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札幌発自転車人

老人は、退職を前にして藻岩山登山と自転車遊びをはじめだした。いつまで続くやら。

(06)2010.06.05 姫路市から岡山市へ

2011-02-13 12:25:34 | 2010四国・中国の旅


250号線を走る。海岸線の道である。
素晴らしい海を見下ろしながら走る。
「♪・・瀬戸は日暮れて 夕波小波  あなたの島へ お嫁にゆくの・・♪」
と思わず「瀬戸の花嫁」を口ずさむ。
たくさんの島々に見守られているという安心感が、瀬戸内海を明るく陽気にさせている。

海の青さに感激して走ったのも暫くの間であった。
素晴らしい景色には、苦しいアップダウンの道という代償が必要であった。
何度、自転車を押して上がり、
下った途端に、また急な登りを押して上がることを何度繰り返したことだろう。
相生を通過して陸地に入ったと思ったら、高取峠。
31度の気温の中をまた押して上がる。
下りは、40キロほどのスピードが出たが、その私を大型車が追い越していく。
「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、・・・・・。」
信仰心はないのだが、思わずに口から念仏だ。
赤穂を越えてからも、鳥打峠、福浦峠とアップダウンは続く。
自分の年老いた肉体を悲しむ。観念する。

岡山の手前の伊部駅で休憩し、タウンページで宿泊先を探す。
タウンページ誌の裏に4,300円のビジネスホテルを発見。それも、二食付きだ。
すぐに電話で予約。ラッキーだ。
よし、今日はおいしいビールでも飲むことにしよう。
腕が黒くなってきて、皮がむけてきた。私の顔も真っ黒だ。





(05)2010.06.04 西脇市から姫路市へ

2011-02-13 12:09:45 | 2010四国・中国の旅


今日も晴天。最高気温が28度の予定。
連日陽射しが強いので、顔、腕、脚とヒリヒリして痛い。

社町から372号線に入る。
弧線橋を渡ろうとして驚く。歩道も、路側帯も無い。
ダンプカーをやり過ごして、全力で橋を渡る。すぐに急な登りに入る。路側帯がない。
ビビリながら、自転車を押す。
平らな盆地に出たが、ここからも路側帯がない。

私は臆病者。根性無し。体力も無し・・・・。実感しながら走る。

必死になって走ったせいで、12時ごろ、姫路に到着してしまった。
そのまま姫路城に行く。しかし、姫路城は工事中で、大型のクレーンが動いていた。
そびえたつ城の姿は、予想通りの素晴らしだ。



姫路駅で宿泊先を探す。
まだ走れるのだが、予定していたユースホステルは閉鎖。
国民宿舎は、休日前で満員。
やっと、市内の旅館を見つけて予約する。

時間に余裕があるので、また、姫路城の堀の周りを廻ってみる。
5時ごろ旅館へ。すぐに洗濯をする。
風呂に入ると、体中がヒリヒリして痛い。


(04)2010.06.03 福知山市から西脇市へ

2011-02-13 12:02:00 | 2010四国・中国の旅


175号線に入ると、すぐに塩津峠。
峠は急になり、路側帯はない。そして、深い側溝。怖い。
自転車を押して峠を越える。
峠を越えると、予想外に平らな道が続く。
しかし、路側帯がない。
大型車の運転手は私を轢かないように、私を避け、
対向車がくると、追い越すタイミングを図っている。ありがたい。

西脇の健康ランドに宿泊。
この宿泊は失敗だった。
レストランに行くと、芝居興業が行われていて、入り口付近は真っ暗。
かなり離れた舞台の前に、観客は数人。時々寂しい拍手が聞こえる。
私の食事が終わるころ、芝居も終わる。役者の方々が出口で並んでお見送りをする。
観客よりも役者の人数が多い。その前を、私も通る。
芝居を見ていなかった私に対して、視線が冷たい。

夕食は高くついたし、自販機のビールは目玉が飛び出しそうな値段だったし、
私の口から、ブツブツと文句が出てくるのであった。


(03)2010.06.02 舞鶴市から福知山市へ

2011-02-13 11:52:23 | 2010四国・中国の旅
8時、ホテルを出て走り出す。
「一に安全、二に安全、三四がなくて五に安全」とペダルをこぎながらお祈りをする。
歩道もなく路側帯もない道。
大型車がすぐそばを走り去っていく。慎重に、慎重に・・・。

オットット。歩道を走っていたら行き止まりになっている。
車道に出ようと思ったら、いつの間にかパイプが組まれていて袋小路だ。
どうなっているの? 罠にかかってしまった動物のようだ。
200メートルほどバックして、ようやく車道に出て走り出す。



福知山駅前で昼食。
昼食を食べているうちに、もう、今日はここで宿泊にしようと結論が出てしまう。
北海道と較べて10度ほど高い気温。
体力と根性の無い私。



福知山城を見学。
駅の観光案内で教えてもらった旅館に宿泊。


(02)2011.06.01 小樽市から舞鶴市へ

2011-02-13 11:37:14 | 2010四国・中国の旅


8時。どこまでも広がっている海を見ながら、風呂に入っている。
青空を流れる雲のように、浮揚感とでもいうのだろうか、
形にはまりたくてもはまりきれないような、
どこかに引っかかりたいのだが、引っかかりえないような・・・・。
この年になって、時間の中をゆったりと流れていく贅沢を知る。

『♪・・時の流れに身を任せ・・♪』と口ずさんでみる。

晴天の中、後部デッキに出て椅子に座る。
時速50キロの「はまなす」は、ぐいぐいと進んでいく。
360度、青い空、青い海。いつまで経っても同じ風景。
じっと見ているのに、そこまで何かが来ているのに、何も現われて来ない。
何か、肩透かしをくらっているような気分。

夜8時、舞鶴に到着。
乗用車がフェリーから出ていき、次にオートバイが出ていき、
私は、最後に自転車を押して下船する。
暗い中を、頼りないライトの光に導かれて、
本州を生まれて初めて、自転車で走りだす。
東舞鶴駅付近のビジネスホテルに宿泊。