幸いカミさんも予定がないそうなので、近くの山という事で秋葉山に行く事にしました。
年寄りの昼食を大急ぎで用意し、取るものも取り合えず10時半出発。
正午近くに春野町の秋葉神社下社に到着。
ここから標高866mの上社まで参道を登ります。
案内板を見ると上社までちょうど2時間かかるそうです。よく調べてこなかったので1時間少々かと思っていたのですが、意外と時間がかかります。
でも上社にある茶屋の営業時間は2時半までなので、なんとか上で昼食を食べられると思い出発。

最初はこんないい感じの石畳の坂道です。

すぐにこんな感じの参道が杉林の中をずっと続きます。

途中、お地蔵さんがありました。
ゴミが捨ててあるのかと思ったら、柄杓がたくさん置いてありました。
子安地蔵で柄杓の底に穴を空けて奉納すると、安産祈願になるそうです。

珍しい植物があったのでPicturThisで調べてみたら「マムシグサ」でした。
マムシグサは小笠山にもたくさんあるのですが、こんな実がなっているのは初めて見ました。

これが小笠山のマムシグサ。

秋葉寺(神社ではない)の山門。
中に立派な仁王様がいたので仁王門ですね。

秋葉寺の本殿。
裏には宿坊らしきものもあり、現在は使われていなさそうでしたが、昔は大きなお寺だったのでしょう。

庭のもみじの赤が凄い色をしてました。決して色補正をしたのではありません。

途中、こんな立派な石垣もありまして、昔はなにかお堂とか建っていたのでしょうか。

ちょうど2時間で頂上の秋葉神社上社に到着。

モミジの紅葉がきれいです。

太平洋まで見えるはずですが、もやっていて見えませんでした。
遅い昼食を摂ろうと秋葉茶屋に行くと・・・食堂は営業終了の看板が。
お店は2時半までだが食堂を2時までだそうです。しかたないのでお土産のお餅を買い昼食代わりに頂きました。
帰路も同じ参道を1時間半かけて下りました。
登山道とは違い整備された道でしたが標高差は700mほどありなかなか登り甲斐がありました。
というかちょっとナメてましたね。どんな低い山でもちゃんと調べて時間に余裕を持って臨まなければ。
秋葉山は火防本宮という事で昔から全国的に有名ですが、宗教的には不思議な施設です。
江戸時代までは曹洞宗の僧侶と神道の神主と修験道の行者が同時にいたそうです。神仏習合だった日本の典型的な宗教施設でしょう。
江戸時代にも誰が主流派になるか揉めて幕府の寺社奉行の裁定を受けるなどしてます。
秋葉講など庶民にも人気が出て、そうなると収入も増えますからもめごとも増えたのでしょう。
当地でも秋葉講の常夜灯は現在もたくさん残っています。
明治維新になって廃仏毀釈令が出された時も随分困ったらしい。
結局仏教部分は秋葉寺として、更には袋井にある可睡斎をその本山とする事を政府が決めたそうです。
政教分離なんていう考えはない時代だったからできた事だと思います。
八百万(やおよろず)の神を持つ日本人の、ある意味いい加減な、そしてある意味おおらかな宗教観を一番具現化している秋葉神社の参拝登山でした。

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