香織/まきちゃんぐ

という一体どういう意図で選ばれたのか全く分からないメンバーばかり。

それらの人々のパフォーマンスが終わった後に

メインのライブとして

「松浦亜弥フォークコンサート」が行われました。

というか・・・・松浦亜弥でフォークコンサートって

相当ムリな企画ですね(笑)

「あやや」ファンなら

「あやや」がフォークソングのレコーディングもしていることは知っていますが

一般にはその流れはムリだと思うのですが。

まあ、それでも、映像で見る限り

真夏の野外の熱気のせいで汗をたらたら流しながら

かつ頑張りすぎて倒れない程度に適当に手を抜きながら

それなりに一生懸命歌っている亜弥さんが見えます。

この「純愛ラプソディ」は

その意味では

このライブ内では平均的な歌唱です。

他のアイドル歌手よりは上手いけど

それ以上のものでもないですね。

 

松浦亜弥 純愛ラプソディ

 

 

次は、2010年2月14日の夜にSTBで行われたライブから。

これはもうあややファンのなかでは超有名な動画なので

今さらということでもあるのですが

まあ見事な歌唱で何度聴いても飽きませんね。

ちなみに、この日のセトリは

  1 ビューティフルデイ  2 私と私と私  3 チョコレート魂  4 笑顔

  5 私のすごい方法  6 ソウルメイト  7 純愛ラプソディ  8 Dearest.

ということで最高のセトリですね。

 

松浦亜弥「純愛ラプソディ」STBライブ(20100214)

 

この歌唱が素晴らしいのは

亜弥さんの声質そのものと

(コンディションが良かったのか)いつもにもまして伸びやかな声が

この曲の曲調に100%合致している点でしょう。

この曲のカヴァーで最もユニークなのは

伊東ゆかりさんのカヴァーではないかと思うのですが

さすがにゆかりさんは大人の歌唱で文句のつけようがない

しかも原曲と全く違った雰囲気を出すことに成功している・・・しかし

声質がこの曲には不向きだと思いました。

やはり、この曲は亜弥さんのような声質のほうが聴きやすい。

ひょっとしたら、オリジナルのまりやさんよりも

合っているのかも、と思わせるほどです。

 

最後に

マニアックライブ5での歌唱を取り上げます。

2013年7月14日の夜公演でこの曲が歌われました。

その歌唱の出来について

かつては、STBライブの歌唱と比較もしたりして

ちょっと残念な歌唱かもしれないと思ったこともあったのですが

今改めてこの動画を観ると

そう単純な比較もできないなと思い直しました。

何よりも、この曲の歌詞を思えば

27才になった松浦亜弥という歌手が

最近忘れ去られているような感じさえあって

一体この先どうなるのかという状況を

ファンが皆共有しているなかで歌われるのに

ふさわしいものであること。

これが結婚発表の後であれば

そんな面倒臭い恋愛の歌なんか歌ってる場合かよ、ということになるのですが

このライブではまだそのことは発表されていなかったと思えば

なかなかこの選曲は意味深です。

あえて未来は不確実ということで信じこませていたときのライブで

こういう不安定な恋愛の歌を披露する亜弥さんの気遣いを感じます。

そして、これは意図したものではないはずですが

久々のライブで今までのように歌えず

張り、輝き、伸びのない声になってしまったのに

なぜか、ここではむしろ心地よく聴けるのです。

歌っているときの表情も

こうしてみればかなり多彩で豊かに見えます。

決して見映え、聴き映えのしない歌唱ではないと

今では思っています。

 

松浦亜弥  純愛ラプソディ

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松浦亜弥 カヴァー曲⑧「愛してる」

2020-05-29 | 松浦亜弥

今回のカヴァー曲紹介については

あらかじめ、次の2点を強調しておきたいと思います。

つまり

  ①松浦亜弥の全歌唱の中でも屈指の出来であること

  ②「『未公開動画をあえて公開→その動画の記事を書く』ということは

   当分の間しません」という当ブログの原則の例外として、今回のみ

   Web未公開部分を含む動画を公開した上でその記事を書いたこと

①のせいで②ということになったのですが

そのあたりは以下に書きます。

 

☆☆☆

 

1992年5月4日

米米CLUBの13枚目のシングル(両A面)として

「君がいるだけで/愛してる」が発売されました。

周知のとおり

「君がいるだけで/愛してる」は

オリコン集計で総売上枚数289.5枚数を記録する

大ヒット曲となりました。

いわゆるJ-POP全体でみても

”両A面シングル”としてはナンバーワン、

全シングル曲でみても第3位の売上枚数となっています。

(注:単純にオリコンによる集計枚数で比較すると第6位ですが

 ここでは演歌・童謡は除いています)

 

youtubeで「米米CLUB 愛してる」の動画を検索すると

いろいろと出てきますが

今回は

比較的リリースから間もない時期の

この歌唱を引用しておきましょう。

 

愛してる (1995)

 

石井竜也さん、さすがですねえ。

最近は体調不良があったり

加齢の影響も否めないわけですが

この頃の石井さんは

素晴らしい歌唱ばかりです。

 

☆☆☆

 

さて

前回の記事でも触れた「コラボ☆ラボ ~夢の音楽工房~」という

WOWOWの番組ですが

2009年3月10日放送(第29回)のとき

この「愛してる」が

石井竜也&松浦亜弥のデュエットで披露されたわけです。

その様子が

実はyoutubeに既にアップされているのですが

その動画は

歌の最後の数秒が唐突にカットされた形になっていて

しかもその後にそれまでと同じシーンが無音で延々と流れるという

実に残念なことになっているのです。

この2人による歌唱は

ちょっとやそっとでは聴けない稀な名歌唱なので

この最後の数秒のカットはあまりに残念で

致命的だとすら思いました。

そこで、今回は

同じシーンの完全版を

Webで未公開部分も含めつつ

ご紹介することにしました。

ぜひご堪能ください。

 

愛してる(石井竜也&松浦亜弥)20090310

 

蛇足ながら、以下感想。

2番の歌詞を石井さんが歌っている間ずっと

亜弥さんは自分でも小声で歌っているのですが

その(感情を高めながら自分の出番に備えている)様子を

きっちりカメラがとらえています。

そして、2番のBメロを

亜弥さんが歌い始めると

もうすでに亜弥さんの感情が

この曲の中に入り切っているのが分かります。

「いつもの冗談とは少し違うよ」という歌詞で

”違うよ”の表現が真に迫っていて

その直後の「この胸の中の」の歌いっぷりが

それこそ、こっちの胸の中にまで迫ってきます。

抽象的な言葉が多すぎて

歌詞としてはやや不出来ともいえる印象ですが

それを補って余りある熱唱ですね。

「私、臭いかも」という亜弥さんの名言(笑)も頷ける

集中度の高い歌唱だと思います。

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松浦亜弥 カヴァー曲⑦「ふたりの愛ランド」

2020-05-22 | 松浦亜弥

「ふたりの愛ランド」は

石川優子とチャゲのコラボ・シングルとして

1984年4月21日に発売されました。

 

元々は、

チャゲ&飛鳥の場合

音楽的実力など対等なものを持っているはずなのに

どうも目立つ場面に乏しいチャゲのために

活躍の機会を与えようということで

考えられた企画だったようです。

従来、A面が飛鳥、B面がチャゲというパターンだったのを

A面だけどチャゲの作詞作曲、ボーカルもチャゲがメインになる

ということで

JALのキャンペーンソングとして作られたのが

この「ふたりの愛ランド」。

 

ところが、いざ企画が動き出してみると

チャゲ&飛鳥としてよりも

同じくJALのキャンペーンソングとして

「シンデレラサマー」などのヒット曲のある

石川優子とのデュエットのほうがいいということになり

急きょ男女デュオの曲として

制作されることになりました。

となると、チャゲとしては

自分の歌いやすいキーで作った曲を

どうしてもキー設定が難しくなりがちな男女デュオ仕様に

修正する必要が生じてきます。

Wikiの記述によると

そのあたりの苦心が相当あったようですが

その苦労は43.8万枚の大ヒットという形で報われました。

オリコン週間1位こそ逃しましたが

1984年の夏にかけてのロングセラーとなり

年間16位という快挙を達成。

今聴いても

こんなに元気をもらえる曲があっていいのかと思うほど

元気いっぱいの歌、元気いっぱいの歌唱です。

その元気な感じを味わうには

400万回近い再生回数を誇るこの動画が最適なのですが

この2人の歌の上手さを再確認するとすれば

こっちの動画のほうがよいと思うので

(相当実験的な映像でそっちに気をとられそうになるとはいえ)

この「ベストテン」の映像を引用します。

 

ふたりの愛ランド / チャゲと石川優子

 

ああ懐かしい!と

思わず叫んでしまいそうなほど

熱い映像ですね。

個人的にも

久米宏が司会降板宣言する1985年までの「ザ・ベストテン」は

最高の歌番組でした。

 

2008年3月25日

この年からWOWOWで隔週火曜深夜0時に放映されていた

「コラボ☆ラボ ~夢の音楽工房~」という音楽番組の

第5回のアーティストとして

チャゲと松浦亜弥という組み合わせが実現。

同時に、その2人は

この番組のレギュラーゲスト的存在の”ウォッチャー”にも就任し

番組の端々に出演し続けたようです

(WOWOWには縁のない私には詳しいことは分かりませんが)。

 

そして、この3月25日収録のときと

2008年11月25日開催の「木枯らしのコンサート」(これもWOWOWで放映された)

のときの2回にわたって

チャゲ&あややのデュオによる「ふたりの愛ランド」が

歌われました。

youtubeには

3/25のほうがアップされているので

それを引用することにします。

 

ふたりの愛ランド チャゲ&AYAYA

 

ボサノバ風というか南国ポップス風のアレンジで

ガンガン歌いまくる石川優子バージョンとは

また違った趣きです。

亜弥さんの多彩な歌唱テクニックが

この曲のメロディラインでは

出し切れていないような感じもありますが(微妙?)

その反面

南国風ポップスの緩い感じには

亜弥さんの透明な声質がぴったりな印象です。

やや音程がフラット気味になる石川優子の歌唱に対して

亜弥さんは完璧に音程をとっているので

その意味でも聴き映えのするカヴァーになっています。

(フラットする優子さんの歌がダメということではなく

 この曲の原アレンジの場合、曲の要所要所で半音下げのメロディが

 使われているので、むしろフラット気味の歌唱は合っていると

 言えます。逆に、亜弥さんのカヴァーでは、その半音下げの箇所

 が、南国風アレンジにした場合に邪魔になるので、巧みに消されて

 います。そうなると、きちんと音程をとって歌うのがベストという

 わけで、こんなところにもカヴァーの愉しみがあります)

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