あるがままに生きる

子育てが終わり、大学生活を送る息子に幾ばくかの仕送りをする以外に
息子への責任の大部分は終わった気がしている

それで変わったことは
朝はちょっぴり起きる時間を遅くなった
元気で送り出す相手がいないので
朝の時間にゆとりができて
以前なら朝は声かけだけで
ゆっくり様子を見えなかった父のことを気にかける時間ができた

夕食も平均年齢がグンと上がったので
野菜中心で一品減ったメニューでよくなった

夕食後の時間に
夜遅くまでやってる店までドライブして買い物にでかけたり
ひとりで音楽を聴いたり
夜中まで本を読んでみたりと
早寝早起きが必須でなくなった


旧知の友に久しぶりに会いに行き
夜中過ぎまで飲んだり食べたり
子どもが生まれてから始めて
本当に久しぶりな時間を持った

人生は本当にあっと言う間で
黄昏時を迎えてしまった今
人生で自分がなしえたことの少なさに
がっかりする

何かそのうちでっかいことをやるんだろうと
思ってくれていた友だちを見事に裏切り
慎ましやかでひっそりとした貧しい生活を送っている

でもしかし
金儲けが向いていないし、金儲けをしたいと強く思わず生きてきて
思っていないことは、やはりできないものなんだと実感する

人生の成功とはいったいなんだろう
お金があって何でも買えて
ものにあふれていることだろうか

お金持ちではないけれど
私の人生はかなり面白かった
日本以外の二カ国で1年以上住んでみたり
あちこちと旅をしたり
いろんなところに友がいたり
好き放題に長～い青春時代を過ごした

その経験が
これって見せられることに生かせているかと問われると疑問だけれど
楽しいことが山盛りだった

楽しいだけでは生きていけないだろうと
言われるだろうが
案外、それで今も生きている

特に何も残せなかった人生といわれるのかもしれないが
私がいるだけで回りがぱっと明るくなると言ってくれる友がいる
それでいいのじゃないか
それが私の生まれてきたミッションのようなものじゃないかと
思っている

私は私
そのままで
それ以上でもそれ以下でもない
そして
私を生ききるしかない