副題 「なぜJINの龍馬暗殺はグダグダになるのか」
これについて原作連載時にも別口で書きましたが、ドラマで改作したにもかかわらずグダグダになったので改めて考察してみます
まず、JINは医療ものであって歴史大河でもなければ歴史改変シミュレーションでもありません
すなわち、重要なのは龍馬暗殺を防ぐことでなく、襲われた龍馬を治療することになります
よって、いかに厳重に警備していても誰かが必ず死んでしまうミステリードラマのように、いかに手を尽くしても龍馬は大怪我する定めにあったのです
ついで、史実通りの暗殺劇では、土佐藩邸から人が来た時点で龍馬はほとんど即死状態でしたからいかに仁でも救命は不可能、かといって暗殺現場に仁を居合わさせたら仁を無傷にするわけにもいかなくなりますからどっちみち救命不可能
よって、史実の暗殺と別口で龍馬を仁の目の前で誰かに襲撃させる必要があるのです
しかも、本気で殺すつもりの刺客なら一撃で終わるはずもなく、とどめをさしにかかる前に引き上げるのが不自然になるからしかるべき因果のある人に「はからずも」斬らせないとならない
これらのハードルをくぐったがゆえにJINの龍馬暗殺はグダグダになったのですが、小さな矛盾を解消しようとしたあまりに巨大な矛盾を作り上げてしまったという気もしなくもありませんなぁ