≪カミングアウト(前編)の続きになります≫
そんな折、赤十字病院の障害者雇用の枠が空いてるということで、履歴書を送ったところ、一週間経っても二週間経っても返事がこない……。
この間も待つしかなかったのですが、この『待つ』という時間……一見時間を無駄に過ごしているように思われがちですが、その時間は実は後々の生活にとてもプラスになる重要な『間』でした。
赤十字病院からの結果を待つ間、はちみつさんの家族と接する時間……特に子供とコミュニケーションを取る時間がたくさんありました。
しかもただコミュニケーションを取るのではなく、はちみつ家の生活のリズムの中で、僕ができることをしました。
そのおかげで、徐々に距離を縮めることができました。
そうしているうちに、赤十字病院から『面接』の連絡を受け、そのさらに約1ヶ月後に晴れて職員として採用していただけることになりました。
正式に決まった時に、はちみつさんの家族からお祝いをしていただけたこと、そして、出勤初日には、はちみつさんのお母さんに赤飯を炊いていただけたこと、思ってもいなかったサプライズに涙が出ました。
『受け入れてもらえたのかな』……と。
もし、千葉に来て何の問題もなく、すぐに一緒に暮らせるような状態だったらどうなっていただろう……。
住むところもあって、仕事もあって……まるでスムーズにいっているように見えて安心したかもしれません。
しかし、もしそうなっていたら、家族として距離を縮めることができただろうか。
実際どうなっていたかわかりませんが、少なくとも『すぐに決まらなかった』ということが、いろんなことを感じ、考えるきっかけとなったのは間違いないと感じています。
また、子供とのかかわりも予想をはるかに超えて接することができ、毎日がワクワクでいっぱいという今までにない感覚を味わわせていただいています。
小学六年にもなると、当然『自我』が出てきます。正直なかなか言うことを聞いてはくれない時もあります(笑)。
ゲームや漫画に熱中して聞く耳持たない……その場では腹がたちますが、実はそれが妙に心地よいのです。腹が立ちながらも、愛おしささえ感じる毎日です。
なぜなら、その姿に子供としての本当のあるべき姿を感じているからかもしれません。
変にイイ子でいられるより、時々怒らせてもらえる方が安心して信じられるというか……一見矛盾のように感じますが、僕には『そのまま』で接してくれる子供にも感謝です。
ここまできたことに僕自身がたぶん一番びっくりしております(笑)。
最後に余談ですが、『なんとかなる』という言葉は、励ましでよく使っているのを見聞きしますが、使う方は自分が全ての責任を負う覚悟がないと言えない言葉だと思います。
そして、行動については、
『いつやるか? 今でしょう!(笑)』
……このフレーズ、某CMで聞いた方も多いと思いますが、本当にそうだと思います。
今を逃したら、同じチャンスは二度とおとずれない……。
ここだと感じたときは、一心不乱に取り組むとたくさんのギフトが舞い降りてきます。
まだ始まったばかりなので、これからがもっと重要になってくると思いますが、目一杯感情を分かち合いながら、信じあいながら生活していけたらと考えております。
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