上野公園の「イガザサ」、記念館傍に無患子、あちこちに多羅葉…前編

2023-09-13 23:32:49 | 花や風景など
少し涼しくなり、これなら歩ける!と、上野公園まで来たのが9/7夕刻。
そういえば、、、
お客様をご案内する時、上野公園入口から入ることが多いのですが、
ここでひとつ「今どき!上野公園注目の植物は」、やっぱり「これでしょ!」。
ということで朝ドラ「らんまん」の主人公(万太郎⇒モデル:牧野富太郎)にご縁のある話を…
 
上野公園入口に生えているこの「ササ」はちょっとしたエピソード持ちで、
名前は『イガザサ(伊賀笹)』と言います。
2023/1/22にご紹介済みですが、クマザサに似て非なることがわかっています。
少し伊賀上野がらみの視点から…
郷土の歴史夜咄会で「伊賀の牧野富太郎『黒川喬雄』(クロカワタカオ)と門下生」というお話があり、
その資料をもう一度じっくりと読み返したことと、
上野高校「(創立)70年のあゆみ」(全264頁)がたまたま手元にあったことで
二つの資料をめくるめく見ておりました。

 
昭和44年(1696)発行ということは、ワタシ高校一年生です。
当時そんな本をいただいたことさえ忘れていましたが、
多分実家から持ってきたのかもしれません(記憶が定かでない、けど手元にあることがラッキー)。
「70年のあゆみ」というのは、明治32年以降の学制の歴史本みたいなもので、
その中に「黒川喬雄先生」なる人物が幾度となく出てきます。

こちらは「夜咄会資料」


今でいう「生物」という教科は、植物学・動物学に分かれていたようで、
その植物学担当が黒川先生だった。
「剣道」の指導をされ、生徒指導もされ大変厳しい方だったようですが、
余暇には山野を歩き厖大な植物を蒐集されていた、とか。
そんな様子のイラスト画が掲載されているのです。
  214,216頁

そして、上野公園を歩いていた時に「ササ」を見つけた、
それがなんと「新種」だったということで、それ以後も
伊賀地域でいくつもの新種植物を見つけられていたとのこと。

昭和6年に上野中学の黒川喬雄氏が発見
 植物学者の牧野富太郎博士の鑑定で「新種と認定」される。
 葉の裏側がツルツルなのが特徴≫です。
採ってはいけませんが、触ることはOKです、
ふつうのササ、葉っぱの裏側は細かい毛があるのでザラザラ感があります、
その違いを感じてもらえればいいかな、と思います。

その『イガザサ』はこんなところにもあって
  俳聖殿敷地内

伊賀流忍者博物館敷地内のイガザサ

ご案内する折があれば、こういうエピソードをお話しすると大変喜ばれる…気がします。

では、後編はまた…

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