毎日が新しい始まり

「昨日まで何があろうと　
　　毎日が新しい始まり　
　　　　　　　　　一歩前。」と

小さい紙に書いて自室の壁に貼ってあった

引っ越すので取り外して
手帳に挟んでいる

成人した頃に親が人に騙されて
破産して一文無しになった時
たまたま本屋で見つけた絵本があった

『お爺さんが早起きして
　鶏の世話をしたりいろんな作業を進めていたのに
　ことごとく裏目にでて
　台無しになってしまう
　で
　おばあさんが
　鍋か何かをドンっって落として
　「さあ、やりなおそうよ」ってなことを言って
　朝からの全てのことを
　気持ちの上から一掃する』
ってな話だった

当時その本を両親に贈った
あれはどこに行ったかな

あれから長い年月が経ち
本当にいろんなことが起こり
流石に楽天的な私も
打ちのめされてきた

理不尽なことは起こる
取り返しがつかなくて
後悔の塊になる

人生になぜ
こんな試練があるのか とか
なぜ私をこんな目に遭わせるのか とか
泣いても泣ききれないことがある
それでも泣いて泣いて
泣いても乗り切れないことがある

しかし
起こってしまった出来事は
元には戻せない

としたら
それから自分はどうするか
「さて、私は何を試されているのだろう」

ボコボコにたたきつけられて
奮い立つ力は持てないときでも
過去となった昨日まで何があろうと　
毎日が新しい始まり
真っ新な今日を
自分の後悔で埋め尽くしてはならない

何か起こる毎に
試されている自分と出会い
乗り越える自分を知る

それが
人生じゃないかと
思うようになった