一度書きだすと連続するというのも私の習性のようです。
Science誌で阪大下村教授の論文のRetractionが出ているのをみて日本のニュースを見ていたら東大の博士院生の大半、授業料ゼロにという記事が目に付きました。
へえ、結構思い切ったなあとはじめは思ったのですが、考えてみたら私が大学院生だったころからこういうことは問題になっていたもので、きっと独立法人化によってこういうことが大学の裁量で出来るようになったんだろうとは思うものの、なんと動きの遅いものかとも思います。私が学生の時にひどく不公平だと思ったのは、学振をとった学生は20万もの給料をもらえて、しかもそれにより親から独立して生活していると認めらて授業料免除され易い一方で、これが取れないと貸与に過ぎない育英会くらいしか収入を得る手段が無い上に、授業料免除は先ず通らない、というおかしな状況でした。しかも学振の特にDC1の選考基準というのは本当に理解不能と思ったものです。
今回の決定で、どうやら授業料は事実上ゼロになるようですが、これについて「平尾副学長は「現状のままでは、海外の大学院との頭脳獲得競争に負けてしまう」と話す。」とありますが、そういう観点をもっているんだったら学生に給料を出さないと負けるどころか勝負にならないでしょう。まあそこまでするにはまた相当大きな変化ですが、一方で「他の国立大からは「東大だからできることで、一極集中に拍車がかかる」という懸念も出ている。 」そうですが、私から見れば国立大学では大胆なことは絶対に出来ないんだから有力な私大で是非博士課程の学生は給料をもらえる制度を作ってもらいたいものです。それでやっと海外の大学と同じ土俵にたてるというものです。東大だからこれくらいのことしか出来ない、とでも言ってもらいたいものです。これを世界一流のラボがある研究科がやれば、日本中から優秀な学生が集まってくること間違いないと思うし、海外からだって注目されるでしょう。
私の周りに居る学生達はとても優秀で、よっぽどポスドクよりも質が高いんじゃないかと思ってしまったりもしますが、世界中から応募があって厳しいセレクションを抜けたエリート達がPhD studentとしてやってきているので当たり前なのかもしれません。彼らは当然のようにサラリーをもらっていますから、私が日本の大学院生は給料をもらえないどころか授業料だって払ってるんだと説明したら皆驚きます。そんなんじゃあだれも大学院なんか行かないでしょ、というのが普通の反応です。いかに質の高い学生を集めるか、ということは研究所にとって最も重要なことの一つと考えられているようで、他のヨーロッパの一流研究所との間でも駆け引きがあったりするようです。質の高い研究を、国際的な体性でやろうとおもったら当たり前のことだと思うのですが、東大のトップの方々がそういった視点を持っているとは到底思えません。
Science誌で阪大下村教授の論文のRetractionが出ているのをみて日本のニュースを見ていたら東大の博士院生の大半、授業料ゼロにという記事が目に付きました。
へえ、結構思い切ったなあとはじめは思ったのですが、考えてみたら私が大学院生だったころからこういうことは問題になっていたもので、きっと独立法人化によってこういうことが大学の裁量で出来るようになったんだろうとは思うものの、なんと動きの遅いものかとも思います。私が学生の時にひどく不公平だと思ったのは、学振をとった学生は20万もの給料をもらえて、しかもそれにより親から独立して生活していると認めらて授業料免除され易い一方で、これが取れないと貸与に過ぎない育英会くらいしか収入を得る手段が無い上に、授業料免除は先ず通らない、というおかしな状況でした。しかも学振の特にDC1の選考基準というのは本当に理解不能と思ったものです。
今回の決定で、どうやら授業料は事実上ゼロになるようですが、これについて「平尾副学長は「現状のままでは、海外の大学院との頭脳獲得競争に負けてしまう」と話す。」とありますが、そういう観点をもっているんだったら学生に給料を出さないと負けるどころか勝負にならないでしょう。まあそこまでするにはまた相当大きな変化ですが、一方で「他の国立大からは「東大だからできることで、一極集中に拍車がかかる」という懸念も出ている。 」そうですが、私から見れば国立大学では大胆なことは絶対に出来ないんだから有力な私大で是非博士課程の学生は給料をもらえる制度を作ってもらいたいものです。それでやっと海外の大学と同じ土俵にたてるというものです。東大だからこれくらいのことしか出来ない、とでも言ってもらいたいものです。これを世界一流のラボがある研究科がやれば、日本中から優秀な学生が集まってくること間違いないと思うし、海外からだって注目されるでしょう。
私の周りに居る学生達はとても優秀で、よっぽどポスドクよりも質が高いんじゃないかと思ってしまったりもしますが、世界中から応募があって厳しいセレクションを抜けたエリート達がPhD studentとしてやってきているので当たり前なのかもしれません。彼らは当然のようにサラリーをもらっていますから、私が日本の大学院生は給料をもらえないどころか授業料だって払ってるんだと説明したら皆驚きます。そんなんじゃあだれも大学院なんか行かないでしょ、というのが普通の反応です。いかに質の高い学生を集めるか、ということは研究所にとって最も重要なことの一つと考えられているようで、他のヨーロッパの一流研究所との間でも駆け引きがあったりするようです。質の高い研究を、国際的な体性でやろうとおもったら当たり前のことだと思うのですが、東大のトップの方々がそういった視点を持っているとは到底思えません。