子宮内膜症による卵巣のう腫と付き合う

さなの治療、手術、術後の記録

入院

2011年01月14日 | 日記
入院初日。

朝10時前に到着し、受付を済ませる。
ナースセンター前まで行ってみると、もう待っていたようだった。

看護師さんがまるでホテルの部屋のように、電気のスイッチや洗面所の使い方、貴重品入れなどの使い方を説明してくれる。

すると今度は、すぐに薬剤師さんが訪ねてきて、アレルギー歴などを聞かれる。
私は抗生剤にアレルギーがあるため、使えない薬、症状、また大丈夫な抗生剤の種類などを伝える。
すると案の定、私が使えない種類の抗生剤を投与する予定だったらしく、「抗生剤はこちら(大丈夫な種類)に変わると思いますので、ご安心ください」と言い残して、出て行かれた。

何せ年末なので、今日、明日で仕事納め。
内服の薬なんて術後数日しないと飲めないのだが、前倒しでその説明まで受けた。

まだこの時点でも洋服。
体温や血圧など測りに来るが、洋服のままでいいと言われ、そのまま。

ハッキリ言って病人らしくない状態で、自分も何だか実感がわかない。
「お昼は院内であれば、食べに出てもいいですよ」と言われ、早速院内のレストランでランチ

戻るも、やることな~し。

家族と、まだ足りない日常品などを相談しつつ、何となくだらだらと過ごす。

夕飯から病院食が出た。
この時はまだ、翌日夜まで普通に食べられると思っていたので、普通に夕飯を食べる。
そして夕飯後に夫も帰宅。

さ~て、寝る支度でもするか。と思っていると…
9時ごろに医師と看護師が二人でやってくる。

「実は、sanaさん直腸との癒着があるので、癒着をはがす過程で腸の外科的な処置をする可能性があり、念入りに腸を空っぽにした方がいいので、本当は明日の夜から絶食でしたが、今夜から下剤を飲んで、明日も下剤を飲んでもらうことになりました」

と言われ、かなり動揺
実は結構な下痢体質で、二度のお産も下剤も浣腸もせずに乗り切ってしまったのだ。
もちろん日常生活で下剤なんて飲んだことはない!

というわけで、かな~り緊張しながら寝る前に下剤を飲みました。

生まれて初めて下剤を飲んだもので、一体いつお腹が痛くなるのやらドキドキしすぎた私は、なかなか寝付けませんでした
看護師さんに聞いても「ん~人によりますね。すぐ来る人もいれば、朝になってからの人もいるし」と。
でも下痢症の私だもん、きっとすぐ来るに違いない!

………

しかし全然変化がありません。
最後に時計を見たのは、明け方4時くらいだったでしょうか。
諦めて寝ました。

で、結局翌朝9時ごろに、お通じがやってきました。
それもそんなに腹痛を伴わず、かなり拍子ぬけしました。



ゾラデックス四回目

2011年01月12日 | 日記
いよいよ入院が近づいてきました。
術前の最後のホルモン注射と診察です。

術前検査の結果は、特筆すべき異常な点はありませんでした。

しかし私は薬剤アレルギーがあり、更に喘息の気があるので、麻酔外来と呼吸器外来も受診することになりました。

まずは麻酔科外来。
自分の薬剤アレルギー歴を話し、前回の手術(帝王切開)で麻酔の影響で大変気持ち悪くなり、それがトラウマとなっていることを説明しました。
とにかく麻酔で気持ち悪くならないようにしてほしいとお願いしました。

今回は全身麻酔+硬膜外麻酔の予定でしたが、硬膜外麻酔をやめて静脈から入れる痛み止めを使ってみるのもいいかもしれないと提案される。
これはポンプのようなものが手元についていて、自分で痛くなったら押して薬剤を送り込む仕組みらしい。
「大きな傷でもこの痛みどめで大丈夫ですか?」と聞くと、
「卵巣を取り出す傷は、子供の頭と違って小さいですから、大丈夫ですよ」と説明される。

一度はこの説明で納得したものの、この後婦人科に戻って主治医と話すと、どうも状況が違うことが分かり、麻酔の方法を巡っては結局手術の直前まで迷うこととなる。

婦人科に戻り、術前最後の診察と、手術についての細かい説明を受けた。

ホルモン療法の結果、卵巣のう腫は左右両側とも半分くらいの大きさに縮小していた。
しかし子宮、直腸との癒着はやはりひどいらしい。

手術は「腹式卵巣のう腫摘出、癒着剥離、子宮内膜症病巣減量、焼灼術」
ただし高度な癒着の場合は、両側の卵巣、子宮全摘もありえる…という説明でした。

時間は、標準的には2時間だけど、私は癒着がひどいので3時間かかると思う、とのことでした。

そして帝王切開の傷に合せて切るため、縦に切り、場合によってはへその上まで切るという話でした。
つまり、決して帝王切開より傷が小さい訳ではないのです。

ここでかなり動揺しました。
もしかして卵巣、子宮まで全部摘出??
傷も大きそうだし、硬膜外麻酔やめちゃって大丈夫なのかしら?!?!

色々なことが頭の中をぐるぐるしました。


麻酔に関しては、明らかに麻酔医は手術の状況を理解していないようだったので、硬膜外麻酔をやはり頼もうと思い、病院に電話しましたが、先生は不在。
結局入院してからの麻酔医との話し合いで十分間に合うとのことでした。


ゾラデックス四回目を打ち、呼吸器外来まで終了したときには、なんと夕方6時をまわっていました
婦人科の診察は朝11時だったんですがね

フラフラで帰宅しました



ゾラデックス三回目&術前検査

2011年01月12日 | 日記
2011年11月。ゾラデックス三回目の日がやってきました。

副作用も、たまにやってくるふわっとした発汗や寝汗、頭痛くらいで、そこそこ普通に生活はできる範囲内です。

一番心配していた精神的な不安定さですが、これは何とか大丈夫そう。

イライラに関しては、もともと生理前はイライラすることがあったし、息子二人が好き放題にやってくれると、そのイライラが薬の副作用なのか、そうじゃないのか最早見分けがつかない状態

あまり気にしないことにして、過ごしていました。

もうひとつの副作用は、蕁麻疹です。

もともと蕁麻疹持ちで、数年前には抗アレルギー薬(アレグラ)を常用していました。

しかしその後、気管支炎や肺炎を繰り返し、大変に体調を崩しました。その時に、たまたま読んだ本に「抗アレルギー薬を長期服用すると、薬のせいで外に排出できなかった毒素が肺にたまり、呼吸器系の疾患を引き起こす」という記述を読み、薬をやめました。

というわけで、蕁麻疹も理由があって出てくるわけで、何とか薬なしで対処しようと、食生活改善などに努め、いつのまにかあまり出なくなっていました。

ところが、その蕁麻疹がどうやらホルモン注射の副作用か、また出始めました。

洋服の縫い目などちょっとした刺激からも始まりますが、お風呂から出ると、さらに広がったりしていました。

ふと思いますが、いわゆる更年期障害と一緒で、やはりその人の弱い部分に色々な症状が出るのかなぁと感じています。

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さて三回目のゾラデックス注射ですが、またまた代理のあの女医先生です。

眉間にしわが寄ったまま、視線も合わせずに「どうですか?」って…

「蕁麻疹がちょっと出るんですが、注射の副作用ですかねぇ?」と恐る恐る聞きました。

「ん~、それはどうかな。ないかな。はい、注射するから外で待っててください」

またまた目にもとまらぬ早業で、外に出されてしまいました

はぁ…。でも来月は、優しい主治医の先生だもの!我慢我慢


はい。三回目の注射をしました。何回やっても、この注射は結構痛いですね。

しかも普通の注射と違って「カチャ」っと音がするんですね。

不思議に思って調べたら、ゾラデックスの注射は液体ではなく錠剤

太めの針で、錠剤をお腹に埋め込むのですね。それが徐々に溶けだして効果が出てくるという仕組みのようです。

同じくホルモン療法で一般的なリュープリンに比べると、針が太いために痛いそうです。

はい。確かにちょっと痛いです。へその辺りをつままれて、ガチャンといくわけですが、私は怖いので、いつも目を閉じていて何が起きているか見ていませんそのせいか、痛みも一瞬だし、我慢できる程度ですよ。


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さて、この日は術前検査もありました。

採尿、採血、肺活量、レントゲンでした。

どれも痛くない検査なので大丈夫でしたが、さすがに採血はいつもより試験管のような容器の数が多く、ちょっとビビりました


そして最後に入院の説明を受けに行きました。

実は、子供の学校や幼稚園の関係で、冬休みに手術をしたいと申し出て、年末に手術をすることにしてもらいました。2週間くらい不在にすることを考えると、長期休暇が一番、家族の協力を得やすいだろうと考えた結果です。

それにしても、12月25日入院27日手術です
病院で年越し決定


さて、入院の説明をしてくれた看護師さんはとても優しかったです。

詳細な問診表みたいなものを書かされるのですが、「蕁麻疹」という記述を見て、すぐに反応してくれました。

「担当医師はこのことを知っていますか?」

「えぇ、話したのですが、あまり関係ないのでは、と言われまして…」

「ん?ちょっと待っててね。これは大事なことだから、今連絡してあげますから」

そうして10分後くらいに戻ってきた看護師さんは、「やはり注射の影響でそういうこともあるみたいです。おうちのそばの皮膚科でいいので、お薬をもらってくださいね」と優しくフォローしてくださいました。

やはりこの病院、基本的にはスタッフのみなさん優しいのです。

ちょっと安心して、この日は注射と検査を終えての帰宅となりました。

ゾラデックス二回目

2011年01月12日 | 日記
ホルモン療法を始めて1か月が経ちました。

パンフレットに書いてあった通り、不正出血はずーっと止まりません。

びっくりするくらいずっと止まりませんが、これはこのままでいいのだろうか?

でも「不正出血することがありますから」と先生もおっしゃっていたよなぁ。

というわけで、二回目の注射までそのまま様子を見ることにしました。

そしてもう一つの副作用は、ほてりでした。

突然ふわーっと汗が出てくるのです。ちょっと暑いなぁ…という感じ。

しかしずっと続くのではなく、10分くらいすると治まるのです。

これまで寒がりだった私にとっては、ちょっとラッキーくらいの気持ちで受け止めることにしました。何せ、冷えないようにと厚着を心がけていた私ですから!


そして迎えた二回目の注射の日。まだ出血は続いたまま。

しかしこの日は主治医が海外出張のため、代理の先生です。

診察室をノックして入ってみると、少し若めな女医先生でした。

しかし大変に忙しいのでしょうか。かなり余裕のない感じ

眉間にしわがよったまま目も合わせず、「変わりないですか?」と機械的。

「あのぉ…不正出血が止まらないんですが…」と私。

「あ、二回目打てば止まりますから。はい。じゃぁ外で待ってて下さいね、今注射打ちますから」と間髪入れずに返答され、外に出されてしまいました

とりあえずなす術もなく…二回目の注射。

はい。これにて今回は終了。


そして本当にそれから数日後、ピタっと出血は止まりました。

確かに先生のおっしゃった通りでした

MRIなど検査結果

2011年01月12日 | 日記
MRI検査の翌週、検査結果を聞きに行きました。

このときまだ状況が分からず、腫瘤の内容が悪性の可能性もないわけではなかったので、心配した家族が一人で行かせることに反対し、夫と姉が付き添ってくれました。

狭い診察室にドヤドヤと三人で入って行きました。

パソコンの画面が見えていました。

血液検査の結果が表示されていますが、腫瘍マーカーの欄が赤く反転しているのがチラっと見えました

先生:「え~と検査結果ですね。血液検査ですが、目立った異常はありませんよ。腫瘍マーカーが上がっていますが、これはおそらく子宮内膜症によるものです」

わたし:「え?ほんとですか?よかったぁ~」

先生:「MRIを見たところ、チョコレートのう腫です。卵巣が両側とも子宮と、さらに直腸と癒着して一つの塊みたいになっていますね。今のところ、悪性の所見はありません」

というわけで、とりあえず大きな心配は一つクリアしました

今後の治療方針としては…

・ホルモン療法による偽閉経

・両側卵巣のう腫摘出(右側卵巣摘出)

・内膜症病巣の減量、焼灼、癒着剥離

手術の方式については、帝王切開のときの傷で内部が癒着している可能性が高く、腹腔鏡は危険で使えないとのこと。開腹するしかないとのことでした。


直腸との癒着と言われ、ここで思い出したことがあります。

次男を帝王切開で産んだ後、一年くらい経った頃だと思います。生理のたびにとてつもない排便痛に襲われていました。それはそれは、お産を再びしているかのような、とんでもない痛みでした。

しかし生理初日と二日目くらいだけの話で、通り過ぎると何でもなくなってしまうため、私は帝王切開の傷が腸と癒着してるのかな、くらいに安易に考え、病院を受診することもありませんでした。

今から思えば、あの時に癒着が始まっていたのでしょう。

正に内膜症からくる痛みだったのでしょうが、無知だったばかりに放置してしまいました。

更には、脇腹が痛くなる半年くらい前から、急激に下腹部が太ったり、また生理前になると下腹部がやけに膨れ上がったりしていました。

しかしこれも「アラフォーのなせる技かしら?」などと気にも留めていませんでした。

本当に「知らない」のは怖いことですね