さとみん絵本の世界

さとみんおすすめの絵本や本(児童書が主)と、うずまいている日々の迷いや気づき!!

エヴァ ~ 花の国

2006-11-11 | 読んでみて!
 わたしのいる場所への旅

key word・・・生きるまなざし 孤独 みなしご

 十歳のエヴァは、両親が死んでしまってからは
 モーリスさんにひきとられ
 夜に花売りをして生きています

 子どもの寝静まっている夜中に
 生きるべくサヴァイバルを
 たくましくみにつけたエヴァ
 しかし
 その姿は哀れなものではない
 エヴァのまなざしは
 本当のひかりの世界をみている

 現実と折り合いをつけて生きていくことは
 なかなかむずかしい
 夢を忘れるか
 現実を捨てるかの
 どちらかになってしまう恐れもある

 エヴァは
 モーリスさんがもう帰ってこないと
 わかってからは
 自分をしばっていた暗やみの世界から
 野の花があるひかりの世界へと
 自分の足で 
 もう一回
 生きていこうとした


 けなげなエヴァのすがたに
 とても励まされる
 深くてかなしい絵本である

 何度も何度も読み返すと
 そのたびに
 いろいろなことに気づく



 
 
 1980年代に「エレンディラ」ガルシア・マルケス/作
 という映画を観ましたが
 その印象とものすごくダブってしまいました・・・



  ラスカル/作  ルイ・ジョス/絵
  山田兼士/訳   セーラー出版

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