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エスせんブログ

ラノベ好きなB級小学校教師のエスせんが、教育中心に色々語るブログです。少しでも面白ければ「いいね」御願いします。

「いくつといくつ」で暗号探し

2025-06-10 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、よく私が行っている嘘くさいノート活動を紹介します。
 1年生の算数に「いくつといくつ」と言う単元があります。幾つと幾つを合わせると幾つになるか…を考えたり、覚えたりする単元です。例えば「5」であれば、「1と4」「2と3」「3と2」「4と1」となる事を考えたり、覚えたりする訳です。
 この学習、今後の計算をする上で重要です。
 例えば「5+8」の計算をする場合、「5は3と2に分けられる。その2を、8と合わせると10になる。その10と、残った3を合わせると13になる」と考えさせます。その際、「3と2で5になる」や「2と8で10になる」など、ここで学んだ内容が必要になってくるからです。
 そのため、何度も反復練習したり、書く活動を繰り返したりして、出来るだけ覚えさせたいと考えています。
 でも、単純に反復練習するだけでは、子供たちは飽きてしまいます。そこで、色々とゲーム的な活動を入れたり、嘘くさいノート活動を行ったりして、子供たちを飽きさせない様に頑張っています。
 そんなある日、ふっと思い付きました。「暗号メッセージを解く活動が出来るんじゃないかな」と。
 早速、やってみました。
 まず、黒板に、1から9までの数字を書いていきます。その数字の横には等号(=)を書き、その横には習っている平仮名を1文字ずつ書いていきました。もちろん、子供たちは「?」って表情です。
 その後、黒板に眼鏡の女の子の絵を描き、下に「はかせちゃん」と書きました(某民法番組の丸パクリですね。笑)。そして、
 「新キャラ登場、はかせちゃんです。
  はかせちゃんから、みんなにメッセージが届きました。
  でも、暗号で書いてあります。
  暗号を解く為に、ノートに写してください」
…と言って、今度はノートにランダムな数字と、平仮名「と」と、マス目いっぱいの大きさの四角形を書かせました。
 「合わせると8になる様に、四角の中に数を書きましょう。
  その答えの数の横の文字が暗号の答えです」
 そう指示を出すと、子供たちは問題を解き始めました。直ぐにメッセージが分かった様ですが、答え合わせをするまでは内緒って事で、口に出す事は禁止です。
 全員が答えを書き終わったら、答え合わせをし、正解には赤鉛筆で丸を付けさせました。間違っていた子は、正しい答えに書き直したら、赤鉛筆で丸を付けさせます。その後、黒板を見ながら赤鉛筆で暗号の答えの文字を書かせました。
 因みに、メッセージは「もちはうまい」。「はかせちゃんは餅が好きなんだ~」と笑って授業を終えました。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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指導が間違ってなくてホッと一息

2025-06-09 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話です。今回は、若手への指導が間違ってないと分かり、少しホッとした話です。
 令和7年度、私は2人の若手Aさん・Bさんと学年を組んでいます。これまで時々記事にしてきた様に、まぁ、色々と指導をしてきました。それを2人とも真面目に実践してくれているので、今のところ学級は悪くない感じです。
 ところで、そんな5月某日、巡回相談員のY先生が来校しました。札幌市の多くの小学校では、巡回相談員の先生が年度始めに来校した時は、1年生の参観をしてもらう事が多いです。今の勤務校も同様で、Y先生は1年生の3学級を参観していました。
 このY先生、実は、私とは長い付き合いです。前任校のS小学校の時も担当の巡回相談員だったからです。しかも、前任校でも私は1年か2年の担任でしたから、毎回、参観してもらっていました。
 参観の後は大抵、Y先生の分析を聞きながら意見交流をする場が設定されます。3年連続で私の学級の児童の分析をしていますから、Y先生も私の手の内が段々分かってきた様子でした。だから、お互いに遠慮なく気付いた事を話したり、相談したり出来る関係を構築出来ていました。
 現任校のH小学校でも、私は2年連続の1年生担任です。Y先生とのお付き合いも5年目となります。
 そう言った気安さがあったからでしょう。その日、放課後、年休を取っていたので帰宅する為、教室の片付けをしているとY先生がドアをノックしました。そして、「折角ですから、短い時間でも今日気付いた事を話してイイですか」と言ってくださったのです。
 もう本当に有り難い話です。直ぐ、話を伺いました。内容としては、私の学級の気になる子についての意見交換ですが、概ね、私が考えていた内容と一致しました。座席の配置なども間違っていなかった様で、自分の学級については大きな問題は無さそうです。
 その後、Y先生にAさん・Bさんの学級についても聞いてみました。結果は…Aさんの学級は問題なし。Bさんの学級も、落ち着かない子はいるもののBさんがコントロール出来る範囲だろう…と言う話でした。強いて言うなら、Aさんの学級は教員と子供の関係性は良いのですが、Aさん自体の気持ちに余裕がないのか、コントロールが強すぎるかも…との事でした。
 ここから短期間に学級が崩れる心配はない…信頼するY先生の言葉を聞き、本当にホッとしました。取り敢えず、ここまでの指導は間違ってなかった様です。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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一歩ずつの体育指導

2025-06-03 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、新卒教員に体育指導をさせた話です。
 令和7年度、同じ学年を組んでいるAさん。3月に大学を卒業したばかりの新卒さんです。当然、学級を担任するのは初めてですから、色々と指導方法について教えたり考えさせたりしています(市川伸一先生の「教えて考えさせる」ですね)。
 ところで、5月と言えば札幌市の小学校は大半が運動会の季節。Aさんは「かけっこ」の担当なので、学年全体の子供たちに「かけっこ」の指導をしてもらう事としました。これまで、学級担任に専念してもらっていたので、学年全体への指導は初めて…つまりデビュー戦です。
 最初の指導日は5月の某週の金曜日。体育館で行いました。指導する内容は2つ。出走順に並ぶ事と、時間があれば走ってみる事です。
 「たった、それだけ?」と思う方もいるでしょうが、1年生は並ばせるだけでも一苦労なのです。何せ、自分が何番目に出走するかも、自分が何コースを走るのかも、ぜ~んぜん記憶してない(記憶しようとしない)子が何人もいるのです。それを出走順に出走コースに並ばせる…もうメッチャ苦行です。
 私の場合、並ばせた後、出走順や出走コースを何度も確認します。「■番目に走る人、立って」と指示を出し、直ぐ立てたら合格、立つのが遅れたら不合格…と評定していくのです。そうする事で、緊張感を生み出し、強制的に記憶させていく訳です。途中、「■コースで走る人、立って」と指示を変えます。この「変化のある繰り返し」で緊張感を持続し、出来るだけ短時間で記憶させていきます。
 もちろん、新卒のAさんには無理だろうと思っています。新卒最初の学年指導で、そんな事が出来たら化け物ですから。これまで30年以上、学び続けてきた私の立場もありませんし…ね。
 だから、この日は6~7割くらいの定着率で並ばせる事が出来れば、もう大成功だと考えていました。そしてAさん、見事に大成功でした。初めての学年指導で成功体験を得て、ちょっぴり自信が付いたのではないでしょうか。
 もちろん、不足している部分は幾つかありました。中でも、指導の最後に他の教員へ話を振る…をしなかったのは大きいです。指導した教員が落としている部分を、他の教員がカバーしてくれる機会を失ってしまいますから。それは放課後、話をしておきました。
 2回目は翌週の月曜日。今度はグランドでの指導です。指導する内容は2つ…出走順に並ぶ事と、ゴールまで走ってみる事です。
 「前と、ほとんど同じじゃん」と思うでしょうが、今回は場所が違います。体育館とグランドでは、難易度が3~4倍違ってくるのです。もちろん、グランドの方が難易度高めとなります。
 最大の理由は、グランドだと「土遊び」出来るから…です。その為、子供たちの集中力が大きく低下してしまうのです。まぁ、だからこそ、初回の練習は体育館で行ったのですが…。
 2回目の指導も、やはり不足している部分は幾つかありました。それでも、出走順に並ばせ、ほぼ全員を走らせる事が出来たのですから、これは、もう大成功と言って良いでしょう。これが、Aさんの自信に繋がれば良いのですが…。
 いや、若手を育てるのって難しいです。
 でも、出来るだけ計画的に取り組んでいき、育てていきたいなぁ…。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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油粘土の初期指導・片付け編

2025-06-02 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前々回(R7.5.26)や前回(R7.5.27)に続き、1年生での油粘土の初期指導について書きます。
 予め、時計を見せて終了時刻を指示していました。その時刻になったので、スパッと終了する様に指示を出します。いよいよ片付けの指導です。ここが甘いと、教室はヤバい状況になるので、ここはキッチリ指導します。
 まず、粘土を粘土ケースに入れさせる指示です。
 「作った作品が勿体ないけど、全部まとめて1つの大きな粘土の塊にします。
  でも、そのままだと粘土ケースに入れた時、はみ出る事があります。
  (実演して見せて)蓋が傾いていると重ねて置けません。
  だから、ケースの高さより低くなる様にのばしてから入れてください」
 実演しながら見せると、どうするのかが子供たちにも伝わりました。直ぐに取り組み始めます。ケースに入れ終わったら私の所に持ってこさせ、私が収納場所に積み上げていきます。指示通りに出来ている子が大半だったので、綺麗に積み重ねる事が出来ました。
 数人持ってきた段階で活動をストップさせ、次の指示を全体に出しました。
 「次に、粘土板をティッシュで拭きます。
  (実演しながら)ここのトイレットペーパーを、このくらい切ります。
  そして、それで粘土板を擦って、べたべたを取ります。
  この時、絶対に、トイレットペーパーを水で濡らしてはいけません。
  べたべたが取れなくなってしまうからです」
 教卓の横には常時、トイレットペーパーが吊り下げられています。それを使って拭き取る様に指示した訳です。トイレットペーパーの入手先は1ヶ所しかないので、ちょっと並んでしまいますが、作業に時差があるので、とても長く並ぶ…と言う事にはなりません。まぁ、許容の範囲でしょう。
 粘土板を拭き終わった子は、やはり私の所に持ってこさせます。べたべたした粘土板を重ねてしまうと、カッター板の面に汚れが付いてしまうので、ここは厳しく仕上がりをチェックします。拭き方が甘い場合、容赦なく駄目出しして拭き直させました。
 なお、拭き終わったトイレットペーパーは紙ゴミ用のゴミ箱に捨てさせます。私の学級の場合、教室の後方の隅っこにあるので、この時は黒板の前に置いておきました。こうすると、色々な方向から捨てる事が出来るので、混雑が少し緩和されます。
 ここまで終わった子には、水飲み場かトイレで手を洗ってくる様に指示しました。それも終わった子は、私の学級の定番「読書」か「自由帳(お絵描き)」をさせます。
 初めてなので、片付けに20分くらいかかると予想していましたが、15分ほどで終了しました。また、その次の週も油粘土を行ったのですが、何の全体指示を出さなくても、きちんと片付ける事が出来ました。
 うん、初期指導…大切です。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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油粘土の初期指導・準備編

2025-05-27 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前回(R7.5.26)に続き、1年生での油粘土の初期指導について書きます。
 前回の記事で書いた様に、かなりの覚悟で臨んだ油粘土の最初の授業。
 まず、教室に置かせている油粘土と粘土板を配りました。もちろん、油粘土はケースに入った状態です。令和7年度の場合、全ての子供たちが、袋に入った状態の油粘土をケースに入れていました。
 でも、最初に指導するのは粘土の事ではありません。粘土板の事です。
 札幌市の多くの小学校で採用されている粘土板…実は、正式名称は「工作板」と言います。何故かと言うと、片面がカッター板に、反対面が粘土板になっているからです。
 当然、何も教えずに使わせると、カッター板の面で油粘土を使う子が出てしまいます。そんな事をしたら、いざカッターを使おうとした時、べたべたで使いにくくなってしまいますし、最悪、切ろうとした紙に油染みが付いてしまいます。
 ですから、きちんと「工作板」について説明しなくてはなりません。そして、油粘土を使う際は、必ず粘土板の面を使う様に指示します。もちろん、次の活動に入る前に、必ず、全員の机上に粘土板の面が向いて置かれているかどうか確認します。
 では、いよいよ粘土自体の指導に入ります…と言っても、令和7年度の子供たちは全員、粘土が袋に入った状態です。まず、袋から出させなくてはなりませんが、ここで甘い指示を出すと収拾が付かなくなります。
 そこで、粘土板の上に袋のまま置かせ、粘土ベラなどは粘土ケースに入れて蓋をさせます。その粘土ケースは机の片隅に置かせ、指示を出しました。
 「油粘土を触ってごらん。(触ったのを確認してから)固いでしょ?
  粘土の中の油が冷えてると固いんです。
  でも、手で触っていると少しずつ温まって柔らかくなります。
  じゃ、柔らかくする為に粘土を触って丸くしてみよう」
 子供たちが触り始めたら机間巡視して、アドバイスの必要そうな子に関わっていきます。令和7年度は関わる必要のない子が多かったので、もっぱら「どうですか?」とか「どんな感じ?」とか聞いていました。
 丸くなる頃には、「ホントだ。柔らかくなってきた」などと言う子が増えてきます。そこで、今回の作品についての指示を出しました…が、それは今回の記事のテーマ「初期指導」とは離れた内容です。機会があれば、また記事にしようと思います。
 この後、片付けなのですが、また長くなってしまいました。続きは、また次回とさせていただきます。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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油粘土の初期指導・理屈編

2025-05-26 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、1年生での油粘土の初期指導について書きます。
 油粘土…小学校1年生や2年生の頃、皆さんも使った事があるのではないでしょうか。皆さんは、「べたべたして嫌だった」ですか? それとも、「自由に物を作れて楽しかった」ですか?
 私は、べたべたする点は好きじゃなかったのですが、自由に造形できる点は大大大好きでした。
 もちろん、土粘土の方が衛生面や情操面で優れているらしい…と言う事は知っています。それでも、土粘土より手軽に使う事が出来る上、保管も簡単な油粘土は小学校で使いたい教材の1つだ…と私は考えます。
 油粘土を使いたい理由は、何と言っても「指先の感覚を鍛える」事が出来るからです。
 最近の子供たちを見ていると、失礼ですけど、昔に比べて不器用な子が増えています。図工の授業で顕著に感じますが、音楽で楽器を使わせても感じます。鍵盤ハーモニカはもちろん、カスタネットやタンバリンでもリズミカルに演奏出来ません。
 これは、頭で考えた事を指先などに伝達する力が弱いから…と考えられます。何せ、昔に比べ、砂場のある公園は激減しましたし、泥んこ遊び出来る環境は皆無に近くなりました。「泥んこ保育」をしている幼稚園や保育園も少なくなっており、指先を使って造形遊びする経験は極端に少なくなっている…と感じます。これでは、頭で考えた事を指先などに伝達する力も弱くなろうってもんです。
 ですから、小学校低学年の図工における油粘土の重要性は、かなり高いものがある…そう、私は考えています。出来るだけ何度も、油粘土を使った造形遊びをさせたい…のですが、その為には重要なポイントがあります。
 それは、「準備の仕方や片付け方のルールを徹底させる」です。
 これを疎かにすると、べたべたの手でアチコチ触られて、教室中がべたべたになってしまいます。更に、授業後の教室内に油粘土が幾つも落ちていたり、べたべたの粘土板が散乱していたり…と悲惨な状態が待っています。だから、1年生の最初の油粘土は、「準備の仕方や片付け方のルールを徹底させる」為に全力を尽くさなくてはなりません。
 ここから実践に入るのですが、長くなりました。続きは、また次回にさせていただきます。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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百玉算盤で「数感覚」を養う・後編

2025-05-20 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は前回の続きで、低学年…特に、1年生では絶対に取り入れたい「百玉算盤」を紹介します。
 技の紹介を続けます。
6.5の分解(ごのぶんかい)
   中央に、珠を5個×5列になる様に移動させます。
   教員が「5は」と言ったら、子供に「1と4」などと言わせます。
   それに合わせ、教員は珠を1個と4個に分けて両側に移動させます。
   「1と4」「2と3」「3と2」「4と1」「5と0」までで終了です。
7.5の合成(ごのごうせい)
   上記6を行った後に行います。
   教員と子供で「1と4で5」と言います。
   それと同時に、両側に移動させた1個と4個の珠を中央に戻します。
   「1と4で5」「2と3で5」「3と2で5」「4と1で5」
   「5と0で5」までで終了です。
8.10の分解(じゅうのぶんかい)
   中央に、珠を全部(10個×10列)になる様に移動させます。
   教員が「10は」と言ったら、子供に「1と9」などと言わせます。
   それに合わせ、教員は珠を1個と9個に分けて両側に移動させます。
   「1と9」「2と8」「3と7」「4と6」「5と5」「6と4」
   「7と3」「8と2」「9と1」「10と0」までで終了です。
9.10の合成(じゅうのごうせい)
   上記8を行った後に行います。
   教員と子供で「1と9で10」と言います。
   それと同時に、両側に移動させた1個と9個の珠を中央に戻します。
   「1と9で10」「2と8で10」「3と7で10」「4と6で10」
   「5と5で10」「6と4で10」「7と3で10」「8と2で10」
   「9と1で10」「10と0で10」までで終了です。
10.数え方(かぞえかた)
   基本的な珠の動かし方は上記1と同じで、1列分しか動かしません。
   その際、例えば教員が「鉛筆」と言ったとします。
   子供たちには「1、2…」ではなく、「1本、2本…」と数えさせます。
   「10本」まで数えたら珠を戻し、次の数え方を行います。
   「消しゴム」なら「1個、2個…」、「折り紙」なら「1枚、2枚…」、
   「自動車」なら「1台、2台…」の様に数えさせます。
 私の学級で行っている技は、他にも「何番目(なんばんめ)」や「瞬間(しゅんかん)」、「目隠し(めかくし)」、「お小遣い(おこづかい)」、「掛け算九九(かけざんくく)」、「ワイングラス」などもあります…が、これらは応用編なので必ずしも一般的ではありません。また、応用編だけに文章で紹介するのが難しいので、今回は省略させていただきます。
 今回記事にしてみて、「百玉算盤」は文章だけだと伝わりにくいな…と感じました。もちろん、これは私の文章力の影響が大きいですが、動きのある内容なので動画で伝えた方が伝わりやすい様に思います。興味のある方は、YouTubeなどで調べてみると良いでしょう。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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百玉算盤で「数感覚」を養う・前編

2025-05-19 04:30:24 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、低学年…特に、1年生では絶対に取り入れたい算数の活動を紹介します。
 絶対に取り入れたい算数の活動…それは「百玉算盤」です。「百玉算盤」とは珠が10個ずつ10列に並んだ算盤です…が、普通「百玉算盤」と言えば、教員が子供たちに見せる為の大きな算盤(概ね50cm×50cm)を指します。トモエさんやスエヒロさんと言ったメーカーが有名で、ここの算盤の珠は5個ずつ赤や黄色に塗り分けられており、価格は概ね2~3万円くらいします。
 教員が子供たちに見せる事が目的の教具なので、授業の中で色々な活動に使います。その活動を通して、子供たちは数概念を身に付けていく訳です。
 基本的な使い方は、右側(または、左側)に寄せた珠を右から左(または、左から右)に弾いて反対側へ動かします。この際、算盤ですから珠がぶつかる時に「カチッ」と音がします。この、「珠の動きを目で追う(視覚情報)」と「珠がぶつかる音を聞く(聴覚情報)」の二重の情報入力により、自然と子供が「数感覚」を身に付けていく事を目指すのが「百玉算盤」です。
 「百玉算盤」は色々と研究されており、様々な「技」が開発されています。もっとも、私が行う技は割と一般的な技ばかりです。幾つか紹介します。


1.数唱(すうしょう)
   右から左(または左から右)に珠を弾いていきます。
   そして、「カチッ」と言う音に合わせ数を数えさせます。
   カチッ「1」 カチッ「2」 カチッ「3」 …みたいな感じです。
2.逆唱(ぎゃくしょう)
   数唱が終わった状態から始め、逆向きに珠を弾いていきます。
   そして、数唱とは逆に数を数えさせます。 
   カチッ「20」 カチッ「19」 カチッ「18」 …って感じです。
3.二跳び(にとび)
   数唱と同じ動かし方で、珠を2個ずつ弾いていきます。
   そして、2跳びで数を数えさせます。
   カチッ「2」 カチッ「4」 カチッ「6」 …って感じです。
4.五跳び(ごとび)
   数唱と同じ動かし方で、珠を5個ずつ弾いていきます。
   そして、5跳びで数を数えさせます。
   カチッ「5」 カチッ「10」 カチッ「15」 …って感じです。
5.十跳び(じっとび)
   数唱と同じ動かし方で、珠を10個ずつ弾いていきます。
   そして、10跳びで数を数えさせます。
   カチッ「10」 カチッ「20」 カチッ「30」 …って感じです。
 まだあるのですが、長くなりましたので次回に続きます。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。

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自習中の様子から感じた事

2025-05-13 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、自習中の学級の様子を見て感じた事です。
 令和7年5月某日、提案授業が校内に公開されました。これは、令和7年度の校内研究の方向性を示す為、代表の教員が授業を公開し、それを全校の教員が参観すると言うものです。
 当然、授業を参観する為には、自分の担任する学級の授業は自習となります。その為、学年で相談し、
  1.まず、平仮名練習プリントに取り組ませる。
  2.次に、線なぞりプリントに取り組ませる。
  3.どちらも終わった子には、自由帳でのお絵描きか読書をさせる。
…と自習内容を決めました。また、それでも学年の教員が全員不在になるのは心配だったので、「A先生は後半30分間を参観する」、「B先生は前半30分間を参観する」、「エスせんは最初の10分間と最後の10分間を参観する」と分担を決めました。
 さて、実際の授業ですが、参観から戻ってくるとビックリ仰天。各学級の差が大きいのです。
 A先生の学級は、シーンとしていて喋っている子は皆無です。時々立ち歩く子はいましたが、それは読書する為の本を取りに行ったり、戻したりする時だけです。1年生の自習としては、もう「完璧」と言えます。
 B先生の学級も、割と静かでした。落ち着かない子がいて立ち歩いていましたが、他の子にちょっかいをかけるような事はなく、全体としては落ち着いた自習の様子だったと言えるでしょう。
 それに対して私の学級…少々うるさかったです。作業中に声を発してしまう子が何人かいた為、どうしてもシーンとはしなかったからです。私が指導したら少しずつ落ち着いてきましたが、指導しなかったら少しずつうるさくなり、最後は大騒ぎになった可能性も否定できません。
 この様子から、私は2つの事を感じました。
 1つ目は、若いA先生やB先生は、子供たちから好かれているんだなぁ…と言う事です。日常的には甘えが出るから騒々しくなる時もあるのでしょうが、ここ一番の大事な場面では、「大好きな先生を悲しませたくないから頑張るぞ」と思えるのですから。
 2つ目は、私の学級では、もっともっと子供たち自身に考えさせる場面を多くしなくては駄目だ…と言う事です。日常的に落ち着いて見えるのは、子供たち自身が考えての行動ではなく、私にコントロールされているだけ…な訳ですから。もちろん、令和7年度は始まったばかりとも言えますし、これから本格的に指導していく事となります。それでも、今回の結果は大きな問題点を私に突きつけました。
 さてさて…どうしたものか。マジで考えていかねばなりません。
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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立場が人を育てる

2025-05-12 04:30:00 | 教育
 月・火曜は学校教育話。今回は、立場が人を育てるって話です。
 令和7年の5月某日、1年生と2年生の交流集会がありました。これは、1学期に行われる1・2年生の様々な交流活動に向けて、「始めるぞ!」とか「頑張ろう!」とかって気持ちを盛り上げる為の集会です。
 因みに、私は令和6年度も令和7年度も1年生を担任しています。つまり、2年生は昨年度の担任学年で、1年生は現在の担任学年となる訳です。どちらの学年も分かっているので、それぞれの子供たちが、どんな動きを見せてくれるのか、とても楽しみに感じていました。
 集会自体は、

  1.1年生の体育館入場
  2.2年生の模範演舞
  3.交流グループでの自己紹介
  4.交流グループでのゲーム
  5.全体でのゲーム
  6.2年生から1年生へプレゼント
  7.1年生担任の代表から謝辞
  8.1年生の体育館退場

…と言う構成です。2年生の担任からは、「凄くシンプルなんですが…」と言われましたが、いえいえ、かなりのボリュームがあります。時間にすると、30分間くらいで終わるかどうか…って感じの内容でしょうか。
 この内、2の模範演舞は、運動会で1・2年生が踊る身体表現「エイサー」の見本を踊ると言うものです。練習時間が十分に取れなかった様で、完璧ではありませんでしたが、気合いの入った「エイサー」を見せてくれました。
 後で聞いたところによると、この交流集会の前の時間、2年生は色々と練習をしたそうなのです…が、あまり集中しきれなくて失敗が多かったのだとか。それが、1年生が入場してきた途端、全体がピッとして雰囲気が変わったらしいのです。そして、「エイサー」も過去一の出来映えで踊れたようで、「いゃ~、1年生の前だと、お兄さんお姉さんに変身するんだねぇ」と驚いていました。
 1年生の前では、お兄さんお姉さんに変身する…は、その後も続きました。
 3のゲームでは、1年生が自己紹介した後、直ぐに大きな拍手する姿が見られたのです。その中の1人は前の年度に私が担任した子で、どちらかと言えば「打てば響く」感じではなかったのに、この場では素早く反応していました。2年生として成長したんだなぁ…と感じて、私はメッチャ嬉しかったです。
 4のゲームでも、1年生が相手を見付けられなくて困っている時、2年生に「助けてあげて」と頼むと対応してくれました。1年生の為に動ける…凄い成長です。
 7の謝辞は、私からでした。もちろん、2年生の事は褒めましたよ。座ってる姿勢が良い事から始まり、ゲームの時の対応力や、踊る時の気合いまで。名前の分かってる子が多いので、出来るだけ名前も挙げる様にしました。2年生の子供たち、結構、喜んでくれたようです。
 交流集会の終了後の放課後、2年生の担任と語ったのは、「2年生と言う立場になったから、あんな風に動けるって部分があるよねぇ。やっぱり、立場が人を育てるって本当だわ~」って事でした。これこそ、異学年交流活動の重要なポイントですよねぇ。 
 …と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。
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