エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

書かなきゃダメ

2024-03-26 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話です。今回は、鬼の様な指導について書きます。
 令和5年度まで、光村図書の2年生の教科書には「すてきなところをつたえよう」という教材がありました。学級の仲間の「すてきな点」などを見つけ、手紙にして渡そう…と言う内容です。
 これ、子供たちに任せると大変な事になると予想されます。まず間違いなく友達の多い子に手紙が集中し、友達の少ない子は1通の手紙ももらえない可能性が高い…と言う予想です。
 その様な悲劇を避けるため、この時の実践では、1人3通の手紙を書く事にしました。自分の書きたい相手に1通、くじ引きで決まった相手2人に1通ずつ…の合計3通です。
 書く時間は3コマ取りました。取材と下書きに1コマ、実際に書く時間を2コマです。この時間設定で、大半の子は3通書き終える事ができました。
 しかし、それでも書き終わらない子が何名かいたのです。授業中にちょろちょろしている子だったり、場面緘黙気味の子だったりする子です。
 もちろん、放っておいたら書き終わらないと予想していたので、予め教卓に呼んで直接指導しました…2、3名は。その様な指導中に「大丈夫」と言っていた子や、手伝ってほしい事を言いに来られない子が、最終的に残ってしまった訳です。
 ちょうど体育館が割り当てられている昼休み、書き終わってない子たちを教卓に呼びつけました。書き終わるまで遊びには行けないという、鬼指導の開始です。
 ちょろちょろの子が、「何を書いたらイイか分からない」と言いました。「1年間も一緒にいたんだから、何か思い出せよ~!」と心の中で思いましたが、叱らずに指導記録用ノートを確認です。担当している子について記録してある事を伝えました…が、まだ手を動かそうとしません。その内、涙ぐみながら「どう書いたらイイか分からない」と言いました。「書く内容は列挙されているんだから、それをまとめて文にしろよ~!」と心の中で思いましたが、叱らずに私の方で文にまとめてあげました。それを書き写す様に言うと、ぐすぐすと半べそをかきながら書いていきます。
 場面緘黙の子も手が止まっているので、その子が書いた下書きメモを見ながら、私の方で文にまとめてあげました。この子も、泣きながら書き写していきます。
 教卓の前で泣きながら手紙を書く子が2人…担任の私は時々指導しますが、基本的に黙って見ているだけです。ホント、鬼の指導です。
 でも、何とか書き終えた子供たち。もちろん、「よく頑張ったね」とか「偉かったよ」と褒めましたが、無情にも昼休み終了のチャイムが…。
 でも、この指導は後悔していません。手紙をもらえなかった子を出したくなかったですし、時には、こう言う厳しい指導も必要と思うからです。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。


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