藤枝宇宙開発事業団ブログ出張所

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いただいた本

2013-01-23 07:56:37 | 模型
兎・ギガンティアさまから駒吉の生涯を細かに綴った資料本をいただきました


知らない人のために

【駒吉とは】

明治時代に福岡鉄工所なるところで製造された日本初の内燃動力機関車

・・・といっても心臓部たるエンジンはディーゼルとかガソリンエンジンみたいな上物でなく、漁船や農機具でお馴染み「焼玉エンジン」単気筒
出力はたったの5馬力(後に7馬力にアップ)

当時は漁船すら完全な内燃汽船が珍しかった時代とはいえ、蒸機と比較しても格段に非力な駒吉のフィールドは馬車軌道

馬と違い餌代が要らないことから、本式の機関車を入れる予算がない零細軌道で馬車の代替に用いられました

馬車の代替だから5馬力で十分、たったの1500円(現代でいうと500万円くらい?)で買えて餌や糞の始末をしなくてよいってことでそこそこ売れました

しかし、後の二軸レールバスがそうであったように、余りのヘビーローコストゆえに性能向上の余地に乏しく、稼げるところは余りの低性能に耐えかねて本式の機関車に代替、それすら出来ないほど収益力がないところはバスの伸長に駆逐され、後が続かないまま開発者福岡駒吉の死とともに消えていきました



結果として一代限りで消えましたが「西洋からやってきた最新技術を自国の事情に合うように翻案してダウンサイジング」という発想自体は人力車やオート三輪などに成功例もあり、世が世なら駒吉はある程度の位置を占めて発展できたんじゃないかとも思う今日この頃


ニコ動の某動画によってニッチに有名になりましたが、本来知る人の極めて少ない冥府魔道の機関車の資料とはw

いやはやありがとうございます


しかし、「福岡鉄工所の福岡駒吉」と聞くと活躍したのが主に九州だったのもあいまって博多の業者かなと思ってしまいますが、大阪は難波にあった会社らしいです。

そもそも「福岡」という地名も江戸時代に黒田家が中国地方からもちこんだ地名だそうで。


しかし、ただでさえ資料に乏しい駒吉機関車、ここで「博多の会社だった」みたいに書いたら俗説的にそれが定説になったりしないかな?(ぉ

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