何故歯医者が美顔術?

2009-05-27 02:11:43 | 歯科
昨年9月に耳たぶ回し美顔術という本がでて、御陰さまで4万
部売れ好評を得ています。
皆さん歯医者が何故美顔?とか思われているようですが、

これは顎の機能の改善によるもので、あくまで歯科からのアプ
ローチです。顎の機能が改善すれば頭部の血流は良くなるので
す。結果、小顔やシワがとれるということで、顎関節、顎、咀
嚼筋といった歯科に関連した機能について皆さんにちゃんと知
って欲しいのです。

歯科の理解を深めればもっともっと健康で綺麗になれる、良く
咬むことや良く笑って顎を動かすことで免疫力がアップするの
も顎の機能です。芸能人が若いのも良く喋ったり、良く笑った
り、笑顔をつくったり、口を良く動かしています。

現代社会ではストレスにより多くの人が無意識のうちに食いし
ばり、顎が固定され、顎の機能が低下していきます。

あまり知られていませんが歯周病の大きな原因の一つと考えら
れます。
顎の機能が低下によって老化が始まると言っても過言ではあり
ません。


ただそんなことを声を大にして言わなくても、綺麗を目指して
顎の機能が改善していけば良いと思っています。
我々医療従事者はどうしても「疾病」に焦点をあてがちで「健
康」に焦点をあてていません。

焦点をあてたものがクローズアップされるため、より「健康」
に焦点をあてていきたいと思っています。

人間の体は体液の循環によってなりたっています。
体液には往路と復路があり、
往路は動脈、復路は静脈、リンパ管、組織間液の3系統にわか
れています。

後者2系統 リンパ管内のリンパ液 組織間のリンパ液の2系
統が リンパとよばれていおり
世の中ではリンパマッサージやリンパドレナージュと呼ばれ、
その他にもいろいろなリンパテクニックがあります。

いわゆる「むくみ」もリンパ液であり、怪我をした時のでてく
る黄色の半透明の液のことです。
血液が赤血球を含むのに対して、リンパ液は赤血球は含まず、
白血球や白血球が取り込んだ異物、やそれを処理した老廃物を
ふくみます。

リンパ管には切れ目も多く、編目状でリンパ液はリンパ管と組
織間をいったりきたりしています。

リンパ管は静脈と融合し、血液となって全身をめぐり、老廃物
は腎臓や肝臓で処理されます。
リンパ管な関節部で流れが悪くなるため、リンパ節を関節周辺
において、関節の動きによってポンプされる仕組みになってい
ます。
ソケイ部や腋下リンパ節は足や腕の動きでポンプされます。

顔面のリンパのポンプの役割をする関節は顎関節のみであり、
顎関節の可動性を大きくすると顔面の老廃物は一気に流れます


リンパのポンプ作用を補いながら、関節の可動性を大きくして
いくことも可能です。

さとう式のリンパケアが他のリンパテクニックと圧倒的に違う
ことは
今迄のリンパテクニックが、手の力でリンパ液を流そうとして
いるのに対して、さとう式リンパケアでは関節の動き、筋のス
トレッチによってリンパ液のポンプをさせる、、、要するに本
来人間(人間だけでなく動物すべて)がもっている機能を活性
化することを目的としていることです。

体液循環を直接ポンプすることではなくポンプ作用を活性化さ
せてあげることです。

人工呼吸器に人間をつなぐと自らの呼吸(自発呼吸)は弱くな
ります。
ずっとエレベーターや車にのっていたら筋力は弱くなります。
体液循環も補ってばかりでは、自発力が弱くなってしまいます


さとう式リンパケアは体液循環の自発力を維持するものです。
機能を活性化するものなのです。

人間も細胞も組織が活性化するのには強い力はいりません。組
織の機能を認識し促すだけで良いのです。
強制的な力より自発的エネルギーのがずっと効果が高いのです


さとう式リンパケアでは本やDVDでみてやってみるのと、実際
に受けてみるのとでは、驚くほど力の入れ具合が弱くまたその
効果も違います。このタッチだけは動画や本ではなかなか伝え
きれないので残念です。

分子生理化学研究所にて定期的に講習会を開かせていただいて
います。
多くのエステティシャンや手技療法家の方達が講習会に参加さ
れ大変満足していただいています。美意識の高い一般の方も多
数参加され、効果を実感していただいています。




リンパケアにおいて大切なのは顎の運動によって咀嚼筋をスト
レッチし、筋を柔らかくし組織液を流動化させることです。
疲労や老化によって筋は収縮し組織液が固定されると筋は固定
され、組織液循環と血液循環が悪化します。組織液の流動化に
より細胞は新鮮な組織液に満たされ、水分量もアップします。


体液循環を改善することによって真のアンチエイジングを目指
していきたいと思っています。

小学校の検診

2009-05-24 16:20:59 | 歯科
小学校の検診が終わり、お子様が受診される。

虫歯になりそうな歯があります。
歯肉炎があります。
歯並びに問題があります。


など、、、全く問題ない場合も少なくありません。

矯正などでも「すぐ治さなければいけない」などと学校医が煽る場合があります。
受け口などの場合はすぐ必要な場合もあります。

歯科矯正はいつでもできます。当院でやっているマウスピースによるプレ矯正は
犬歯が生え始めてから抜け終わるまでの間ならいつでもかまいません、始める時期は
早ければ早い程良いということはありません。

プレ矯正



私は矯正専門医ではありませんが、矯正専門医にまかせるならいつの時期でも矯正は可能です。

矯正専門医の中でも「すぐに始めなければ駄目だ」と煽る先生もいます。当院では矯正の専門の
先生と提携して相談しながら、良い時期をみはからって進めていきます。


口唇小帯についても
3歳時検診や幼稚園、小学校の検診などで、切らなければいけないと聞いて受診される方がいます。
これも

小帯異常

前歯が離れるほどのものであれば、小学校の中学年以上でやれば、局所麻酔で外来で簡単にできますし
小児のうちに無理矢理押さえつけてレーザーなどで表面だけ切ってもあまり意味はありません。

また困ったのが
CO シーオーと呼ばれるものです。10年前くらいだと年配の先生はCOの概念がなく歯の溝が少しでも
黒いとC2シーツー 虫歯と判断されてしまいます。
早期発見、早期治療ということで、「虫歯があるからすぐ治してきなさい」と学校で言われてきます。

それに対し、「昔は早期発見、早期治療でしたが。これはまだCOの範囲です、初期虫歯ですので観察で良いですよ」
とお話します、しかし親御さんは片方で虫歯といわれ、片方でまだ大丈夫といわれ、不安になって
他の歯科医院を受診、、、「虫歯ですね」といわれて、削って治療されてしまう、、、

COシーオーとは、初期虫歯ではあるものの実質欠損がないもの(穴があいていないももの)です。
穴さえあいていなければ管理によって再石灰化が可能です。脱灰が始まっているため、エナメル質の
表面がやや白濁するのが特徴です。


CO

最近ではようやく年配の先生もCOの概念も知ってはいるようですが、COにもなっていない、溝の着色などで
COで紙をもらってくる場合も多いですね。


不況のせいか、最近は「すぐ治療をはじめなければだめだ」とか「ほおっておくと大変なことになる」なんて
煽る学校医や歯医者が増えて来ている様な気がします。

私は必要なのは治療や手術ではなく、ケアなんですね。
現在の保険医療がケアには報酬がないため、ケアの概念がなかなか根付くことがありません。

ケアってのは決して放置することではありません。「まだ大丈夫ですよ」っていうと安心して放置されると
困ってしまいます。

必要なのは早期発見早期治療ではなく早期発見要観察、さらに適切なケアです。