サナリ日記

貧乏でもがんばっている編集プロダクションの日常

赤字

2008-03-05 16:53:59 | Weblog
本日、1本だけ校了となりました。

校了というのは、
「あとは印刷して、本にして終わり!」
ということです。

ここまでくるのに大変な作業です。
今回の本は総数400ページ。
厚みが違うぜ。

それにしても、何度読み返しても誤字脱字があります。
人間がやる作業なので多少は仕方がないとあきらめますが、
あまりみっともないと仕事がこなくなるので、
最後までくいさがります。

青焼(印刷屋さんで出してもらう試し刷り)が出てからは、
文字の統一などはあきらめます。
例えば、「友達」と漢字になってたり「友だち」と、
“だち”が平仮名になってたり。

間違えじゃないし。
愛嬌です。

しかし、間違えちゃいけないものもあります。
例えば、人・会社・キャラクターの名前とか、住所・電話番号とか。
その他にも事故につながるようなことなどは、
最悪、回収する騒ぎとなってしまいます。

今回、校了した本の中に、
登場していただいている方の年齢を公表しておりました。
もしかしたら間違っているかもしれない……。

これは比較的“間違えちゃいけない”ことです。
たぶん……。

私だったら怒る。若く間違えたぶんにはいいけど。

本人に確かめれば済むことなのですが、
本人のところに連絡がいくまでに、
編集長→プロデューサー→地方局のプロデューサー→先方の会社→本人

となり、校了に間に合いません。
隣の美女と相談した結果、編集長に相談してみることに。


隣の美女:「年齢が間違っているかもしれないんですけれど」

編集長:「いいよ、そんなの」

隣の美女:「えっ!!」

編集長:「本人になんか言われたら謝ればいいよ」


すごい。
編集長、惚れたぜ。

いいね、そういう寛大なところ。
そうよね、1歳くらい間違えたって誰が死ぬわけでもないし。


ちなみに弊社の社長もよく苗字を間違えて記載されます。
本人は、

「原稿料さえ入ってくれば、名前なんてどうでもいい」

といいます。
50歳を過ぎると細かいことにこだわらないみたいですね。
そんな社長の下で働いていると、
寛大なところがうつってきます。


本当は赤字を入れなきゃいけないところがあったんだけど、
これは私の心の中だけにしまっておきます。

直さなくても大丈夫!
そのせいで誰かが死ぬわけでもないんだから♪