地球浪漫紀行☆世界紀行スタッフの旅のお話し

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ジャン・コクトーが愛した南フランスの美しい漁村・ヴィルフランシュ

2008年06月06日 22時07分38秒 | フランス・モナコ
ニースからコートダジュールの海岸沿いに走ること20分、
今ではリゾートしても大変人気のあるヴィルフランシュには、
世界でも類を見ない珍しい教会・サンピエール礼拝堂(写真)があります。

海沿いに立つその美しい教会は、芸術家ジャン・コクトーが
1900年代に修復装飾を手がけました。
使徒・聖ペトロの生涯を描いた内陣の装飾には、
コクトーの世界観が広がっています。

一見しただけでは、ただのこじんまりした可愛しいチャペルにしか見えませんが、
コクトーはフリーメーソンという秘密結社に属していたため、
その結社のシンボルである「目」を強調した装飾にしたのです。
バチカンは、歴史上、幾度もフリーメーソンに所属したカトリック教徒を破門にしてきました。
そのため彼らのシンボルである「目」をそのままわかりやすい形で表現するということは、
本来は考えられないことです。
教会のデザインにフリーメーソンのシンボルを施そうとした芸術家は
他にも数多くいたようですが、そのほとんどが却下されたり、
又は非常にわかりずらい場所に、はっきりとはわからないように
装飾を施したりしてきたようです。
しかしジャン・コクトーは、この礼拝堂でそれを見事に堂々と表現してのけたのでした。

(ヴィルフランシュのジャン・コクトー像)

9月下旬に「南フランス・コートダジュールの宝石箱・カンヌ滞在と
イタリア・リビエラの旅」を設定しました。
南フランスの美しい街々を訪ねながら、ヨーロッパの裏面史を覗いてみるのもお勧めです。      
(川崎 大地)

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2 コメント

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フリーメーソン (わしじゃ!)
2008-06-07 08:16:47
フリーメーソンに所属していた人って世界中に沢山いますよね?何故、教会では脚下されるのでしょうか?そしてコクトーは何故表現できたのですか?
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Unknown (川崎)
2008-06-16 04:46:54
わしじゃさん、コメントありがとうございます。
現在、アメリカだけでも500万人近い人がフリーメーソンに所属しているといいます。
カトリックの総本山・バチカンは「フリーメーソンは、悪魔に魂を売った者が所属する団体」として考えていました。恐らくその最もたる理由はイギリスで始まったこの団体があっという間にヨーロッパ中に広がり、巨大勢力となったため、自分たちの存在を脅かされると考えたのではないでしょうか。。
コクトーはそのシンボルを表現できた数少ない人物の一人ですが、なぜ出来たのでしょう。。。もしかしたら、当時の時代背景か、土地柄の問題なのか。。はっきりとはわかりません。。すみません。
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