子宮内膜症による卵巣のう腫と付き合う

さなの治療、手術、術後の記録

術後3日目

2011年01月26日 | 日記
だいぶ落ち着いてきました。

まだまだ痛みはありますが、今日からは食事も開始!

まずは全粥からスタートです。
そして薬も内服できるようになったので、点滴も外れました。
しかし、あの点滴の棒を支えにして廊下を歩いていたので、いきなり外されてしまい、ちょっと不安
頼みの綱を切られた感じで、心細い

お腹はガスがたまってパンパン!
腸は少しずつ動いて、ガスも出ているのですが、かなりお腹がぷっくりと出た状態。
しかも歩くと響く感じで痛いのです。
腸の動きでお腹が痛いのやら、傷の痛みやら、なんだかよく分らないけどとにかく痛みが続いているので、ロキソニンを飲み続けます。

このロキソニンがまた、きっちり5時間くらいで切れてくるのが分かるのです。
夜眠れないのは困るので、必ず夜寝る前は飲むことに。

そう。夜が意外となかなか眠れていません。
術後すぐの夜は仕方ないにしても、その翌日の夜はホットフラッシュが激しく、何だか汗が異常に出て眠れませんでした。
そして昨夜は途中で鎮痛剤の点滴が切れたようで、夜中はどうもお腹が痛くて数時間おきに目覚めました。

しかし点滴も外れたので、身軽に動けるような感じにはなり、院内散歩もめちゃめちゃゆっくりですが、一応自分の足だけで歩いて出れるようになりました!
あのゲーゲー言っていた日を思えば、なんと進歩したことでしょう!

そして食事開始!!!!!!!

手術前日から食べていなかったので、まる4日近くお腹が空っぽの状態。
久しぶりに口にしたおみそ汁の上澄みのなんと美味しいことでしょう
本当に幸せを感じました。

4日も絶食していると、舌の感覚もリセットされるのでしょうか。
とにかく味に敏感になっていて、なんでもかんでも味を濃く感じます
も~う何を食べても幸せ~

術後2日目

2011年01月24日 | 日記
やっと嘔吐からの解放です!
やったぁ~、今日から動いてどんどん治すぞ~
と張り切っていたところに、午前中の回診がやってきました。

「傷はきれいですね」
「吐き気が強かったんですねぇ。では今日は大事を取って水分のみ。明日から流動食で」
「あ、硬膜外麻酔抜きましょう」

というわけで、4~5人のドクター(多分研修医さんもいたんでしょうね)に囲まれ、テキパキとことは進みました。

あっという間に背中の針が抜かれました。
動けるようになり、トイレも自力で行けたので、尿道カテーテルも抜かれました。

一気に身軽になった感じ

しかしトイレに立つと、じわわ~んとお尻あたりが熱い感じ。
そして下腹部がじわわ~んと熱くなり…あっという間に麻酔が切れたのですね。
ここからが大変でした

背中やらお腹やら、外も中も焼けるように痛くなり、我慢できるようなものではありません!
「痛い、痛い。痛いよぉ~。痛い痛い痛い、アイタタタタ

経験したことのない痛みでした。
ひたすら「痛い痛い」を連呼し続けてないと、もうどうにもこうにもという状態。

そこへ夫登場。
しかし「アイタタタ、痛~い、痛~い、痛~い」しか言えない私を見て、耐えられなかった様子。

「もうナースコール押すよ?!」とちょっとキレ気味

看護師さんがロキソニン点滴を入れてくれました。
あっという間に効くかと思いきや、全く痛みが変わらないのです。
さらに「痛い痛い」を連呼し続けたため、再びナースコール。

今度はロキソニンの速度を速めてくれ、何とか我慢が少しできる程度になりました。

そしてロキソニンが落ちきると、今度は更に強い鎮痛剤を点滴にセットしてくれました。
これが抜群に効きました

この強力な鎮痛剤のおかげで、何とか立ちあがり、点滴の棒につかまりながら廊下に散歩に出ることができました!

さぁ、こうなったらもう頑張って歩きまくらなきゃ
気持ちは前向きですが、いざ立ちあがるとやはり痛いしお腹パンパンだし、腰を半分に折って点滴の棒につかまりながら、ものすご~くゆっくりと前に進む感じでした。

でも何とか廊下を2周…。
そして歩くと、腸も動いてガスも

この調子で頑張るぞ~
と、ここからだいぶ上向きになりました

手術翌日

2011年01月23日 | 日記
昨夜は、頻繁に看護婦さんが状態を確認に来ては、点滴を変えたり、体温を測ったり、導尿の袋を確認したり…寝たような寝てないような。
とはいえ、そこそこ普通に目覚めました。

この時点では、微妙にムカムカする?!くらいの感じでした。
このまま何となく乗り切れるといいなぁ…と思っていました。
とにかく麻酔が切れた翌日の吐き気が一番恐れていることでしたから!
前回、帝王切開のときには辛い一日を過ごしたことがトラウマになっていました。

が、起きて1時間もする頃には、やけに気持ちが悪い。
ただ気持ちが悪かったのが、そのうち急に下からあがってくるものが…。
急いでナースコールを押し、吐き気止めを点滴で落としてもらいました。

しかし全く効かず、もうどうにかなってしまうんでないかという勢いでひたすら嘔吐しまくり

この日に限って、義両親やら子供たちやら、みんな顔を見に来てくれたのですが、私ときたら強烈な吐き気のせいで、目も開けられず、ただただゲーゲーなっていて、本当に申し訳ない状態でした

あまりの状態に看護婦さんも見かねて、アドバイスに来ました。
「腸の動きが止まっているから吐き気が出るんです。動いて腸を動かさないと治りませんよ~」

って、どうやってこのゲーゲーなっている時に動くんだ?!内心ムカっときていました。

「立つのは無理でも、せめて身体を起こさないと!」
そう言って、強引にベッドを直角に起こす看護婦さん!!!!
なんだよ~、鬼だぁ~この看護婦さん

そう思いましたが、多分これが良かったのでしょうね。
結局、夜には何とか嘔吐はおさまり…ムカムカする程度で何とか就寝タイムとなりました。

手術当日

2011年01月22日 | 日記
手術は今日の三件目です。
予定は午後2時スタートとのこと。

朝起きて、まずは浣腸です
生まれて初めての浣腸
軟便、下痢症な私は、本当に経験がありませんでした。

看護師さんがお薬を注入してくれます。
「もしも我慢できたら、ちょっと我慢してからトイレに行ってくださいね」
そう言われ、がんばってみると…意外と数分我慢できてしまいました。

しか~し…このあとが…
もうダメかな?!とトイレにとりあえず座ってみる。
意外と痛くないかなぁ~なんて呑気に座っていました。
すると…だんだん痛くなる。痛くなる
そしてついには、かなりの激痛が!!!!!!!!!!!!!!!

ひゃぁ~~~
そして出てきたものをまた看護婦さんに確認してもらうのですが…
何故か残渣がちょっとあったのです
なんでだ?!昨日のニフレックの後はきれいな液体だったのに…。
鶏のササミも食べなかったのに!!!!

看護師さん「あれ…ちょっと残ってますねぇ。ん~もしかして浣腸もう一回…」
私「ええ、ええぇ…ほんとですか?」

あまりに嫌な顔をしたからか、優しい看護師さんはOKをくれました。
浣腸は一回で済みました。


10時ごろのことです。
主治医の先生がいらっしゃいました。
「おはよう変わりないですか?今日はよろしくね」爽やかなご挨拶です。

「先生、あのぉ…」ここで私は切りだしました。
開腹してみて摘出する部位を決めることが引っかかっていました。

薬剤アレルギーのある私は、できるだけ手術はもうしたくありません。
片方は卵巣を残せるかも、と言われていましたが、残して再発…再手術…これは絶対に嫌でした。
そして子供もいるので、ここでお別れになっても仕方がないと考えていました。

卵巣を残して、またホルモン療法や低用量ピルで経過観察していく→再発のリスクと更年期障害の副作用
卵巣を摘出→再発の可能性はなくなり、内膜症は治まるが、更年期障害の副作用

これを天秤に掛けると、私は同じ更年期と付き合っていくなら、再発のリスクがない方がいいと考えました。

「卵巣を残すと必ず再発しますよね?」
「…ん~」先生は否定してくれません。
「もう機能は求めないので、卵巣を取ってもしまう方がいいのか考えているのですが」
「そうねぇ。確かに取ってしまった患者さんの方が意外とイキイキしていたりしますけどね。
副作用は半年くらいかけて、ゆっくりと出てきます。辛い場合は、ホルモン充填療法もできますからね。
それからガン化のリスクはなくなります」

あーでもないこーでもない…と話した結果、やはりどうしてもホルモン療法(偽閉経)を受けたくない場合や、薬剤アレルギーがある場合などは、やはり摘出するケースがあると話して下さいました。
「では摘出してください」

頭を下げながら、涙がぽろぽろ。
自分で決めたんだけどなぁ。これでいいと思っているのに、涙が出るよ。

こんな患者、きっといないんだろうなぁと思いながら、かなり心揺れながら、結局オペ数時間前にいきなり子宮・卵巣全摘を決断して、お願いしました。
この判断がどうなのか、それは何年かしないと分からないだろうなぁと思います。


この後、点滴を入れに看護師さんが来ました。
これまでに何度も点滴をしているし、慣れっこのはずなのにやたらに痛かった
看護師さんいわく、輸血してもいいように特別に太い針を入れているらしく、通常の点滴とは違うようです。

それから術衣に着替えました。
前開きのパイル地のもの。そして紙でできたブルマみたいなパンツ。

さぁ、点滴も入れたし着替えたし、あとは待つばかり!
ちょっと遅れながら…3時半ごろ、やっとこさっとこ呼ばれました!

行き道は歩いていきます。
点滴の棒を引きながら、エレベーターに乗って、歩いてオペ室まで行きました。
オペ室の入口で、家族はバイバイです。

中に呼ばれ、かなり狭い台の上に上がりました。ここで最後までオペなのかしらん?

今回はやはり硬膜外麻酔を使うようにお願いしたので、まずは背中に麻酔です。
背中に針を刺すこと自体は皮膚の麻酔もするので痛くないのですが、何故かズンと腰が重くなり、腰がとても痛いような感覚に襲われ、それだけは先生に訴え続けました。
「では針を抜きますね~」と言われた後で、何だかその痛みも治まり、終了。

それからとても密着度の高いマスクをかぶせられ、全身麻酔の始まりです。
「はい、吸って~吐いて~」と言われ、スースーとやります。
みんなの話だと、もう2秒くらいで落ちると聞いたのに、何故か私…いつまでも意識があります。
麻酔科の先生方がボソボソと「あれ、おかしいねぇ」的なことを囁いているのが聞こえました。

それからどのくらい経ったか分かりませんが、次に意識が戻った時には、回復室のようなところでした。
無事に手術は終わっていたのです。

隣で横たわっている患者さんが、やたらに元気に看護師さんと話しながら、痰を一生懸命出しているのが聞こえるのに、私は殆ど返事をするのがやっと。痰もでません。
「痰を出さないと、後で気持ち悪くなっちゃうから、痰は出しな」と隣の看護師さんは言っていました。
でも出ないしなぁ…と思いながら、あえて出す努力もせず…。。。

とにかく歯がガチガチなり、やたらに寒くてどうしょうもありません。
看護師さんが電気毛布をかけてくれました。
しばらくするとガチガチ震えるのも治まり、それから病室に戻りました。


内容は覚えていませんが、夫や姉と多少会話をして、「割と元気だよ~」という雰囲気でした。
この時点で夜7時半ごろ。
手術は2時間半~3時間弱だったようです。

夫は摘出したものを見ながら説明を受けました。
卵巣はやはり両側アウトでした。どちらにしても摘出することになったようです。
子宮への癒着もかなりひどかったようです。
直腸へもかなり癒着していたようですが、直腸を傷つけることなく上手くはがせたようです。
心配していた外科的処置や人工肛門もなく、無事に済んだとのことでした。

というわけで、先生は「いい判断をされましたね」とおっしゃって下さったようです。

手術は成功したので、とにかく一安心です。

入院二日目

2011年01月22日 | 日記
さて、昨夜の下剤で一応少しはお通じがあったものの、
今日は2リットルの下剤で完璧に腸内を空っぽにするとのこと
ニフレックという名前です。

よって、今日一日の食事は絶食ではないものの「無残渣食」という
流動食みたいなものとなるそうです。

朝食:みそ汁の上澄み、玉子豆腐、高カロリードリンク(麦茶味

昼食:重湯、プリン、高カロリードリンク(コーンポタージュ味)

さて、昼食後からいよいよ始まりました。
2リットルの下剤をゆっくりと飲むのです。
大体一時間で1リットル、つまり15分で250ミリという計算です。

付き添ってくれていた姉としゃべりながら、時計を見つつ飲んでいきます。
味は、看護婦さんの言っていた通り、ポカリスエットのレモン味みたいです。

ずいぶん長いこと何も起こらず、1時間ほど経過したところで、急にトイレ往復が始まりました!
行って戻ろうとする途中にまた…

いや、個室でよかった!
みなさん大部屋の方々は、どのようにしてこれを乗り越えているんだろう?
トイレとの距離が近くないと、これは大変ですぞ。

しかし痛みはさほどになく、とにかくシャーシャーと洗い流すように出ていきます。
4~5回トイレに行ったところで、ナースコールを押して出したものを確認してもらうように言われています。
4回目に呼んでみました。
が、微妙に残渣があり、やり直し~。
6回目くらいでOKが出ました。やれやれ。

しかし不思議なのが、この後です。
こんな思いをして腸内を空っぽにしているのに、食事していいんですか?
無残渣食とはいえ、食べていいの?本当に??

不思議に思いながら、夕飯も食べました。

夕飯:重湯、茶碗蒸し(中に何故かささみの固まりがゴロンゴロン)、ゼリー、高カロリードリンク

茶碗蒸しの中のササミはさすがに食べる勇気がありませんでした。
どう考えてもこれはダメでしょー自己判断で、夫に食べてもらいました。


さてさて、腸内洗浄もばっちり。
「いよいよ明日だね」夫と話しながら、ドキドキ。

どこまで摘出するかはこの時点で決まっていなかったものの、何となく卵巣はもうダメだろうなという気がしてならず、夫に伝えました。
「最後かもしれないから、卵巣ちゃんバイバイしてあげて」と。
お腹をサスサスとしてくれました。

この夜は、ベッドに入ってからお腹に神経を集中させました。

卵巣さん、今までありがとう。
本当にありがとう。
明日は、うまく剥がれて下さい。お願いします。
直腸さんから、つるりんと剥がれてね。

手術がスムーズに行くことをお祈りしながら眠りにつきました