元ページ: plaza.rakuten.co.jp/qq578bk9/diary/201308210030より
穏やかならざる隣人・中国共産党政府と韓国大統領
かつてアメリカと冷戦時代を競い合ったソビエト連邦が、白を黒といい、黒を白といったあげく、都合の悪い事実を突きつけられると、真実を述べている者を「嘘つき」呼ばわり。都合の悪い決議は、拒否権を発動して葬る。…まあ、考え得る限りの手練手管を使ったものだ。
中共政府が全く同じ体質であることは、火を見るより明らかである。レーニンがいった「(革命成就という)目的は手段を正当化する」というテーゼはまだまだ健在だ。日本が不愉快な闘争を強いられるのは、まだこれからといっていい。前回にも書いたように、中共・ロシア・韓国はこう思っている。「戦争に負けた国が領土を譲るのは当たり前だ」。でも、韓国は別に日本と戦ったわけではない。これを便乗組という。便乗といえば、中共もそうだ。日中戦争の間は、蒋介石の率いる国民軍に矢面に立たせ、国民軍の弱ったところを内戦で倒し、今になって「日本軍と正面から戦ったのは共産党」という、でっち上げを行う。
中国建国の父、毛沢東は事態を把握していた。「われわれが(国民党軍に)勝利できたのは、日本軍のおかげだ」。日中国交回復の際、毛が田中角栄に喋ったといわれる言葉である。
毛沢東については水も漏らさぬ神格化が行われているが、実像を知れば、その落差に唖然とするばかり。李志綏(リチスイ)『毛沢東の私生活上・下』(文芸春秋、1994年)とユン・チアン『マオ 誰も知らなかった毛沢東』(講談社、2005年)を読めばわかる。反共もののパンフレットとは全く違って、李志綏(リチスイ)は誠実が衣を着ているような、毛沢東の主治医。ユン・チアンは中国の海外留学生で初めて外国(イギリス)の博士号を得た人物。ベストセラー『ワイルドスワン』の著者として有名だ。一読をお勧めする。
尖閣諸島に艦船を連日差し向け、領海侵犯をして嫌がらせをしていることは周知の事実であるが、2013年11月には、一方的に尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定。自衛隊機に対し、挑発に乗り出す行為をした。
自衛隊機にレーザー照射し
●尖閣に中国(シナ)のかけたるしがらみは 流れもあへぬレーザーなりけり
(本歌 山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり 春道列樹)
(蛇足)レーザーを当てるということは、実弾発射を前提にした行為である。はじめ中国外務省は「知らない」といい、軍部の独走を示唆したが、あくる日になって「日本が嘘を言いたてて挑発した」と百八十度言い分を変えた。共産党らしい。
中国国内では、反日ドラマと中日の軍事力比較番組が人気らしい
●忍ぶれど色にいでにけりわが本音 戦争辞せずと軍のいふまで
(本歌 忍ぶれど色にいでにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで 平兼盛)
(蛇足)中共軍幹部の非公式発言として「我が軍は戦争を辞さず」の言葉が伝えられた。何度もいうが、「中国軍」は国の軍隊ではなく、中国共産党の私的な軍隊である。ここ50年で最も戦争をたくさん起こした国といえば、中共政府ひきいる中国である。相手はソビエト連邦、インド、ベトナム。最近ではフィリピンやインドネシアも標的だ。国内ではとっくにチベット族やウィグル族を迫害するだけでなく、満州族を辺境へ移住させ、あとに漢民族を送り込んで、民族再興の芽を摘んでもいる。スターリンを真似たやり方である。
大気汚染
別の公害もまき散らしている。煤塵(ばいじん)をまき散らす工場、あふれかえる自動車で、中国(特に北京)の大気汚染は深刻だ。しかもPM2.5という物質は、微細な粒子で通常のマスクなんぞは軽々と通ってしまう。それが偏西風に乗って、日本へやってくる…。
「北京の秋」はかつて最も美しいと評判だった。が…
●あかねさす昼の光の届かなくて北京の空は死にたまふなり
(本歌 あかねさす昼の光の尊くておたまじゃくしは生(あ)れやまずけり 斎藤茂吉)
(蛇足)北京では肺の病気が爆発的に増えている。オリンピックや国際大会の時期だけは、車の乗り入れをナンバーの偶数奇数で規制し、外国人に青空を見せるのだ。究極のごまかしである。
赤サンゴ密漁
小笠原諸島近辺の海には、高価な赤サンゴを求めて、中国漁船が大挙して密漁に訪れた。金のため…であろうが、日本なら取り締まりから逃げられる、逮捕されてもすぐ釈放されると当て込んだ行為ととれなくもない。
罰金が安すぎるので…(密漁船)
●このたびは罰金もとりあへず小笠原 サンゴにかける網のまにまに
(元歌 このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに 菅家)
(蛇足)1回の密漁で何億と儲かるサンゴの密漁。罰金が400万円では何の効果もない。法改正を進めてやっと3000万円に引き上げたようだが、それでも一攫千金の魅力にはかなわない。まだまだ、中国船は来るはずである。中共政府が禁止したら、一発でいうことを聞くのに。でも、それが期待できない。
中国の民主派はいま…
強硬路線一本やりの習近平は、何年かすれば批判されるかも知れない。その時には、共産党独特の用語で「極左冒険主義にはしり国を危機に陥れた」といわれるだろう。中国本土の民主派・改革派は、今や保守派の迫害を受けて、息も絶え絶えになっているように見えるが、中国には厳然として改革派も存在し、民主化を求める意見の中には、共産主義を捨てて民主社会主義を標榜してはどうか、という要求もかつて出たことがある。
本当ですか? という声が出そうである。もちろん今は弾圧されていて、この論文の筆者、中国人民大学元副学長の謝韜氏はどうなっているかわからない。でも2007年2月、彼が発表していることは事実である。総書記に改革派の胡燿邦や趙紫陽がすわっていたこともある。いずれも、小平に見限られて失脚したけれどね。
朴槿惠の親中・反日
韓国の朴槿惠(パクウネ)大統領は昔に戻る決心をしたらしい。すなわち、中国を中心にした世界で、第一の子分になる決心だ。儒教の体制下、何百年と続いた前近代組織である。いまの習近平と朴槿惠は相思相愛の中である。そこで一首。
反日で共同戦線を組む(習近平と朴槿惠)
●島を見よ島に反日海を見よ海に反日いざ唇(くち)を君
(元歌 山を見よ山に日は照る海を見よ海に日は照るいざ唇(くち)を君 若山牧水)
(蛇足)島とは竹島のこと。韓国では独島と言っている。いっそのこと毒島はどうだ。海は言わずもがな、尖閣諸島の沖合いである。習と朴のラブシーンを歌っているこの風景、かなりヤバいのではないか。
出直し東京都知事選挙
2020年の東京オリンピックを招致した猪瀬・東京都知事が、医療法人「徳洲会」グループから5000万円の資金提供をうけており、その説明がつかなくて辞任した。
辞任を受けて2014年1月に実施された都知事選挙。細川・小泉の元総理がタッグを組んで立候補する…という噂が立った時は、乱戦になるとの予想もあったが、この予想は見事にくつがえった。舛添要一が順当に選ばれ、乱戦にはならなかった。
「反原発」という単一イッシューでの劇場型選挙の失敗などが論じられているが、細川陣営では立候補の記者会見が遅れに遅れ、あげくの果てには会見なしの立候補となったのが主因だと思う。
何故、記者会見が開かれなかったのか? 信じられないとは思うが、細川氏が自らの過去をすっかり忘れていた可能性がある。過去とは、佐川急便からの意図不明の借入れをした1億円の説明ができなくて、自ら退陣した過去である。猪瀬・前知事が退陣に追い込まれたのと同じ構図である。記者会見すれば、この点に質問が集中することは目に見えている。だからこそ記者会見を見送ったわけであろう。
しかし、こんなことは通常折込済みのはずである。また、記者会見をすっぽかしたら、集票に影響が出てくることも当たり前である。それなのに、この袋小路に突っ込んだ理由、それは殿さまの細川氏が自らの過去をすっかり忘れていて、立候補を宣言してからやっと、事の重大さに気づいた以外には考えられない。彼が立候補するかもしれない…という噂が立った時、自民党の有力者は「殿、ご乱心」と呟いたそうだが、「乱心」というより「殿、ご失念」という方が当たっているのではないか。
細川惨敗の原因にはもうひとつ、「過去の人」のイメージが…
●髪白き元総理ふたつ屋根にゐて 都知事選挙は死にたまふなり
(本歌 のど赤き玄鳥(つばくらめ)ふたつ屋梁(はり)にゐて 足乳根(たらちね)の母は死にたまふなり 斎藤茂吉)
(蛇足)細川氏が総理を辞めてから何年もたっている。小泉氏も同様。小泉氏を若い人たちは知らないだろう。さらに若い人が細川氏を知らなくても不思議ではない。選挙カーの屋根には白髪頭が二つ並び、そこには「老い」のイメージしかなかった。引き際は難しい。
穏やかならざる隣人・中国共産党政府と韓国大統領
かつてアメリカと冷戦時代を競い合ったソビエト連邦が、白を黒といい、黒を白といったあげく、都合の悪い事実を突きつけられると、真実を述べている者を「嘘つき」呼ばわり。都合の悪い決議は、拒否権を発動して葬る。…まあ、考え得る限りの手練手管を使ったものだ。
中共政府が全く同じ体質であることは、火を見るより明らかである。レーニンがいった「(革命成就という)目的は手段を正当化する」というテーゼはまだまだ健在だ。日本が不愉快な闘争を強いられるのは、まだこれからといっていい。前回にも書いたように、中共・ロシア・韓国はこう思っている。「戦争に負けた国が領土を譲るのは当たり前だ」。でも、韓国は別に日本と戦ったわけではない。これを便乗組という。便乗といえば、中共もそうだ。日中戦争の間は、蒋介石の率いる国民軍に矢面に立たせ、国民軍の弱ったところを内戦で倒し、今になって「日本軍と正面から戦ったのは共産党」という、でっち上げを行う。
中国建国の父、毛沢東は事態を把握していた。「われわれが(国民党軍に)勝利できたのは、日本軍のおかげだ」。日中国交回復の際、毛が田中角栄に喋ったといわれる言葉である。
毛沢東については水も漏らさぬ神格化が行われているが、実像を知れば、その落差に唖然とするばかり。李志綏(リチスイ)『毛沢東の私生活上・下』(文芸春秋、1994年)とユン・チアン『マオ 誰も知らなかった毛沢東』(講談社、2005年)を読めばわかる。反共もののパンフレットとは全く違って、李志綏(リチスイ)は誠実が衣を着ているような、毛沢東の主治医。ユン・チアンは中国の海外留学生で初めて外国(イギリス)の博士号を得た人物。ベストセラー『ワイルドスワン』の著者として有名だ。一読をお勧めする。
尖閣諸島に艦船を連日差し向け、領海侵犯をして嫌がらせをしていることは周知の事実であるが、2013年11月には、一方的に尖閣諸島を含む東シナ海上空に防空識別圏を設定。自衛隊機に対し、挑発に乗り出す行為をした。
自衛隊機にレーザー照射し
●尖閣に中国(シナ)のかけたるしがらみは 流れもあへぬレーザーなりけり
(本歌 山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり 春道列樹)
(蛇足)レーザーを当てるということは、実弾発射を前提にした行為である。はじめ中国外務省は「知らない」といい、軍部の独走を示唆したが、あくる日になって「日本が嘘を言いたてて挑発した」と百八十度言い分を変えた。共産党らしい。
中国国内では、反日ドラマと中日の軍事力比較番組が人気らしい
●忍ぶれど色にいでにけりわが本音 戦争辞せずと軍のいふまで
(本歌 忍ぶれど色にいでにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで 平兼盛)
(蛇足)中共軍幹部の非公式発言として「我が軍は戦争を辞さず」の言葉が伝えられた。何度もいうが、「中国軍」は国の軍隊ではなく、中国共産党の私的な軍隊である。ここ50年で最も戦争をたくさん起こした国といえば、中共政府ひきいる中国である。相手はソビエト連邦、インド、ベトナム。最近ではフィリピンやインドネシアも標的だ。国内ではとっくにチベット族やウィグル族を迫害するだけでなく、満州族を辺境へ移住させ、あとに漢民族を送り込んで、民族再興の芽を摘んでもいる。スターリンを真似たやり方である。
大気汚染
別の公害もまき散らしている。煤塵(ばいじん)をまき散らす工場、あふれかえる自動車で、中国(特に北京)の大気汚染は深刻だ。しかもPM2.5という物質は、微細な粒子で通常のマスクなんぞは軽々と通ってしまう。それが偏西風に乗って、日本へやってくる…。
「北京の秋」はかつて最も美しいと評判だった。が…
●あかねさす昼の光の届かなくて北京の空は死にたまふなり
(本歌 あかねさす昼の光の尊くておたまじゃくしは生(あ)れやまずけり 斎藤茂吉)
(蛇足)北京では肺の病気が爆発的に増えている。オリンピックや国際大会の時期だけは、車の乗り入れをナンバーの偶数奇数で規制し、外国人に青空を見せるのだ。究極のごまかしである。
赤サンゴ密漁
小笠原諸島近辺の海には、高価な赤サンゴを求めて、中国漁船が大挙して密漁に訪れた。金のため…であろうが、日本なら取り締まりから逃げられる、逮捕されてもすぐ釈放されると当て込んだ行為ととれなくもない。
罰金が安すぎるので…(密漁船)
●このたびは罰金もとりあへず小笠原 サンゴにかける網のまにまに
(元歌 このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに 菅家)
(蛇足)1回の密漁で何億と儲かるサンゴの密漁。罰金が400万円では何の効果もない。法改正を進めてやっと3000万円に引き上げたようだが、それでも一攫千金の魅力にはかなわない。まだまだ、中国船は来るはずである。中共政府が禁止したら、一発でいうことを聞くのに。でも、それが期待できない。
中国の民主派はいま…
強硬路線一本やりの習近平は、何年かすれば批判されるかも知れない。その時には、共産党独特の用語で「極左冒険主義にはしり国を危機に陥れた」といわれるだろう。中国本土の民主派・改革派は、今や保守派の迫害を受けて、息も絶え絶えになっているように見えるが、中国には厳然として改革派も存在し、民主化を求める意見の中には、共産主義を捨てて民主社会主義を標榜してはどうか、という要求もかつて出たことがある。
本当ですか? という声が出そうである。もちろん今は弾圧されていて、この論文の筆者、中国人民大学元副学長の謝韜氏はどうなっているかわからない。でも2007年2月、彼が発表していることは事実である。総書記に改革派の胡燿邦や趙紫陽がすわっていたこともある。いずれも、小平に見限られて失脚したけれどね。
朴槿惠の親中・反日
韓国の朴槿惠(パクウネ)大統領は昔に戻る決心をしたらしい。すなわち、中国を中心にした世界で、第一の子分になる決心だ。儒教の体制下、何百年と続いた前近代組織である。いまの習近平と朴槿惠は相思相愛の中である。そこで一首。
反日で共同戦線を組む(習近平と朴槿惠)
●島を見よ島に反日海を見よ海に反日いざ唇(くち)を君
(元歌 山を見よ山に日は照る海を見よ海に日は照るいざ唇(くち)を君 若山牧水)
(蛇足)島とは竹島のこと。韓国では独島と言っている。いっそのこと毒島はどうだ。海は言わずもがな、尖閣諸島の沖合いである。習と朴のラブシーンを歌っているこの風景、かなりヤバいのではないか。
出直し東京都知事選挙
2020年の東京オリンピックを招致した猪瀬・東京都知事が、医療法人「徳洲会」グループから5000万円の資金提供をうけており、その説明がつかなくて辞任した。
辞任を受けて2014年1月に実施された都知事選挙。細川・小泉の元総理がタッグを組んで立候補する…という噂が立った時は、乱戦になるとの予想もあったが、この予想は見事にくつがえった。舛添要一が順当に選ばれ、乱戦にはならなかった。
「反原発」という単一イッシューでの劇場型選挙の失敗などが論じられているが、細川陣営では立候補の記者会見が遅れに遅れ、あげくの果てには会見なしの立候補となったのが主因だと思う。
何故、記者会見が開かれなかったのか? 信じられないとは思うが、細川氏が自らの過去をすっかり忘れていた可能性がある。過去とは、佐川急便からの意図不明の借入れをした1億円の説明ができなくて、自ら退陣した過去である。猪瀬・前知事が退陣に追い込まれたのと同じ構図である。記者会見すれば、この点に質問が集中することは目に見えている。だからこそ記者会見を見送ったわけであろう。
しかし、こんなことは通常折込済みのはずである。また、記者会見をすっぽかしたら、集票に影響が出てくることも当たり前である。それなのに、この袋小路に突っ込んだ理由、それは殿さまの細川氏が自らの過去をすっかり忘れていて、立候補を宣言してからやっと、事の重大さに気づいた以外には考えられない。彼が立候補するかもしれない…という噂が立った時、自民党の有力者は「殿、ご乱心」と呟いたそうだが、「乱心」というより「殿、ご失念」という方が当たっているのではないか。
細川惨敗の原因にはもうひとつ、「過去の人」のイメージが…
●髪白き元総理ふたつ屋根にゐて 都知事選挙は死にたまふなり
(本歌 のど赤き玄鳥(つばくらめ)ふたつ屋梁(はり)にゐて 足乳根(たらちね)の母は死にたまふなり 斎藤茂吉)
(蛇足)細川氏が総理を辞めてから何年もたっている。小泉氏も同様。小泉氏を若い人たちは知らないだろう。さらに若い人が細川氏を知らなくても不思議ではない。選挙カーの屋根には白髪頭が二つ並び、そこには「老い」のイメージしかなかった。引き際は難しい。