1989年公開。
アカデミー賞脚本賞、受賞。主演 ロビン・ウィリアムズ。
1959年のニューイングランドの全寮制学院を舞台に、学生たちの愛と生、そして死を描くドラマ。
最後の10分間、泣きっぱなしでした。
それまでずーっと胸につかえていたものが、一気に解放され、
押し寄せるような怒濤の波になって涙で出てたかのよう。
特に印象的だったのは、父親に強く抑圧され優等生を求められていた青年ニール。
「本当に欲しいものを見つけた!」と全身で輝く姿。
猛反対をうけ、内緒で出演した演劇での生まれて初めて得たかのような充実した表情。
強制的に帰宅させられた後、父親に高圧的に「おまえは何がやりたいんだ!」と言われた時、
「心からの叫び」と「頭で考える現実」が全力で戦っているあの沈黙。
そして、「頭で考える現実」に屈し「なにもありません」と言ってしまった小さなウサギのような弱々しい瞳。
あの沈黙には、とてもとても胸が痛みました。
胸が張り裂けそうな心の戦いののちに、本意に反することを自分で選んでしまう。
人生にザラッとした感触をいつまでも残すような瞬間。
とても考えさせられました。
と同時に、あまりに魅力的なシーンだったので、
役者として「あの沈黙を自分の内面を使って思いっきりやってみたらどうなんだろう!」
なんて妄想したりもしちゃいました。
学生の全てを包み込んで優しく導こうとするロビン・ウィリアムズ。
口笛と終始温かな笑顔、学生の本心を見抜くような静かで強い視線がとても印象的でした。
ラストシーンのイーサン・ホークとロビン・ウィリアムズのレペティション、
感動でした。あの瞬間にスイッチを押されたように、いきなり涙が滝になって出ました。
こういう映画鑑賞がわたしにとって、とっても幸せな体験であります。
観て良かった!