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エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

コミックが益々面白い『Sランクパーティから解雇された【呪具師】』

2025-06-26 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り。今回は、以前紹介した作品の続きについて語ります…が、ラノベの方ではなくコミカライズの方となります。
 今回紹介するのは、原作・LA軍先生、漫画・小川錦先生の『Sランクパーティから解雇された【呪具師】~「呪いのアイテム」しか作れませんが、その性能はアーティファクト級なり……!~』です(題名が長すぎるので、以下「本作」と省略します)。もちろん、コミカライズです。
 何故、コミカライズを紹介するのかに興味のある方は、御手数をおかけしますが以前の記事を御覧ください。
 本作、コミカライズは現在までに11巻まで発売されています。私は10巻まで読了しているのですが、いや~、これが実に面白い。話が長くなると徐々にパワーダウンする作品も少なくないのですが、本作は全くそんな事はありません。10巻まで一気に読ませてしまいます。
 内容は割と有りがちです。呪いのアイテムしか作れない呪具師のゲイルは、Sランクパーティ「牙狼の群れ(ウルフバック)」を追い出されますが、実は超スゴ腕の呪具師だったので…って話です。追い出されたゲイルがチート発揮で大活躍したり、「牙狼の群れ」の連中が転落していったり…良くある話です。
 でも、それだけでは、10巻まで面白さを維持出来る訳がありません。
 この話の上手な点は、良くある話の中に新しい話を組み込み、少しずつ話を広げていく部分でしょう。パーティを解雇されたゲイルが露店を出した事で、王国と帝国とのトラブルに関わってしまったり、農業都市ファームエッジにゲイルが行った事で、ダークエルフに関わる「千年の呪い」に巻き込まれたり…。徐々に話が大きくなっていき、ゲイルの活躍する場面も増えていきます。この為、10巻になっても面白さが維持されています…って言うか、どんどん面白くなっています。
 これは、LA軍先生の書いた原作の、基本的な構成が優れていたから…と言って良いでしょう。
 そして、コミカライズの本作は、その構成の面白さに加えて、コミックとしての面白さも中々なものです。「見せる(魅せる)コマ」や「見せる(魅せる)ページ」が、あちこちに登場するのです。
 例えば…って、あまり書くとネタバレになるので、ネタに関係ないコマ1つだけ紹介します。
 9巻序盤、船旅に出る為に荷物を運ぼうとする場面。遠くから「…シン、…シン」と言う怪しい音がした次のコマ、「ズシン…、ズシン…」と言う音と共に、ゲイルの頭と何やら荷物らしき物が見えます。そして、その次の頁には、とんでもない量の荷物を持ち、「ズシン、ズシン、ズシン…」と涼しい顔で歩くゲイルの大ゴマが…。このコマ1つで、ゲイルの呪具のチートぶりが伝わります。
 こんな感じで、コミックらしい効果的なコマ割で見せて(魅せて)くれる小川錦先生…とっても凄い方です。こりゃ、本作が面白くない訳がないですよねぇ。
 今後も、まだまだ続きそうな本作。取り敢えず、11巻を購入して読みたいと思ってま~す。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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『GOAT』読んでみた

2025-06-19 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り…ですが、今回は雑誌について語ります。
 今回取り上げるのは、小学館から発行されている『GOAT』の2025年夏号です。文芸系の雑誌で、今回の特集は「悪」です。
 この雑誌、元々はnote仲間の記事で紹介されていました。その記事を読んでコメントを書いたところ、その方からから、「読書家のエスせんさんも是非読んでみてください。チラ見と言わず」とコメント返しがありました。
 いや、私、読書家って程の読書量じゃないですし…と思ったのですが、この様に声を掛けていただけるのは有り難いですし、これも何かの縁です。そう思い、近所の書店(文教堂さん)に残っていた1冊を購入し、読み始めたわけです。
 取り敢えず、この記事を書くまでに読んだのは、
  梨 先生 「書き終わったら幸せ様まで渡してね」
  山口未桜 先生 「星と氷山」
  小原晩 先生 「遠山くんの実家で飼っていた犬の名前をもう思い出せない」
  市川沙央 先生 「悪のロール」
…です。う~ん…まだ、たった4つか。やっぱり読書家には程遠いなぁ。
 この内、「星と氷山」は物語だと思って読んだら、「あれれ?」って感じで、改めて最初の頁を確認したら、しっかり「エッセイ」と書いてありました。これは残念。最初からエッセイだと思って読んだら、もっと楽しめたかも…。実際、内容的には私の好きな物事が取り上げられていて、かなり引き込まれる印象でした。
 「遠山くんの~」は、物凄いドラマがある訳でなく、日常の小さな出来事を描いた作品でした…が、なかなかに読ませました。何と言うか、作品全体に小さな棘…よりは硬くないし鋭くもないのですが、ざらついた感じの何かがあって、読んでいると引っかかってくる印象なのです。引っかかりが気になって、つい読み進めていたら、いつの間にか読み終えていました。
 実験的で、なかなか興味深かったのは「書き終わったら~」です。プロフィールカードが並べられているだけなのですが、よくよく読み込んでいくと、とんでもない内容が伝わってくる様に構成されています。プロフィールカードの絵柄が可愛いだけに、ちょっとゾッとする感じの作品でした。また、文で書かれている事が少ない分、「余白が大きい」と言うか、「考えさせられる余地が大きい」作品で、この物語の人間関係やら背景やらを色々と考えてしまいます。あと、どうでも良い事ですが、この作品はフルカラーなので、「雑誌的にペイするのだろうか?」と、余計な御世話って感じの心配をしてしまいました。
 現段階で、最も考えさせられたのは「悪のロール」でしょう。これは、物語の舞台が私の仕事に関わっている為に、どうしても自分の仕事と結び付けて考えてしまう事が、大きな理由と言えます。
 作者の市川先生が意図しているかどうかは分かりませんが、この作品を読むと、物語の舞台となっている高等学校では、学校という閉鎖空間(閉鎖的社会)の平和(あるいは治安)を守る為に、教師たちが相当な努力をしている事が伝わってきます。そして、平和(あるいは治安)は、ソフトだけど極めて強力な支配構造がある事により守られている事も分かります。この辺り、物語は高等学校で、私にとっての現実は小学校と言う違いはあれど、基本的な構造は全く同じです。それだけに、現実の学校を上手く描写しているなぁ…って感じました。
 つまり、この作品では、支配構造がなければ平和(あるいは治安)を守る事は出来ない…つまり、皆が平等で自由な社会においては、結果として悪がはびこってしまう…って事が描かれている訳です。そう考えると、人間の理性って本当に大した事ないとも言えるし、平和な世の中がやってくるなんて夢の又夢かもしれません。
 ちょっと悲観的な事を書いてしまいましたが、私的には読後感は悪くない作品でした。ちょっと毒もあるけど、爽やかな印象です。
 取り敢えず感想はココまで。まだ、小川哲先生も、朝井リョウ先生も、モモコグミカンパニー先生も、何よりオススメされた木爾チレン先生も読んでいません。この後、読んで面白かったら感想第二弾を書くかも…。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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シンデレラ物語+セーラームーン?『宮廷魔術師の婚約者3』

2025-06-12 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り。今回は、ここ最近、紹介している作品の3作目を紹介します。
 紹介するのは、春乃春海先生の『宮廷魔術師の婚約者3 書庫にこもっていたら、国一番の天才に見初められまして!?』です。
 3作目の今回は、まず、主人公メラニーと師匠であり婚約者のクインの婚約解消話が持ち上がります。そこへ更に、王子とメラニーの婚約を進めたい一部貴族の動きが発生。更に、更に、クインの故郷で凶暴化した魔物が増えると言う出来事も起こり、メラニーとクインは、クインの故郷へ行く事となります。さて、メラニーとクインの運命は…って感じで、恋と冒険に少々のサスペンスも入って物語は進みます。
 そんな3作目ですが、基本的には2作目と似た話の展開となっています。2作目から登場したユスティーナ王女の派閥貴族たちが、何やら怪しい動き(悪巧み?)をし、メラニーやクインにとって困った状況が発生します。それを、メラニーとクインが努力して打破し、ユスティーナ王女派の悪巧み(?)は失敗する…と言う展開です。
 2作目は感じなかったのですが、3作目となると先程書いた展開のパターンが分かる様になり、「この雰囲気は何かに似ているなぁ」と感じました。色々考えると、それは「ヒーロー(ヒロイン)物」の展開に似ていたのです。
 悪の組織が何やら悪巧みをする→ヒーロー(ヒロイン)が努力する→悪の組織の悪巧みは打ち砕かれる…似てるでしょ? 本作はメラニーが主人公…つまりヒロインですから、これは差し詰め「プリキュア」展開って感じでしょうか。
 あ、でも、メラニーがピンチに陥ると、必ずクインが助けに来ます。これは、タキシード仮面の雰囲気かも。そうだとすると、どちらかと言えば「セーラームーン」展開って感じかもしれません。
 因みに、これまでの作品でも、メラニーのピンチには必ず駆けつけたクイン。3作目の本作に至っては、馬に乗って登場です。白い馬ではないですが、もう、コレは完全に「白馬の王子様」を意識した演出だと思います。ウチの妻に言わせれば、「世の中の少なくない女が、白馬の王子様に駆けつけてほしい…って願望をもってるって事よ」だそうなので、きっと多くの女性が胸キュンなんでしょうね。この場面は。
 うん、やっぱりタキシード仮面だな、クインは。
 そんな訳で、基本はシンデレラ物語+甘々恋愛話ですが、ここ2作は「セーラームーン」展開も加わっています。それらが上手にミックスされ、盛り上がる様に進んで行くのですから、面白くない訳がありません。
 気軽な娯楽作として、なかなかオススメです。
 早く、次回作が出ないかなぁ~。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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自ら道を切り拓くシンデレラ『宮廷魔術師の婚約者2』

2025-06-05 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り。今回は前回(R7.5.22)の続きで、しつこく少女漫画っぽい作品を紹介します。
 前回の続きですので、今回紹介する作品も、春乃春海先生の『宮廷魔術師の婚約者2 書庫にこもっていたら、国一番の天才に見初められまして!?』です。
 1作目で古代魔術の知識を使い、大惨事を最小の被害で防いだ、人見知りで箱入り娘のメラニー。その結果、周囲に注目される事となり、なかなか厄介な性格の王女ユスティーナが関わってくる様になります。それに加え、元々の「やらかし」性格(体質?)の影響もあって、次から次へと難題が持ち上がってきて…と言うのが、ネタバレしないギリギリの2作目の内容です。
 もちろん、相変わらず少女漫画展開なので、師匠にして婚約者のクインとのラブラブ場面は健在です。そう言うのが大好きな人は、もうテンション爆上がりでしょう。私は、イイ歳の「おっさん」なので、「若いってイイねぇ~」と、にやにやしながら読み進めていました。コラコラ、おっさん、おっさん! (^o^)
 でも、この話のイチ押しはソコじゃありません。前回の記事でも書いた、妻が言うところの「自分で道を切り拓くタイプの話」の部分です。
 1作目のメラニーは、やっとの思いで一歩踏み出したって印象が強かったです。それが本2作目では、「踏み出す」と言うより、「道を切り拓く」と言う感じになってきました。1作目から2作目へと進むにつれて、メラニーが少しずつ成長している印象です。自分で色々と考え、反省し、より良い自分になる為に努力を続けて道を切り拓く…主人公として非常に魅力的だし、おっさんとしては応援したくなります。
 当たり前ですが、その原動力は2作目でも、師匠であり婚約者であるクインの存在です。超一流の宮廷魔術師であるクインの横に並び立ち続けていたい…その気持ちが、メラニーを動かす原動力って訳で、うん、メッチャ少女漫画的ですね。
 でも、少女漫画好きなおっさんは、こう言う展開は大好きです。
 また、道を切り拓く中で新しい出会いが発生し、メラニーを取り巻く人の輪が広がっていきます。それは、必ずしも良い事ばかりではありませんが、この辺りは現実の人生と重なる面があると感じました。そしてそれは、作品が現実と乖離しすぎる事を防ぐ事に役立っていると思います。
 小さな出来事が積み重なり、物語は徐々に大きな山場へ進んでいく流れは、1作目と同じでスムーズです。相変わらずの見事な盛り上げ方で、2作目も私はグイグイ引き込まれてしまいました。ホント、一読の価値ありな作品だと思います。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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中高年への最強エール『大器晩成列伝』

2025-05-29 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り…なんですが、今回は推し作家さんの作品紹介です。紹介するのは、私の記事ではお馴染み、真山知幸先生の『大器晩成列伝 遅咲きの人生には共通点があった!』です。

『大器晩成列伝』って、どんな本?
 『大器晩成列伝』は、「大器晩成」と言う言葉の通り、人生の後半で成功を掴んだ遅咲きの偉人たちを紹介する本です。紹介されている偉人は、アンリ・ファーブル、カール・マルクス、安藤百福、山中伸弥、チャールズ・ブコウスキー、アインシュタイン、渋沢栄一、トーマス・エジソン、小林一三、赤塚不二夫、伊能忠敬、ハインリヒ・シュリーマン、吉野裕子、レイ・クロック、小泉淳作、川田龍吉、サミュエル・モールス、山内溥、ジュリア・チャイルドの19名。
 「え? アインシュタインなんて、結構な若い頃に相対性理論を打ち立てたんじゃなかったっけ?」とか、「赤塚不二夫は、割と若い頃にヒットを飛ばした人でしょ?」とか、感じた方がいるのではないでしょうか。私も同じ様に感じました。どちらかと言えば、「大器晩成」と言うよりは、「若き成功者」って印象を受けている方も含まれている様に感じたのです。
 でも、読めば分かります。人生は山あり谷ありだな…って。
 例えばアインシュタイン。「アインシュタインの奇跡の年」と呼ばれる26歳の時に、相対性理論関係を含む4本の論文を発表し、若くしてノーベル賞を受賞しています。これだけなら「若き成功者」なのですが、ナチスが台頭した結果、53歳の時に故郷を離れざるを得なくなっています。ここから、平和に関わる活動などへ参加する様になった事を考えると、人生の後半で大きな転換点を迎えたと言えるでしょう。
 あるいは赤塚不二夫。25歳で『おそ松くん』をヒットさせ、30代では豪遊しまくる程に売れていました。やはり「若き成功者」です…が、その後はアルコール依存症になって仕事が激減。その苦しい状況から、どうやってカムバックするかが語られています。まぁ、どちらかと言えば「大器晩成」と言うよりは、中高年の危機を乗り越えた物語と言えるかもしれません。
 そう…この『大器晩成列伝』は、単に、人生の後半で成功を掴んだ人だけを紹介した本ではありません。その様な人も含めた、中高年の危機を乗り越えた人(および、その方法)を紹介した本なのです。

「ミッドライフ・クライシス」は他人事じゃない!
 前の章でも触れた通り、この『大器晩成列伝』は中高年の危機を乗り越えた人を紹介している本です。本の中では、「ミッドライフ・クライシス(中年期危機)」と言う言葉で語られています。
 「はじめに」で真山先生が語っていますが、人生100年時代を迎え、多くの人が「ミッドライフ・クライシス」を感じています。自分の生き方への疑問、自分の将来への不安、今後の人生における目標の喪失…考えれば、ある意味で当然かもしれません。人生100年時代は、多くの人々にとって未経験の出来事ですから。
 私が子供の頃は、60歳と言えば「お爺ちゃん・お婆ちゃん」と言う感じでした。失礼な表現で申し訳ないですが、シワだらけで、腰も曲がっている方が少なくなかったと記憶しています。「残りの人生も僅かだなぁ」と感じた方も、案外、多かった事でしょう。
 それが、最近の60歳は「おじさん・おばさん」って感じがします。小ジワはありますし、白髪も増えていますが、まだまだ現役で仕事の出来る方も多いです(因みに、令和7年の誕生日で、私も60歳になります。63歳までは働かなくてはならないので、60歳を過ぎても現役続行ですよ~。笑)。60歳を過ぎても現役で働ける状態にあり、寿命的には90歳前後まで生きるかもしれない…これ、多くの人々には「未経験ゾーン」の話ですし、当然、不安などが大きくなると考えられます。
 実際、漠然とですが私も不安を感じています。
 私の父や母は90歳前後です。正に人生100年時代を体現している訳ですが、時々記事に書く通り、色々と生活には支障が発生する様になりました。当然、介護問題が発生する訳ですが、介護は先が見通せません。「手持ちの金銭で切り抜けられるのか」や「自分は仕事を続けられるのか」など、何とな~くですが不安を感じています。
 また、そもそもの自分の未来だって見通せていません。教員を辞めた後、もう教員は絶対にしない…と言う事だけは決めていますが、他は何も考えていません。「自分が死ぬまでの資金は何とかなるのか」とか、「終の棲家はどうするのか」とか、そもそも「退職後は、どんな生活を送る(送りたい)のか」とか…ホント、どうしましょう?
 因みに、「ミッドライフ・クライシス」は真山先生自身も感じていらっしゃる様子で、それを感じさせる言葉が「はじめに」にちょくちょく登場します。そもそも、『大器晩成列伝』の「はじめに」は16頁もあります。真山先生の本の中でも、群を抜いて頁数が多いのです。
 「ミッドライフ・クライシス」は他人事じゃない…自分事なんだ! そう言う事ですよねぇ。

真山先生からの熱いエール!
 そこで『大器晩成列伝』です。
 単に、人生の後半で成功を掴んだ人を紹介するだけでなく、中高年の危機を乗り越えた人と、その方法が紹介されています。だから、自分の今後について、読む事で参考になる部分がありそうです。もちろん、人によって不安や悩みは様々ですから、絶対に参考になるとは言えないかもしれませんが、参考になる可能性は高い…と私は考えています。
 もっとも、じっくり読むと、必ずしも「中高年の危機を乗り越えた」とは言えなさそうな人もいます。アインシュタインは最終目的には到達できませんでしたし、赤塚不二夫もアルコール依存症が完治した訳ではありません。
 でも、中高年の危機を乗り越えようとした努力…それは間違いなく存在しました。私は教員をやってるからか、結果は駄目でも、努力した過程を評価したくなってしまいます。何より、そうやって努力する姿は、中高年として生きている私に、勇気を与えてくれる様な気がするのです(あくまでも「気がする」ですよ。笑)。
 そう考えると、この『大器晩成列伝』は、御自身も中高年世代として生きている真山先生からの、共に生きる中高年仲間たちへのエールとも言えるのではないでしょうか。
 何せ、『大器晩成列伝』は「あとがき」も8頁あります。これまた、真山先生の本では異例の長さです。「はじめに」と合わせると24頁ですよ! これ、絶対に思いが溢れて書いてしまったのだと思います。
 そんな『大器晩成列伝』、この記事を書いている令和7年5月末段階で、何と三刷が決定しました。おそらく、真山先生のエールに励まされた方が多かったって事ではないでしょうか。
 私も大いに励まされました。皆様も励まされてみては如何ですか。

 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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シンデレラは自らの足で一歩踏み出す『宮廷魔術師の婚約者』

2025-05-22 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り。今回は、また少女漫画っぽい作品を紹介します。
 今回紹介する作品は、春乃春海先生の『宮廷魔術師の婚約者 書庫にこもっていたら、国一番の天才に見初められまして!?』です。内容は…副題を読めば分かりますが、人見知りで箱入り娘のメラニーは、書庫に入り浸って古文書を読んでばかり。婚約者から婚約破棄され落ち込んでいるところを、ひょんな事から宮廷魔術師トップのクインと知り合い、弟子兼婚約者となって…と言う話です。
 この話、読みながら既視感があるなぁ…と思ったら、『わたしの幸せな結婚』と似ているのでした。もっと言うと、いわゆる「シンデレラ物語」ですよね。諸事情から理不尽な扱いを受けている主人公が、王子様に見初められ、最後は幸せな結婚をする…そのパターンです。
 これは私ではなく妻の意見ですが、「少なくない数の女性の中に、『シンデレラ物語』への憧れがあるのではないか。だから、この手の話は人気があるのだろう」だそうです。また、「同じ様な『シンデレラ物語』であっても、設定や細部が異なっている。最近は、自分で道を切り拓くタイプの話が人気がある」とも語っていました。
 成る程…確かに、『わたしの幸せな結婚』の主人公は「婚家で頑張るしかない」と覚悟を決め、自分に出来る精一杯をして状況改善(状況維持?)しようとしていました。そうやって、自分の道を切り拓く姿に共感する女性が多いから、あんなに売れているのかもしれません。
 本作の主人公メラニーも同じで、最初は自信が無く、人見知りが激しく、流れに身を任せている部分がありました。それが、少しずつ自分の殻を破っていき、より良い自分になろうと努力し始めます。自分の得意な部分を伸ばし、自分が不得意な部分は克服する様に努力します(まぁ、そう簡単に克服できませんが…)。正に、自分の道を切り拓いている訳で、確かに、その部分に私も強く惹かれました。
 では、その努力し始める原動力は何か。これはズバリ、師匠であり婚約者であるクインの存在です。超一流の宮廷魔術師であるクインの弟子として、そして婚約者として、恥ずかしくない自分になりたい…その気持ちが、メラニーを動かす原動力な訳です。
 う~ん、恋する女性は強い…って言うか、この手の展開は昔ながらの少女漫画ですね。もちろん、私は嫌いじゃないです。 (^o^)
 小さな出来事を積み重ねていく内に、物語は徐々に大きな事件へと進んでいき、やがて緊急事態が発生します。それを、メラニーとクインは解決する事が出来るのか…盛り上げ方が見事で、私はグイグイ引き込まれました。少女漫画は苦手…なら仕方ありませんが、一読の価値ありな作品だと思います。
 もちろん、コミカライズもあります。小説、コミカライズ、どちらも現在3巻まで発売中です。
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うん、昔ながらの少女漫画だね…『逆行した悪役令嬢は、なぜか,魔力を失ったので深窓の令嬢になります』

2025-05-15 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り。今回は、悪役令嬢タイムリープ物を紹介します。
 今、「悪役令嬢タイムリープ物」と書きましたが、そう言うジャンルがあるかどうかは分かりません。まぁ、私が勝手に名付けているだけですが、結構、この手の作品は多いので、もしかするとジャンルとして確立しているかもしれません。
 この「悪役令嬢タイムリープ物」は、その名の通り、悪役令嬢が断罪されて死んだ後、断罪前にタイムリープして人生をやり直す…と言う内容です。私が読んだ作品としては、有名な『ティアムーン帝国物語』や、『青薔薇姫のやりなおし革命記』、そして本作『逆行した悪役令嬢は、なぜか,魔力を失ったので深窓の令嬢になります』があります。
 …ん? 『ティアムーン帝国物語』も『青薔薇姫のやりなおし革命記』も、まだ記事にしていませんでした。これは失敗。近い内に、記事にしますね。
 話を戻します。
 『逆行した悪役令嬢は、なぜか,魔力を失ったので深窓の令嬢になります』は、有り余る魔力をもつ最高位の貴族として育った主人公ラシェルが、断罪後、賊に襲われて死ぬ場面から始まります。目を覚ましたラシェルは、自分が15歳の頃に戻っていると知ります。更に、魔力が全く無くなっている事にも…。
 この作品の世界では、魔力が無いと病気にも罹患しやすくなるため、ラシェルは病気がちの令嬢となってしまいます。また、自分が断罪された事のショックや、賊に襲われた際、数少ない自分の理解者も巻き込まれて死んでしまった事への反省から、すっかり優しい(弱気な?)性格になってしまいました。
 物語は、そんなラシェルが「真っ当な人間」になろうと努力する話が縦糸、以前の人生ではラシェルを断罪した、婚約者のルイ王子とのやり直し恋愛話が横糸となっています。なかなかバランス良く構成されていますが、徐々に恋愛話の比率が高まっていく感じでしょうか。やり直しの恋愛では、徐々にルイ王子が「溺愛モード」に入っていくので、かなり「昔ながらの少女漫画」っぽい感じです。
 「溺愛モード」へと至る道のりは、以前と違う雰囲気に興味をもつ→努力している姿や優しさに惹かれていく→どっぷり恋愛に溺れてしまう…と言う展開です。うん、半世紀くらい前に私が読んでいた少女漫画ですね、この展開は。
 あくまでも私の勝手なイメージですが、半世紀くらい前の少年少女の好みで言えば、『週刊少年ジャンプ』を好きな方は苦手な世界かもしれません。最近は分かりませんが、半世紀くらい前の『別冊マーガレット』とか『りぼん』とかが好きな方には、かなりオススメだと思います。
 この作品、人気があるらしく、令和7年5月段階で小説版が8巻まで出ています。今回は1巻のみ読んだ感想なので、その後の展開は変わっていて、もしかすると少女漫画的な展開ではないかもしれません。
 取り敢えず、1巻だけ読んでの感想…と受け止めていただけると有り難いです。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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迷える子供たちにオススメ『ヤバすぎる! 偉人の勉強法やり方図鑑』

2025-05-08 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り…ですが、今回は推し作家・真山知幸先生の本を紹介します。
 今回紹介する本は、『ヤバすぎる! 偉人の勉強法やり方図鑑』です。もう、題名を読んだだけで分かりますが、様々な偉人たちが行っていた勉強法を紹介する本です。
 この本で真山先生が伝えたいメッセージは、「折口信夫」の頁で御自身が書いています。「自分の好きなことを見つけて、自由に学びを深めちゃうと、勉強ってめっちゃおもしろい!」…これです。だから、この本の中に出てくる偉人たちは、自分たちの好きな事…まぁ、必ずしも「好き」な訳ではない場合もありますが…をトコトン突き詰めています。
 その中には、「大杉栄は、刑務所に入るたびに1言語ずつマスターした」や、「フランクリンは、凧を使って雷が電気であることを証明した」、「伊能忠敬は、56歳から日本中を歩いて地図をつくった」の様に、比較的有名な逸話もありますが、それだけではありません。今回、この本を読んで初めて知る内容も沢山ありました。例えば…
  ◆ファーブルは、休日にゾウムシを100匹捕まえて生態を調べた
  ◆チャーチルは、お風呂の中でスピーチの練習をした
  ◆緒方洪庵は、トークが面白すぎて服代をもらった
  ◆シャネルは、制服もおしゃれに着こなした
  ◆グラハム・ベルは、好きな人と話したすぎて電話を発明した
  ◆葛飾北斎は、バカにされた悔しさで絵を上達させた
…等々、皆さん、御存知でしたか? 私は知らなかったので、「へぇ~、そうなんだ~!」と感心しながら読み進めてしまいました。
 偉人たちの知らない一面を教えてくれるのは、真山先生の本で共通している内容と言えます。それが今回の本では、「勉強法」と言う部分に特化している訳です。
 因みに、以前、Voicyの真山先生の放送の中で、この本を取り上げた時には、かなり「ヤバすぎる!」の部分を強調していました。その為、「どんな危険な本なんだろう」と思って、しばらく読むのを敬遠していたのですが、実際に読んでみると、そこまで危険な感じはしませんでした。「まぁ、ちょっと変わってるね」くらいです。私ってば、真山先生の上手なトークにのせられてしまったのですね。
 ところで、「勉強法」に特化していると言う事は、勉強の仕方について悩んでいる子供たちにとって、参考になる部分が多々ある訳です。実際、この本は総ルビ(全ての漢字に振り仮名が振られている)となっており、明らかに子供…それも小学生くらいからの子供…を念頭に置いて書かれています。
 「勉強なんて、何の為にやるのさ」とか、「こんな勉強、将来、何の役に立つのさ」とか、そんな事を考えている子供たちは少なくないでしょう。そんな子供たちに、「自分の好きなことを見つけて、自由に学びを深めちゃうと、勉強ってめっちゃおもしろい!」とのメッセージを伝える為、この本を真山先生は書いたのだと思います。
 基本的に見開き2頁でまとめられていますから、非常に読みやすい本になっています。勉強について迷ったり悩んだりしている子供たちが、ぱらぱらっと頁をめくって、参考にし易いんじゃないでしょうか。真山先生の「ねらい」…バッチリです。
 ちなみに、見開き2頁にまとまっていると言う事は、授業の教材として使う事も比較的簡単だ…と言う事です。勉強に対して疑問を感じる年齢となると、私が担任している1年生では難しいでしょうが、中学年以上なら授業する事が可能でしょう。もし、中学年以上を担任する機会があれば、ぜひ授業化して、ブログやnoteで報告させていただきたいと思っています。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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試練がドラマを盛り上げる『殺戮の使徒様と結婚しました』

2025-05-01 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り。今回は、厳密にはライトノベルではない作品ですが、面白かったので紹介します。
 今回紹介するのは、原作・守雨先生、漫画・桜屋善吉先生の『殺戮の使徒様と結婚しました~偽装夫婦の苦くて甘い新婚生活~』です。
 そう、この作品はコミカライズです…が、原作は書籍として出版はされていないみたいです。「みたいです」と書いたのは、私が使っている書籍購入サイトやアプリで調べた範囲では、コミックしか見つからなかったからです。おそらく、WEB小説サイトに原作がアップされて人気が出て、コミカライズが決まったのではないでしょうか。
 物語は、貧乏男爵家の一人娘アビゲイルが、幼馴染みのテッドを助ける為、「殺戮の使徒」の二つ名をもつギルバート・イーガン伯爵の剣の前に飛び出す場面から始まります。剣豪であるギルバートは、間一髪で剣をそらしましたが、アビゲイルは額を切られてしまいます。翌日、「女性の顔に一生残る傷を作ってしまった責任を取りたい」と言って、ギルバートはアビゲイルに結婚を申込みに来ますが、それには裏がありました。互いに利用価値を見出した二人は、2年間の偽装結婚の契約をするのですが…。
 まぁ、「偽装結婚」物なので、この後、二人は少しずつ心を通わせていく事になります。その過程を楽しむのが「偽装結婚」物なのですが、この作品は過程が結構ハードモードです。それと言うのも、アビゲイルには人には言えない秘密があり、その為に普通の恋愛や結婚は難しい(と、少なくともアビゲイルは考えている)からです。
 つまり、偽装結婚から本当の結婚に進む為には、アビゲイルの秘密に関わる、幾つかの試練を乗り越えなくてはならない訳です。これが、恋愛ドラマを盛り上げるんだなぁ。
 試練が恋愛ドラマを盛り上げるで言えば、例えば、『星降る王国のニナ』と言うコミック(令和6年にアニメ化されています)があります。この作品では、主人公ニナは愛する王子を守る為、他国へ嫁がなくてはなりません。とんでもない試練です…が、これによりドラマは大いに盛り上がります。
 或いは、映画にもなった『わたしの幸せな結婚』。継母と義母妹に虐待されて育った主人公・美世は、冷酷無慈悲と噂の軍人と結婚させられます。自己肯定感が尋常ではなく低い上、行く当てがない美世は、どんな理不尽な扱いを受けても我慢せねばならない…本人にとっては、これもまた試練であり、ドラマを盛り上げてくれる訳です。
 「偽装結婚」物で言えば、以前の記事でHk先生の『魔術師団長の契約結婚』を紹介しました。こちらは、大きな試練などは全く無く、淡々と続く日常の中で、偽装結婚した二人が心を通わせていく過程を楽しむ作品でした。どちらかと言えば、「ほのぼの」系と言えるでしょう。
 それに対し『殺戮の使徒様と結婚しました』は、乗り越えなければならない試練が重い上、次々とやってきます。「ドラマチック」系とでも言ったら良いでしょうか。「恋愛ドラマは、山あり谷ありが好き!」と言う方は、こちらの方が好みだと思います。
 因みに私は、ほのぼの系『魔術師団長の契約結婚』も、ドラマチック系『殺戮の使徒様と結婚しました』も好きです。昔から少女漫画大好き人間でしたから、その辺りは節操ないので…。 (^o^)
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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サクサク読めるスローライフ『じい様が行く』

2025-04-24 04:30:00 | ライトノベル
 木曜はラノベ愛語り。今回は気軽に読める作品を紹介します。
 今回紹介するのは、蛍石先生の『じい様が行く 「いのちだいじに」異世界ゆるり旅』です。元々は大きなサイズで販売されていましたが、最近、文庫本でも販売される様になってきています。
 物語は、まぁ、典型的な異世界転生物です。御年70歳以上(おそらく73歳)のセイタロウは、強盗に襲われそうな孫を助けようとして死んでしまいます…が、それは異世界の神様イスリールの手違いでした。お詫びに超絶チートを貰ったセイタロウは、「いのちだいじに」をモットーにして、異世界でスローライフを楽しみます…ってのが内容です。「死んで異世界に転生」とか、「超絶チートで無双」とか、いかにも典型的だなって感じがするでしょ?
 実は、この『じい様が行く』、かなり昔に読んだのですが、その時は面白いと感じませんでした。それで、読むのを中断していたのです。
 ただ最近、それについて色々と考えて、「もしかしたら自分の思い込みがあったかもしれないから、今度、再読してみよう」と思いました。それで読み直してみたら…結構、面白いじゃないですか。やはり、以前に読んだ時は、私の思い込みの影響が強かったみたいです。
 因みに、どんな思い込みかと言うと、「この話、『くまクマ熊ベアー』と似てるじゃん」と言うものです。『じい様が行く』を最初に読んだ頃、私は『くまクマ熊ベアー』にドップリはまっていました。その為、『くまクマ熊ベアー』と似ている部分が気になってしまい、面白く感じなかった様なのです。
 例えば、『じい様が行く』は、「移動→戦闘→まったり」が基本の流れです。そして、中でも「まったり」が長い。これ、『くまクマ熊ベアー』と基本的に同じです。また、料理に関する出来事が多いのも、『じい様が行く』と『くまクマ熊ベアー』の共通点です。まぁ、「まったり」を描く上で、もっとも簡単で説得力のあるのが料理ですから、これは仕方ない面もあるでしょうが…。
 こう言った似ている部分はありますが、今回の読み直しで私は、『くまクマ熊ベアー』との違いも強く感じました。これはきっと、ここまでに様々なラノベを読んできた事で、私の中の「ラノベ経験値」が高まったからだと思います。似た様な作品であっても、違いを感じ取れる様になってきたのでしょうね。
 最も大きい両作品の違いは、『じい様が行く』では商売に関する出来事が多いし、比較的、丁寧に描かれている事でしょう。
 『くまクマ熊ベアー』の主人公ユナは引き籠もりなので、商売などは必要最低限しかしません。他人に任せられるなら、どんどん任せてしまいます。その為、商売に関する出来事は多くありません。それが『じい様が行く』の主人公セイタロウは、元々商人だったので、異世界でも商売を行おうとしています。だから、様々な商売を行う場面が登場してきます。この辺りの違いは、それぞれの作品の味わいを変えており、どちらも面白く感じる要因となっています。
 文章は分かりやすく、読みやすく、サクサク読み進められます。そして、主人公がピンチになる事がないので安心して読めます。「まったり」系が好きな人なら、楽しめるのではないでしょうか。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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