内分泌代謝内科 備忘録

変形性股関節症の身体所見

JAMA の変形性股関節症の身体所見についての動画教材

60歳以上の人が 3ヶ月以上前から鼠径部の痛みを自覚している。疼痛は座位から立ち上がったとき、あるいは階段の昇降時に増悪する。…というのが典型的な病歴。

X線写真で関節裂隙の狭小化や骨棘形成を認めても 5人中 4人は無症候なので、身体所見を評価することはとても大事。疼痛の部位が骨盤の前方か、側方か、後方かで鑑別すべき疾患が異なる。変形性股関節症では前方に疼痛を自覚する。

変形性股関節症では、痛む股関節をかばうように歩くので歩き方がぎこちない。病側の股関節の外転が弱くなるために反対側が下がってしまい、骨盤が床に対して傾くことがある (Trendelenburg sign)。

腰に手を当ててゆっくりとスクワットをさせると、患側の踵が床から離れる。このとき、骨盤の後方に疼痛が誘発される。これをスクワット試験と言い、骨盤後方に疼痛が誘発される場合の陽性尤度比は 6.1 と高い。また、股関節を他動的に外転または内転させた場合に鼠径部に疼痛が誘発される場合も陽性尤度比は 5.7 と高い。

https://youtu.be/tXQudrRMR5w

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