パロディ『石泥集』(短歌・エッセイ・対談集)

百人一首や近現代の名歌を本歌どりしながら、パロディ短歌を披露するのが本来のブログ。最近はエッセイと対談が主になっている。

2019年 対談・岡目八目8 等身大の日本(5)

2019-08-30 10:06:42 | 対談
                  文政権の正体が見えた

(冬)ここのところ、文政権は狂態の連続ですね(笑)。

(写真は、日本を敵視して日本人を目覚めさせた文在寅)
(八)慰安婦問題は言うに及ばず、自衛隊機へのレーザー照射(しかもこれを認めず逆ねじを食らわせる)、実際にはありもしない徴用工への補償判決ときて…。
(冬)輸出品がどこへ流れているか、はっきり報告せよ、といっているのにナシのつぶてで、「それじゃ、輸出体制の優遇は受けられませんね。アジアのほかの国と同じ手続きを踏んでください」と言ったら、文さんは頭に血が上っちゃった(笑)。
(八)あとは無茶苦茶ですね(苦笑)。日本の方がダメージを受けるとか(笑)、北朝鮮と経済協力してフッ化水素の国産化を図るとか(笑)。
(冬)日本の方がダメージを受けると言ったのは、文さんだけじゃないんですよ。朝日新聞が同じことを書きました。
(八)えー(笑)。前に朝日新聞の「朝日」とは「朝鮮日報」をつづめたものだ、という巷の噂話を紹介しましたが、これは訂正しなければ…(笑)
(冬)その通り! 朝鮮日報の方がずっと良識に富んだ編集をしています。政権に対しては是々非々の立場を貫いている。
(八)文大統領の暴走は止まりません。後世のために、書き出しておきましょう(笑)。まず、日本を輸出対象国から外すような動きをしました。どのグループにも入れない、という措置をとりました。
(冬)意味がよくわからない。北朝鮮への情報を共有するGSOMIAも破棄しましたね。
(八)直後に北朝鮮がミサイルを発射した(笑)。
(冬)お祝いの花火のつもりでしょう(笑)。
(八)しかも、その事実を真っ先に日本政府が報じた。韓国は悔しかったでしょうね(笑)。
(冬)日本もなかなか芸の細かいイジワルをする(笑)。
(八)GSOMIAの破棄には、アメリカが怒りましたね。文さんはあまり考えていなかったのではないか?
(冬)文氏の正体がばれましたね。一つは北朝鮮の共産主義を受け入れる真正サヨクという側面。一つは日本を仮想敵国としている側面。
(八)仮想ではなくて、本当に敵だと思っているのではありませんか?(笑)
(冬)笑っている場合ではないが、文さんを見ていると、その通りでしょう(笑)。
(八)もう一つ正体を見せたのは、彼が理念型の政治家だということです。現実よりも理念が大事!(笑)
(冬)日本のサヨクにも共通する弱点ですな。理念からモノを言うから、批判はいくらでもできる(笑)。
(八)現実は無視する(笑)。経済に疎い、のも共通しています。
(冬)賃上げとバラマキしか知らない。世界の破たん国家は、サヨク政権が作っています。ギリシャしかり、ベネズエラしかり…。
(八)経済オンチの文さんが舵を取っているのだから、韓国も大変。
(冬)逆に言うと、安倍さんはよくわかっている。後継と目される岸田さんも石破さんも経済オンチなのが心配ですが。
(八)最大の経済政策が「財政の均衡をとる」というやつですね(笑)。
(冬)話を文氏に戻すと、アメリカまで怒らせちゃって、どう始末をつけるつもりでしょう?(笑)
(八)結局は日本に泣きついてくるんです(笑)。GSOMIAの破棄は有効、内容に何かどうでもいいことを付け加えて改訂…という手順で復活するのではないですか(笑)。
(冬)金持ちの兄弟には、金をせびって当り前…という儒教の悪い面が、文さんには濃厚に残っていますね。
(八)文陣営のチョ・グクという破廉恥学者が、ボロを出しかけている。娘の大学不正入学だとか…(笑)。因果はめぐる…ですね(笑)。
(冬)といって、アメリカもすぐに文政権を見限るわけにもいかない。よーく、言い聞かせて、文をおとなしくさせられるかどうか?(笑)
(八)なにしろ、世間知らずのトッチャン坊やですから(笑)。
(冬)若い人から「トッチャン坊や」の意味が分からないといってきました。(笑)
(八)「トッチャン」とは「父ちゃん」のなまりです。直訳すると「父ちゃん坊や」ですね。「実際には何も分からない子供なのに、父ちゃんの真似をして偉そうな口をきく小僧」くらいの意味です。
(冬)トッチャンという響きが、口をとがらせて喋る文さんにそっくりですな(笑)。
(八)日本人はまず、相手を信用することから始めます。ずいぶん昔の話ですが、CHINAの毛沢東や周恩来は聖人みたいな扱いだった。しかしその後、CHINAは天安門事件を起こして国連から経済制裁を受けます。その際、助けの手を差し伸べたのが日本。天皇訪中という最大のカードを切ってやった。そこまでして、助けたにもかかわらず、経済が回復すると、江沢民が反日教育を強化し、日本にいろいろ指図をするようになった。数々の反日暴動も放置、というか焚きつける。江沢民のやることを見て、日本人は一気に目が覚めた。
(冬)北朝鮮もそう。拉致事件が発覚して、共産主義者はどんなことも平気でやるんだ、と日本人は気がついた。
(八)同じことが今回、韓国でも起きたということ。文さんが「日本は敵」という扱いをしてくれたおかげで、目のさめた日本人も多かったのではないでしょうか。
(冬)反対に安倍総理と河野外相の株があがりましたね。冷静で毅然とした対応は、国民もそうです。文さんと違って、頭に血が上っていませんね。
    
(写真は、筋を通して株を上げた安倍首相と河野外相)

                  トランプのイランいじめの意味

(八)フランスで開かれたG7は、共同宣言を出せませんでした。
(冬)ホルムズ海峡防衛問題やら、EUのイギリス離脱やら、温暖化をめぐる環境問題やら、全部アメリカとヨーロッパが別々の対応をしている。ゴタゴタしていて、僕は楽しいですな(笑)。予想の楽しみがあるでしょう(笑)。
(八)たしかに!
(冬)トランプがイランの協定を破棄したのは何故だと思います?
(八)巷間いわれているのは、オバマの決めたことは全部ひっくり返す、とトランプが決めているという「オバマ大嫌い」説(笑)。しかし、本音はシリアの戦後処理を見込んでのことではないですか。
(冬)シリアにはイランの義勇兵がたくさん入っていますからね。大きな顔はさせない、という牽制でしょう。
(八)そう考えると、G7にロシアを復帰させてG8に、というトランプさんの発言も意味が出てくる。
(冬)シリアにせよ、クリミア半島にせよ、一方の当事者がロシアですから。トランプは一刻も早くプーチンと取引したい。
(八)ヨーロッパは陸続きだから、ロシアのクリミア併合は認められない。ウクライナを西側に引き留めておきたいでしょう。
(冬)要するに、皆がばらばらに走り出している、ということなんです。言葉を変えていえば、ナショナリズムです。ナショナリズムを軽視すると、ブーメランのように返ってきますよ。日本も「国益を最大化するには、どうすればいいのか」を考えるべき。
(八)普通の国になるのが、先決ですね。朝日新聞に代表される戦後利得者の言い分だけ聞いて済むものではありません。変な憲法を、後生大事に抱えているのもそうです。
(冬)もう、普通の軍隊を復活してもいい、と?
(八)北朝鮮や韓国の態度が変わってきますよ。
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2019年 対談・岡目八目7 等身大の日本(4)

2019-08-19 09:36:56 | 対談
              グローバリズムからナショナリズムへ

(八)グローバリズムがあちこちで破綻をきたしていますね。
(冬)いい例がEUでしょうね。グローバリズムの特徴は、国境をなくすところにあったわけです。
(八)EUはまさしくそれを実践していた。シェンゲン協定がそうですね。税関をなくし、人と物とサービスの往来を自由にした。つまり、国境をなくした。
(冬)最初は良かった。ヨーロッパの各地から最も安い農産物や優秀な工業製品が自由に入ってきた。
(八)労働者も賃金の高いところへ自由にいけたし、採用する企業の方も、安い賃金で労働者が雇えて万々歳だった。
(冬)例えばイギリスでは、東欧諸国の労働者が大量に入ってきて結果的に賃金を下げる、という事態も起きたが、安く働いてくれるんだし、まあいいかという感じだった。
(八)カトリックやプロテスタントという宗旨の違いはあるが、そこは同じキリスト教徒だという意識も当然あった。そこで次の一歩を踏み出すわけですね。
(冬)さらにヨーロッパを統一する目的で、通貨の統一を図った。ユーロを導入です。
(八)これが蹉跌の始まりですね。はじめはフランスが持ちかけたと聞いています。
(冬)ドイツマルクは強かったですから、その恩恵にあずかろうというわけ(笑)。東ドイツを併合する条件にしたといいますね。
(八)ドイツマルクが強かった分だけ、ユーロの信用は厚く、したがって利息も低く設定され、他の国にしてみたら、タダ同然で借金ができる(笑)。そういう天国が来たわけです(笑)。
(冬)なんとなくギリシャのことが浮かびますね(笑)。
(八)国民の3人に1人が公務員だなんて、ギリシャ政府もギリシャ政府だと思いますが(笑)、一方では無理やり貸し付けた世界の銀行があるわけでね(笑)。当のユーロ銀行がいっぱい債権を持っているんだから(笑)。
(冬)公務員を増やしたのは9年続いた左派政権です。ヒダリは経済オンチです。分配にこだわり、失業率を下げるだけを目指せば、公務員を増やせばいい、というリクツになるわけ(笑)。
(八)リクツにもなっていないですがね(笑)。
(冬)韓国の文在寅もオンチですな(笑)。公務員を増やし、採算性を無視して最低賃金を上げたから、経済が失速しています。
(八)偽リベラルにはご注意を、というわけ(笑)。日本は偽リベラルの寿命が短くてよかった(笑)。
(冬)ギリシャの話に戻すと、当然のごとく、破綻の淵に。
(八)あのときのゴタゴタは歴史に残る惨状でしたね。
(冬)結果から言えば、あのときギリシャはEUから離脱した方が良かったのじゃないか?
(八)ギリシャ通貨のドラクマを切り下げていたら、今頃はもっと回復をしていた可能性がありますね。
(冬)その後のアイスランド危機の経緯を見ると、そう結論付ける人も多いようです。
(八)要するに、「EU」という国家はないわけです。国の内部のことなら、富んでいる地方から貧しい地方へ資金を移動しても文句は出ないが、他の国へとなると、事情は違ってくるんですよ(笑)。
(冬)だから、EUではドイツだけが繁栄している、と不満が高まっている。
(八)フランス人のエマニュエル・トッドは「ドイツ帝国が再興した」と言っていますね。
(冬)ドイツへの反感は隠せない段階に来ている。EUの枠はあるが、加盟している国は国益第一で動いている。
(八)イギリスのEU離脱は本音を正直に語ったとも言えますね。
(冬)離脱に賛成したイギリス国民は、EUの分裂の臭いをかぎつけたのではないか?(笑)
(八)少なくとも、グローバリズムは疑わしいことになっている。歴史の曲がり角ですね。
(冬)日本は独立に際し、安全保障はアメリカに任せて、日本は経済再建に集中するという国策をとった。ある時期までは、正解と言っていい。でも、70年経った今もそれでいいのか?

                 戦後の既得権益者は誰だ?

(八)当然の疑問ですね。吉田茂自身はGNP(国民総生産)がアメリカに次いで第2位になったころ、憲法第9条は廃止して再軍備すべきと考えていたんでしょう?
(冬)その吉田が、朝鮮戦争の際、アメリカのダレス国務長官が「軍隊」をつくるように言ってきたのを、憲法第9条を盾にことわり、警察予備隊でお茶を濁したんですが、これが現在の「自衛隊」につながるわけ。
(八)吉田茂としては苦心の策だった。あの時、ダレスの言うように軍隊を作っていたら、朝鮮戦争で中華人民軍との最前線に放り込まれていたのは確実ですな。
(冬)だからといって、吉田ドクトリンみたいに固定してしまっては、吉田の真意ともずれますね。
(八)吉田を誉めそやしすぎた(笑)。あとで出てくるけれど、吉田は失政もたくさんあります。
(冬)それは要するに怠慢が日本を覆った、ということでしょう?(笑)
(八)その責めを政治家だけに負わせるわけには行かない。
(冬)広く見ると、「戦後」の既得権者が、これ以上の冒険はしたくないと結束したのだな(笑)。
(八)朝日新聞の読者を想定すれば分かりますね。
(冬)少し話がずれますが、前から不思議なのです。開業医の待合室には圧倒的に「朝日新聞」が多い。医者がインテリ感を出すため、と昔は言われていました。
(八)違いますね。医師、特に開業医こそ現体制の中で最も成功した階層でしょう。成功している者が、変革を望みますか? 朝日新聞は、憲法第9条を守るだけではありません。経済オンチの野党が言うように、「無理な経済発展」を望みません。現在の経済で十分に甘い部分は吸えるからです。
(冬)財政規律を重んじる…という言い分がそうですな。
(八)何度もこのブログでは言ってきましたが、朝日・毎日・共同通信・中日などは戦後体制を墨守しようとする勢力です。読者に医者や学者が多いこと、意外に官公庁の支持がある。官公庁というより官公労といった方がいい。
(冬)教育界も朝日が根を張っていそうですな。文部科学省が日教組と馴れ合いでやってきた世界ですからね(笑)。
(八)忘れてはいけないのが法曹界。弁護士会ですな。今まで挙げてきた職業や職種でお気づきの点はありませんか?
(冬)高所得層ですね。マスコミも学者も官僚も弁護士も開業医も、要するに現在のまま世の中が続くことを願っている(笑)。
(八)実際には経済成長も要らない。経済が停滞した方が、自分たちの相対的な位置は上がる…というわけです(笑)。
(冬)そういえば、大学の先生もこう言っていました。教師としては不況の方が有難い。何故なら、学生は就職難の方が勉強をする(笑)。
(八)大東亜戦争に走る前にも、緊縮財政で経済の体質を強める…というアホ理論がありました。統制経済を望む勢力というのは、いつでも生息している。
(冬)現実には起こりえない、ハイパーインフレのお化けを出すとか、財政を家計に喩える連中には警戒してほしい。
(八)国防を真剣に考えないで来た戦後体制は賞味期限、どころか廃棄しないと危ない。
(冬)時代はナショナリズムに入っています。いい悪いの問題ではない。グローバリズムが行き過ぎた(経済格差を広げた)ので、異議が出ている。これからはナショナリズムの調整をするために、多文化を認めるインターナショナリズムが必要になってくるでしょう。
(八)日本の現状に即して言えば、CHINA・韓国・北朝鮮・ロシア…いずれとも同じ基盤の競争関係であることが望ましい。でも、敵対関係に陥らず、良い競争をするためには、お互いが独立精神を持って(というのは韓国みたいに甘えないで)相対さなければならない。
(冬)そのためには、日本も普通の国、つまり普通に軍隊を持って自国民を守る体制ができていなければならない、ということですな。
(八)尖閣問題で漁民がどれだけ迷惑をこうむっているか。歴史的に見れば、韓国は「李承晩ライン」でどれだけの日本漁船を拿捕したか、ロシアは北方領土で漁船をどれだけ攻撃してきたか。命を落とした漁民も大勢います。マスコミはもっと被害者のことを報じなければいけません。
(冬)日本が普通の軍隊を持っていれば、防げたという事例ですね。

              われわれは何を反省するのか?

(八)例によって、今年の戦没者慰霊式典でも、今上天皇が先の戦争に対して「深い反省」の念を述べました。何を反省するのか、日本人の間ではコンセンサスができていません。
(冬)話は変わりますが、NHKが新しい資料『拝謁記』を見つけましたね。

(写真は、「拝謁記」原本の一部、共同通信より)
(八)初代宮内庁長官の田島道治の膨大なメモ集ですね。
(冬)あの中にも、新憲法発布の際に、昭和天皇が「反省」にこだわるところがある。昭和天皇は国民にひと言謝罪をした上で、軍部の暴走を招いた事態を反省する…と言いたかったわけです。軍隊の病は「下克上」とも言っていました。
(八)ところが、その「反省」の弁が削られてしまう。「意の赴くところに任せ」て戦争になだれ込んだ…という一節も、吉田茂によって削られたから、文節上、何を反省するのか分からなくなってしまう、という理由だった。
(冬)吉田は天皇退位説が再燃するのを懸念していたと言うんですが…。失態ですね。
(八)昭和天皇自身は、法的にはともかく、道義的責任は大いに感じていた。その表明がチャンスを失ってしまった。そのことが、戦後日本にとって何かきちんと清算されていない印象を与えている。
(冬)私もその物足りなさはいつも感じてきました。この資料の発掘は歓迎ですね。
(八)天皇が9条を改憲して「再軍備」の必要を説いているのも新鮮です。もちろん「下克上」のない軍隊、と条件をつけていますが。
(冬)だから、戦後の「反省」が「非武装中立」に向かったり、直接的に「護憲」を意味したりするわけではないんで…。

(写真は、新憲法発布の頃の昭和天皇と香淳皇后)
(八)同時に、吉田茂の再評価は必要です。彼は英米派の立場にあり、戦後の連合国(特にアメリカ)との交渉を一手に引き受けたわけだが、サンフランシスコ講和条約を結ぶ際、茶番と定評のある極東軍事裁判(東京裁判)をそのまま受け入れるという、これは失策でしょうね。
(冬)A級戦犯なんて、創作ですからな。そこへ、昭和天皇の「反省」を削り、戦後を迷走させる間接原因をつくった。もと外交官なら、いくらでも骨抜きにする方法はあったはず。
(八)目が単にアメリカを向いているだけで、歴史を見通していない。

              ルーズベルトの陰謀について


(写真は、日本嫌いで知られたルーズベルト大統領)
(冬)ただ、日本の軍隊のあり方を「反省」するだけでは本当の「反省」ではない。戦争には相手国、アメリカ側の対応もあることですから。
(八)昭和16年の夏ごろから、アメリカは日本の外務省の公電を解読していた、といいますね。だから、真珠湾攻撃もあらかじめ知っていた。にもかかわらず、ハワイ・ホノルルの海軍基地には一切知らせていない。通常の通信方法をとって、ハワイの司令官が事態を知るのは攻撃を受けてからです。
(冬)そのこともあって、ルーズベルトの陰謀が戦争直後からささやかれるわけですな。
(八)どの辺から陰謀が始まったか分からないけれど、暗号解読ができれば、誰だって筋書きが描きやすくなります。
(冬)その誘惑は大きいでしょうな。私でもシナリオを作れますよ(笑)。
(八)しかもその翻訳が大まかで、日本語のニュアンスが伝わらない。表面は強硬だが交渉の余地は残しているという場合、日本語では末尾のニュアンスで伝えるわけです。ところが、アメリカ人は表面だけを訳してしまう。
(冬)お互いが文化を理解していない。
(八)誤解の積み重ねが大きい、とは昭和天皇もどこかで述べている。
それでも、暗号を解読されながら気がつかない、という日本政府の間抜けさは、大いに「反省」の余地あり(笑)。
(冬)いまだに情報(インテリジェンス)の扱いが下手、というのは日本政府の弱点です。
(八)外務省の分析力はひどい。国連の常任理事国立候補の票数の読みなど、希望的観測だけで大本営発表と変わらない。
(冬)天皇(現上皇)を訪中させて、江沢民を付け上がらせたり(笑)。
(八)大東亜戦争の際も同じなんです。相手の国を信用しきっている。
(冬){交渉はまず信用から始まる」。これは国内においては、いいでしょう。でも国際社会では、「相手を信用するな」が交渉の鉄則でしょう。
(八)いい加減に、わが国も変わってもらいたいですね。
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2019年 対談・岡目八目6 等身大の日本(3)

2019-08-09 17:04:38 | 対談
             新しい日韓関係

(八)韓国に対してようやく日本が反撃に出ましたね。
(冬)「反撃」ではなく、「正常化」でしょう?
(八)たしかに。例によって、文政権は大騒ぎをしていますが…。
(冬)そろそろ、分岐点に差し掛かってきていますね。日本としては、韓国とは競争関係のままでいたいのですが。
(八)向こうさん(韓国)はどうも敵対関係に持ち込みたいらしい(笑)。
(冬)北朝鮮と経済協力をする、と言っていますね(笑)。実際にやってみたら、といいたくなります(笑)。
(八)文さんは本当に楽観主義者ですな(笑)。
(冬)被害をこうむるのは韓国の国民です。国民を煽って火をつけようとしていますね。
(八)文さんの予想通りに踊ってくれるかどうか?
(冬)日本としては、腹をくくる時期が来たのではないかな。
(八)韓国や北朝鮮、CHINAの振舞いを見て、「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼(憲法前文)」しようと思う人はいないでしょう。もちろん、こちらから敵対する必要は無いけれど、特に親密にする必要も無いわけで。
(冬)競争的関係で好いわけです。切磋琢磨すればいいだけ。基本は「無関心」でいいのじゃないか。ただし、経済関係で負けるわけにはいかないけれど。

(写真は、文大統領=いつも唇を尖らせて喋るトッチャン坊や)

            戦後日本の賞味期限

(将来、足かせになって日本を滅ぼしかねない新憲法発布の詔書)
(八)日本にも、ある首の小味期限が来ているのではないか、と思いますね。
(冬)戦後日本でしょう(笑)?
(八)戦後日本がいかに長いか、という話をします。明治維新から大東亜戦争の開戦までが73年。戦争の惨憺たる敗戦から今年で74年です。戦後がいかに長いか、ということと、いわば「占領軍による御一新」をこのまま続けていいのか、糺すべき時期に来ているのではないでしょうか?
(冬)そうなると、やはり憲法第9条に落ち着くんだな。
(八)戦後日本の政治状況をあらわすいい言葉があるんですよ。吉田ドクトリン。
(冬)日本の独立に際し、安全保障はアメリカに任せて、日本は経済再建に集中するという国策ですね。でも、吉田茂自身はGNP(国民総生産)がアメリカに次いで第2位になったころ、憲法第9条は廃止して再軍備すべきと考えていたんでしょう?
(八)その通りですが、経済がうまく発展しすぎて、後継者たちが(もちろん国民も含めて)好景気に我を忘れてしまった(笑)。
(冬)吉田学校といって、「所得倍増」の池田勇人や「安定成長」の佐藤栄作など、吉田茂の門下生が後を継ぐわけですが、その後も歴代首相みんなが「憲法改正」を怠った。吉田ドクトリンを墨守し過ぎたわけです。
      
(吉田茂と吉田学校の優等生、池田勇人と佐藤栄作)
(八)朝鮮戦争の際、アメリカのダレス国務長官が「軍隊」をつくるように言ってきたのを、吉田首相は憲法第9条を盾にことわり、警察予備隊でお茶を濁したんですが、これが現在の「自衛隊」につながるわけ。
(冬)吉田茂としては苦心の策だった。あの時、ダレスの言うように軍隊を作っていたら、朝鮮戦争で中華人民軍との最前線に放り込まれていたのは確実ですな。
(八)だからといって、吉田ドクトリンみたいに固定してしまっては、吉田の真意ともずれますね。
(冬)ただ、一人だけ積極的に問題を解決しようとした首相がいた。
(八)安保改定をした安倍首相のおじいさん、岸信介ですね。ただし、彼の先見の明はあまり伝わっていない。
(冬)戦後の言論界が、吉田を誉めそやしすぎた(笑)。
(八)それは要するに怠慢が日本を覆った、ということでしょう?(笑)
(冬)戦後の既得権者が、これ以上の冒険はしたくないと結束したのだな(笑)。
(八)既得権者といえば、朝日新聞の読者を想定すれば分かりますね。
(冬)前から不思議に思っていたのですが、開業医の待合室には圧倒的に「朝日新聞」が多い。医者がインテリ感を出すため、と昔は言われていました。
(八)違いますね。医師、特に開業医こそ戦後体制の中で最も成功した階層でしょう。成功している者が、変革を望みますか? 朝日新聞は、憲法第9条を守るだけではありません。経済オンチの野党が言うように、「無理な経済発展」を望みません。現在の状況で十分に甘い汁は吸えるからです。
(冬)財政規律を重んじる…という言い分がそうですな。
(八)何度もこのブログでは言ってきましたが、朝日・毎日・共同通信・中日などは戦後体制を墨守しようとする勢力です。読者に医者学者が多いこと、意外に官公庁の支持がある。官公庁というより官公労といった方がいい。
(冬)教育界も朝日が根を張っていそうですな。文部科学省が日教組と馴れ合いでやってきた世界ですからね(笑)。
(八)忘れてはいけないのが法曹界。弁護士会です。ところで、今まで挙げてきた職業や職種でお気づきの点はありませんか?
(冬)高所得層ですね。マスコミも学者も官僚も弁護士も開業医も、要するに現在のまま世の中が続くことがいい(笑)。
(八)経済成長も要らない。経済が停滞した方が、自分たちの相対的な位置は上がる…というわけです(笑)。
(冬)そういえば、大学の先生もこう言っていました。教師としては不況の方が有難い。何故なら、学生は就職難の方が勉強をする(笑)。
(八)大東亜戦争に走る前にも、緊縮財政で経済の体質を強める…というアホ理論がありました。統制経済を望む勢力というのは、いつでも生息している。
(冬)現実には起こりえない、ハイパーインフレのお化けを出すとか、財政を家計に喩える連中には警戒してほしい。
(八)国防を真剣に考えないで来た戦後体制は賞味期限、どころか廃棄しないと危ない。
(冬)時代はナショナリズムに入っています。いい悪いの問題ではない。グローバリズムが行き過ぎた(経済格差を広げた)ので、異議が出ている。これからはナショナリズムの調整をするために、多文化を認めるインターナショナリズムが必要になってくるでしょう。
(八)グローバリズムは画一化ですからね。日本の現状に即して言えば、CHINA・韓国・北朝鮮・ロシア…いずれとも同じ基盤の競争関係であることが望ましい。でも、敵対関係に陥らず、良い競争をするためには、お互いが独立精神を持って(というのは韓国みたいに甘えないで)対さなければならない。
(冬)そのためには、日本も普通の国、つまり普通に軍隊を持って自国民を守る体制ができていなければならない、ということですな。
(八)尖閣問題で沖縄の漁民がどれだけ迷惑をこうむっているか。歴史的に見れば、韓国は「李承晩ライン」でどれだけの日本漁船を拿捕したか、ロシアは北方領土で漁船をどれだけ攻撃してきたか。命を落とした漁民も大勢います。マスコミはもっと被害者のことを報じなければいけません。
(冬)政治的に今のままでいい、という思考は身を滅ぼしますね。自民党より右の野党が出てきたら、少しはまともになるのに、ね(笑)。
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