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詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

第二十七話「久しぶりの・・」青春恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年04月11日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
恋愛小説「恋花」は、
作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。
高校3年生の淡くてせつない恋物語を描いていきたいと思っています♪
純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。

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第二十七話「久しぶりの・・・」

次の日の登校時
なんかいつもと健人の感じが違う・・・・

さては紫苑からすでに情報が回っているな
と思い、いまさらながらだけど、庄司君とのやりとりを話そうとすると

「なぁ、今日、学校から帰ったら、一緒に模擬テストの勉強しない?」
と切り出される。
「お前、古文、漢文苦手だろう・・・」
「う・・・っ」
と言葉につまる。そういえば、健人は理系科目も得意なくせに(くせにといったら怒られるが)国語は総じて得意だった。

「俺もさ~過去問中心にやってるんだけど、いかんせん英語が・・・・」
といいながらポリポリと頭をかく。
「いいよ~。じゃ、今日は、3人で学校からかえって、一緒にしようっか。」
「あぁ。紫苑は誘うなよ。お前と紫苑が揃うと、勉強よりも雑談が主になっちゃうからな。」
あは・・・
私は、ちょこっと舌を出して、笑う。


放課後、コンビニでお菓子やジュースを買って、健人の部屋に上がった。
「いらっしゃい、星波ちゃん。」
「あ・・おばさんお邪魔します~」
小さい頃からよく遊びに来ていたので、健人のお母さんとももちろん仲がいい。

「ちょっと散らかってるけどな」
といいながら健人の部屋に通される。

「うわ・・・・」
黒を基調にした生理整頓した部屋に入り、少し違和感を感じる。

「そっか・・・健人の部屋にあがるのって小学校6年生ぶりなんだ!」
小学生のときは、放課後、なんだかんだといって健人と遊ぶことが多かった。
もちろん、他の友達が一緒のほうが多かったけど、時々こうやって健人の部屋にあがって遊んでいた。

でも中学生になり、周りが、男子、女子を意識しだすと
みんなの前では、あまり健人と仲良くできなかった。
健人もバスケ部が忙しかったし、その頃から背も高く、勉強も出来た健人は、女子の憧れの的だったからだ。
健人と仲良くすれば女友達にやっかまれる。
そんなやっかみでいじめられることも多くなり、少しずつ健人と距離を置くようになった。
そして、ちょうど、中学時代から紫苑と仲がよくなったのもあって、健人の家に遊びにくることもなかった。

健人が、BGM的に小松崎瑠のアルバムを流す。

フローリングの床に、置かれたテーブルの上に私たちは、模擬テストの過去問を広げる。


第二十八話「空間」へつづく~





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第二十六話「どうしよう」青春恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年04月06日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第二十六話「どうしよう」


帰り道
何度「どうしよう」と言っただろうか

「どうしよう、どうしようって言いながら、それだけ顔にやつきながら
言われたら、こっちにはノロケにしか聞こえないんですけど・・・」
とニヤニヤしながら紫苑が突っ込む。

「いや・・・だから、こんな高価なものもらうわけにいかないし・・・・」
「じゃ、当日、チケット代は払うとか・・・
でもいいんじゃん。お詫びにくれるっていうものを代金払うって言うのも
あまり受け取り手からしたら、気持ちいいもんじゃないしね・・・・」
まぁ確かに紫苑が言うことは正論だ。

「いいんじゃん。塾の全国模試も土曜日だし。まだ、夏休みに入っていないんだから一日くらい息抜きしても。」
う~ん。本当にこの親友は、私が押してほしいほうへ背中を押してくれる。
感謝

「え・・・でもさ・・・二人で出かけるんだよね。」
「まぁね。そうなんじゃないの?」
「私、庄司君と二人なんて無理だよ・・・何を話ししていいかわからないし!!」
「でも、バーガーショップで、すでに二人っきりで話ししてるんだよね?」
わざと紫苑はふたりっきりのところを強調する。

「星波さ~片思いしている男に、デート、それも好きなアーティストのコンサートに誘われたら、100人中99人は喜んでいくと思うんだけど。」
紫苑は、呆れたようなため息をつきながら言う。

「いやいや・・・だからデートじゃないって」
といいながら耳まで真っ赤になる。

「紫苑が一番よく知ってるジャン。私が片思い専門だって・・・・」
「う~ん。でも恋に恋する年でもなかろうに・・・
ま、そんなに考え込まずに楽しんできなよ♪じゃ、また明日ね!」

と言って、紫苑と別れた。



Subject:どうしよう
どうしよう!どうしよう!

紫苑に話をしたのと同じ調子で、私は、テンコちゃんのメッセージを送った。
絵文字は、汗マークと照れマークたっぷりで・・・・・

ほどなくしてレスが来る。

Re:びっくり
>ホッシーへ
おめでとう・・・って言ったらいいのかな?
ものすごい急展開でびっくりしているんだけど・・・・

そうだよな・・・と思う。
例の嫌がらせの話について、全く話さずにいきなりコンサートに誘われたっていったら、
当然こういう反応になるだろうし・・・・

>ホッシー
でもいいんじゃん。
小松崎瑠。私も好きだよ。
「愛」とか「蒼の時間」とか・・・・

>テンコちゃん
私は、勿忘草とか哀の街かな~

なんてたわいもないメールのやりとりの最後にテンコちゃんが言う。

>ホッシー
テストがんばってね!

そうだ!!まずテストをがんばらねば!!と思い、メールのやりとりを終了し、
早速、模擬テストの過去問をめくりはじめる。


第二十七話 久しぶりの・・・へつづく~



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第二十五話「コンサート」青春恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年04月05日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第二十五話「コンサート」

健人のなぐさめのおかげで、その週末は、受験勉強に専念することができた。
次の土曜日の全国模試では、少しでも志望校への合格率をあげておかなくては。

「古文と漢文がな~」
得意の英語はいいとして、苦手でともすれば後回しにしてしまう、古文と漢文の勉強を中心に練習問題を解く。

週があけてから、朝は、健人と登校し、帰りは紫苑と帰ることにした。
とは言っても塾の日は、結局3人で学校から塾へ直行する形になるのだが。

月曜日、委員会の件で少し遅くなるという紫苑を私は図書館で待っていた。

少し息抜きをしようかな~
なんて思い、私は、好きな小説家のコーナーを見ていた。
するといつもは貸し出されていて、ほぼそこに鎮座されていることがない
人気作家、桐ヶ谷夢音(きりがやむね)の「アメジストの夜明け」を見つけた。

私は、模擬試験が終わったら、これ一冊くらいは読んでもいいかな?
という気持ちで手を伸ばした。

あと1cm
背伸びをして背表紙には届くけれどうまくとれない。
踏み台を持ってきてもいいけど、その間に貸し出されたら
なんて思っていたら、後ろからすっとその本がを大きな手が棚から抜き出した。

「はい。先輩。これ・・・・」
あわてて後ろを向き、見上げると、庄司君の笑顔が待っていた。

「あ・・・・」
ありがとうという前に目を伏せてしまう。
もう二度と言葉を交わすことがないと思っていた、思い人が目の前にいる・・・

「ちょうどよかった。先輩のこと探していたんだ。」
庄司君が、声を潜めて話しかける。
「この間は、俺のせいで、先輩を傷つけてしまってごめん。」
庄司君が、まっすぐに頭をさげる。
傷つけてしまってという言い方に、庄司君の優しさを感じる。

「い・・・いや・・・私のほうこそ・・・」
「先輩、声大きい・・・」
そうだったここは図書室だった。
自然に私も声のトーンを落とす。

私は、キョロキョロと周りを見回す。

「大丈夫だよ。もう二度とあいつらには、先輩に手を出すなって釘さしているし・・
まぁもっとも、俺よりも先に説教した、海藤先輩のほうが数倍怖かったらしいけどね」
といって苦笑する。
け・・健人も言ってくれたんだ。
あいつのそういうフォローにちょっと感動する。

「先輩は、何も悪くないから。勝手なことをした、あいつらが、100%悪い。
それでそのお詫びといってはなんなんだけど・・・・」
といいつつ、一枚のチケットを差し出す。

「え~!!!」
思わず大きな声を出した私に、周りから「シ~!!」
という声が飛ぶ。
とはいってもこちらの二人の姿は書庫の影になって閲覧席からは見えないはずなのだが。

それは小松崎瑠のコンサートチケットだった。

「い・・・いや。悪いよ。もらえないよ。こんなの。」
私は、声の大きさに気をつけながら、チケットを押し戻そうとする。

「いや、あのままじゃ俺も気持ちがおさまらなくて。こんなことで傷ついた気持ちの埋め合わせはできないかも知れないけど。もともと俺と兄貴が行くはずだったんだけど、兄貴は、来月も友達といくからって、譲ってもらっちゃったし、いまさら兄貴に返せないし」

「庄司君ってお兄さんいるんだ?」
ってそこじゃないよね、つっこむとこ・・・・

「今度の日曜日、大丈夫だよね?」
普通、都合を聞いてからプレゼントするもんだろう!?なんて思いながらも、小松崎瑠のコンサートに庄司君と一緒にいけるのなら、なんの予定があっても最優先するだろうなんて考える。

「あ・・はい。」
「じゃ、日曜日に、16:00に駅前の噴水広場で・・・
あと、これ、俺の携帯の番号とアドレス。
何かあったら、連絡して」
と必要以上に私の耳の近くで囁いて
小さなノートの切れ端とチケットを私の手に握らせて
春風のような心地よさを私の心に残して、そこから立ち去ってしまった。

「え・・・え~!!」
思わずまたうなる私に

「静かに!!」
という声が飛ぶ。


~第二十六話「どうしよう」へつづく~





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第二十四話「優しさ」青春恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年04月04日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第二十四話「優しさ」

落ち込んでいた。
SNSに日記を書く気力もなく
テンコちゃんにメッセージを送る気力もなく
自分のベッドの上でひざをかかえてうずくまる。

現実世界でのイヤな自分はネットの世界では
隠しておきたかった。
ホッシーは、星波であって星波ではない。
星波のなりたい自分。
明るくて、恋バナが大好きな女子高生。
そんな演じている
ホッシーにとっては
今回のいじわるも
そのことが、片思いの王子様に知られてしまったことも
あってはならない世界

♪♪♪
着うたの「哀の街」とともに
健人の名前が表示される。

Title:大丈夫か?
主文無し。

あいつは、小さいときから、言わなくても痛いほど私の気持ちがわかってくれる。
まるで今、こうやって部屋でひざを抱えている自分の姿をどこからか見ているみたいに。

Re:大丈夫じゃない。
主文無し。

健人には嘘はつきたくない。
嘘はつけない。

ふいに小松崎瑠の「勿忘草」の着うたが流れる。
「もしもし・・・・」
涙声を悟られたくないような、わかってほしいような。


「少し出れるか?門の前で待ってる。」
「うん。」

私は部屋着に薄いカーディガンをはおって、携帯を握り締めたままで玄関へ向かう。

「せいな?どこか出かけるの?」
母親の声が、おっかけ聞こえる。

「あぁ・・・ちょっと健人に・・」
「了解。」

幼馴染で親同士も仲がいいから、健人の名前を出せば、それ以上は何も聞かない。

そのまま歩き、二人で近くの公園のベンチに腰掛けた。

小さいときから、よく健人と一緒に駆け回った公園。
あの頃大きく感じていた遊具も、今の私から見たら
小さく、かわいらしく感じる。

「星波・・・大丈夫だよ。
庄司は、お前が思っている以上に、大人だよ。
お前が悪くないのは、わかっているし、逆に自分のせいで星波に迷惑をかけちゃったって心配している・・・そういうやつだから。」
「うん・・・・」
「俺が、次の部長に指名したヤツだよ。
悪いヤツのわけないだろう!?だからもう、心配するな。
それより、来週の土曜日、塾の全国模擬試験だろう。
少し、恋愛問題は棚上げして勉強しろ。」
というと優しく私の頭の上に手をおいた。

~第二十五話 「コンサート」へつづく~




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第二十三話「三度目の・・」青春恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年04月03日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第二十三話「三度目の」

放課後、もういいかげんうんざりしながら、松田と香川が正門を出ようとすると
「ちょっとあんたたち!」
ととげのある声が後ろからつきささる。

今度は何よ!
といらつきながら
「はい?」
と二人揃って振り向くなり固まってしまった。
そこには、目を三角につりあげた、藤崎紫苑とぶっちょう面の海藤健人、下をうつむいた美咲星波がいた。

「ちょっと、星波に謝ることあるんじゃないの?」
悪意丸出しの視線におもわず体をこわばらしてしまう。

「いいよ。紫苑・・・いいって」
星波が、紫苑の袖をひっぱる。

「だめよ!甘いこと言っちゃ、クリーニング代でもふんだくってやればいいのよ!
水かけられて風邪ひかなかったからいいようなものを!風邪ひいてたら治療費も請求するところよ・・・それに・・・」
というともう一度ギロリとにらむ。

3年生の中できっての美人といわれているだけに、にらむ姿もさまになっている。
「年増!とか ババァ!ってどういうこと!?あんたたちは、3年生の女子全員を敵に回したいの?」
3年生の中でも1、2位を争うほど、男女共に人気が高い紫苑ににらまれて、そんなことを3年生全体に吹聴されたら、先輩が怖い2年生たち全員からハブにされることは必至だ。

「すみませんでした!!本当に申し訳ありませんでした!!!」
不本意だが、決定的な負け戦だ・・・・
松田と香川は、米つきバッタのように何度も何度も星波に向かって頭をさげると
「失礼します!!」
と言い、大慌てで逃げ出した。
いたたまれなくなってうつむいている星波に紫苑が言う。
「いいのよ。2年生になめられるようになったら、3年生の立つ瀬がないじゃない。
星波は優しすぎるからこういうこと言えそうにないしね。」
と紫苑が優しい声で言う。

「そうそう、こういうことは、紫苑にまかせておけばいいんだよ。」
といい、健人が優しく星波の頭に手を置く。

「うん。」

「まぁ、庄司君たちにもこっぴどく怒られたみたいだけどね。」
紫苑の口から飛び出た言葉に、一瞬金縛りにあったように顔をあげる。

「あぁ、たまたまさっきバスケ部の部室の前を通ったとき、庄司君のどなり声が聞こえたから。あの子あんな穏やかそうに見えて、結構すごかったよ・・・・」

誰が・・なんで庄司君が?
わたしはいぶかしそうな顔で健人を見る。

健人も意外そうな顔をして、静かに首を横にふる。

庄司君にまで
庄司君も知っているんだ。
こんなことになってしまって、もう庄司君に合わせる顔がないよ・・・・
片思いでもいいから、もう少し見ていたかったのに
こんな強制シャットダウンのように終わる恋なんて・・・・・

星波は、下をうつむいたまま、唇をかみしめていた。


第二十四話「優しさ」へつづく~





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第二十二話「昼休み」青春恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年04月02日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第二十二話「昼休み」


さかのぼること2時間弱
昼休みに同じく、松田と香川は、健人にやはり部室に呼び出されていた。
2年生のクラスに、怒りで顔を真っ赤にした3年生。それもバスケ部の元キャプテンが来たんだから、2年生たちは何事かと思っておびえてしまう。

「いや・・・ですから、先輩・・・そんななんで私達なんですか?」
松田は、証拠もないし、シラをきろうと思っていた。

「お前ら、隣駅のバーガーショップにおととい、いただろう。」
松田と香川がギクリとする。
もうその表情だけで、自分たちがした行為を認めているようなものだ。

「星波もことを荒立てたくないって言っているから、今回だけは見逃してやるが、
今度、こんなことしたら、どうなるか覚えておけよ!!」
背の高い健人から見下ろされて、二人は真っ青になりガタガタ震えた。
それでなくても部活中は、鬼の部長といわれていた、怖い存在である。

「星波は、俺の大切な幼馴染だ。あいつを傷つけるヤツは、誰であってもこの俺が許さない!!わかったな!!」

「はい。すみませんでした!!」
松田と香川が、揃って頭を下げる。

心の中では、全く反省などしていないし、こんな風に男にかばってもらう星波を憎憎しげに思いながらも・・・・・
でも、また何かしたら本当に半殺しの目にあうのではないかという恐怖のほうが先にたつ。


第二十三話「三度目の」へつづく~



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第二十一話「牽制」青春恋愛小説 恋花~KOIBANA~

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第二十一話「牽制」

「どこ行くんだ?」
「部活サボって帰るのか?」

例の事件の次の日、昇降口で靴に履き替えていると
松田由香利と香川真理奈の頭の上から声がかかる。
ギクっとして上を見上げると、そこには、庄司、長崎、柏尾の3人が立っていた。
「俺たちが呼び止めた理由わかるよな。」
と冷ややかな視線がつきささる。

部室に行くか。
と有無も言わさずに3人は、松田と香川を促して部室へ向かう。

ピシャ
柏尾が若干乱暴に部室の扉を閉める。

「どういうことなのか説明してもらおうか?なぜ、美咲先輩に水をひっかけたり、上履きに画鋲を入れたりした!」
庄司が、怒りをあらわにした形相で二人をにらむ。

「あ・・・あの女・・・尊に告げ口を・・・・」
松田の顔が一瞬怒りで赤くなる。
「あほか?お前、先輩がそんなこと俺たちに言うわけないだろう。美紗が見てたんだよ。お前らが、トイレから出てくるところも、3年生の下駄箱で何かをしていたところも。」

「・・・・」
今度は香川が青くなる。
美紗というのは、柏尾の彼女の名前だ。
柏尾の彼女は、同じく2年生で女子バスケ部のキャプテンだ。
体育会系の美紗は、男漁り目的で(と美紗は思っている)男子バスケ部のマネージャーをしている松田と香川のことを快く思っていないのだった。

「だって・・・・私たちの尊にあの女、色目なんて使うから!!」
松田がキっと3人の男子をにらむと言い放った。

「俺がいつからお前たちのものになったんだ!」
庄司の声が苛立ちを隠せないように大きくなる。

「ってか庄司は、“もの”じゃないしな・・・・」
柏尾の顔にも嫌悪の表情が浮かぶ。

「尊だって、私たちが尊のこと好きなの知っているでしょう?」
「そうだよ。私たち2年生の女子で尊のことを好きな人間は、誰も抜け駆けをしないように戦線協定を守っているのに!!」
まるで悪いのは庄司だというように松田と香川は庄司を攻め立てる。

「誰が戦線協定を作ってくれなんて頼んだ!」
思わず声が大きくなる。

確かに2年の女子たちは、バレンタインデーのチョコを庄司に渡すときまで、みんなで列をなして一緒に来る。

「俺は、自分が好きだと思った女としか付き合わない。今は、誰も好きな女がいないから付き合わないだけで、好きなやつができれば自然と付き合う。それをお前たちが邪魔する権利はない!」

「それって、もしかしてあの女のことが好きなの尊!!」
追いすがるように松田が庄司の腕をとろうとする。
その手を乱暴に振り払いながら言い放つ。

「美咲先輩は、俺も海藤先輩の彼女だと思っていたし、この間初めて話をしたんだし、
好きも嫌いもないだろう?ただ、俺は、そういった女の醜い嫉妬が嫌いなんだよ。
今後、もし美咲先輩や、俺が個人的に好きになった女に何かをしたら、お前らのことを俺は許さないから覚えとけ!!お前らのその戦線協定とかを組んでいるやつらにも言っておけ!!」
というと庄司は、大股で部室を出て行った。

第二十二話「昼休み」へつづく~



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第二十話「証拠」青春恋愛小説 恋話~KOIBANA~

2012年03月29日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
恋愛小説「恋花」は、
作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。
高校3年生の淡くてせつない恋物語を描いていきたいと思っています♪
純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。

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第二十話「証拠」


「健人。そんな証拠も無いのに犯人だなんて。それも自分の部の後輩を・・・・」
星波の目に批判の色が見える。

「昨日、聞いちゃったんだ。たまたま。
お前、隣駅のバーガーショップに庄司と二人でいたろう。」


ち・・・ちょっとちょっと・・・・あれ見て!
バーガーショップで庄司と星波が仲良く話をしているところを見ていた俺の耳に聞きなれた声が聞こえた。

「なにあれ!!尊と海藤先輩の幼馴染っていう女じゃん!?」
「なんで・・・なんで・・・あの女が尊と一緒にいるわけ?」
一瞬のうちに空気が憎悪の色を帯びた。
顔を見られないうちにと思い俺は、その声の持ち主、男子バスケ部のマネージャー
松田と香川から少し距離をとった。

ものすごい形相でバーガーショップの窓をにらんでいる。
その顔はまるで阿修羅のようだった。

「私達の尊に、手なんかだしたら絶対に許さないから。」
「そうだよね。私達2年の中では、誰も抜け駆けしないように戦線協定結んでいるっていうのに。」
「ってかあの女、海藤先輩の女だと思って、私達もノーマークだったもんね。」

それ以上後輩達の悪意に満ちた星波への罵詈雑言を聞きたくなくて
俺は、あいつらに気づかれないようにその場を去った。

俺が星波に先に注意を促していれば。

俺は、なるべく星波が傷つかないように言葉を選びながら昨日の出来事を伝えた。
星波の顔がいったん青くなって、赤らむ。
「健人・・・し・・・庄司君と私が一緒にいるとこ見たんだ。」
どうやら星波の関心は、あの二人の後輩ではなく、庄司と一緒にいたところを見られたことのほうだったようだ。
「とりあえず、保健室へ行こう。
原田先生なら、こういうとき融通がきくから。」

俺は、星波を促して、保健室へと向かった。

頭に血が上り、昨日、見聞きしたことを星波に告げてしまったが
「健人はあそこで何をしていたの?」
ともし聞かれたら、俺はとっさのことで返答に窮していただろう。
まさか、庄司と星波の後をつけていたなんて、口が裂けてもいえない。

星波が好きなのは
庄司なんだから・・・・

あんなところを見てしまったからなのか
俺の気持ちの中で
星波が特別な存在になっていることを
認めざるおえなくなってきた。

星波が忘れている限り
そっと胸の奥にしまっておこうと思って
おしやっていた感情が・・・


第二十一話「牽制」へつづく~




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第十九話「犯人」青春恋愛小説「恋花~KOIBANA~」

2012年03月27日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第十九話「犯人」


俺は、もう一方の手で持ってきた、ジャージを星波に差し出した。
「俺のだ。ちょっとでかいかも知れないけど、そのままじゃ風邪をひく。」

星波はコクリとうなずく。
星波が着替えやすいように俺は、そっと背を向ける。

規則的なすすりなきが聞こえながらも、星波はジャージに着替えているらしい。

俺は、無性に腹がたっていた。
あいつらに
星波をこんな目にあわせたやつらに・・・・
そして
もしかするとこうなるかも知れないとわかっていたにのに
事前に注意をしてやらなかった自分に・・・・

ふいに背中が温かくなった。
星波が、俺の背中に抱きつき、手を俺の胸に回す。
「ごめん。健人・・・・少しの間、背中貸して・・・・・」

「胸じゃなくていいのか?」
俺は、冷たくなった小さな星波の手に自分の手を重ねながら問う。

「うん。正面じゃ、泣き顔が恥ずかしいから。」
やがて俺のシャツを星波の温かい涙が伝う。
俺は、何も出来ない自分が悔しくて、握った手に力をこめる。

「2年生だと思うんだよね。私のこと、年増とかババァとか言っていたから。」
俺は、その言葉を聞くと、反射的に体をくるりとまわし、正面を向いた星波の肩に両手をおいた。

「傷つかずに聞けよ。犯人はたぶん、松田由香利と香川真理奈だ。バスケ部の2年生のマネージャーだ。お前も試合の時、会っているだろう。」


第二十話「証拠」へつづく~


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第十八話「SOS」青春恋愛小説「恋花~KOIBANA~」

2012年03月26日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第十八話「SOS」


教室内に携帯電話を持ち込むのは校則違反だった。
でもそんなのお構いなしにみんな持ってきていたし、サイレントモードにしておけば
先生も気づかなかったし。

もうすぐ休み時間が終わるのに星波の姿が席には無い。
心配でクラスの外を見に行こうと思った瞬間、ポケットの中で携帯電話が震えた。

ヤバイ
でも
オリジナルマナーモードでは、星波と紫苑以外は、バイブレーターは起動しない。
俺は、いやな予感がして、走りながら携帯のメールを確認すると
果たして星波からの着信だった。

「健人・・・助けて
今、体育館の用具倉庫。タオル持ってきて。」

絵文字も何もないメールが、その切羽つまった状況をかもし出している。
俺は、部室からタオルを数枚つかむとそのまま体育館の用具倉庫に向かって走りだしていた。



体育館の用具倉庫のマットの上で、星波がひざを抱えて小さくなっていた。
髪からは、水のしずくが垂れている。
俺は、何も言わずに星波のほうへ持ってきたタオルを数枚ほうってやった。

「嫌がらせされたの。お手洗いの個室に入っていたら、上からバケツで水を」
かけられた水なのか、涙なのか、星波の頬は、ぬれていた。

俺は、そのまま、星波に近づき、頭にほおってあったタオルで髪をゴシゴシ拭き始めた。

「あ・・・ありがとう。」
大粒の涙を流しながら、星波は俺の瞳をじっとみつめる。
「大丈夫だ。俺がついている。今日は一緒に帰ろう。俺がお前を守ってやるよ。」
俺の言葉に星波は力なくうなずいた。

そんな星波は、触れれば折れてしまいそうなほどか弱く見え、守ってやらなくてはという
気持ちに俺は、なっていた。


~第十九話「犯人」へつづく~



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第十七話「悪意」恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年03月15日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第十七話「悪意」

最初何が起きたかわからなかった。
足の裏にするどい痛みを感じた。
「痛い!!」
思わず悲鳴をあげて足の裏を見ると白いソックスに小さな赤いしみがにじんでいる。

「どうした星波・・・」
朝練が無くなり、一緒に登校をしていた健人が、私に駆け寄ってくる。

「見せろ」
健人は、昇降口で私の右足をつかみ、靴下を脱がせる。
「ち・・ちょっとけんと・・・」

足の裏に血がにじんでいるのが見える。
健人が、私の上履きを逆さにすると、血のついた画鋲が下にポロリと落ちた。

「な・・なんで?」
とりあえず、保健室だ。
真っ青な顔をした私に肩を貸しながら健太は私を保健室へ連れて行ってくれる。
背の高い健人に肩を貸されると、なんかわたしはつるされているようで歩きにくかったが、
健人の顔があまりにも怖くて、私はそういい出せなかった。
保健室では、簡単に手当てをしてもらった。
幸い傷も深くないので、消毒をして大きめの絆創膏を貼ってもらった。

そして・・・
二時間目の休み時間だった。
今日は、紫苑が風邪気味で休みだったので、一人でお手洗いにいっていた。
いつもは、毎回連れ立っていくので、健人からは、
「女の連れションって意味わかんねぇよな~」
といつもぼやかれていた。

誰があんなことを・・・・
健人は、気にするなといってくれたが、私は気になってしかたなかった。
中学まではあからさまな嫌がらせはたくさんあったが、それも全部健人への嫉妬がらみで
、高校生になってからは初めてだった。
そんなことをぼんやりと考えていると
頭から冷や水をかけられた。
トイレの個室の上から、バケツで水をかけたらしい。
「な・・・」
私がパニックになっていると、個室のドアの向こうから声が聞こえた。
「いい気になってるんじゃないわよ!!年増!!」
「そうよそうよ・・・私たちの尊に色目つかってんじゃねぇよババァ」
「そこで少し頭冷やしときな・・・・」
「きゃははは・・・・」
コロン
と殻になったバケツが床に転がる音がした。

二人の女子の声が遠ざかったあと、私は、泣き出していることに気がついた。


第十八話「SOS」へつづく~






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第十六話「幸せな時間」恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年03月14日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第十六話「幸せな時間」



ノロケといっていいのだろうか。
片思いをしている女子が、憧れの王子様と二人っきりで(イヤイヤ他の人もたくさんいるけど)
ハンバーガーを食べたり、ジュースを飲んだりして、お互いが好きなアーティストの話に興じられる時間が持てたのだから、これはやっぱりノロケになるんだろう。

あまりにもうれしい偶然の出来事に紫苑にメールか電話をしようと思ったけど、勉強中だと悪いので、うちに帰るとすぐに、私はテンコにメッセをした。

テンコは、よかったね!おめでとう!と喜んでくれたけど、最後に
「ホッシーが夢中になるくらいの王子様なんだから、彼女とかいないの?
もしくは、同じくその王子様にあこがれている子とか・・・・女の嫉妬は怖いから気をつけてね。」
と締めくくられた。

そういえば・・・・
あのときの球技大会の様子を思い出しても、庄司君は、クラスでもめちゃくちゃ人気者のようだった。
同じクラスの女の子たちの黄色い声援もすさまじかった。

いやいや・・・でも別に、一緒にハンバーガーを食べただけだし、それも庄司君は私が健人の幼馴染だから声をかけてくれただけで・・・・

健人の幼馴染だから・・・・

自分で思いついた言葉なのに
思いのほか傷ついた。
そうだよね。庄司君は、私より年下だし、普通の状況だったら、あんな風に言葉を交わすことのできる人じゃないんだよね。
と思うとさっきまではしゃいだ気持ちはみるみる間にさめていった。

そんなテンコの忠告は次の日私の前に現実の形となって現れた。



第十七話「悪意」へつづく~


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第十四話 バーガーショップ 恋愛小説 恋花~KOIBANA~

2012年03月02日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第十四話「バーガーショップ」


その日、私は久しぶりに駅の近くのCDショップに寄り道をしていた。
週3回とはいえ、塾のある日はどこにも寄れない。
昨日発売のアーティスト「小松崎瑠(こまつざきりゅう)」のニューアルバムを購入するためだ。

「せ~んぱい。」
と後ろから声をかけられて一瞬ビクっとする。
後ろを振り向くと、白いシャツが見えた。
そのまま声の聞こえたほうを見上げると・・・・
庄司君が、私のほうをみて微笑んでいた。

「先輩も小松崎瑠好きなんだ。」
「あ・・・うん。デビュー当時から」
「へぇ・・・そういえば、海藤先輩も小松崎瑠のファンだったよね。」
といいつつ、彼も買おうとしていた小松崎のアルバムを右手で軽く振る。

「うん。健人に瑠を薦めたのは、私かな。
結構、いろんなことに悩んだりしたときに、瑠の曲ってすごく心に響くから。
彼の歌詞の世界観とかものすごく共感できるし。」
大好きなアーティストのことになると、相手が憧れの王子様、庄司君でも顔を赤らめずに話しができるから不思議だ。

「本当に、俺たちと同世代のアーティストとは思えないよな。偉大だよ。小松崎瑠は。」
と言うとどちらかともなく、キャッシャーに向かった。

「あ・・・そうだ。先輩、この後時間ある?」
「え・・・」
袋に入れてもらった、CDをかばんにしまおうとしていると庄司君がひとなつっこい顔で訊いてきた。
「あ・・・。」
「今回のアルバムに入っている、バーガーショップってどこだか知ってる?」
「ううん。知らない。」
私は、庄司君の次の言葉を待った。
「ここの隣の駅のあのバーガーショップなんだって」
「ええ!!」
これは、びっくりの情報である。
「Twitterで小松崎の友達がつぶやいていたから、確実な情報だよ。」
彼はうれしそうに笑う。
「長崎や柏尾を誘ったんだけど、あいつら洋楽にしか興味ないから、今日、アルバムを買ったら一人で行こうって思ってたんだよ。」

「あぁ・・・え・・・っと、今日部活休みなんだ。」
「うん。試合ここんとこ続いていたし、3年生も引退したので、今日は休み。明日から新しい体制でスタートってとこかな。」

庄司君が笑う。
こんな太陽みたいな笑顔する人いるんだ。
私は、純粋に恋する乙女として庄司君の笑顔に見とれていた。


第十五話「二人」へつづく





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第十三話「ご報告」恋愛小説 恋花~KOIBANA~

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第十三話「ご報告」



私は、今日あった天にも昇るような夢のような出来事を、携帯からSNSの日記にアップをする。

もちろん文章の半分は、ハートマークとキラキラマークでいっぱいに。
そして、閲覧制限は「友達まで」に設定をする。

SNSの日記は、閲覧制限をかけることができる。
まぁここでいう友達というのは、SNS上での友達なので、もちろん顔も名前も知らない同年代の子たちがいっぱい含まれているけれど。

ブブ・・
バイブレータが、日記への新着コメを教えてくれる。

テンコ:すごいねホッシー!!いや~読んでいてこっちが赤面しちゃったよwww憧れの王子様に手作り弁当を食べてもらえるなんて、幸せこのうえなかったでしょう・・・
卵焼きわかるな~私も絶対しょっぱい派だから(笑)

>テンコちゃん
いや~あまりにも突然すぎて、あまりにも舞い上がってしまって王子様の顔がまともにみられなかったのが、唯一悲しかった(泣)

テンコ:でもホッシーは王子様といい、バスケ部キャプテンの幼馴染といい、かっこいい男がたくさんいてうらやましいわ・・・・

>テンコちゃん
いやいや・・・王子様はかっこいいけど、幼馴染君は・・・・

と書き、続きは日記ではなく、個人的に届くメッセージで小さいころの玉子焼きの悲しい思い出を披露した。

すぐにレスは来る。
テンコ:そっか・・・幼心に傷ついたってことは、もしかしてその幼馴染君が初恋だったりして!?

>テンコちゃん
はぁ?それは絶対に無いねwww あまりにも小さいときから一緒だし、お互いに異性だなんて意識したことないよ~保育園のときなんて夏は、毎日庭で一緒にビニールプールとか入っていたしwww

健人は、背も高いし、見てくれもいいし、性格も明るくて男女どちらからでもモテる。
幼馴染じゃなかったら、もしかして好きになったかも・・・・と一瞬テンコちゃんのメッセで考えたが、絶対に無いな~と笑いながら否定をする自分がいた。

それでも、健人の部活が無いときは、紫苑と3人で途中まで、途中から二人で帰るということもよくしているから仲はいい方なのだろう。

じゃ、勉強に戻るから。
とテンコちゃんには、メッセを送り、私は頭を受験生モードに切り替えた。



第十四話「バーガーショップ」へつづく




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第十二話「おにぎり」恋愛小説「恋花~KOIBANA~」

2012年02月27日 | 恋愛小説「恋花~KOIBANA~」
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第十二話「おにぎり」


午前中の試合は、健人達の圧勝。
まぁ優勝候補なのだから、それも当たり前らしい。
午後の試合の前に、体育館の上のスペースで昼食をとることになった。

「おっかしいな・・・・」
「どうしたの星波・・・」
「う~ん。数が足りないんだよね」
私は、さっきからお弁当の入っていたバスケットをがさごそしている。
「なんの?」

卵焼きにハンバーグ アスパラベーコン巻きにポテトサラダ
健人が好きなものを中心にお弁当をこしらえた。
おかずは、タッパーに入れて、すでに健人はほおばりはじめていた。

「これでしょ・・・」
目の前に、大きな銀の塊が頭の上から突き出される・・・・
「そ・・そうそう・・・・」
座ったままの姿勢で上を向くと、にっこりと笑った庄司君と目があった。

「さっき、先輩ぶつかったとき、バスケットからこれ零れ落ちて・・・・
渡そうと思っていたのに、海藤先輩達を見たら走り出しちゃって、タイミングが・・・・」
「あぁ・・・」
だから、さっき呼び止められたのか・・・・

「これ中身何?」
「え・・それは・・・」
銀紙に赤いマジックで小さな●がついている
「明太子だけど。」
「もらっていい?俺明太子大好きなんだ。」
「あ・・いいけど・・・」
という私の答えを聞くや否や、庄司君が、アルミホイルを手早くはぐとパクリとかじりつく・・・
「おいしい!いい塩加減だし。あ、先輩、これもいただきます!」
というと私が作った卵焼きを同じく口の中にほおり入れた。
「う~ん。こっちもうまい!!俺、卵焼きはしょっぱい派なんだよね。」

「お~い。庄司!!早く食べようぜ・・・」
向こうの2年生の輪から柏尾君達が庄司君を呼んでいる。

「じゃ、先輩、ごちそうさまでした。海藤先輩、いいですね!こんなにおいしいお弁当を作ってくれる幼馴染がいてうらやましいです。」
とさわやかに言い放つと、2年生の輪に戻っていった。

私は、自分の手の中にある銀色のアルミホイルに包まれたおにぎりをじっと見つめていた。

「こ・・・これを庄司君が食べてくれたんだ・・・・」
感動のあまり涙ぐんできてしまった。その場に紫苑と健人がいるのも忘れて。

本当ならここで、ヤッターと叫びだしたいくらいだった。
「卵焼きもおいしいって・・・・」

「せ・・星波?心の中の気持ち、口に出しちゃってますけど・・・」
「え・・・・!?」
「あ・・・いや・・・その」
「本当にお前ほどわかりやすい奴はいないよな~。あいつも俺と同じ卵焼きはしょっぱい派なんだな。」
というと健人は、その卵焼きをひとつつまみ、口の中にほおりなげた。

小学生のとき、母親に教えてもらって初めて作った卵焼きを隣の家の健人に届けたとき、口にいれるとヤツはそれをはきだし
「うぉ!!卵焼きが甘いなんて信じられない!!俺しょっぱいのじゃないと食えない」
と言ったのを私はいつまでも覚えている。
あのときのめちゃくちゃ傷ついた心の痛みとともに。



第十三話「ご報告」へつづく





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