ウィーンで研究留学!

以前はウィーンでの留学生活を綴っておりました。今後はクラッシック音楽を中心に細く長く続けていけたらと思っています。

ドイツ語で戦う!

2007年08月28日 09時36分10秒 | ウィーンの生活
研究者がドイツ語のコースを免除されるようになったので研究所でドイツ語を勉強している人はまれです。実際研究所内では英語が話せれば大丈夫だし(というかドイツ語圏の人から見れば英語を話さなければいけない)、日常的に外食したり買い物したりする程度であれば頑張って勉強する必要もありません。全く分かっていないとさすがに困ることが沢山あるので初級のはじめのコースはみんな受けますが。

私は家族持ちなのでドイツ語を話さなければならない状況に追い込まれることが時々あります。それは子供の友達の両親との電話だったり、学校の保護者会だったり主に子供に関することですが、若い人以外は英語を話せない場合も多いのでやはりドイツ語が話せないのは常にネックになります。ということで一応細々とドイツ語の勉強は続けているのですが、やはり毎日使わないと単語だってなかなか覚えないしそう簡単に上達しません。

そんな私ですが、遂にドイツ語で口論してしまいました。内容は全然大したことはないのですけれど。ちょっと大きい荷物を運ぶ必要があり、夜遅くにタクシーを頼んだのですが、はじめに電話に出る人は大概ドイツ語しか話せません。英語でお願いと言えばちょっと待たされて英語の話せる人に代わってくれるのですが、夜だし今回はドイツ語でいこうと決めていました。というか、簡単だからです。
「タクシーお願いします。住所は・・・。」までは全く問題なし。その後
「ちょっと長い物を運びたいから長い車をお願い」といってみたら途端に相手がつっかり「何を運びたいの?」とかどれくらい長いのとか聞いてきました。思わず適当に2メートルとか行ってしまったら、そんな長いものは運べません。と言い出したではないですか。こうなると面倒、2メートルも無かった、1.8メートルだよ、とか、絶対にタクシーで運べる!とか言っても聞いてくれません。そういうものは運べないと思います。と繰り返すので「Doch, doch!」と繰り返し食い下がりました。他のタクシー会社は知らないので切られたら困るのです。日本だったらこんなやり取りしていたら一方的に切られそうですが、こっちがしゃべり続けてる分には切られないようでした。このDochが言えたのが痛快でかなり嬉しかったのですが、(dochは相手の否定形の表現に対して肯定の形で反論するときに使う。英語だったらYesというところだがドイツ語はJaではなくdochを使わなければいけない。)そのあといろいろ理屈をつける能力は無く結局英語でまくし立て、最終的には向こうが英語をやや話せる人に代わって、配車してくれました。

結局英語になってしまったので当初の目標は果たせませんでしたが、この流れはある意味黄金パターンで、英語にするとこっちのひとにとっても外国語で表現力が大分落ちるので劣勢を跳ね返すには一番いいんですよね。といってもそんなこと言うほどドイツ語は話せないし、英語もめちゃくちゃなんですが。

とにかくこっちは思わぬところでよく分からないことを言い出されて話が進まなくなることが日常茶飯事で、日本のように何も言わずに事を進めることがとても難しいのです。英語一辺倒だと相手が全く分からずそこですべてが止まってしまうこともあるし、やっぱりドイツ語をもっと話せるようになりたいものです。こうときにモチベーションだけは結構高まるんですけど、どいうわけかそれが勉強に繋がるかというとなかなかそうはなりません。

ウィーンの夜を爆走するナイトバス

2007年08月19日 09時01分06秒 | ウィーンの生活
ウィーンの交通機関はかなりいい、ということは今まで書いてきましたが、ナイトバスについてはまだ書いていませんでした。ウィーンでバスに乗れば必ず目に入るところにナイトバスの路線図があります。が、これが細かくて、地理がつかめていなければさっぱりわかりません。ということで当初は全然気にしていなかったのですが(子供が居れば夜遊びもそんなに出来ません!)、これはなかなか得がたいものです。もちろん昼間の路線とはかなり違って、オペラ前を起点に放射上に路線が組まれていて、30分に一本の間隔で走っています。のでリンクの中の1区にでも住んでいなければたいていは家に帰るまでには、一度オペラの前まで行って、それから別のバスに乗る必要がありそうですが、それにしても夜通し30分に一本の間隔でバスが走っているんですからこれは考えてみたら凄い。
学生の頃にお台場で遊んでいて終電を逃して公園で徹夜した覚えがありますが、そんなことは起こりません。もちろんバスがなくても、呼べばタクシーは来てくれますけどね。(ちなみにお台場からだってタクシーを使えば帰れました。)

しかし乗ってみるとナイトバスは独特でやっぱり酔っ払いが多いし、実験で遅くなって乗ったりするとちょっと雰囲気が違いすぎて居心地が悪かったりします。ウィーンなので、怖い人に絡まれたりとかそんなことはなさそうですが。昔はナイトバスは別料金だったそうですが、今では普通のフリーパスが通用するので、それも美点です。いつもではないですが、一応チケットをチェックする人が乗っている確率が高いようです。

ナイトバスはトラムがもちろん走っていない時間に走るので、バスでありながらトラムの路線上を走りトラムの駅を使ったりします。そして乗客は多くないので駅を素通りすることも多く、昼間のトラムよりもよっぽど早く走ります。こんなに早く走っているバスは昼は居ないわけで、まさに爆走!という感じです。家を探すときはナイトバスが走る通りはやめたほうがいいでしょう。夜中でも30分に一回起こされることになるかもしれません。