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詩絵里(★シェリー★)の星の囁き達

尾崎詩絵里(★シェリー★)の自作恋愛小説及びポエム、写真専用部屋です。掲載文の引用、転載は固くお断りいたします。

恋愛小説「メールの涙」最終章

2011年05月02日 | 恋愛小説「メールの涙」
恋愛小説「メールの涙」は、作者のオリジナルフィクション物語であり、登場する人物、団体名は実在するものとは全く関係ありません。
純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。
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第十六章 エピローグ
「パパまたママのことしゅきって言た」
「こら・・また雄介パパの心を読んだな(笑)」
「心読むてなに?ご本読むの?」

啓祐と詩織は、その後順調に交際を続け、大学を出るとすぐ結婚をした。
啓祐は、もし結婚をして男の子が生まれれば、また能力者である可能性が高いため、結婚を躊躇しつづけたが、詩織は、がんとしてきかなかった。

「パパ難しいこと雄介に言っても無理よ。心の中でわかりやすく話し掛けてあげて。この子は、言葉では出せないけど、心で思ったことはこの子なりに理解しているみたいだから」
(雄介、詩織、パパは二人のことを愛しているよ。大好きだよ。だからこのままずっと幸せに暮らそうね♪今後雄介もたくさん壁にぶつかるかも知れないけど。パパとママはいつでもお前の味方だからね。)

FIN


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恋愛小説「メールの涙」第十五章

2011年04月28日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第十五章  感受性

そこまで聴くと詩織は、ポロポロと泣き出してしまった。
「啓祐君も、良介兄さんもかわいそう。」
「俺は、大丈夫だよ。最初の頃は気味悪がっていた母親だったけど、自分の父親が能力者だと聞いてからは、親身になってくれて、おかげで必要以上に人の心を読まずにすむように、心の扉を閉めておく術を身に付けられたから。話続けて大丈夫?」
「うん。」(よかった本当によかった。)

「僕は、そんな過去があったから、人を好きになるのをやめていた。元カノの小百合の事は知っているよね」
啓祐は小百合と別れたときのやりとりについて詩織に話をした。
「そんなことがあってから僕は恋愛に消極的になってしまったんだ。」
「わかるよ。私だってはじめて話を聞いたとき嘘かなって思ったし。信じられなかったし。すっごく恥ずかしかったもん。でも思い起こせば最初に会ったときから啓介君ってものすごく私の気持ちわかってたなって思う。」
「詩織が初めてだよ。こんなに思念を強く感じたのは」
「うれしいよ。とても。でも啓祐君、その能力のせいでものすごく今まで傷ついてきたし、人間不信にもなってきたんだよね。」
「そうだよ。詩織も僕の心が読めるのかな?(笑)」
「違うよ。人を好きになればその人の考えって手に取るようにわかるようになるんだよ。その感受性が啓祐君の場合他人よりも強いだけだよ。」
「そういってもらえるとうれしいよ。」
「大丈夫。私基本表裏ないから。私なら啓祐君とつきあっていけるよ。だから私と」
「それ以上言わないで。男としての僕の立場がなくなっちゃうよ」
というと啓介は優しく詩織にKISSをした。

第十六章 最終回につづく


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恋愛小説「メールの涙」第十四章

2011年04月27日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第十四章 啓祐の幼き頃

いぶかしがる詩織の瞳を真っ直ぐにみつめながら、啓祐は言葉を続けた。
「僕は物心ついたときから、不仲の両親の顔色をうかがっているうちにこの能力がついたと思っていたけど、実は潜在的なものだったんだ。」
「うん。」
「僕のこの能力が潜在化したときに、母親側の祖母に聞いた話なんだけど、祖父もこの能力の持ち主だったんだ。なぜかこの能力がうちの家系では、男性にだけでるらしく、母親は健常者だった。で、母が父と結婚し、兄と僕が生まれた。もちろん、母親は、自分の両親からこの能力については聞かされていなかったんだね。もちろん、うちの父親も。僕の能力は3歳の時には顕在化した。想像して。自分の子供がたどたどしい言葉で両親の自分達が思ったことを全部話し始めたら」
「もし自分の心を隠したくても隠せない」
「そうだ。それで今まで仲のよかった両親の間がギクシャクしていった。両親が不仲だから、俺にこの能力が備わったわけではなく、俺の能力が顕在化したから、両親の仲は悪くなったんだ。」

詩織の心は、幼い頃の、啓祐をいたわるような優しい慈悲の気持ちにあふれていた。
「どんなに仲がよくても相手にすべての本音を知られたら嫌よね。あ・・ごめん。啓祐君のことじゃなくて。」
「いいよ。大丈夫。そうなんだよ。それで父親が僕をある組織に売ろうとしていたことが母親に発覚した。俺は、兄、良介が能力者だなんて知らなかったから、きっと良介は、それを隠していたのか、もしくは力が俺よりも弱かったから、両親に気が疲れなかったのか。とりあえず、父親のターゲットは俺だった。」
「組織って」
「新能力開発センター。いわゆる超能力といわれているものを研究している国の組織だ」
「国の組織?」
詩織は、俺の言葉にびっくりしたように目を大きく見開いた。
「もちろん表立っては誰にも知られていない。信じられないよね」
「ううん」
(啓祐君の言うことなら何でも信じるよ)
「ありがとう。その組織に僕の能力を高く売りつけようとしていた。」
「本当の血のつながった父親が!」
両親は、そのことが原因で、毎日大喧嘩をしていた。そして、ついに離婚になったとき、
母親は、絶対に俺を引き取る。と言ってきかなかった。そりゃそうだよね。父親に連れて行かれたら
俺は、組織に研究材料として売り飛ばされたんだから。詩織のさっきの話でやっと、わかったよ。良介は、弱くても読心術があったから、そんな父親のどす黒い気持ちを読み取って、引き取られるはずだった、父親から逃げ出したんだ。もし、微力ながらも自分が能力者だと父親にわかってしまったら、自分も俺と同じように売り飛ばされる運命だからって」
「それで、良介兄さんは、逃げ出し、交通事故に会い、記憶喪失になって、孤児院に預けられた。
でも、ご両親は探さなかったのかしら?」
「うん・・・・ここからは、俺の想像だけど、うすうす父親は、良介の能力に気がついていたんじゃないかな?そして俺の代わりに組織に売りつける約束をしていた。なのに、突然の息子の失踪。警察に理由とかいろいろと訊かれたらめんどうだと思ったんじゃないか?一応表にはでていない裏の機関だから。」
「・・・・・・」
そこまで話を聴くと、詩織は、急に大粒の涙を流して泣き始めた。

第十五章「感受性」につづく・・・・


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恋愛小説「メールの涙」第十三章

2011年04月26日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第十三章 詩織の過去

俺と詩織は、詩織の指定したテラス席のあるイタリアンカフェにいた。

「俺、この間、詩織の悲しみを知っているって言ったよね。」
「うん。」
「俺のとこに君からの悲しみに満ちたメールが間違って届いたんだよ。コンパのあった日の午後」
「!」
「詩織、誰か好きな人がいるんでしょ」
「無理だよね。黙っていても私の考えたこと全部読めちゃうんだもんね」(嘘はつけないね)
「うん。でも詩織が言いたくないなら言わなくていいよ。それに俺、昔、この能力のせいで、彼女と別れてから、なるだけ日常生活では、心を読まないように、自分の心の扉を閉めるようにしているから大丈夫だよ。」
「うん・・・好きだった人いたんだ。啓祐君に出会う前。その人は、お兄ちゃんなの。血のつながらない。お兄ちゃんは養子だったの)
「そうなんだ。」
「お兄ちゃんは、まだ小さい時に、親とはぐれて交通事故に会って、記憶喪失になってしまい、孤児院で育ったんだ。そのお兄ちゃんをうちの親が不憫に思って、養子にしたの。
私は、小さい頃から白馬に乗った王子様に憧れていた。優しくて頼りになったし、いつもそばにいてくれた。そんなお兄ちゃんが大好きだったの。ある日、血のつながりが無いって聞いて本当の自分の気持ちに気がついたの。」
「うん。」
「お兄ちゃん。啓祐君と一緒だったの」
「!どういう意味?」
「私の気持ち全部知ってたんだよね。両親にはずっとその能力内緒にしていたみたいなんだけど」
「俺と同じ能力を持つ人間」
「お兄ちゃんの場合、触れると思念が流れてきたみたい。近くにいるだけじゃだめだったみたいだけど」
「そうなんだ。」
「お兄ちゃん、私の気持ちを知っていて、それでも他の女の子達と遊んでいたんだ。」
「ショックだったんだね。」
「私の気持ちを知っていながら、他の女の子達と遊んでいたのを知ったときにはね。
でも、本当は、昔から私を妹じゃなくて女性として見ていたって。ある日、両親が出かけていたときにKISSをされたの。うれしかったけどショックだった。初めてのKISSだったから。そしてそのまま」
啓祐の頭の中に男に抱きしめられている詩織の姿が浮かんできた。
啓介は詩織の唇に人差し指を当てた。
「言わないで。もうそれ以上」
「大丈夫。そのときに、忘れ物をとりに両親が帰ってきて、ものすごく二人とも怒られて。お兄ちゃん勘当されちゃったの。こんな泥棒猫みたいな奴なんて養子にするんじゃなかった!って。出て行けって。」
「詩織」
啓祐は思わず詩織を抱きしめていた。
「詩織辛かったんだね」
「お兄ちゃん、結局、そのまま家を出て行って。でも、それからもお兄ちゃんと私は、頻繁にメールで連絡を取り合っていたんだ。私は、お兄ちゃんが大好きで、大好きで、忘れられなくて。一緒に家を出て行くって言ったんだけど。絶対にそれはダメだって言われて。いつかは、お兄ちゃんと結婚したいって思っていて、お兄ちゃんも私と同じ気持ちだと思っていたのに。
コンパの前の日結婚したってメールが来て、もう俺の事は忘れてくれって。
いつもの、PCのアドレスにレスしたんだけど、エラーで返ってきたから。
きっとすぐにアドレス変えちゃったんだね。だからずっと前に教えてもらった携帯にメールしたけど返事がなくってすごく落ち込んでいた。」
「そのメールがすでに僕のアドレスだったんだね。とっても哀しさが行間から伝わってきたよ。」
「そうなんだね。」
再び詩織を抱きしめると
啓祐の脳に詩織の記憶の彼方にある詩織の兄の画像がものすごく鮮明に流れ込んできた。
「良介?のこと?まさか・・・」
「何で知ってるの?」
「僕の本当の兄だ。そんなことって。」
「どういうこと?」

~第十四章 啓祐の幼き頃につづく~

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恋愛小説「メールの涙」第十二章

2011年04月25日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第十二章 メール

夜、自分の部屋で小百合とのことを思い出しながら一人でビールを飲んでいると携帯電話のメール着信音が鳴った。
『啓介君。こんばんは』
(今日は本当に哀しかったよ)
『詩織。今日はごめん』
『ブログ。読んじゃった。炎上しているね。最初に会ったとき教えてもらったでしょう。今日ふっと思い出して読んでみたの』
(本当なの?嘘なの?ブログに書いてある読心術が身についているって)
『本当だよ』
『今も私の心読んだんだね。メールの行間読めるんだ』
『詩織』
『電話で話ししない?』(メールじゃまどろっこしいし)
『うん』

俺は、電話帳の一番最初に登録してある詩織の電話番号を押した。

「詩織・・・もしもし・・今日はごめん」
「大丈夫」(謝らなくていいよ)
「もう僕のこと」
「嫌いじゃないよ。明日会おう。会って話がしたい」
「うん」

俺は、詩織の本心が知りたくて、心の扉を開けようとしたが、すぐに閉じた。
恐かった。詩織の本心を知るのが。

~第十三章 詩織の過去へつづく~


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恋愛小説「メールの涙」第十二章

2011年04月22日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第十二章 メール

夜、自分の部屋で小百合とのことを思い出しながら一人でビールを飲んでいると携帯電話のメール着信音が鳴った。
『啓介君。こんばんは』
(今日は本当に哀しかったよ)
『詩織。今日はごめん』
『ブログ。読んじゃった。炎上しているね。最初に会ったとき教えてもらったでしょう。今日ふっと思い出して読んでみたの』
(本当なの?嘘なの?ブログに書いてある読心術が身についているって)
『本当だよ』
『今も私の心読んだんだね。メールの行間読めるんだ』
『詩織』
『電話で話ししない?』(メールじゃまどろっこしいし)
『うん』

俺は、電話帳の一番最初に登録してある詩織の電話番号を押した。

「詩織・・・もしもし・・今日はごめん」
「大丈夫」(謝らなくていいよ)
「もう僕のこと」
「嫌いじゃないよ。明日会おう。会って話がしたい」
「うん」

俺は、詩織の本心が知りたくて、心の扉を開けようとしたが、すぐに閉じた。
恐かった。詩織の本心を知るのが。

~第十三章 詩織の過去へつづく~


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恋愛小説「メールの涙」第十一章

2011年04月21日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第十一章 小百合の思い

そんなことが起きてから、1週間後、俺は、デート待ち合わせ場所で、いつもに増して恐い顔をしている小百合にいきなり訊かれた。

「啓祐。どういうこと?このブログ」

小百合は、怒った表情のまま、携帯で俺のブログを映し出した。

(この間、啓祐と一緒にいっら、レストランで検索していたら、今日、たまたまこのブログを見て、あまりにも私たちと似ているから)

小百合の顔は、今までみたこともないような形相だった。そして小百合の心は、まるで荒れ狂う嵐の海のようだった。

「ごめん。今まで、黙っていて。俺、他人の心を読む能力があるんだ。小さい時から。読心術っていうか。」

「心理学の話?昔見た漫画の話?はぁ馬鹿らしくって話にならないわ!だいたいこのブログはなに?本当に啓祐なの?それとも啓祐のなりすましなの?」

「俺のブログだよ。俺は、彼女を救うことができなかった。」

「意味わかんないよ!!何それ!そんな能力が、人間にあるわけないじゃない!」

「俺だってわかんないよ。だから、俺、小百合とつきあいだしたとき、いつも小百合の喜ぶことをしようと思っていたし、今のように小百合がヤキモチをやくときとかも全部わかっちゃうんだよ。小百合が口にださなくても・・・たとえば、小百合がヤキモチを焼かそうと思って他の奴の話をしても無駄なんだよ。」

パチン!小百合は知らず知らずの間に啓介をたたいていた。

「啓祐の馬鹿!もっとまともなこといえないの?あんたなんて大嫌い!気持ち悪いわ!化け物!!どっかにいって!」

(気持ち悪いし、何、勝手に人の気持ち読んでいるのよ!!私、化け物みたいな人間とつきあっていたんだ!いやだいやだ!!こんなこと他の人にばれたら・・・優子や友美になんていわれるか!!)

「ごめん。今まで黙っていて。大丈夫だよ。誰にもこの能力の話はしてないから、小百合の友達にもばれないよ。」

「ふざけないで!あんたなんて絶交よ!」

(何が気持ち読めるよ。エスパーなんているわけないじゃない)

~第十二章 メールにつづく~

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恋愛小説「メールの涙」第十章

2011年04月20日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第十章 能力者のブログ

もちろん最初は、ブログもその日に起こったことや、見たTV,読んだ本のことなんかを徒然なるままに書いていた。
はじめて1年も経つとそれなりに、読者の数も増えていっていた。

そんなある日・・・・
ある女性からのコメントがあった。

俺の書いた、その当時流行っていた「自殺」をテーマにした本についての感想を書いたときだった。
俺は、もちろん自殺は自分の命を自分で抹殺することだし、よくないことなんだという通り一遍の感想を書いただけのつもりだった。

野に咲く花「こんばんは。あなたは何も分かっていない。誰だって、自殺したくてするわけじゃないんだよ。綺麗事ばかり並べないで!」

そのコメントを読んだ瞬間だった。俺の心に、彼女の思念がものすごい勢いでなだれ込んできた。
そう、彼女は、本当に自分自身、自殺を考えている自殺志願者だった。
俺は、どうしようかと思った。自殺志願者が、ネットで自殺をほのめかすと、警察権限でそのIPアドレスを調べて未然に防いだことがあると聞き、警察にも相談をしたが、無理だった。
彼女のコメントには、どこにも自殺をほのめかす文章は、含まれていないし、だいたい俺の能力についても警察に説明などできるわけがなかったから・・・

そして、運が悪いことにSNSとは違って、ブログの読者は、どこの誰だか全くわからない。自分のブログのリンクでもはってくれればまだ、追いようがあるが、ただコメントを書き込まれただけでは・・・・
俺は、一大決心をして、自分のブログで彼女に呼びかけた。
「俺が悪かった。だから、お願いだから自分の命を粗末にしないで!!」と

他の読者達からは
「彼女は、自殺しようなんて書いて無いじゃん?はぁ?何書いてるの?」
とか・・・読者のリアクションは、最初は戸惑っていたが、段々、不信感がつのるものになってきた。

まぁ確かに常人には理解できない行動だったと自分でも思う。
彼女が、もう一度、俺のブログを見に来てくれることを祈りながら、俺は
「お願いだから。俺に連絡をくれ。俺のブログの横にあるメッセージにくれれば、一般公開はされないから!!」
と・・・・・そして俺は、思いついた。人のブログにコメントをくれる女性だ。
他の人のブログにもコメントをマメに書いているかも。もしかしたら彼女を知っている人がいるかもと。

そして俺は、自分のブログに自分の能力について書いた。
一大決心だった。確かに、読者は俺がどこの誰だか知らない。でも、今のようなネット社会では、いつ2chに本名や、顔写真が載るかもしれないという危険性もあったのに。
最初は、全く信じていなかった読者達も、読者のコメントの裏側に上手に隠してある本音をコメントのレス欄に書いていくと、俺の能力を信じ始めた。
俺は、野に咲く花さんが、自殺を考えているので止めたい。と何度もブログで訴えた。
でも・・・・

それから2週間後。地方紙の3面記事で、彼女の自殺を知った。飛び降り自殺だった。
俺は、彼女の死を知りながら、止めることができなかった。
そう・・・能力はあっても、人を救えない。その無力さがとことんイヤになった。

俺は、その日、自分の無力さを悲しむあまり、また長々と後悔の日記をブログにアップした。

~第十一章 小百合の思い~につづく


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恋愛小説「メールの涙」第九章

2011年04月19日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第九章 啓祐の過去

俺と小百合は、予備校からの付き合いだった。
高校生の時までは、全く女に興味がなく、又、周りの女達も俺たち生身の男達よりもアイドルやアニメのキャラクターにキャーキャーと興味があるようだった。
予備校に入り、最初のクラスで隣の席になったのが小百合だった。
彼女もまた、俺が最初につきあった男だった。
俺は、小百合に気に入られたい一身で、彼女の気持ちを読み、行きたいところにデートに誘い、誕生日、クリスマスには彼女が密かに想っているプレゼントをあげていた。
予備校時代は、志望大学に入る勉強と小百合との予備校帰りの軽いデートだけだったので、なんの問題もなく、二人の仲は進んでいた。
そして、次の春、めでたく俺と小百合は同じ大学に進学した。

問題が起きたのは、大学に入ってからだ。
啓祐は、なるべく他人との摩擦を避けるために、必要なときは、心の扉を開き、相手の深層心理を上手く読み、人間関係を円滑にしていた。
そんな、啓祐のさりげない所作が、大学に入ったばかりの女性達には、とても優しく、思いやりに満ちた態度に思えたらしい。
「この人なら、私の気持ちを理解してくれる。」
「まるで痒いところに手が届くように、私に接してくれる」と

自然に啓祐は、女性に人気が出てきて、それが、元来、負けず嫌いでヤキモチ焼きの小百合の心に火をつけた。
「今日、なんで恭子を車に乗せたの?」
「彼女のお母さんが急病で病院に運ばれたっていうから。彼女、すごく動揺していて、とても自分の車を運転できる精神状態じゃなかったんだよ。」
「なんで、そんな恭子の気持ちがわかるのよ!!そうだとしても、啓祐君が、車で送る必要ないでしょ!!タクシーで行けばいいじゃないの!!もう金輪際私以外の女性を助手席に乗せないで!!」とか
思い出したらキリがない。小百合のヤキモチ焼きは、そのうち、独占欲という形に変り、俺の男友達にも矛先が向いていった。
「もう、くだらない合コンとかに啓祐を誘わないで!!」
と拓也達も言われ、俺は、だんだん友達の中でも浮いた存在になっていた。
そんな時にはじめたのが、ブログだった。俺の能力も顔も名前も知らない人間とネットというバーチャルの世界だけなら、人間関係も上手く行くかと思って。
まさか、それが小百合との破局のきっかけになるとは、その時は知る由もなかった。

~第十章 能力者のブログへつづく~
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恋愛小説「メールの涙」第八章

2011年04月18日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第八章 啓祐のブログ

峠の一太郎『すごいですね。他人の思念が読めるなんて。エスパーですね』
(だったら俺が今何を考えているかあててみろよ)

入間のイルカ『お前馬鹿じゃねぇの?頭狂っているのか?アニメの見すぎだよ・・ば~か!!』
(変な奴。怒れ、怒れ!もっとおまえのブログ荒らしてやるから)

「ふぅ・・・」

啓祐のブログは、今日も荒れている。俺が他人の思念を読めるってブログに書いてから99%以上悪意のあるコメントだ。時には超能力新研究所なんて怪しい団体からもっと詳しく知りたいとメッセが来ることもある。
他人の思いが、気持ちが、思念が読めるってそんなにめずらしいことか?俺はもうキチガイになりそうだ。
ブログのコメントで男性を装っている女性も俺にはすぐにわかってしまう。ブログのコメントの字面から俺への恐怖、興味、悪意が読み取れ、まっすぐに俺の心に刺さってくる。
文字だけでもこんなに相手の感情が読み取られてしまうのに、生身の人間と対峙するのなんて、いくら心の扉をシャットアウトする術を身に付けているとしても無理だ。
啓祐は、もう一度大きなため息をついた。
何度もブログをやめてしまおうと思っていた。でも、啓祐の心の奥に残ってしまった大きな過去の爪あとがそれを許さなかった。

詩織・・詩織には今日は悪いことをしてしまった。
あのあと何も話さずに家に送っていって。俺のように他の人間の感情が、思いが読める人間は誰とも付き合うことなんてできない。相手がだいたい気持ち悪がるよ。
誰だって自分の深層心理なんて知られたくないんだ。
誰も私の気持ちわかってくれない!なんていったって。嘘。
表面心理に隠れている、自分でも知りたくない、隠しておきたい深層心理なんて、他人に理解なんて
されたくないに決まっている。
そうだ。あの時だって小百合は・・・・

~第九章 啓祐の過去へつづく~
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恋愛小説「メールの涙」第七章

2011年04月15日 | 恋愛小説「メールの涙」
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純愛をテーマにしているので年齢関係なく読める恋愛小説になっています。
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第七章 詩織の思い

詩織と啓祐は、今や、どこからみてもお似合いのカップルのように仲むつまじく見えた。そう啓祐の心の苦しみを除けば。
晴れた、土曜日、啓祐と詩織は、東京郊外にある、夢の国、ドリームランドに来ていた。
一通り、アトラクションを楽しむと、二人は、洒落た園内のレストランでお昼をとった。
夢の国は、土曜日ということもあって、周りは、家族連れやカップルで一杯だった。

食後のアイスティーのストローを指でいじりながら詩織が言った。
「私。小さい頃からの夢だったんだ。」
詩織はその純粋な瞳で啓祐のことをまっすぐに見つめた。
「夢って?」
(だめだ。詩織それ以上言わないでくれ)
「好きな人と、ドリームランドに来るのが。小さい時ドリームランドのCMを見ていて、いつか好きな人と一緒に来たいなって思っていたの。」
「・・・。」
ものすごい勢いで詩織の切ない思念が次々に啓祐の心の扉をおしやって、心の中になだれ込んでくる。

「はっきりきくね。啓祐君は私のことどう思っているの?」
(神様!お願い啓祐君も私のこと好きでいて!)
「・・・」
(なぜ黙っているの?もしかして彼女がいるとか?・・ってことはないよね。じゃあやっぱり私の片思いなんだ。)
「詩織の片思いなんかじゃないよ」
「じゃあ・・・」
詩織の顔が、一瞬ぱっと明るくなった。
「でも僕は誰とも付き合えないんだ」
啓祐は、下をうつむいて言った。
「なぜ?」
(何言っているの?啓祐の言っている意味わからないよ)
「今、詩織、何言っているの?啓祐の言っている意味わからないよ。って思ったでしょう」
「うん。」
(確かにそう思ったけど、どういうこと?)
啓祐は、あまりにもせつなすぎる詩織の心に触れてしまったことに、後悔しながら
深いため息をつくと言った。
「僕には人の心が読めるんだ」
「どういうこと?」

詩織の心は、ものすごい勢いで暗い雲に覆われていった。
もちろん啓祐の心がそう読んでいるだけだが。
(小百合の時と一緒だ・・・)
「啓祐君?それって読心術のとか?」
「そうだよ。」
啓祐が、答えると詩織の顔が青ざめた。
「啓祐君!わ・・私の心・・・ずっと読んでいたの?」
「いや。読みたくなかった。詩織とは普通につきあいたかったから。でもどんどん詩織の気持ちがなだれ込んできて」
「嘘よ!そうやって私のことをふろうと思っているんでしょう!」
「嘘じゃない。それに俺は・・詩織の悲しみを知っている」
「!どういうこと」
「ごめんこれ以上は。」
啓祐は、伝票をもって歩き出した。その手を詩織が握ったその瞬間。
ものすごい思念が流れてこんできた。
詩織の思念は、疑問と不安でぐちゃぐちゃだった。
でも、その先に強い意志をもった言葉が心の中にあった。
(啓祐君。嫌だよ。そんなの。待っているからね。私。)

~第八章 啓祐のブログへつづく~
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恋愛小説「メールの涙」第六章

2011年04月14日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第六章 啓祐と詩織

二人はランチをきっかけに急速に仲良くなっていった。
同じクラシックが趣味ということで、よくクラシックコンサートとか、二人で行くようになった。

詩織の閉ざされた心は啓祐によって氷がとけるように少しずつ開かれていった。
最初に会った時に感じた、たとえようのない哀しみ色に塗りつぶされた感情は、少しずつ和らいでいっていた。

そして・・いつしか詩織の心は、いつしか啓祐色に染まっていった。

「ねぇ啓祐君。今日このあと休講だから・・・・」
(どこか一緒に行きたいな・・・)
「いいよ。俺もこのあと授業ないし、ドライブにでも行く?」
啓祐は、ポケットから車のキーを取り出すと、詩織と連れ立って駐車場へ歩いていった。
並んで歩いているとふいに詩織の思念が流れ込んできた。
(こんなにそばにいるのにあなたの心が私には見えない。私はどんどんあなたの惹かれているのに)
「啓祐君。今度の土曜日暇?」
「暇だよ。」
「じゃあ・・・ドリームランドかどっか行かない?」
「いいよ。」

助手席に乗り込むと詩織はシートベルトをしめた。
(触れるほどそばにいるのに。この車の中の空間が憎い。啓祐君が私をどう思っているのか知りたい)
啓祐は、詩織と一緒にいるときは、できるだけ人の心を読まないように心の扉をシャットアウトしていたけど・・・
(痛い。詩織の心が、心の扉をシャットアウトしていても僕の心になだれ込んでくる。でも詩織は僕のこの能力を知ったらきっと小百合のように離れていく。それが辛い)

~第七章 詩織の思いへつづく~
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恋愛小説「メールの涙」第五章

2011年04月13日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第五章 メール

啓祐は家につくと、さっき教えてもらった詩織のアドレスにメールをした。

『社交辞令じゃなくて、今日は詩織さんに、出逢えてよかったよ』

すぐに詩織から返事が来た。

『私も啓祐さんと話ができてうれしかったです。』

俺は、途中からのくったくのない詩織の影に隠された、心の傷みを痛いほど感じていた。

『もしよければ明日ランチ一緒にしない・』

『よろこんで』

『じゃぁ12:00に生協の前で』

『よろしくお願いします』

最後のメールを開いたとき、詩織の思念が流れ込んできた。
(やっぱりこの人も他の男の人と一緒なんだ)

『大丈夫。下心はないから(笑)もう少し詩織さんと合唱について話をしたかっただけだから』

『ありがとうございます。』
(!私ったら何を考えているの)

『それじゃ・・』

『おやすみなさい』

~第六章 啓祐と詩織へつづく~
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恋愛小説「メールの涙」第四章

2011年04月12日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第四章 出会い

合コンはかなりつらい。本音と建前がまさにぐちゃぐちゃに交じり合っている場所だからだ。

「おい~啓祐・・こっちだ・」

入り口を入ると拓也があわてて駆け寄ってきた。
(何遅れてきているんだよ!!マジ焦ったぜ。)

「悪い、悪い。遅れて・・・」

「大丈夫だよ。みんな今来たばっかりだ。」
(よかった啓祐、たいしたおしゃれもしてないし。これなら俺の引き立て役になるな)
ふぅ・・・相変わらず表と裏のある奴だ・・

だめだ。心の扉を閉じておかないと今夜はこっちがおかしくなりそうだ・・。
拓也に案内されて奥の方に行くと女性4人と悪友の信吾と正弘がいた。

「おせえぞ。啓介・・こちら我が校の合唱部の女子の方々だ。」

すでに2杯程度ビールを飲んでいるのか、頬をすこし赤らめた信吾が女性陣を紹介した。

「初めまして」

それぞれ、それなりにおしゃれをしてきている女性4人の顔が目に飛び込んできた。

(啓祐君って言ったっけ?まぁまぁじゃん。)
(ふ~ん。うちの大学にしちゃ、今夜はレベル高いかも!でもな~この信吾って子、顔はいいんだけどちょっとさっきからさりげなくタッチしてきて慣れなれしいんだよね)
(うゎ!私の趣味の男いない!!ふぁ~今日は、お持ち帰りは期待できないな・・・)

はぁ~品定めされている。だめだ。シャットダウン!!

「じゃ!啓祐も来た事だし。もう一度乾杯!!」

拓也が、ビールジョッキを突き上げた。
俺は、心の扉を閉じたまま、拓也にすすめられた席に座った。

「こんばんは」

啓祐の隣に座った、セミロングの彼女が、改めて啓祐の方を向いて挨拶をした。
他の3人に比べるとおとなしそうな女性だった。
キーン
うわ・・・この彼女!
と、啓祐は顔をまじまじと見てしまった。
間違いない・・彼女だ。さっきの間違いメールの送り主だ。

「啓祐!何岡田さんの顔見つめているの?岡田さん。こいつ知り合い?」
「いいえ。今日初めてです」

岡田さんと呼ばれた女性は伏目がちに言った。
(私はこんなところにくるべきじゃなかった。私の心はまだ泣いている)

岡田さんは、合コンの場にはそぐわないような暗い目をしていた。

「岡田さん?」
「はい。」
「大丈夫?ちょっと顔色悪いよ。」
「大丈夫です」
(なんでわかるの?)
「自分は場違いだって顔している」
「!」
(わかった。こうやって俺も場違いだからどっかに飲みに行こうって二人きりになる作戦ね)
岡田は、ちょっと身を硬くすると剣のある目で軽く啓祐をにらんだ。

「大丈夫。別に誘ったりしないから」
「・・・・・」
「俺、大場啓祐。改めてよろしく」

俺は、ビールのそそがれているグラスをかるく片手であげた。

「私は岡田詩織。合唱部でソプラノのパートリーダーをしています。」
(絶対にリーダーって顔じゃないって思っているんだわ)

「パートリーダーか。なつかしいな。俺は高校のとき
テノールのパートリーダーだったんだけど。柄にもないってよく言われたよ」

「私もよく言われるんです。啓祐さんって合唱部だったんですか?」

「うん。母親の影響で、よくオペラとか聞かされていてね。でも、結構パートリーダーって難しいよね」

「はい。私も苦労しています。パートをまとめるだけでなく曲の解釈とか指揮者と違わないようにとか・・、一人一人の声の質っていうか。誰かが目立ちすぎるとハーモニーが崩れちゃうし・・・」
(私、何話しているんだろう・・・でも、なんかこの人・・話しやすい)

詩織と啓介はすっかり打ち解けた風でおしゃべりに花が咲いた。こうして合コンの夜も無事に過ぎてゆくのであった。

~第五章 メールへつづく~


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恋愛小説「メールの涙」第三章

2011年04月11日 | 恋愛小説「メールの涙」
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第三章 啓祐の不思議能力

小さな時から親が不仲だったことから、俺はいつのまにか、いつも両親の顔色ばかりうかがっていた。

ある日、母親の考えていることがポーンと俺の心にはいってきた。

それからだ俺には人の心を読む・・・いわゆる読心術の能力があることに気がついたのは
もちろん人に触れるのが一番読みやすいんだが、近くにいたり、その人物の所有物や、メール、手紙などからその人の本心を読み取ることができる。

え・・?うらやましいって?人間の本音なんて聞こえないほうが絶対にマシさ。言葉にだしていることなんていつも本音とは限らないし、形容詞で飾って体裁よく繕っているだけで。本当にいいたいことの10分の1も言ってやしない。

でも、もう随分慣れて来た。

だから俺はブログとかメールが嫌いだ。その奥に隠れていることがたくさん見えてしまって苦しい。人間みなかっこつけだということもこのごろ本当に身にしみる。

そういいながら俺自身は毎日ブログを書いている。

さてそろそろ合コンにでも行くか。

~第四章 出会いにつづく~


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