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ウィーンで研究留学!

以前はウィーンでの留学生活を綴っておりました。今後はクラッシック音楽を中心に細く長く続けていけたらと思っています。

いかに効率よく働くか?

2006年01月03日 04時25分11秒 | 研究
本日は年末年始の移植実験第三弾。体力的に余裕があるせいかかなり順調に進み、あと2時間余りで終了しそうです。年末の二回は終わったのが両方とも8時だったので2時間早いですね。やっていることは基本的に同じなので、いかに集中力を持続するかの違いです。

こうして考えてみると、日常的に疲労を溜め込みすぎて効率悪い時間をすごしていることがよくわかります。恐ろしいのは人より多く働くことである程度の充実感が得られてしまうことです。自分は一番働いていると。大学院時代もそんな感じだったのですが、当時はもっとしっかり睡眠時間が取れていたので(子供が生まれてからはそうでもないですが)、今のようなことはなかったですね。それからラボを運営する側からすると部下が沢山働いていればある程度安心感があるのはわかるのですが、夜遅くまで働いていればよくがんばっていると評価が上がってしまうことも同じことですね。そうするとラボ全体がおかしな方向に行ってしまいます。当たり前のことなのですが、とてもよく陥りがちなことです。どうやら日本に特徴的のようですが。

逆に今度の留学先のボスは完全な放任。ちょっと把握していなさすぎじゃないかと思うほどですが、どれくらい働くか、どこでがんばってどこで充電するかなんてことは個々人の問題という考え方なのでしょう。そういう環境を望んで選んだわけですが、まさに自分の力量を試されるということになるんだと思います。留学までに遠回りした分の経験が生かされるだろうと自分ではそれなりに自信はあります。基本的に管理の厳しい条件下でやってきたので自分なりのやり方でどこまでできるか楽しみです。

ようやくすこし留学の話になってきました。留学前からこうやって書いておくと、行ってから感じることと比較して面白いのではないかと思っています。留学から帰ってくる人の話を聞くと、向こうはすべてがすばらしい!と言う感じになってしまいがちですが、そうでもないとも思うので、冷静にいいところ悪いところを見極めたいですね。

夜食中

2005年12月31日 03時52分38秒 | 研究
そろそろ朝の4時になろうかというところですが、今は細胞の精製を終わって、移植に向けておにぎりを食べています。これもこちらで仕事を始めてから学んだことですが、徹夜実験のときは夜食を食べるといいのです。大概は、いつも寝る4時を過ぎたくらいから頭が働かなくなり、眠気との戦いになるのですが、私の場合、どうやらこれはエネルギー切れもあるようで、食べることでだいぶ回避されます。それから今日のような最後に静脈注射という大仕事(時間をかけてとった細胞をいれるというプレッシャーによる)が控えている場合はなおさらで、低血糖では緊張しなくても手が震えます。お腹がすいたとあまり自覚がなくても食べるのがポイントで、これをするようになってデータが安定するようになりました。

徹夜実験

2005年12月30日 20時43分54秒 | 研究
毎日更新を目指しているのですが、なかなか難しいですね。ラボで夕食をとりつつ書いています。

年末は追い込み、ということで帰省もせずに実験・実験です。実験の性質上、どうしても時間が長くかかり、始めるのが午後になってしまったりすると翌朝まで掛かってしまいます。一昨日から昨朝がそうでした。夜通しやって精製した細胞を外が明るくなってからマウスに移植し、片づけしてラボを出たのが8時半。平日ならそれでもお風呂にでも入ってまたラボに戻らなければいけないのですが、まあ年末なので、無理しても頭も体も機能しませんからゆっくり風呂に入って、4時間ほど寝て、軽く食事をとってラボに戻り、夜の11時過ぎに帰宅。こんどはお腹一杯食べて洗濯などして、早めに就寝(といっても3時前)。そして今日また同じ実験です。

どうしてそんなに時間が掛かるのかと言われると困ってしまうのですが、私も大学院生時代は基本的に培養細胞を使ったcell biologyばかりでしたのでこんなことはありませんでした。

(cell lineというのは主にヒトの癌組織由来の細胞で試験管内で増殖します。対してマウス個体から培養するような場合、初代培養primary cultureなどといいます。初代培養は本来の性質に近い状態で試験管内で培養するので有効な方法ですが、まず個体からの調製に手間が掛かること、扱いが難しいこと(すぐに死んでしまうなど)が弱点です。長期の培養も多くの場合望めません)

こちらに移ってマウスの仕事をするようになってから初めてこんな実験をするようになりました。特に免疫は辛いですね。私は免疫はどちらかというと本業でないので専門家たちが同じようなことをしているのか良くわからないところはあるのですが、たぶん大差ないはずです。確かに環境的な問題はあって、私が長時間掛けて行っているソートは、レベルの高い機関では専門に依頼を受けてやってくれる職員がいるそうです。

ノックアウトマウスを使って、マウス個体で実験するということは飼育だけでも費用が掛かり、遺伝子型を決めるのにも手間が掛かり、実験以前の準備がとても大変ですが、研究としても面白さを知ってしまうとやめられないものがあります。留学先ではマウス一本はなかなか大変なのでここでの経験と、大学院時代の基礎とを上手く生かしてやっていきたいと思っています。